クルマの基礎用語 NO.57

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 □ 水平対向エンジン[horizontal opposed sylinder engine]
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 二列のシリンダー(気筒)を、前から見て水平に並べたエンジンの
 こと。1本のクランクシャフトに対し、シリンダーがそれぞれ向き
 合うように取り付けられているのが特徴。

    シリンダー               ┌─┐
    ↓   ↓     /\  /\    │ │
   ┌─────┐    \ \/ /    │ │
   │     │     \  /     │ │
   └─┐ ┌─┘      │ │      │ │
     └─┘        └─┘      └─┘
   水平対向エンジン 参考:V型エンジン 参考:直列エンジン


 シリンダーが二列になり、横に寝ているため、エンジンの全高、全
 長を小さくすることができる。フラットエンジンとも呼ばれる。

 2気筒、4気筒、6気筒、12気筒などがある。


 <参考> NO.52「点火順序(「水平対向」4気筒エンジン)」

  ─・─・─・─・─・─・─・─・─・─・─・─・─・─・─

 【詳細】

  V型エンジンのシリンダーを180度に開いたモノと考えること
  ができるので、V型エンジンと同じような特徴をもつ。

 [長所]

  ・直列、V型エンジンに比べて高さを低くできる

                      ___ 
           ___      低い↓  □
           ↓  ◇   ◇ ̄ ̄ ̄   │
         低い↓   \ /       │
    □─○─□ ̄ ̄ ̄    ○        ○
   
   水平対向エンジン   V型エンジン   直列エンジン


    ┌ クルマ全体の重心を低くすることができる
    │     → 運動性能が良くなる
    │
    └ ボンネットを低くすることができる


  ・直列エンジンに比べて長さを短くできる

    ┌ 多気筒化によるクランクシャフトのねじれが発生しにくい
    │
    └ フロントエンジンの場合、前面衝突時のクラッシャブル
      ゾーン(つぶれる空間)を確保しやすい

    但し、6気筒程度では、直列エンジンに対して劇的に短くな
    るわけではない。

                □ □ □ ←ピストン
                │ │ │ ←コネクティングロッド
   水平対向6気筒エンジン ━━━━━ ←クランクシャフト
    (上からみた模式図) │ │ │ 
               □ □ □

               □□□□□□
               ││││││
     直列6気筒エンジン ━━━━━━
     (横からみた模式図)

      直列エンジンの場合、エンジンの長さはピストンの
      直径によってほとんど決まるが、水平対向エンジン
      の場合は、クランクシャフトとコネクティングロッ
      ドの前後関係によって決まってくる。その結果、シ
      リンダーの前後間隔は直列6気筒より広くなってし
      まい、結局、それほど短くならない。


  ・左右のシリンダーブロックで、クランクシャフトをがっちり固
   定する構造なので、エンジン全体が頑丈(剛性が高い)。
   (他の、直列やV型エンジンは、シリンダーブロックの下側
    は開いていて、オイルパンがあるだけ)


 [短所]

  ・直列、V型エンジンに比べて左右幅が広くなる

    ┌ サスペンションレイアウトに制約を受ける
    │
    └ ロングストロークエンジンが成立し難い

     水平対向エンジンの場合、下図の寸法L、つまりピス
     トンストロークが長くなると、サスペンションを組み
     込む空間が少なくなる。したがって、水平対向エンジ
     ンは、ストロークが短くボアの広いショートストロー
     クエンジンになりやすい。


       タイヤ→┌───┐
           └─┬─┘
    サスペンション→/ ̄\         ↓
          ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  ┌──┐───
          ┌────┐   │□□│ L
    直列4気筒→│○○○○│   │┿┿│───
     エンジン └────┘   │□□│ ↑
         ________  └──┘
         ↑  \_/      ↑
     ボディパネル┌─┴─┐  水平対向4気筒エンジン
           └───┘

      エンジンとサスペンションの関係
       ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

  ・直列エンジンに比べ部品点数が多くなる
    例えば、カムシャフトの本数は2倍必要になる

  ・ピストンが水平に動くので、シリンダーの下側が削れやすい
   (摩耗しやすい)

  ・エンジンの頭(ヘッドカバー)の部分が、エンジンルームの下
   の奥まった部分に来るので、非常に整備しにくい。


 [その他]

  ・左右のピストンの動きが、お互いに殴りあうように見え、ボク
   シングを連想させるので、「ボクサー(boxer)」エンジンと
   も呼ばれる。また、エンジンの形状が箱(box)のよう見える
   ところからも、「ボクサー」エンジンと呼ばれる。



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