
小武川林道・他を走った/2000.05.04
いけやさん/田中さん/銀文鳥@秀子さん/さとるさん/
SEROWさん/小久保さん/小林さん/T-Shota
バイク乗りのためにあるような極上な天気だ。
バイク乗りがみな笑顔になる日である。待ち合わせ場所の韮崎駅へ向かうため、アクセルを開き気味に
富士川(釜無川)を縫って延びるR20を東へと走る。
八ヶ岳連峰と南アルプスの嶺々が初夏の青空にそびえ、
昼近い太陽が路面を白く光らせていた。
畔ではスミレやレンゲが風と戯れ、民家の庭先をフジの花が紫色に彩る。
そこかしこから漂う甘い香りと山からの冷気が心地よい。
薫風爽やかなりし富士川べりを、何台ものバイクが擦れ違っては
諏訪湖方面へと遠ざかっていった。
そしてボクたちはというと、
南アルプスのほんの膝元をバイクで遊ぶのである。
![]()
ツーリングのBCに目論んでいる妹夫婦の山荘。
![]()
崖っぷちでの記念写真。左から・いけやさん/小久保さん/小林さん
/田中さん/SEROWさん/銀文鳥さん/さとるさん。SEROWさんと
銀文鳥さんの足元に注目。右足で『安全』をしっかり確保してます♪
![]()
ゲストの2人@小久保さん/小林さん
堤防の道を直角に左に折れて山へ向かうと一気に勾配がきつくなる。
そして舗装路が途切れたところでいきなり林道へと突入した。
岩盤の地肌が露出したダート、狭い切り通しを勾配を増して連続するコーナー、
ひんやりする木陰、足元を流れる岩清水、
そこかしこに転がっている礫片と大小の折れた枝……。
ボクがバイクデビューしたころの丹沢・神之川林道〜犬越路峠に雰囲気が似ていて、
とても懐かしい感じがした。なんて素敵なんだ。
とはいえ内心では「TRANSALPでは限界かな?」と思ってもいた。
なにせ乾燥重量200キロのバイク。タイヤもオフロード向きとはいいがたい。
サスペンションが長くエンジン位置が高いことで、
かろうじて悪路にも対応できます、というバイクである。
それに低速トルクは役にたたず、かといって開きすぎると
パワーがかかってじつにやっかいなのだ。
自分の腕では手に余るTRANSALPにウンザリした。
浮いた礫を拾うたび空回りする後輪と悪戦苦闘しながら、
それでもみんなに遅れまいとボクは必死だった。
![]()
左上/SEROW号・左下/さとる号・右/小林号。
あ、小林号を撮り忘れていたんだ……
![]()
イルカの群れに迷いこんだ子供のシャチ、といったカンジのTRANSALP。
![]()
アケミ3.5号ことTRANSALP-XL400VR。
![]()
左上/小久保号・右上/銀文鳥号・左下/田中号・右下/いけや号
![]()
小久保さんのアタック!TS-50(SUZUKI) に乗っていた20数年前、当時ダートの宝庫だった丹沢の林道で
轍のバンクでバウンドして、そのまま頭からヤブに突っ込んだことがある。
落ちた場所が窪地になっていたため手間がかかってしまい、
バイクを引き上げたときすでにあたりは夕暮れ時になっていた。
運良くボクは擦り傷程度だったものの、TS-50 はというと、クラッチレバーは
折れて短くなり、シフトペダルは曲がり、前左ウインカーは粉砕して跡形もなく、
後左ウインカーは根元から折れてだらしなくぶら下がっていた。
それ以来ボクはダートで飛ばすことをやめた。路面状況を的確に判断してその時々に最適な反応をするのは、
舗装路であろうがダートであろうが同じである。
が、ダートでは10センチ先の路面が著しく違うことがある。
その判断/反応をボクは瞬時にできない(いまならもっとできないと思う)。
そう思った途端、ダートで飛ばすことがすっかり怖くなってしまったのだ。大げさな話しではなくバイクで転倒して身体にダメージを受けたとき、半身不随や
植物人間になるかならないかの分かれ目は、1ミリにも満たない神経や脳内の毛細
血管が切れるか切れないかにある。
半袖より長袖が、素手よりグローブが、スニーカーよりブーツがいいのは、
そのギリギリの分かれ目のときに後悔しないための保険なのだ。
そして速度もまた、自制することが『保険』なのだと思う。
自分では無理だと思ったとき、誰はばかるコトなくゆっくり走ればいい。
それがたとえマス・ツーリングであったとしても、
自分の許容範囲内のペースで走ることが大切だ。
![]()
八ヶ岳遠望。この写真を撮るためみんなとの間隔が離れた。
離れたボクをさとるさんは心配してくれた……愛だぜ♪
![]()
白州・喫茶店『Terrace』と鳳凰山(上)と八ヶ岳(下)。