はじめに
外国の免許から日本免許への切替手続(以下:外免切替)は、日本帰国者にとって非常に有難いシステムである。なぜなら、日本の教習所に通って普通に免許を取得するよりも、費用がメチャメチャ安い!下手をしたら4,000円程度で免許が取れてしまうという、教習所で頑張った方々に非常に申し訳のない制度なのである。
しかし、運転免許試験場もそんな簡単には受からせてはくれない。僕は超ラッキーで一発合格してしまったが、だいたい2、3回は落とされるのが相場だそうだ。僕と同じ日に試験を受けた人の中には、4回目、5回目という人もいた。聞いた話では、10回以上、はたまた2年間落ちっぱなしという人もいるらしい。ところがどっこい。このページを見てくださった方や僕の友人が次々と一発合格するという現象も起きている。
この「外免切替への道」で、合格するには何が必要か、どういうことをすればいいのかなどを参考にしてもらえれば良いと思う。
受験資格
外国免許を持っているからといって、誰でも外免切替ができるわけでない。 例えばアメリカで16歳の時に免許を取ったとしても18歳からしか免許取得が可能でない日本では、その年齢に達するまで切替手続ができない。それ以外では以下の条件を満たしていれば特に問題はない。
- 外国免許取得後、その国に通算3カ月以上滞在した。
- 外国免許の有効期限がまだ有効である。
備考:
- 免許を取得してから通算3ヶ月というのは、日本で外免切替をするまでの間に免許取得国に3ヶ月以上滞在していればOKという事。
つまり一度免許取得国を出国していても、再度入国して通算3ヶ月以上の滞在期間を得ていれば、外免切替の申請は可能。
- 3ヶ月以上滞在していたかどうかは通常、パスポートのスタンプで確認される。
必要書類
以下の項目の一つでも欠けていると申請できない。 すべて揃っているか事前に確認してから申請しよう。
- 外国免許証(現に有効なもの)
- 外国免許証の日本語翻訳文(外国免許証の日本語翻訳文は、当該国大使館又は日本自動車連盟(JAF)作成によるもののみ有効)
- 本籍記載の住民票の写し1通、又は外国人登録証明書等(コピーは不可)
- パスポート(外国免許取得から3ヶ月以上滞在したことを証明できるものを含む)
- 写真1枚(縦3cm x 横2.4cm)
備考:
- 上記の項目意外にも必要なものがある可能性もあるため、地元の運転免許試験場のホームページを参照するか、直接電話して確認してみた方が良い。
- 日本自動車連盟(JAF)では、1件3,000円にて「日本語による翻訳文」の作成をしている。郵送の場合は別途290円の返送料が必要。(日本各地のJAFオフィスを検索)
- 写真は、基本的に申請前6ヶ月以内、無帽、正面、胸から上のモノ。そこらにある証明写真撮影機で撮ったモノでOK。
- 外国運転免許証に発給(取得)年月日が記載されていない場合には、その年月日を証明する書類(領収書など)。
- 過去に日本の運転免許証を取得していた人は、その運転免許証。
- 国際運転免許証を持っている人は、その国際運転免許証。
申請窓口・費用
申請窓口は住所を定めた各都道府県の運転免許センターに限られる。 費用は以下の通り。
- 申請手数料(知識確認+技能確認) = 2,400円
- 免許証交付手数料 = 1,750円
以上、一発合格の場合は合計4,150円で取れてしまうのである。僕の場合は事前に教習所で2時間練習したので、これに入校金10,500円と技能料金(2時間分)9,870円の計20,370円が加算される。もちろん、この値段は教習所によって全然違う。
尚、技能確認に不合格だった場合は、以後2,400円の手数料が試験ごとに必要となる。
試験内容
申請して書類の審査が終了すると、その日の内に日本の道路交通に関する知識の確認と適正試験をする。
免除特例国(アイスランド、アイルランド、イギリス、イタリア、オーストリア、オーストラリア、オランダ、カナダ、ギリシャ、スイス、スウェーデン、スペイン、大韓民国、デンマーク、ドイツ、ニュージーランド、ノルウェー、フィンランド、フランス、ベルギー、ポルトガル、ルクセンブルグ)は、適正試験だけで免許交付になる。
適正試験
適正試験とは視力テスト(両眼で0.7以上、片眼で0.3以上)、色彩識別能力テスト(赤色、青色及び黄色の識別ができること)。試験官の指示に従っている以上、聴力テストは行われないと思われる。障害者であれば、運動能力テストもある。
知識確認
交通規則の知識確認は、10問中7問以上の正解で合格となる。すべて○×。おそらくすでに耳にしているとは思うが、メチャクチャ簡単。多少ひっかけ問題もあるが、普通に合格点は取れると思う。僕は600円程のテキストを買ってしまったが、はっきり言って必要なかった。ただ、道路標識などは知っておいた方が良いと思う。
日本語以外の言語でも受けられる(英語,中国語,韓国語,スペイン語,ポルトガル語,ペルシャ語)。
問題例としては「これは駐車禁止の標識である」、「交差点で右折をする時、対向車線の車が左折をしようとしていても、優先して右折することができる(正解は×)」等。ひっかけ問題の例は「これは転回禁止を示す標識ではない」等。
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技能確認
以上の2つの試験をパスすると、いよいよ運転技能の確認となるのだが、これはその日の内には行われず、試験を受ける日を予約する事となる。試験はオートマチック車、マニュアル車のどちらでも受けられるが、オートマチック車の場合、オートマチック車限定の免許となる。
試験日はたいてい1週間か2週間後になるが、その間に教習所に行ったりするのが良いと思う。そこで教官に受かる為の極意、すなわち目視の仕方、(マニュアル車の場合)ギアチェンジのタイミングなどをみっちり教わろう。
安く練習したい人は、免許試験場を土曜・祝日に利用するという手もある。これは府中運転免許試験場のケースだが、練習する条件は以下の通りである。免許試験場によっては開放していないところもあるので、要確認。
- 都内に住んでいる
- 18歳以上である
- 指導員とは、現在有効な普通免許を有していて、
運転経歴が3年(停止期間を除く)以上の人
- 指導員は当日、免許証と印鑑を必ず持っていく
- 車両は各自持ち込み
- 原則として普通乗用車(軽自動車を含む)で、自動車の保安基準等に適合した車両及び自動車損害賠償責任保険等に加入している車両
- 料金2,000円(1時間) + 損害保険料200円
- 免許証及び仮免許証(持っている人のみ)
- 印鑑
技能確認は、運転免許試験場内コースを実際に走行して行われる。所要時間は15分程度。基本的に教習所の仮免程度と言われる。僕が受けた時は、自分より前の人が受験している間、後部座席に座り、試験コースの確認をした。車庫入れ、縦列駐車、坂道発進はなく、基本的な動作のみ。科目は以下の通り。
| 発進 |
停止 |
右折 |
左折 |
制限速度 までの加速 |
| 車線変更 |
クランク |
S字 |
信号 |
交差点 |
★バーチャル自動車教習所★ こちらのホームページでは、運転の基本操作をアニメーションにより詳しく解説している。
チェック項目
書類を申請する時に、「外国免許切り替え技能確認方法」という試験官がチェックする点をまとめた紙をもらうので、試験前に必ず頭に叩き込んでおこう。
試験課題
- 走行中必要なものを見落とさない。(認知能力)
- 状況変化に対応できる。(判断能力)
- 交通ルールを守り、他に迷惑をかけない。
- 機敏な動作で安全、確実な運転をする。(動作)
- 乗車からエンジンを停止し、下車するまでの全てが試験の対象である。
試験条件
- 運転席についたらシートベルトを着用し、試験官の出発合図を待つ。
- 出発直前に自分の目とミラーで安全確認する。
- 周回直線コースでの走行は50km/hとし、その他の道路は交通状況に適した速度で走行する。
- コースは全て車道とみなす。
- 縁石にタイヤを乗り上げたときはすぐ停止し、やり直す。
- 発着点に戻ったら指示されたポールに車体の先端をそろえて駐車する。
法律で定められた(法令)走行の具体的な指示
- 一時停止
- 一時停止標識の走路上に白線があるので、その手前で必ず停車し、確認する。
- 赤信号の点滅
- 赤が点滅する信号地点では走路上の白線手前で停止し、確認走行する。
- 青の矢印信号
- 赤信号に青で矢印がでているときは車両のみが矢印方向に進行できる、とゆう意味である。
- 通行区分
- 通行帯が2つ以上ある場合は、原則として歩道側の第一走行区分帯を走行する。
- 障害物を通過するとき
- 建物や動かないものの側方を通過する場合は0.5m以上離れて走行する。それ以外は1m以上を保つ。
- 優先判断
- 交通整理が行われていない道路幅が同じ交差点に同時に車が進入しようとした場合は左の進入者が優先となる。
- 進路変更の方法
- 後方をミラーで確認する。
- 合図後3秒以内に変更する側をミラーで確かめ、さらに自身の目で確認する。(この場合、後続車に迷惑をかけない)
- 右か左へ曲がる場合は、変えようとする地点の30m以上手前で完了する。
事故防止
試験中の事故および怪我は自己責任となる。試験中は他の車も走行している。急ブレーキ等に注意。
以下に該当する場合は試験中止となる。
- 信号無視
- 脱輪
- 接触
- 右側通行
- それらに準ずる危険行為
- 運転が著しく未熟であきらかに危険が予測される場合。
虎の巻
これらをしたからといって、確実に合格するわけではないが、試験官にやる気をアピールする事は非常に重要であると言える。試験官といえども警察官であるということを忘れずに。体育会系を生き抜いてきた彼らには、キビキビと行動し、ハキハキと発言することで少しでも印象を良くしよう。乗ってから降りるまでの全過程が勝負。たったの15分程度、一時も気を抜かず、全てにおいて自然な動きで。
- 運転しやすい靴、服装で。
- 車を乗る前に、小走りに車体の前後をチェック。(あまり必要ないと思うが、受験者が自分のみの場合や、トップバッターの時はやった方がいいかも。歩道で行う。)
- 車に乗ったら、ドアロック、座席調整、シートベルト、ミラー調整を自然な動きで。(このへんの動きも教習所でみっちり身に付けたい)
- 試験官には、「よろしくお願いします」を忘れずに。
- 停止線は確実に止まろう。ちょっと止まったくらいではアウト。止まるだけではなく、左右確認も怠らずに!
- 目視は顔を動かし、試験官にもわかるようにアピール。
- カーブはゆっくりと(マニュアル車で2速程度)。カーブ後は、制限速度までビューっと一気に加速。メリハリをつけよう。
- カーブの時の足の位置はアクセルに。ブレーキに足があるということは、スピードの出しすぎである証拠。カーブに入る前までにスピードを十分落とす。
- 片側2車線ある道路を走行する場合は、右折時以外は必ず左車線に入る。
- 終了時は「ありがとうございました」を忘れずに。
完璧に全てをこなしたと思っても、どこかしらケチをつけられて落ちてしまうという。それが、目視の甘さだったり、停止線でしっかり停止していないのかは分からないが、不合格の理由を聞いてもあまり参考にはならないようだ。なぜなら、試験官によって合格基準がマチマチだからだ。脱輪したのに女の子だったから合格なんていう話も聞いた。
実際、僕も2回も方向指示器と間違えてワイパーを出してしまった(すぐにウィンカーに切り替えた)が、当日一緒に受けた人の話によると、他の試験官だったらアウトだったそうだ。だから、試験の合否は試験官によるし、試験官に良い印象を持ってもらう事が非常に重要だと言っても過言ではないということが分かって頂けると思う。
免許証交付
なんとか合格に漕ぎ着けたら、いよいよ免許証の交付である。免許証は、技能確認合格発表の後、即日交付される。交付される前に交付手数料の支払いや写真撮影などをして、後は指定された時間に取りに行くだけである。
僕の場合、受験人数によっても異なるが、午前9時半に技能確認開始で交付が午後1時だった事を考えると、もう半日まる潰れは覚悟して行くべきである。しかも免許試験場が片道2時間半の道程だった為、余計に長く感じられたのであった。もう2度とこんなとこには来ないと思っていたので、本当に一発で受かってくれて助かった。
ちなみに、免許を取得した国での運転経験が通算で1年未満の場合(1年滞在していても、長期休暇などでその国を出国した場合、その日数分は引かれるので注意)は、初心者マークが必要になる。
外免切替後も右側通行経験者の場合、なんとなく右を走りそうになるので要注意。日本はバイクや自転車が車の横をすり抜けてくるので、巻き込まないよう気をつけよう。どこからともなく人が飛び出してくるので、住宅地での運転はさらに気を引き締めたい。ちょっとアクセル踏んだらすぐブレーキに足のように。
せっかく取った免許なのでお大事に・・・。
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