空燃比計でデータ取りしました



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目次

  • パワーアップとは何か?

  • 純正ICとFC3S改ICで空燃比の変化を探る

  • FC3S改ICで段ボールで塞いで空燃比の変化を探る

  • 試作ビッグスロットルで空燃比の変化を見る




  • パワーアップとは何か?

    インタークーラー等の交換により
    単位体積当りの空気(酸素)密度を上げてパワーUPをはかる、
    という事が言われますが、そもそもパワーUPとはなんぞや?という事を
    考えてみました。


    酸素の量が増えるという事は、その分、空燃比が変化するという事です。
    パワーを上げるには、空燃比をいじる。これはもう、十年以上前から言われてる事です。

    吸気効率が上がる=酸素の量が増える=

    (同じガソリン噴射量では)空燃比がリーン側に推移する=パワーアップ

    です。


    充填効率が上がるっていうのはなんとなく分かるけど、本当にa/fが変化するのかについて
    疑問を持たれる人もおられると思いますが、
    充填効率が上がる=空気が今までよりもたくさん入る=a/fがリーン側に推移する
    では無いのでしょうか?、空燃比いかんでパワーが出たり出なかったりするのではないのでしょうか?
    充填効率が上がる、空燃比が変化する、パワーアップする。
    それらをきちんと関連付けて考えなくてはいけません。
    充填効率が上がるからパワーアップするというだけでは、説明不足だと思うのです。

    なぜ、リーン側にいくとパワーが上がるのかは、元々がパワー空燃比よりも余裕をもった
    濃い空燃比を持たせている状態なので、そこからホンの少しでもパワー空燃比に近づくからです。
    例えパワー空燃比よりも薄い状態であっても、理想空燃比に近づいていく事で、
    ロスの無い爆発を産み、吹け上がりが良くなる等の効果があるからではないでしょうか?



    空燃比とは燃焼状態を指す言葉として使われます。
    チューニング雑誌などでも、パワー空燃比とか理想空燃比とか、
    言われていると思いますが、実際にパワーを出そうと思ったら、
    燃料の調整や点火時期の調整を行って空燃比を変化させているのです。

    同じタービン交換車であったとしても、ECUのセッティングがちゃんと
    出ているかどうかで、その車が速いか遅いかが変わってきますよね。

    何が違うのか?、ECUのデータ=空燃比が違うのです。
    ターボの場合はタービンをうまく回す為に、パワー空燃比さえ出ていれば
    OKという訳ではありません、溜めの段階でうまく排圧をコントロール
    しなければならないので、一概にパワー空燃比云々という訳では
    ありませんが、ブローとパワーの境目を探るには、やはり、空燃比が〜
    と言わざるを得ません。

    で、話を戻すと、EPの場合はインタークーラー交換だけでも
    かなりのパワーアップ感を実感する事ができます。
    純正のインタークーラーがあまりにもヘボすぎるので、ちょっと良い物に
    換えてやるだけで、一気に吸気温度が下がり、酸素密度が増し、
    空燃比がリーン側に推移し、今までよりも長い時間、パワーの出る空燃比域を
    持続する事ができるから、パワーUPしたと言えるのではないでしょうか。



    純正ICとFC3S改ICで空燃比の変化を探る

    で、ようやく本題に入ります。
    TRUST簡易式a/f計にて、インタークーラー交換により
    空燃比がどの様に変化したのかをレポートしました。

    まず、TRUSTの空燃比計がどの様な物かという事を説明しましょう。
    センサーは純正のO2センサーと同等レベルの精度を持つ物です。
    ただ、O2センサーは排気温度によって特性がかなり変わってしまいます。
    温度特性に左右されないO2センサーもあるのですが、それはとても高価ですし
    センサーの寿命も短いのです、そこで、純正同等レベルのO2センサーに
    ヒーターを内蔵し、ウォームアップ時間の短縮を図ったり、気持ち程度でありますが
    感度特性に左右されない様に配慮し、なおかつ、アンプ(増幅器)によって実際に
    予想されるであろう空燃比を算出する訳です。
    実売3万円台のa/f計はみんなそういう原理なのです。
    しかも、正確なa/f計とは少し異なった値を表示している可能性もあります。
    a/f計の注意書きにもありましたが、あくまでも、相対的にa/fを見る目安として
    本機をお使い下さいとありました。

    ということで、あくまでも目安ですが、何かを交換した時に、
    相対的にであったとしても、空燃比がどう変化したかが分かっただけでも
    大きな収穫となります。用は使い方次第という事ですね。

    ここいらのa/fにまつわる話しは、ECUの解析をしていくには不可欠な内容で
    ECUに関する深い話は解析の難しいトヨタ系ではネタが少なく
    日産やマツダ関係のHPを渡り歩けば、それなりに詳しい内容を得ることが出来ます。
    キーワード、「o2センサー」、「特性」、にて、Google検索すれば一発です。



    長い前置きはこのくらいで、実験対象車輛のスペックです。


    むらた号、
    エンジン EP91ファインOH済み、5Eカム
    タービン EP91のCT9
    アクチュエータ HKS強化
    ブースト 0.75kg/cm2
    ECU インタークーラーをFC3S改にて現車合わせ PXエンジニアリング

    O2センサー取り付け位置、マフラーのバルクヘッド下部近辺
    空燃比計車種設定、15(かなりエンジンから遠いので)

    比較対象
    ムラテックVER2改インタークーラー(FC3S後期流用) VS EP91純正インタークーラー





    条件1、FC3S後期流用インタークーラーでa/fの動きを見る

    まずは、現在付いているFC3S後期流用のインタークーラーからです。
    実際に空燃比計がどのような動きをするのかを、アクセルの加減を調整しながら
    ドライブしてチェックしました。

    meter

    a/fmeter

    空燃比計の目盛りは8〜16まで振ってあります。
    アイドリング中は14.5辺りを指していて、アクセルを入れると徐々に濃い方向へ
    一気にアクセルを入れると直ぐにメーターで表示可能な一番濃い所の8まで針が振れます。

    そして、回転が上がっていくにつれて、8から9、10、11と推移していきました。
    3速7000rpm辺りまで回しましたが、全開で踏むとだいたい11までで針がピタッと
    止まります。ブースト圧は大した事は無いですが、むらた号は各部がリファインされているので
    全開で踏むと結構怖かったりします(笑





    条件2、EP91純正インタークーラーでa/fの動きを見る

    そして、EP91純正インタークーラーに交換して同じように走ってみました。
    EP91INTERCOOLER
    今更ですが、EPのインタークーラーは小さいしチューブは細いしヘッドに張り付いているせいで、
    コアの性能は見るからに期待薄です。


    しかし設定ブースト自体が低めですので純正インタークーラーでも回転を引っ張れば
    FC3S改と同等レベルまであがります。ということで、純粋にインタークーラーを
    交換する事による変化を見ることが出来そうです。

    さて、違いはどのように現れたのか?

    流石にパワー感が少しだけですが、もっさりしてる感じがします。
    ブーストはだいたい0.65kg/cm2から0.7kg/cm2に伸び上がる所の時間が
    FC3S改に比べてちょっと時間が掛かる様に思います<全開でメーター見ながらの運転は危ないのでチラッとだけ

    で、空燃比は8から9、9.5、・・・10、・・・・・・10.5、11という感じで、
    FC3S改の時と比べて明らかに濃い値を示す時間が長くなっています。

    踏み方の加減なんかで、最終的に行き着く値は同じ様な値ですが、
    それまでの動きが明らかに鈍いです。


    さて、この違いを吸気温度の違いによる空燃比の変化では無いかと考えたのですが、
    単純にコアのチューブのサイズ違いによる流量不足も考えられます。
    インタークーラーをインテークチャンバーに見立てれば、スロットルから直ぐそこに
    吸える空気溜まりがあり、なおかつ多い方が条件が良いという事で、やりたかった確認が
    本当に出来ているのかよく分かりません。

    吸気温度を計れれば良いのですが手段が無いので
    次はインタークーラー機能を無くした条件で
    a/fを検証してみることにしました。

    参考
    インタークーラー入り口配管の断面積
    φ50配管太さ
    25*25*3.14=1962.5cm2

     チューブ断面積チューブ断面形状
    FC3Sインタークーラー チューブ内部形状、R面のある長方形
    幅5mm 長さ22mm 21列 2段 
    (2.5*2.5*3.14+(22-10)*5)*21*2=3344.25cm2
    コア上面
    fin
    コア下面
    EP91純正インタークーラー チューブ内部形状、フィンのある長方形
    幅4mm 長さ60mm 13列 1段 
    4*60*13=3120cm2
    ただし、実際は細かくフィンが並んでいるので
    これよりも少ない値となる。

    実際に中に水を通してみるとよく分かるのだが、
    EPの方は本当に流れてくるのが遅い、
    今回よく観察する事によってチューブの
    内部形状が分かったのだが、この形では
    流れが悪いのもうなずけるというものだ。
    コア上面
    fin
    コア下面





    FC3S後期流用インタークーラーのコアを段ボールで塞いでa/fの動きを見る


    さて、単純かつ明快にインタークーラーのコアを段ボールで塞ぐ事により
    インタークーラーの効力の有無によるa/fの変動を確認してみる事になりました。
    もっと早くにこの方法に気が付いていれば良かったのですが、
    発想の転換という物はなかなか難しい物です。

    さて、前置きはおいといて、まずはFCのインタークーラーでブースト1kgで3速全開で7000rpmぐらいまで
    回してa/f計の針がどういう風に振れるかを確認しました。
    今回の条件では、エキマニがリコー製の物に変わっているのと、インテーク配管をオリジナルとしているので
    今までとはまた違う加速感を醸し出してくれます。

    針は8。。。。。。9、10、11という感じで動きました。

    次に、インタークーラーのコアを段ボールで完全に塞いでしまってから、同じように3速全開です。
    流石にブーストの掛かり方がとても、もっさいです。先ほどのほとばしるパワー感というものが
    かなりマイルドになった感じでさっきよりはまだ落ち着いて運転できます。

    針は8。。。。。。。。9、10、11、12という感じで
    少し動きが鈍かったのですが、なぜか空燃比としては最終的に薄い方向へと推移しました。

    インタークーラーでの冷える効果が減れば、酸素の量も減って、濃いままだと思われたのですが
    ブーストをガンガンあげていくと、逆に薄い状態になってしまいました。
    これは、恐らくノッキングが始まっていて、それで空燃比が薄くなったのでは無いだろうかと
    考えますが、なんせ、ノックモニターを持っていませんので推測の域を出ませんが、
    兎に角、インタークーラーで吸気温度を下げる事は、車に優しいという事が分かっただけでも
    ヨシとする事にしました。
    うーん、車の制御って奥が深いですね、まだまだ、勉強することはたくさんありそうです。





    試作ビッグスロットルで空燃比の変化を見る


    ビッグスロットルの効果を試すべくテストを行いました。
    使ったECUはブリッツ製のものです、燃料ポンプの配線も通常の12Vのままです。

    ECU

    ブリッツのECUに交換してからの特徴としては、
    始動性はかなり良いのですが、アイドリングから黒煙を吐く位に濃いいです。
    JAMのECUもそうなんですが、吊しのECUは、とにかく下から上まで濃いいのが特徴です。
    そういうセッティングですから、もしビッグスロットルの本領発揮状態で吊しのECUで
    燃調の問題が無いのなら、ECUのデータ変更無しで、吊しECUでOKの太鼓判を押して
    ビッグスロットルを販売開始する事ができます。

    まずは、ブースト0.9kgでのテスト、燃料ポンプの電源ラインは通常のままですが
    PX製ECUで14V配線でTIテストで問題の無かったa/fを示していた状態と
    良い勝負って感じのa/fの動きです。値はだいたい10−12の間で推移しています。

    次にブーストを1.05kgに上げてのテストを行ってみると。。。。
    プレ加給状態から一気にアクセルを全開に踏み込むと、a/fが一気に13や14辺りに振れます。
    そして、すっと10や10.5辺りに戻ってそこから11。。。。12って感じに動きます。
    どうやら、フルブーストで全開にした瞬間のエアの吸入量が大幅に増えている模様です。
    とてもじゃないですが、吊しのECUでは対処できるとは言えません。
    カムが5Eの純正ハイカムになっているのも効いているだろうし、この大胆な針の振れ方は
    インテーク配管でのロスを無くした効果もありそうです。

    ということで、この状態ではちょっと危険なので、きちんと燃調を取り直す事にします。
    さて、どうなることやら。


    つづく。。。


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