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6時起床。昨日の昼間は起きていたのに、夜なかなか寝付けなかったせいで、寝起きが悪く、検温の声で目を覚まし、その後朝食までまた寝てしまった。
9時前に、手術後初めて担当の先生が訪れた。浜松にいなかったからだろうけど、手術前日から会っていなかったので、本当にこの先生が手術をしたのかもわからない。ともかく爪先をちょっと触って、ギプスにマジックで足首の上あたりにぐるりと線を引いた。「今日からは足を着いて歩いてもらっていいですから。」どうやらギプスを線の所まで切るらしい。昨日の話と違って、今日からリハビリらしきことがはじまるのかもしれない。
さて、起きた勢いで日記を現実に追いつくまでのまとめてFTP。私が昨日ベッドにいない間にやってきたN氏の日記をチェックすると、「うわ〜、木崎、病院でも全然じっとしてへんわぁ(笑)。」(以上、引用)やって失礼な。いくらなんでも喫茶店や売店まではまだ行ったことありまへん。そりゃぁ車椅子で動けるようになったときは嬉しかったけどね。
車椅子って結構大変でっせ。普段使わない腕と胸の筋肉を使うので、結構疲れる。減速も手で車輪を押さえないといけないから無茶な運転は危険(もちろんしないけど)。ちょっと床が傾いているだけで真っ直ぐ進まんので操縦も気を抜けない。というわけで、いかに少ない移動で用事を済ますかを計算してからベッドを離れる。車椅子で左腕に力を掛けると、点滴用に刺さっている針が時折チクチクとし、その先の管にまるでメーターのように血が逆流してくる。
また、トイレも大変でっせ。サンダーバードの音楽を頭の中で鳴らしながら:-)、自動カーテンを「閉」のスイッチを押して、便器の横に正確に車椅子を横付け。便器に座りかえるときは片足なので最小限に、かつ車椅子が右足の邪魔にならずに台になる位置に止める。右足はギプスのせいでサンダルが履けないので、ギプスで重い右足は車椅子に掛けておくのだ。手すりに捉まって左足を微妙に滑らせながら移動して便器に着座。ここで深呼吸。:-)下着を下ろすにも右足は難しいので、左足だけ抜いてしまう。拭くにも左手で手すりに捉まりながらどっこいしょ。用後は逆の手順で車椅子に戻って、「ふーっ」と一息ついてから自動カーテンのスイッチを押し、手を洗いに車椅子を進める、と言った具合。(ちょっと詳しく解説しすぎましたかね。)それにしてもパラリンピックの選手たちは本当に凄いと思う。ちょっと近い土俵に立ってみて良く分かった。考えるのとやってみるのは全くえらい違い。
と、ここまでが午前中の話。今までは毎日何がしかの変化があったので、それほど暇とは思わなかったのだが、今日は暇だ。しょうがないので、JOSのテープを作成開始。MDを聞きながら、見舞いで持ってきてもらった浅田次郎の「きんぴか」を読む。普段は小説なんて全く読んでいないのだが、うーむ、なかなか面白い。テープ1本(=2時間)で120ページを読んだ。
4時になってやっとお声が掛かってギプス室へ。と言ってもギプスが棚に並んでいる以外は普通の部屋。看護婦さんが小さい電動丸鋸みたいな道具を持ってやってきた。「歯が当たっても切れませんが、逃げると切れますから、逃げないで下さいね。」と言われる。歯は回転せずに振動するだけのようだ。それなら安心と作業を見つめるが、ギプスに歯が当たると凄い音を立てて煙が出ている。歯がどんどん食い込んでいって、次の位置へ。これだけなら見た目だけの恐怖だが、何回かに一回は思わず「痛いっ!」と声が出る。切られたんじゃないかと思ったが、熱さが走るだけのようだ。そんなことはお構いなしに看護婦さんは作業を続け、ペンチみたいなもので割れ目を広げて外し、作業完了。無理することはないけど、体重をかけて歩いてみても良いとのこと。でも、自由になったのは足首だけで、膝はまだ固定されているので、まともには歩けないし、足首を動かそうとするとふくらはぎがギプスの中で突っ張って思ったほど動かない。何より手術直後のように、またギプスの中で足が腫れるのが恐い。
ともかく右足もサンダルを履けるようになった。点滴も今日で終わりで、左手に刺さっていた針と管もなくなった。今日も一歩進歩。両足サンダルが履けて立てるようになって何が嬉しいかというと、トイレで小便器が使えること。早い話が下着を脱がずに"立ちしょん"が出来ること。男で良かったと思った瞬間だった。
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