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いつものように朝食を終えて、今日は痛くて昨日より足が曲がらないなぁ、と思いつつ膝のマッサージをしていると、「木崎さん、いますか?」と声がした。先生かと思ったら、元お隣さん。1000mが歩けて、違うフロアも行ける許可が出たらしい。なんとお土産に柏餅まで持って来てくれた。もはや自慢話のねたも尽きているので:-)安心して話が出来る。
おとといは電気屋さん、昨日は高校生君が退院していって、私が出ていった所に来た人も入れ替わり、電気屋さんの所にも新しい人が来て、元気のないお年寄りばかりになってしまって、すっかり部屋の雰囲気が変わってしまったそうな。言われてみれば、元お隣さんも、この前より何となく老けて見えるような気がする。
退院だと聞いていた長老は、まだ退院していないらしい。本当は退院できるぐらいにはなっているのだが、循環器は良くなったんだけど、腰や足もあまり良くないので、どうするかというのと、一人暮らしだったので、誰がしばらく面倒見るかという問題があるらしい。本人もわかっているらしくて、またもや生きていてもしょうがない、と言い出しているらしい。
一方、後からやってきた老人は、脳拘束の後遺症でちょっとぼけてしまっていて、一旦部屋を出ると、戻って来れないことがあるらしい。昨日までは点滴でベッドから動けなかったのだが、動けるようになったので、夜中にトイレに行って隣の部屋に戻ってしまい、その部屋の人に泥棒扱いされてしまうという事件があったらしい。
そんなわけで、明るかったあの病室が、すっかり暗くなってしまって、居辛い部屋になってしまったんだそうな。私が居たときと大違い。病は気からで、明るく過ごそうというのが信条の人なのに、押しつぶされてしまいそうで、本当に可哀そうである。ちなみに週末、上品なお年寄りと同じ日に手術なんだそうな。退院は私よりも後になりそうである。最初は苦手だった元お隣さんであるが、これからは時々お話を聞いてあげなければという気持ちになった。
さて、リハビリに行くかと準備していると、同じ病室の整形の3人が外来に呼ばれた。抜糸のとき以来の診察である。
久しぶりに担当の先生にあって、ベッドの上で膝を伸ばしたり曲げたりしてみる。やはり、昨日ほど曲がらない。こんな日に限って呼ばれるんだもんなぁ...
「早く退院したいですが?」
「はい。」
「まだだめだね。仕事を始めるとリハビリに来なくなっちゃうでしょう。はい、戻っていいですよ。」
あっさり言われてしまった。外で待っていたゼファー君は、あまりにあっさり言われたのを聞いて笑っている。昨日、来週の頭ぐらいには退院できそうという話をされましたけど、と言ったら、それにははっきりと返事をしてくれなかった。と言う訳で、昨日書いたことは訂正します...
そういえば、昨日サブの先生は90度と110度に壁がありますから、とおっしゃっていたが、昨日90度に行ったと思ったら、また戻ってしまったので、どうやらその壁に突き当たっているらしい。天気が悪いせいだったらいいんだけど。
外来から直接リハビリに行って、このことを話す。そうですかと、昨日にも増して丁寧にマッサージをしてくれている。実習生の女の子もやってきて、先生が説明しながら手を動かす。専門用語だらけなので、意味は良くわからないが、何となく何のために今ここをマッサージしているのかというのは、伝わって来る。
「実は、これはこの前聞いて来たばかりです。忘れないうちに...」と聞いて、「どうぞ忘れないうちにやって下さい」と思わず言ってしまった。先週休んでいたのは、遊びではないということがわかって、ちょっぴりありがたい気になった。
先生がちょっと別の人を診ている間に、実習生は私の所に残って、怪我のことなどを聞いて来るので、そのまま話していると、
「お話中のところ申し訳ないんですが...」
とニタッとしながら、先生が戻って来た。ますます、この先生の本性がわからない。:-)事情通のゼファー君の話によると、自分で作って食べているほどのプリン好きらしく、さすがにこのことを目の前の本人に確かめるわけにもいかない。:-)
病室に戻って来ると、格闘伎君はギプスを外してもらって、抜糸もされたとのこと。「痛かったですよ...」と言っている。さらに昼食後には、格闘伎君も自分のベッドでCPMを開始することになった。ゼファー君が「痛いぞ。恐いぞ。」と脅し、私も「30度ぐらい何ともないやん。ギプスでも曲がってたやろ」とこれに便乗。看護婦さんは優しい先輩たちだねと笑っている。格闘伎君は、抜糸の痛さも覚えているのか、本当にびびっていて、自分でスタートのスイッチも押せないでいる。動きはじめると、汗が出ると言っている。曲げ自体は大したことがないものの、膝が腫れていて、本当に痛いようだ。
そんなみんなを放っておいて、看護婦さんに退院や外出の相談をして、私も第7病棟のCPMへ。やはり昨日なみに動かすのが精一杯だ。うーむ。帰りの廊下でサブの担当の先生にあったので、看護婦さんに伝えたことを聞くと、ちゃんと話は通っていて、やはり担当の先生がうんと言わないと退院できないらしい。今週がんばってみて様子をみましょう、ということになる。
夕食は、なんと"お花見弁当"。桜の花がついた小枝と、桜餅と、プリントゴッコで作ったような可愛い絵が描かれた紙がついている。今日はお釈迦さんの誕生日イブ:-)で花などで祝う日なんだってねぇ。3月14日といい、努力は買うけどねぇ。花見に連れていって欲しいよなぁ、とゼファー君が言っている。彼は去年の今ごろも入院していて2年連続で花見に行っていないのだった。
というわけで、事故から1ヶ月が過ぎていくのだった。
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