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バイクナビの本命? NAVISTANT

デンソーのPDAナビ、NAVISTANTを購入。バイクナビとしての可能性を探る……。

2002年11月21日
購入してから半年、どうにも調子が悪くなって、デンソーサービスセンターに持ち込み、T-STATION本体を新品に交換してもらいました。
GPS感度もバツグンになり、これまでNAVISTANTに抱いていた不安さは初期出荷不良だったことが判明。ということで、レポート内容に手を加えました。

NAVISTANTとは?

PDAをナビとするパターンは欧州では一般的らしい。ただし、GPSのみで、しかも、曲がり角での案内ターン・バイ・ターンのみが普通であって(地図表示がない)、日本では受け入れられない。
NAVISTANTは、車速パルスによるハイブリッドに対応し、地図表示もする、いかにも日本人向けの一般ナビに近い作りとなっている。

普段、DVDカーナビを使っている人間には、CD-ROMナビでさえかったるいという。しかし、バイクでのツーリング使用に割り切れば、渋滞情報はバイクに関係ないし、画面の美しさとランドマーク情報の量にこだわらなければ、CD-ROMナビで十分である。
そして、バイクの振動対策を考えると、CFメモリカードにデータを収める方式に向かう……多少の情報量のなさは犠牲にしても?

ちなみに、VAVISTANTのホームページのFAQには、バイク利用は考えてないのでやめてくれと書いてある(笑)


まずは必要な機材をそろえる。
NAVISTANTは単体では動かないのでPDAが必要だ。私が購入した当時、対応しているのはコンパックのiPAQのみだった。
MicrosoftはPocketPC2002の対応CPUをStrong-ARMに限定してしまったので、MIPSやSHで動いてるGFORTなどへの対応の可能性は低い。ARM CPUの新製品のみしか期待できないだろう。
ということでGFORTを持っていたのだが、あきらめてH3630をオークションで物色した。

必要なもの メーカー 標準小売価格 購入価格
iPAQ H3630, H3660, H3870, H3850 コンパック 49,800円(H3630)
〜79,800円(H3870)
H3630 + CF256MB 3,8000円
CFカード 128MBで6,000円位〜
256MBで12,000円位〜
512MBは25,000円位〜
NAVISTANT デンソー 42,000円前後 定価購入
iPAQ専用接続ケーブル ダイアテック 4,000円前後 定価購入
iPAQ専用スタンド ダイアテック 4,000円前後 (購入せず)

iPAQは、オークションでH3630の中古を購入した。外観はだいぶ古ぼけていて、CF256MB付きとはいえ中古に38,000円はちょっと相場より上だったかも。しかし、CF256MBを新品購入すれば、最安値を探しても12,000円である。26,000円でH3630を買ったことになる。高い買い物だったか?……とか悩んでいたら、バイクへの設置で配線に失敗し、過電圧で壊してしまった。充電を受け付けなくなってしまったのだ。保証書付きだったので、コンパックに修理依頼したら、中3日ほどで新品に交換されて返ってきた。ヽ(^o^)ノ

ただし、あとで詳しく書くが、メモリ32MBのH3630では役不足PDA工房などでのメモリ増設を検討中。これから購入する方には、64MBのH3660以降を推奨する。

T-STATIONの取り付け

NAVISTANTは、PocketPC用のナビアプリケーションとGPS&自律ユニットをセットにしたシステムの名前。ユニットの箱にはT-STATIONという名前がついている。

このT-STATIONをシート下トランクに収め、電源はライセンスライト(ナンバープレートの灯り)から取り、バイク本体のメイン電源と連動させる

車速センサーは、PGM-FIのB17(灰色ソケット中央の緑・ピンクの線)から。

GPSアンテナは、リアのアルミウィング上に設置(リアケースは今後も設置する予定はない)。

以上、おやじん工房での作業。

iPAQの取り付け

車載用のiPAQ専用スタンドは購入しなかった。代わりに、写真の赤いケース、コンパック純正の防塵・防滴ケースを購入した。コンパックの通販で15,800円なり。
このケース、ドコモ銘柄のGFORTを想像してはいけない。何せ中にCFジャケット付きのiPAQがまるごと入っているのだ。でかい! その大きさは常人の予想をはるかに越える(笑)。アメリカ本国でも、こんなもの誰が買うのか疑問だったらしいが、建設現場や漁船でのニーズがあったと言う。

まさにバイク取り付けにうってつけの防塵・防滴ケース。腰に引っ掛けるストラップフックがワンタッチで取り外し可能なギミックになっていたので、このストラップフックをハンドルに固定することにした。

身の回りにあった適当な金物でそれっぽいのを探すと、モト・フィズのドリンクホルダーの別売取り付け金物がちょうどよさそう。新品バイクのハンドルカバーに、惜しげもなくタッピングビスをゴリゴリ突き刺す(ダメだったらバーハンドルのなかちゃんにカバーもらうんだい)。


iPAQを外した状態では、必要最低限の「ナビマウンタ」。

T-STATIONとiPAQをつなぐシリアルケーブルは、カウルの中を這わして、ハンドル部分から取り出し、電源はそのままアクセサリソケットで使用(iPAQ用のシガープラグは、15Vを3Vへ変換しているので、バッテリー直つなぎは厳禁だよ・笑)。

ナビの使用感

■ CFカード

256MBあると、本州最北端から京都、和歌山のラインまで入る。東北に行った帰りに京都に寄ることはないので十分。北海道から関東も入るので、東北道を自走しての北海道入りも問題ないだろう。

■ 画面の大きさ

小さいかな? と思ったが、まあ困らないサイズだった。
ルート案内をさせたとき、デフォルトでは、ターンバイターンの道案内表示が画面の3分の2を占め、地図がほとんど見えない。ターンバイターンとは、次の曲がり角の距離と方向を示すナビ方式で、すなわち、「30キロ先で右折」と、ず〜と表示されている方式である(笑)……欧州ではこれが主流らしい。

「地図が見えないじゃないか〜」と一瞬怒ったが、右脇のボタンをタップすると、ターンバイターン表示をアイコン化(最小化)することができ、地図が表示されるようになった。また、この状態だと、交差点に近づいたときに、付近の地図がポップアップ表示されるので、ごく一般的なカーナビに近づいた。

ただし、交差点のポップアップ表示はまったくわかりにくい。同じように俯瞰表示をしない「でるナビ」では不安を感じたことはないから、俯瞰表示しないことだけが原因ではない。道幅の情報がないことが原因であるように思う。

■ 操作

走行中に手元で操作できることが、ぼくがナビを選ぶときの唯一の条件である。リモコン操作のナビはそれだけで選択肢から除外。
なぜならば、今いる地点を広域地図と詳細地図で走行中に切り替えるということをぼくはする。広い画面のカーナビで2画面表示にしてもダメ。現地点がどこかを把握できる縮尺は、場所によって違うのである。北海道なら海岸線が表示されるまでズームアウトしないと把握できないし、自分の土地鑑の有無でも変わって来るので、必要な縮尺はその瞬間瞬間で変わるのだ。

そういう意味では、すべての操作が画面タップで、しかも指で押せる大きさのボタンなのでマル。
操作系がどれだけ画面タップに統一されているかというと、PocketPCの十字キーを操作しても、画面スクロールしないほど徹底されている(笑)。

■ リルート

リルートは一瞬である。交差点を曲がり損ねた次の瞬間には、ピッという電子音と共に復帰ルートが計算される。

しかし、バイクにとってこのリルートの速さは裏目となる。

カーナビの自律ユニットは水平な箇所に設置しないと正しく動作しない。しかし、バイクは曲がるときに必ず傾くのである(笑)
ということで、曲がったはずなのに、ナビは曲がらなかったと判断し、次の瞬間にはリルート計算をしてしまうのだ。さすがに直角に曲がる交差点では大丈夫だが、角度が浅いとてきめんだ。もう少し反応が鈍ければ、GPSとのハイブリッドによりルートを外れていないことがわかるはずなのに。

■ ハイウェイモード

ハイウェイモードは存在しない。久々に、次のSAまでの案内版を注意して走るハメになった。

■ ルートの記憶

通過点などを設定したルートに名前を付けて保存する機能はない。フォルダ上に保存されているデータファイルをバックアップしておいて、入れ替えをすれば実現できそうだが、どのデータファイルがルート情報か未確認。

■ 音声案内

防塵・防水ケースにくるんでしまったためか、音量を最大にしてもつらい。
40〜50キロで走ってるときに、なんとか聞こえるという程度。効果音を、もっと甲高い電子音に変えれば(WAVファイルを取り替えればカスタマイズ可能)、高速走行時でもせめて何かあったことがわかるかもしれない。

■ マップコード

地点の検索機能はいっさいない。それを承知で買ったつもりだが、悲しいくらい何もない。
その代わり、マップコードで検索する。PDAを利用しているのだから、インターネット検索すればいいじゃんということなのだが……。

■ 住所検索

iPAQにP-in mast@rなどを挿して、ウェブ検索することも考えたが、NAVISTATIONとの共存はどう考えてもできない。iPAQにはCFカードが1枚しか挿せないからだ。カードを差し替えアプリケーションも起動しなおすというのは現実的ではない。
そう考えると、利用できるのはiモードによるマップコード検索である。

NTTドコモでは「@NAVI.com」、auでは「EZ@NAVI」が利用できる。

携帯電話を使ったMAPCODEの検索方法
http://www.navistant.com/osirase/k_01.html

@NAVI.comで無料で利用できるのは、階層メニューから選択する住所検索になる。電話番号や任意の住所入力から検索するには月額300円のマイメニュー登録が必要だ。永遠に支払い続けるとなると気が重いので、使用しない冬場にはマイメニューから忘れずに外さないとね。(^_^;

■ ランドマーク検索

ランドマークの検索には以下のサイトも使用できる。

iモード用マップコード検索サイト
http://search.e-mapcode.com/i/

このサイトで検索できるのは、次のカテゴリだ(2002年4月現在)。

肝心の、健康ランドの情報が入ってない(笑)

また、まちgooでは、NAVISTANTを起動した状態で[MAPCODE]ボタンを押すと、NAVISTANTの画面を直接切り替えるサービスが搭載されたらしい(CF差し替えないと、ナビとウェブは同居できないのに)。

まちgoo
http://machi.goo.ne.jp/ppc/Top.asp

■32MBでは役不足

携帯電話を使用せず、あらかじめPDAに検索機能をインストールしておくことも可能になった。まちgooのブラウザからNAVISTANTにジャンプする機能を利用して、HTMLの情報を保存しておくのである。デンソーのカスタマーサポートで都道府県ごとのデータをダウンロードすることができる。

http://www.navistant.com/user/s_top.html

だが、iPAQ上でインターネット検索するにしろ、マップコードを記述した文書ファイルを開いて検索するにしろ、32MBのH3630ではメモリが足りずに同時起動できない。他のアプリケーションを開き、NAVISTANTに戻ろうと思っても、メモリから消えていて読み出しに時間がかかってしまう。
64MBのメモリがあれば大丈夫なのでは?と思うが、これは試したわけではない。

■ 通過軌跡の代替に……

NAVISTANTは通過軌跡が残らないので、あとでツーレポを書くのに役立たない。

使い方でこれを克服するとすれば、休憩地点で必ずマップコードを控えるしかない。地図上で現在表示している地点は[MAPCODE]ボタンを押すとコードが表示されるからだ。

まあ、ツーレポや写真の説明文にマップコードを添えるとなにかと便利かも……と、良いように解釈することができるかどうかである。

■ インターフェース

マップコードまわりのインターフェースに関しては大不満。Windowsソフトとしての基本ルールに則っていないのだ。

どういう点かというと、NAVISTANTは常に行動(目的)を先に決めてから場所を選ばなければならない。例えば、マップコードで目的地を設定するには、[メニュー]→[目的地設定]→[マップコードから]で済むのだが、通過点に追加するには、[メニュー]→[地点編集]([ルート編集]ではない!!)→[目的地/通過点]→[追加]→[マップコードから]を押さなければならない。メモリー地点に登録するには、[メニュー]→[地点編集]→[メモリー地点]→[追加]→[マップコードから]となる。

Windowsの基本インターフェースでは、場所または範囲をまず決め、最後に行動(目的)を決定するのだ。[マップコードの入力]→地図の移動→[登録]→[メモリ地点/目的地/通過点]の選択……というのが自然な流れだ。
最初、この基本思想の違いに気付かず、マップコードではメモリ地点が作れないと思ってしまった。

NAVISTANTに望むこと

私の掲示板に、デンソー企画部の方がいらっしゃり、メーカーでもバイクナビとしての方向を検討中であるらしいです。今後のソフトのバージョンアップに期待します。

■ リルートの遅延オプション

本当は、バイク用に(傾きを感知する)T-STATIONを開発して欲しいけど、ないものねだりなので却下。
せめて、リルートをわずかに遅らせるオプションを用意して欲しい。理由は先に書いたとおり
そのくらい、できることでしょ?

■ PocketPCの十字キーへの対応

画面スクロールくらいには対応して欲しい。

■ T-STATION非接続時のルート情報

T-STATIONに接続していない状態では、ルートを探索しても、全走行距離と時間がまとにに表示がされない。これでは、机上でのツーリング計画の役をしない。デンソーのサポートに電話したところ、T-STATIONと繋がっていないと機能しない「仕様」ということ。

■ ルートの保存

せっかく通過点を駆使してルートを練っても保存ができない。先々の計画を立てるというわけにいかないのである。非接続のルート情報もそうだが、せっかくのPDA上でのマップソフトであるのに、クルマと切り離したところでの使用をまったく考えていない!!(としか思えない)

■ 2スケール切り替えモード

あらかじめ、詳細と広域についてユーザオプションとして縮尺を記憶しておく。2つの縮尺を交互で切り替えるモード。

インターフェースとしては、現在、縮尺を表示しているマスを利用すれば、追加のボタンはいらないと思う。

■ 通過奇跡が無理ならマップコードのログを

ボタンを押すと、現在の日付とマップコードをログファイルに残すような機能があると便利。
旅の記憶を意図的に残せると思えば、通過軌跡より便利かもしれない。

■ ハイウェイモード

別データ、別実行ファイルとなってしまうかもしれないが、やっぱり欲しい。


NAVISTANTがVer.1.2にバージョンアップしたので追加レポートへ続く。。