●7代目カローラのエンジン

7代目カローラに搭載されたエンジンはディーゼルを除いて全てEFI&ツインカムとなった。 また、それらのエンジンは第二世代目のハイメカツインカムと呼ばれた。 第二世代のハイメカツインカムは縦型細径吸気ポート、デザインされたヘッドカバー、 サージタンクが特徴である。 また、全車に円筒型液体封入式エンジンマウンティングを採用している。

1300シリーズには4E-FE型が搭載された。このエンジンは従来の2E型をEFI化、ハイメカツインカム化、1331ccに ボアアップが施されたエンジンで、4代目スターレットに搭載された4E-F型をEFI化したエンジンである。 基本的な技術は5A-FEと同じだが、バルブ挟み角は24°06′と少しだけ大きい。 また、吸気バルブの傾斜を強めることでバルブガイドの突き出しを抑え、気流を邪魔しないような配慮がなされている。 1331ccという排気量は中途半端に思われるが、これは輸出先の税制が1400ccを境に変わることに配慮したようである。
最高出力100ps/6600rpm、最大トルク11.8kgm/5200rpmを発生した。
従来の2E型と比べて飛躍的にパワーアップを果たしている。 100psという出力は従来型の5A-FE型をも超える数値であるが、高回転化によって 高出力を得ようとした意思があったようである。ただ、ファミリーカーにその性格が 必要だったかどうかが疑問視されたのか後には改良でエンジン出力は下げられ、97psにダウンした。 現代では1300ccクラスのコンパクトカーでも100psという高出力を誇るものが表れてきており、 7代目カローラに4E-FE型が搭載されてから15年以上たってようやく時代が追いついてきたとも言えそうだ。

1500の5A-FE型は従来通りのエンジンだが、シリンダヘッドを中心に様々な部分が新設計されている。 シリンダヘッドは、吸気バルブ径を30mmから31mmに拡大し、リフト量は1mm増の7.6mmとした。 バルブ挟み角は従来と変わらないが、4E-FE型同様吸気ポートを立ててストレート化し、 燃焼室寄りに細くすることで流速を増し(狭い流路の方が流速は上がる)、流量を落とすことなく 縦スワールを発生させて燃焼速度を高めたという。 エンジンのトルクカーブのうち、高回転域はサージタンクからバルブまでの長さと径で決まり、 中回転域ではサージタンクやエアクリーナ容量で決まり、低回転域はエアクリーナに導入する空気通路を含めた吸気系の 長さで決まるという。今回の改良でエアクリーナ上流まで含めた長さを従来の400mmから750mmに延長したことで 低速トルクを増やしたという。 また、ピストン形状を見直すことで燃焼の火炎を消してしまうクエンチエリアを減らすことにも成功した。 細かいパーツ部分の変更に目を向けると、 コネクティングロッドは材質を変更して強度アップと軽量化を同時に行い、 クランクシャフトも形状を最適化することで剛性アップを図った。そしてフライホイールも レスポンスと燃費向上のためにフライホイールを軽量化した。細かいところではオイルレベルゲージが T型ハンドルのワイヤー式を採用してサービス性を向上させている。また吸排気系ではインテークマニホールド の長さを等長にすることで吸気音の低減を行った。このほかサージタンクの増量が行われた。 エキゾーストパイプは防錆性に優れたステンレス製を採用し更にストレート排気管として出力の向上を実現した。 制御系ではノックコントロールの追加が行われている。改良で吸気量が増えたことでノッキングが起こりやすくなるため、 追加されたものである。ノックセンサー(圧電素子)がノッキングによる振動を感知すると電圧を発生し、 エンジンコントロールコンピュータに信号を送り、点火時期を遅める。ノックが無い状態が一定時間継続されて場合 進角を行う。このように絶えず最適な点火時期になるように制御される。 このほか、AT車のシフトショックを軽減する変速時トルク制御を組み込んでいる。
スペックは最高出力105ps/6000rpm、最大トルク13.8kgm/4800rpmを発生した。

FFの最上級グレードおよび後に追加された4WDに搭載された4A-FE型は、 基本的な改良点は5A-FE型と同じだが、 排気系にデュアルエキゾーストマニホールドを採用し性能の向上を図っている。
スペックは最高出力115ps/6000rpm、最大トルク15.0kgm/4800rpmを発生した。

1600ccスポーツツインカムの4A-GE型は今回のフルモデルチェンジで 一気筒あたり5バルブの20バルブエンジンとなった。 このほか、4連スロットルやVVT、デュアル(二本出し)マフラーを採用している。
スペックは最高出力160ps/7400rpm、最大トルク16.5kgm/5200rpmを発生した
自然吸気エンジンながらリッターあたり100psを達成しており、ライバルに対抗した。 このエンジンのカムカバーのデザインは、かつての4A-GEU型と1G-GEU型が よく似ていたように、新開発された直列6気筒24バルブエンジンである1JZ-GE型エンジン とよく似た銀色のヘッドカバーが付けられた。

スーパーチャージャーを採用した4A-GZE型は、特に変更を加えられず、 わずかにストレート排気管及び、デュアルマフラーの採用により、排気抵抗を低減したにとどまる。
スペックは最高出力170ps/6400rpm、最大トルク21.0kgm/4400rpmとなった。

これらのガソリンエンジンのヘッドカバーやサージタンクの部分は デザイナーの手によって美しくデザインされている。 また、配線類の配置も良く考えられて技術面でもデザインを支援している。 エンジン部品各部には防錆処理が施され。長きに亘ってその美しさを維持できるように配慮された。 従来の構成部品が雑然と並ぶものから脱却し、見た目にも高性能をアピールすることができた。

ディーゼルエンジンは新たに2000ccの2C型が搭載された。このエンジンは従来から コロナやビスタに搭載されてきたエンジンであるが、 カローラにも6代目の後期に4WDと組み合わせられたエンジンだった。 それをバルブタイミング、リフト量の変更やエキゾーストマニホールドの形状変更などFF車への最適化を行い、 新搭載したものである。
スペックはさほど変わらず、最高出力73ps/4700rpm、最大トルク13.5kgm/2800rpmとなっている。

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大幅改良を受けた4A-GE型エンジン