
発掘
今回は、ちょっとお馬鹿な遊びをご紹介します。普通のプラスチック パッケージの ICから中身のチップを取り出すこの方法、発見したのは 小学校の頃だったかなあ。当時は家に顕微鏡があって幾何学模様を楽しめた のですが、今は無いのでちょっと残念。顕微鏡があると、開発年やメーカ名など、 ごく小さい文字が記されているのが見えます。それにしても、ひさびさに 発掘した最近の ICは見るからに大規模になってるものですね。
一番左: 発掘前の状態。パソコンを分解すると こういうのがいっぱいくっついてるので、 この状態なら見たことある人も多いのでは。 東芝製、44ピン SOP、型番 KM23V32000BG。ジャンク屋で買ったごちゃ混ぜ袋 に入っていたものなので正体は不明ですが、型番から察するに 32MBitの DRAMか何かだと思われます。
二番め: まず、ICの端っこをピンセットか何かで持ち、 ガスバーナー等で全体を良く焼きます。 よく ROMに情報を書き込むことを"焼く"と言いますが、ホントにまる焼きに しちゃいます。身近なプラスチックは熱可塑性(熱で融ける)のものが多いですが、 ICのパッケージに使われてるエポキシ樹脂は融けずに燃えます。 焼く際とても臭い煙がたくさん出るので、もしやってみたい人はできれば屋外で、 ご近所の迷惑にならないよう気をつけて焼いてください。 また環境に有害な物質(ハロゲン系やリン系の難燃剤)が含まれていることが 多いので、大量に燃やすのは避けたいところです。 炎はそれほど あがりませんが、裸火ですのでくれぐれも気をつけてくださいね。 芯までこんがり焼きます。レアじゃ駄目です。ガスの炎にかざしても 煙が全く出なくなれば OK、冷めるまで待ちます。
三番目: 焼き上がって冷めたら、ニッパー等の工具で少しずつ崩して壊して いきます。完全に炭化していれば、硬めのクッキーのような感触で崩れていくはず。 ニッパーなら根元のほうを使うなど、ゆっくりと 強い力を一点に加えることのできる工具が便利です。端のほうから、少しずつ 発掘します。
一番右: 中から取り出せたチップ本体。シリコンの単結晶が主な素材で、
ごく薄い板状のものです。大きさは様々で、単純なゲート IC等は 2〜3mm
程度から、大規模なものになると 1cm四方を超えるものまで様々。
ガラスのようにすぐ割れてしまうので、発掘作業はくれぐれも慎重に。
発掘途中で割れてしまった様子。気をつけないとすぐ割れちゃいます。
気をつけてても割れちゃうけど、ときどきすごく素直に出てくることもあるようです。
焼き方、冷まし方を工夫するといいのかな? そこまで研究はしていません。
ひさびさにやってみた戦果の数々。左の二つは発掘中に割れてしまったので、 かけらを集めてパズルのように並べてあります。大きいのはやっぱ難しいみたい。
右の三つは RAMか ROMだと思います。
左上は、98ノートのマザーボードから外したもので、いわゆるチップセットか何か
のカスタム品と思われます。左下は、同じくノートに載っていた CPU、
intel 80486SX-20。メモリ ICは微少なコンデンサやトランジスタがひたすら
並んでいるだけですが、CPUともなると見た目にも複雑ですね。
ALU、レジスタ、マイクロコード等をこうして目で実際に見てみると、
アセンブラをやったことのある人にはけっこう感慨深いものがあるんじゃないで
しょうか。具体的にどこが何なのかは、見てもわからないけどね。