
2001/10/21
DigiQ(デジキュー)についてはこちら 。それから解析といっても IR信号の解析ではありません。
銀座博品館で 25日の全国発売を前に先行発売されたものを 購入。博品館前はイベント開始の 11時時点で意外にも既に長蛇の列。 最後尾の係員に訊いたところ、「1000台用意してあり、現在行列は 約 450人。8機種につき一人一台買えるので、もし 2〜3台買ってく人が 多かったら買えないかも」 それから生産状況についても訊いたら「発売日を過ぎてもしばらくは 潤沢に出ることは無さそう、小出しにするつもりかも(憶測)」との話なので こりゃ転売目当てに買ってく奴も多いかもなあ。とちょっと期待薄だが 3時間並んでようやく買うことができた。
超小型ラジコンではトミーの「ビットチャー G(以下、G)」が先行販売されており、 デジ Q(以下 Q)に対し実売で約半額とコスト的にもアドバンテージが高く、Q を期待するのは一部のマニアにとどまる気もしている。が、個人的に Qを選んだのは「モータを二つ積んでいること」による所が大きい。 原理的には、いわゆる戦車ラジコンのような仕組みで、その駆動速度差により 操舵を行なうわけだ。コントローラは それを意識させない通常の前後・左右のスロットルになっているが、このことが却って コントロールの不自然さに繋がるのではないか? という指摘も前もって目に していた。確かにそうかもしれない。でも Qなのだ。
なぜか? それは僕はこれを普通にラジコンとして遊ぶのではなく、 「駆動系を流用し自律型走行ロボットに改造する素材」としての価値に 注視しているからだ。 「両輪にモータを一つずつ」という設計は、たとえば操舵時に ホイールベース等の機械的設計に依存しない制御が可能だとか、 単なる移動ではなく目的を伴う自律走行時に多い「その場での回転」が 出来る等、シンプルでかつ多様な動きを表現できる。
前書きはこれくらいにして、さっそく分解した様子を説明してみたいと 思う。ちなみに僕はこの手のロボットは好きだが、知識はさほど豊富ではない ので間違ったことを書いている可能性があることを、念のためご承知のほど。
ボディ上部を取ったところ。小さい! ほんとに小さい。従来のチョロ Q のボディに、ほんとにモータと電池が収まっている。これはすごいと思う。 さらに、前輪はただの空回りする異常にチャチい車輪がついてるだけ なので、ラジコンたる部分すなわち、モータ+ギアボックス+後輪+電池+ 制御回路部分の大きさは、長さ約 30mm、幅約 30mm、高さ約 20mm (IR受光部 除く)と非常にコンパクトだ。ボディの全長は約 50mmなので、その 2/5は 「無くても走る」飾りなのである。「これなら LEDを仕込んでナイトライダー仕様 にしてみたいなあ(´Д`)」と思ってしまうくらい、前部はスカスカだ。
電源は、小さな NiMH二次電池を使用している。見たところ円筒形のセルが 二つパックになっており、容量はわからないが説明書 によれば「約 15分走行が可能」とのこと。実測で 2.6Vくらいだったので 1.2 x2の 2.4Vが定格と思われる。この電圧でマイコンやらブリッジドライバやらを 駆動するのは難しいかもしれない。手近なパーツで自律走行ロボットにする のであれば、LR44を 4つ積んで 6Vにするといいと思う。これなら大きさは 元の電池とほぼ同じだ。
パワーの源のモータだが、G のそれよりはるかに小さい。分解はして
いないが、外見は (__) こんな形状なので、普通のインナーロータ型のモータと
思われる(円筒状のマイクロモータは、コアレスのアウターロータ型が
多い気がします)。
これを上下に二つ積んでおり、そこからギアを一つ介して
タイヤへと伝わっている。G は確かモータのピニオンから直接車軸に
伝えていたと思うので、ギア比からみても Gと Qは性格を大きく異にする。
(2001/10/24 Gのギアの段数も同じだよ、とご指摘をいただきました。 どうやら勘違いだったようです。ごめんね)
これはモータ自体のパワー差からきているのだろう。モータの出力は 普通に作るとだいたいその体積に比例するものなので、おそらく Gの 1/4くらいしか無いように思う。憶測です。
さて、ラジコンとしての話に戻しますと(笑)、 「すげえ難しいよママン(;´Д`)」って感じです。まず、スロットルの角度で 回転数を変えられる(この点も Gに対するアドバンテージであるはず)のだが、 著しく非線形的だ。出力はおそらく PWMで 8段階くらいの可変になっているようだが、 テキトーに図にするとこんな感じで、
ある点で急に速くなるので速度制御が難しい。またさらに、一応コントローラには まっすぐ走るよう補正するトリマがついているのだが、おそらく左右の速度特性が
この図ほど極端ではないかもしれないが不均衡なのは確かだ。というのも、 最高速でまっすぐ走るように調整しても、低〜中速度時には曲がってしまう という現象は、うちの個体に限ったことじゃないと思う。 さらに、中長期的な速度特性のみならず、イナーシャ(慣性モーメント) や応答特性上の問題からか、停止から急始動させた時にまっすぐ進まない といった問題もある。
というわけで左右独立モータ型はオープンループ制御には向かないようだ。 って、あたりまえか。人間によるリモートコントロールはサーボ系ではなく あくまでも操作を楽しむ一環にすぎないので、一定速度でまっすぐ走るとか 入力に応じた角度で曲がるといったミクロな制御においては、 あまりにも無責任なオープンループを前提にして作られている 気がする。
…いや、この操作の難しさは狙ったものかもしれない? 僕が単に操作がヘタクソ なのかもしれない? そうかもしれない。きっとそうだ。
個人的な結論を言えば、
「足回りだけ流用して自律ロボットの素材にするには Q」
「それ以外は G」
って感じかなあ。あれれ? Qに将来性が全く感じられないよ? (;´Д`)