いばらのファルセット〜
   円滑な地声/ファルセット切替
      −実用に耐えるファルセット


5)G線上のアリア(Air on G)

J.S.バッハの作った名曲です。ちょっと無謀かもしれませんがステップ・アップを狙って挑戦してみました。

ライナー・ノーツ 


【ファルセットの割合の問題】
この曲は最初メロディに僕が考えたボイシングをつけようとしましたが曲の構成が単純にメロディにボイシングをつけるという単純なものではなく元々4声で緻密に作られていることがわかり何も変えずオリジナルのスコア通りに歌ってみることにしました。
全体の音符の数=251
ファルセットを使った音符=30
ファルセットを使った割合=30/251=11.9%
【音程の問題】
「プレリュード・イン・Eマイナー」で1分強のアカペラを完成させましたが今回の「G線上のアリア」は約4分。「プレリュード・イン・Eマイナー」の3倍以上の長さになります。4分の長丁場をアカペラで演るのはかなりしんどいのではと思いましたが前進あるのみです。頑張ってみることにしました。で、やってみた感想はというとやっぱりしんどかった。笑)最初の壁が4声目。全編通して4分音符で音列を刻むのですが4分これを延々と正確な音程で歌うというのはかなりしんどい。これをちゃんと歌える人っているのかなと疑問を感じながら音量をできるだけ一定にするため高い音域はファルセットを使ったりして歌いましたが音程は狂いっぱなし。笑)音列は歌う人のために作ったものではなく楽器のために作られたものなので歌いにくいったらありゃしない。慣れるに従い段々まともに歌えるようになってきました。3声目は音域的に僕にあっているので大丈夫。次の壁が1,2声目でした。音域的に頻繁に地声とファルセットを切り替える必要がありました。最初、地声/ファルセットの切り替え点を現状E4ぐらいに設定して歌ってみましたが不自然な感じでNGでした。もっと自然に歌えるようにするには切り替え点をC4ぐらいに下げて歌えないとダメだと思いましたがこれがかなり困難でした。音程がメタメタになったりかすれてまともな声が出なかったりで「アベ・マリア」の時のようにこれは無理かなと諦めそうになりましたが、段々コツが掴めてきました。要するに音程を正確に出すためには適度な声量で声を出せばよいのだということに気が付きました。声は音程が低くなるにつれ音量はこんなにちいさくなっていいのかと思うくらい小さくなっていくのでついつい大きい声をだそうと力んで歌ってしまいます。考え方を変え適量な声量で正確な音程を出そうと歌ってみるとかなりうまく歌えることが実際わかってきました。これがきっかけとなり音程に関してはかなり改善してなんとか聴いて貰えるレベルまでの歌声になってきたと感じます。一人バンドをやり始めて早いもので5年が過ぎました。音程を正確に歌えるようにと練習を繰り返してきましたが少しずつ進歩はしているようです。至らないところは沢山ありますが4分もの長丁場で正確な音程で歌い続けることはやはり5年の地道な努力で積み重ねられたキャリアのお陰でできるようになってきたと実感します。
【音域の問題】
オリジナルの譜面を確認すると最低音はE2で僕が頑張って出せる最低音でもあります。なので転調せずそのままのキーで歌うことにしました。蚊のなくようなかすれた声しか出ません。笑)最高音はB4。4声目は一番下のパートであるにも関わらず音域が2オクターブに渡るので低音からファルセットまで出さねばなりません。歌うものにとってはかなり困難なパートだと思います。
 他のパートは音域は普通だと思います。
【その他気がついた問題】
この曲は譜面が2分音符やら全音符がやたらと多いロングトーンだらけの譜面です。「アベ・マリア」の時にファルセットで歌うのにやたら息を使い切りロングトーンを歌うのにえらく苦労しましたが今回はそういう歌いにくさはまったく感じませんでした。
ロングトーンといえば思いつくのが段々クレシェンドして歌う歌い方。聴いてみると意識してそう歌っているところとそうでないところがあります。ここを改善してもっとはっきりクレッシェンドをつけて歌うともう少し良くなるかもしれませんね。

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