直線上に配置

協奏曲1

トップ アイコン
M.アーノルドの部屋


ギター協奏曲 op.67

作曲年 1959年

第1楽章 アレグロ
第2楽章 レント
第3楽章 コンブリオ

アーノルドの曲の中で最も親しみやすく魅力的な曲。
CDも多く演奏会でもよく取り上げられる。
ギターの愛らしさと愉悦と哀愁を見事に捕らえている。
アーノルド入門として真っ先にお勧めしたい曲。

この曲は、ジュリアン・ブリームとの友情の中で生まれた(二人は即興でJazzを演奏し合うような仲)。
ギター協奏曲といえばロドリーゴの「アランフェス(作曲:1939)」の状態の中、救世主といえるだろう。

第1楽章は、奔放で快活な弦と木管とギターとの対話で始まるが突如中断され、懐かしくチャーミングなメロディーがギターによって流れ始める。ここがこの曲最大の聴き場で、一辺で虜になってしまうこと請け合い。
アーノルドの大きな魅力はこのころころと変わる楽想。ちょっとした緊張が急に癒されるような曲。
第2楽章は、フランスのジャズ・ギタリストのD・ラインハルトの想い出に捧げられている。 ジャズブルースという感じのエレジー。前の楽章と打って変わった寂しげなムードが漂う。これもアーノルド。
第3楽章は、軽快さと哀愁が同居しつつ進行する。いろいろな楽器に主題が受け継がれながら ギターがその陰でなんとも言えないひと抓み。最後は爽やかに盛り上がり終わる。

演奏 ギター 指揮 オーケストラ レーベル 録音 第1楽章 第2楽章 第3楽章
@ ブリーム アーノルド メロスEm RCA 1959 6:01 11:30 4:17
A コーン ルボック StジョンズO IMP 1987 5:52 10:59 4:31
B フェルナンデス ワーズワース イギリス室内O デッカ 1990 6:24 11:34 4:24
C ブリーム ラトル バーミンガムSO EMI 1991 6:27 11:36 4:37
D オグデン ヒコックス ノーザンSf シャンドス 2001 6:11 12:53 4:44


曲が素晴らしいのでどれを聴いても魅了される。初演コンビのブリーム旧盤濃い表情が特色。作曲者の指揮はメリハリがある。
但し、録音が少し近接。一方新盤はさすがにつぼを押さえたニュアンスの表出が豊か。3楽章での弱音のなんとも言えぬ音色!。
ラトルも彼らしい工夫のある木目細かなバックを付けている
コーンは線が細いが自然な流れと哀愁のある演奏で捨てがたい。
フェルナンデスはこの曲からスペインの香りを引き出している。
オグデン盤はギターはそつなくやっている感じながらヒコックスの繊細なリードが光る。遅いところはより遅い彼の特色が第二楽章に出ているが決して重くなってはいない。
ギターが前面に出過ぎないコーン盤か表情豊かなブリーム新盤が好みかな。


2台のピアノ(3手)のための協奏曲 Op.104

作曲年 1969年
第1楽章 アレグロ モデラート
第2楽章 アンダンテ コン モト
第3楽章 アレグロ

事故によって右手しか使うことのできなくなったシリル・スミスのために作曲され夫妻で初演された。
当初は、「フィリスとシリルのための協奏曲」と名づけられていた。
ともかく楽しい曲。彼のシリアスな面はほとんど出ておらず、聴衆からもおおうけ。
第1楽章は豪快で華やかなオケと打楽器とピアノの掛け合いから始まる、がひとしきりそれが終わると突然ナイーブな切ない映画音楽の主題のようなメロディーが始まる。この変転がまことに意表を突きまた彼の魅力となる。
ギター協奏曲でも第1楽章にこの突如としたメロディアス攻撃があるが
ここでもはまってしまう。
第2楽章は優しい弦に導かれてピアノがジャズのバラードのような調べを奏でる。
右手のソロが活躍。中途に劇的な中断があるが最後は最初の主題が戻り優しく閉じる。
第3楽章はスチャラカ状態の馬鹿騒ぎ的音楽。
いわゆる「クラシック音楽」と別の世界の軽いノリ。
ルンバのリズムでパーカションが入ってくるとさらに高揚する。
楽しい楽しいで最後は崩壊して終わる。

演奏 ピアノ 指揮者 オーケストラ レーベル 録音 第1楽章 第2楽章 第3楽章
@ スミス、セリック アーノルド BBCSO BBCクラシック 1969 5:39 4:22 3:15
A スミス、セリック アーノルド バーミンガムO EMI 1970 5:43 5:25 3:13
B ネトレ、マークハム ステファンソン ロンドンムジク RCA 1992 5:07 5:10 3:06
C ピリコン、ロスコ ボストック RLPO RLPO LIVE 2001 5:30 4:20 3:10


@は初演時のプロムスでのライブ。演奏は荒いがたぎるものがあり演奏終了後すごい歓声が上がる。
Aは@と初演時の顔合わせで翌年にスタジオ録音されたもの。さすがに落ち着いて丁寧に演奏されているがピアノはしっかりのっている。
Bも整った環境でピアノも上手い。但し、ジャズっぽいノリは作曲者自身のもののほうが勝る。
Cは作曲者80歳祝賀CD。全体にリズム感がいまいちでまじめな人が無理やり崩れようとしている感じ。
録音はBかAなのだろうが、初演時のライブはノリで一番、捨てがたい。