−−私のビデオコレクションから−−その2−−


−過去1年間のベスト・ソフト紹介と例会発表を終えて(末尾に追加)−

フェラインの7月例会発表(03年7月13日;カーサ・モーツアルトにて) 

−−私のビデオコレクションから−−その2−− 倉島 収(千葉県mozartian449)



 例会講師の突然の予定変更などに備えて、私がエアチェックした最新のビデオソフトを例会でも見て頂けるように、日頃準備しているが、今年もその例会の順番が廻ってきた。昨年は6月例会であったので、丁度1年分の録画ストックの中から3時間の持ち時間用にダビングすることになる。会員の好みが多様であるので、何がよいかいつも迷うのであるが、オールドファン用の「懐かしい名演奏」、コンサートなどではなかなか聴けない「珍しい曲の演奏」、有名オペラ歌手などによる「最新の素晴らしいコンサート」などに分類して、ご紹介したいと考えている。これらは既に過去の毎月のソフト紹介で報告済みのものから選定しており、この1年間の私のホームページのベストソフトをアレンジしたものとお考え頂きたい。例会資料もコピーして編集するだけであり、緊急時でも間に合わせることが出来そうだ。 

 今回は録画ソフトのデータベースを見ながら考えた末に、「懐かしい名演奏」としてはベームとウイーンフイルの交響曲特集の中から、「交響曲第一番K.16と第25番ト短調(3-1-3)」を選んでみた。いずれもベームの最後の映像と考えられ、巨匠ベームの風格がみなぎっている。特に後者は、この特集で初めて収録したものであり、映画「アマデウス」で皆さんが記憶しているマリナーのサウンドトラックとどう違うか聴いて頂きたいと考えている。

 第二曲には、「珍しい曲の演奏」として、アルテイス四重奏団の弦楽四重奏に編曲された「ドンジョバンニのアリア集(2-6-3)」を聴いて頂く。2001年のモーツアルト週間から収録である。このオペラの木管編曲は時々演奏されたり、CDでもいくつか聴くことが出来るが、弦楽四重奏の編曲は私には初めてであったし、フィガロや後宮を木管に編曲したヴェントによる編曲であることも面白い。管楽編曲では木管のひなびた味わいを楽しむことが出来るが、弦楽四重奏ではオーケストラを縮小したような妙に生々しい演奏となり、別の形で名アリアを楽しむことが出来ると思われる。

 この日のハイライトとして「最新の素晴らしいコンサート」では、ハイビジョンで収録した「バルトリとターフェルのジョイントリサイタル(2-7-1)」を見て頂くことにした。チヨン・ミョンフン指揮ロンドンフイルによる1999年4月グラインドボーン・オペラ劇場における、素晴らしいリサイタルである。「フィガロの結婚」や「セヴィリアの理髪師」などから楽しい二重唱が歌われ、二人が得意にしているソロのアリアも楽しめる。コンサート形式であるが、素晴らしい声が楽しめるばかりでなく、二人の息のあった演技と表情がクローズアップの画面一杯に拡がり、何度見ても素晴らしいソフトであると思う。

 最後に時間があれば、アルブレヒト指揮、読売交響楽団によるモーツアルト・ガラ・コンサートより、高橋薫子のモテット「踊れ、喜べ」K.165、(2002年3月、サントリー・ホール(2-11-1))を見て頂く。これは民放のBS143CHでハイビジョン放映されたものから収録した。三日間にわたるこのマラソンコンサートには、フェラインからも出席した方が多く、これがハイライトかどうかは自信がないが、楽しんでいただけるのは間違いなしとして選んでみた。

 せっかくエアチェックしてHPで報告しても、見ることが出来ないと会員から責められることが多いが、年に一回ではあるが、小生の選んだ飛び切り素晴らしいソフトとしてご紹介するものである。7月13日が例会日であるが、ご興味のある方はご出席お願いしたいと思う。

   (以上)(2003/06/06)



例会発表プログラム

私のビデオコレクションから−−その1−− 倉島 収(千葉県mozartian449)


 フェラインの例会の講師の都合による急な変更に備えて、その穴埋め用にいつも準備をしているが、最近は私のエアチェエクビデオのコレクションから、「懐かしいビデオ」、「珍しいビデオ」、「最新の素晴らしいビデオ」などに整理してご報告している。  今回もそれにならって最近1年くらいの間に収録したビデオのうち、毎月ソフト紹介としてホームページで紹介しているものの中から、面白そうなものを拾い出して見た。いわば、私の一年間のコレクションのベストとお考え頂きたい。用意したプログラムは次の通りである。 


例会発表プログラム

1、懐かしいビデオ、


ベーム指揮、ウイーンフイル、交響曲第1番K.16および交響曲第25番ト短調K.183、
(1987年スタジオ映像、03年1月2日、クラシカジャパン、3-1-3)

2、珍しいビデオ、

アルテイス弦楽四重奏団、「ドンジョバンニ」より「弦楽四重奏に編曲されたアリアたち」、
(2001年ザルツブルグ・モーツアルト週間、モーツアルテウム大ホール、クラシカジャパン、2-6-3)

=====休 憩====

3、最近の素晴らしい映像、

3-1、バルトリとターフェルのジョイントリサイタル、チヨン・ミョンフン指揮ロンドンフイル
(1999年4月グラインドボーン・オペラ劇場、NHKBS103ハイビジョン放映、2-7-1)

3-2、高橋薫子のモテット「踊れ、喜べ」K.165、アルブレヒト指揮、読売交響楽団、モーツアルト・ガラ・コンサートより
(2002年3月、サントリー・ホール、BS143CHハイビジョン放映、2-11-1)

(以上)(03/06/12)




例会発表を終えて、     倉島 収(千葉県、K.449)


   7月のフェラインの例会は、一年ぶりで担当し、最近1年間のビデオコレクションの中から、このHPに紹介した良いものを中心に見て頂いた。
 始めにベームの交響曲第1番K.16変ホ長調と25番ト短調交響曲の映像で、亡くなる3年前の巨匠の元気に指揮をする姿を味わって頂いた。25番のシンフォニーでは、恐らくベームは映画「アマデウス」を見ていないはずであるので、この映画で強く印象に残っている冒頭の部分を、ワルター、ホグウッド、アーノンクールなどの有名指揮者による演奏と聴き較べ行ってみた。映画以前の指揮者によるものと、古楽器系の指揮者によるものとでは、かなり印象が違うことを皆さんに確認して頂いた。

  また、弦楽四重奏に編曲されたドンジョバンニは、初めて聴いたという方が多く、「珍しい演奏」として、評価されたものと考えている。管楽器による編曲と異なって、非常に写実的であり、舞台を彷彿するような響きが聞こえて面白かったと言う声が多かったと思う。フルート四重奏曲の編曲もあるようであるが、変奏にもよるが弦楽四重奏の描写力の確かさには驚かされた。

 メインのバルトリとターフェルのオペラの二重唱のコンサートは、思惑通り、喜んで見ていただけた。二人の歌唱力と演技力は当代一流で、クローズアップの多い表情豊かな画面を楽しんで頂けた。二重唱のうまさもさることながら、ソロの技巧的なアリアの二人の歌唱力も素晴らしく、会場から思わず拍手が出る場面もあった。モーツアルト以外の難曲のアリアを聴けたのもこの例会では珍しいと言う評価もあった。

 このHPを続けている限り、ソフトの材料には事欠かないので、紹介したソフトを見ることが出来ないと言う方々のために、ご要望が多ければ来年も準備したいと思う。

(以上)(03/09/05)




●7月例会の報告(第218回/2003年7月13日) 

「最近のエアチェックビデオから」−事務局レター9月号より−


お話・・・倉島 収氏(本会副会長)


我がフェラインのホームページ(以下HP)は公開から丸3年が過ぎ、閲覧数も間もなく2万件に達しようとしています。倉島副会長は、このHPの管理責任者であるばかりでなく、ご自身のプライベートなHPも同時に運営されており、今回の例会で使用された映像は、その重要なコンテンツのひとつです。

この「音楽ソフト紹介」コーナーは、毎月新しい映像の紹介がありアフターケアも万全で、フェラインで例会講師の方がアクシデントでキャンセルになってしまった場合に備えての強力なピンチヒッターとなっています。

例会での鑑賞は今回で確か3回目になるはず。その内容の素晴らしさに「毎回楽しみなんですよ」とおっしゃる固定ファンもいらっしゃいます。

今年のプログラムは、大好評だった昨年から今まで、1年間で録画されたものの中から、選りすぐりの以下の4本です。

「懐かしい演奏」として、(1)ベーム指揮、ウィーン・フィルの交響曲第1番K16と第25番K183。
「珍しい演奏」として、(2)アルティス四重奏団による『ドン・ジョヴァンニ』の弦楽四重奏編曲版。
「最近のおすすめ演奏」が2本で、(3)バルトリとターフェルのジョイント・リサイタルと(4)高橋薫子と読響の『踊れ喜べ』K165。

(1)1978年撮影でベームは84歳。場所は定かではありませんが、宮殿風にしつらえた録音用のスタジオと思われます。フルオーケストラに近い編成で、演奏のテンポもゆっくりしたもの。映画『アマデウス』(1984年)のテーマともなっている25番は、映像を見た後、CDでワルター、アーノンクール、ホグウッドを聴き比べてみました。例会での聴き比べは珍しいことではありませんが、倉島さんの指摘で、「アマデウスを観ていなかった」ベーム、ワルター(速い!)と、「アマデウス後」のアーノンクール(強弱が激しい)の演奏の比較というのは、映画好きの私にはとても興味深く、ユニークな試みだと思いました。

(2)「オペラアリアを器楽の編曲で」というのは、奇しくも6月例会で「器楽で楽しむオペラの魅力」という大変評判が良く、素晴らしい演奏がありました。今回この映像を見たあと、それを思い浮かべた方も多かったらしく「器楽の編曲というのもなかなか良いですね」という感想を耳にしました。6月例会は木管楽器とピアノでしたが、今回はめったに聴けない弦楽四重奏で、編曲といい演奏といいとても見事なものです。倉島さんの資料には「普段良く耳にする管楽器の編曲と違って、弦楽四重奏というのはオーケストラをそのまま縮小したような編成のため、原曲に近い印象を与えるので迫力があるのでしょう」という説明があり、思わずうなずいてしまいました。

(3)休憩を挟んで3本目は、おそらくこの日のハイライトと思われるジョイント・リサイタル。最初のフィガロの序曲から第1曲、第2曲のデュエット、第3曲のフィガロのアリアまで、芸達者の2人の掛け合いがまるでオペラそのものを見ているようで、すっかり魅了されてしまいました。ドン・ジョヴァンニとツェルリーナのデュエットやパパパの二重唱などが終わった後は、見ていた皆さんからも拍手が飛び出し、倉島さんもほっとされたことと思います。

(4)当日配られた資料を見ると、音源はCS放送の「クラシカジャパン」とNHK・BSデジタルが主なものですが、系列に読響があるせいか、BS日テレ(BS141)も意外とクラシックの放映が多いのに驚きました。この日の最後のプログラムもそのうちのひとつで、モーツァルティアンの間でも一時話題になった3日間に渡る「モーツァルト・ガラコンサート」(2002年3月)からのものです。ソリストの高橋薫子はこの『踊れ喜べ』を得意にしていて、私は実際に何度か耳にしてはいたのですが、いずれもピアノ伴奏ばかりでしたので、オーケストラをバックにした彼女の歌声を楽しみにしていました。美人で清楚な印象の彼女はフェラインにもファンが多く、期待に違わぬ演奏でさらにファンを増やしたのではないでしょうか。

この日のビデオは曲順に2本のテープに編集されていて、つまり私たちが鑑賞したのはコピーなわけですが、それを感じさせない鮮明な画像と素晴らしい音質で、これがまさに「デジタル」の威力。また、これだけのものを見せられてしまうと、嫌でも次に期待が膨らむのは否めません。倉島副会長、固定ファンを裏切らないすてきな企画を、来年もどうぞよろしくお願いします。(F)

(以上)(03/09/05)

古田さん、コメント有り難うございました。来年も頑張ります。倉島 収。


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