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前の話

第249話「ハンス・ロスバウトのモーツァルト」
 デニス・ブレインがドイツ楽旅したときの録音を含むハンス・ロスバウトのモーツァルト。ブレインの出すニュアンスにぴったり寄り添うオーケストラがともに素晴らしい味わいです。

 F管シングル・ホルンの使い手、ドメニコ・チェッカロッシ(1910-1997)の録音も珍しいですね。

2018年9月23日 8時43分

第248話「シューマン/アダージョとアレグロ(オーケストラ版)」
 ヘルベルト・フォン・カラヤンがフィルハーモニアとベルリンで、カール・ベームがウィーン・フィルハーモニー管弦楽団でやったように、長年振ってきたオーケストラの首席奏者をソリストにして親しくコンチェルトを録音するという楽しみがあります。

 エルネスト・アンセルメが黄金時代のスイス・ロマンド管弦楽団(SRO)とフルートのアンドレ・ペパンのモーツァルトの第2番、トランペットのパオロ・ロンジノッティのハイドン、そしてホルンのエドモン・ルロワール(1912-2003)のシューマンのアダージョとアレグロ作品70をマエストロがオーケストラに編曲したもの!のLP(London CS 6091)があります。

 ルロワールは、1940年ジュネーブ国際音楽コンクール、ホルン部門の最初の優勝者であり、1939年から1977年まで SRO に在籍し、アンセルメが残した多くのレコードでオケマンとしてのルロワールの名人芸を聞くことができます。またソリストとしてもブリテン、ヒンデミット、モーツァルト、フランク・マルタンの楽曲で SRO の舞台に登場しました。

 ハンス・ピツカはルロワールの残したエセル・スマイスのホルンとヴァイオリンのための協奏曲、サン=サーンスのホルンのための演奏会用小品などの録音を「偉大なるホルン奏者第3巻」としてHPE-CD05という番号でCDにしようとしましたが、実現しませんでした。

(CDはシューマンの作品集です)
ルロワールの過去記事はこちら

参考音源はこちら
2018年9月5日 21時20分

第247話「1940年代のRAF交響楽団のプログラム」
 英国王室ヘンリー王子のご結婚式に先立つこと数日、英国空軍士官学校の首席音楽監督ギル・シングルトンさんからRAF交響楽団の1940年代の演奏会プログラムが送られてきました。プログラムはデニス・ブレインが入隊した後、ロンドンのオデオン座、オックスフォード公会堂、1944年から1945年にかけて行われた米国ツアーのうちノースカロライナ女子大学、ウィル・ロジャース講堂、フェニックス・ユニオン・ハイスクール(PUHS)体育館におけるものなどです。

 米国ツアーの演奏会の最初に演奏されたロイヤル・エア・フォース・マーチ・パースト(英国空軍分列行進曲)は、R.P.オドンネル中佐指揮ロイヤル・エア・フォース・セントラル・バンドによる録音があります。1941年12月録音といいますからデニス・ブレイン在籍中のものです!

2018年06月03日 19時07分

第246話「恋するサー・ジョン」
 英国Lyritaレーベルのリチャード・イッター・コレクションを音源としたCDRのうち、1956年2月にフィルハーモニア管弦楽団がヴォーン・ウィリアムスの歌劇「恋するサー・ジョン」の伴奏を行ったアイテム。オーケストラは同年6月にヘルベルト・フォン・カラヤンとヴェルディの「ファルスタッフ」を録音していますのでシェイクスピアの名作「ウィンザーの陽気な女房たち」によるふたつのオペラに取り組んだ訳です。

 オペラの第4幕第2景で短い狩のホルンが鳴り響きますが、きっとデニス・ブレインが吹いているのではと何度も聞いています。キャストに重複はありませんがアン・ページ嬢役のエイプリル・カンテロ(ソプラノ)とはハイドンの三重唱曲「私に慈悲を、恵み深い神」でブレインと共演歴がありますね。

 オペラの日本初演は2002年9月といいますからまだ馴染みがないようですが「グリーンスリーヴスによる幻想曲」が間奏曲として奏されるとても親しみやすい作品です。
 
2018年3月3日 10時43分

第245話「ブラームス/交響曲第1番」
 レコード芸術誌昭和33年3月号の海外LPニュースにオットー・クレンペラーとフィルハーモニア管弦楽団によるブラームスの交響曲第1番が新譜として紹介されています。

 その中で当盤が「昨年9月に自動車事故で急死したデニス・ブレインがフィルハーモニアのメンバーとして最後の吹込だそうで、アルペン・ホルンのソロに当代無比のホルンの名手の在りし日を偲んでもらいたい、と英誌は云っている」とあります。たぶん英グラモフォン誌に掲載されたウォルター・レッグの追悼文を引用されたものでしょう。

 これに加えスタジオ録音のグイド・カンテッリとヘルベルト・フォン・カラヤン、ライブ録音のアルトゥーロ・トスカニーニと昨年発売されたグイド・カンテッリといまや5種類の演奏を聞くことが出来ます。皆様はどの演奏がお好みでしょうか。
2018年01月07日 14時54分

第244話「パウル・クレツキ 芸術」
  33枚組のうち10枚分ほどがブレイン時代のフィルハーモニア管弦楽団のもの。シベリウスの第1と第3(Stereo)やボレロなどは興味をそそられますが、1946年11月録音のチャイコフスキーの交響曲第5番と1948年5月録音のジークフリート牧歌といった肝心かなめなものが抜けています。そろそろ本家のワーナーから出ないものかしら。
2017年12月08日 20時47分

第243話「リチャード・イッター・コレクション第3弾/オットー・クレンペラー(CD4枚組)」
 矢継ぎ早っ!ICA Classicsによるリチャード・イッター・コレクションの第3弾 ICAC 5145、1956年1月24日、ロイヤル・フェスティヴァル・ホールでのオットー・クレンペラーとフィルハーモニア管弦楽団によるモーツァルト生誕200年コンサート、29番と40番の交響曲、ブロニスワフ・ギンペルのソロによるヴァイオリン協奏曲第5番「トルコ風」ほか、1950年代の巨匠によるライブ・コンサート録音。

 「トルコ風」以外はお馴染みのEMIのスタジオ録音がありますが、ライブで聞けるのも幸せというもの。例えばモーツァルトの29番の第2楽章のおしまいのオーボエ・ソロは、ライブの方がよりアグレッシブで客席がざわついている間もなく平然と第3楽章が始まるとか。

 ブラームスの第2番、デニス・ブレインのしみじみとしたソロを堪能しましょう!
1956年1月24日(火)
モーツァルト生誕200年コンサート
交響曲第29番イ長調 K.219
ヴァイオリン協奏曲第5番イ長調 K.219「トルコ風」
(予定ではクララ・ハスキルのピアノ協奏曲第20番)
セレナード第13番ト長調「アイネ・クライネ・ナハトムジーク」 K.525
交響曲第40番ト短調 K.550

1956年11月12日(月)
ブラームス・プログラム
悲劇的序曲
ピアノ協奏曲第2番変ロ長調作品83(CD収録なし)
交響曲第2番ニ長調作品73

植村 攻『巨匠たちの音、巨匠たちの姿〜1950年代・欧米コンサート風景』
東京創元社 1996 より

2017年11月21日 22時30分

第242話「リチャード・イッター・コレクション第2弾/グイド・カンテッリ&フィルハーモニア管弦楽団」
 ICA Classicsによるリチャード・イッター・コレクションの第2弾、1953年5月11日、ロイヤル・アルバート・ホールでのグイド・カンテッリとフィルハーモニア管弦楽団による極めてレアなライブ録音 ICAC 5143 がリリースされました!

 曲目はセミラーミデ序曲、シューマンの第4とブラームスの第1交響曲。シューマンとブラームスはこの演奏会の後、スタジオ録音されました。

 ブラームスの1番、間違いなくデニス・ブレインです。

1954年9月9日、エディンバラ・アッシャー・ホール演奏会ライブ録音 ICAC 5081
2017年11月12日 18時02分

第241話「カラヤンとフィルハーモニア管弦楽団の放送録音出る」
 あるところにはあるものです。残っていないとされていたヘルベルト・フォン・カラヤンとフィルハーモニア管弦楽団のBBC放送録音を個人の方が「当時最高級の機材を用いて」録音していたというもの。

 特に1955年10月18日のラヴェルのスペイン狂詩曲は、同楽団の米国演奏旅行に先立ってロンドン、ロイヤル・フェスティヴァルホールで行われた壮行演奏会の演目で間違いなくデニス・ブレインが吹いているものと思われます。

 もうひとつの1956年2月6日の演奏会は、フェスティヴァル・ホールで行われ一連のモーツァルト生誕200年コンサートの最後を飾ったもの。それに先駆けて行われたオーケストラのヨーロッパ演奏旅行にはブレインは参加しませんでしたので、この演奏会はどうだったでしょうか。
 カラヤンのチャイコフスキーの4番のレコーディングの際、冒頭のファンファーレについて逸話が残っています。果たして実演でのフィルハーモニアのホルン・セクションはどうだったのでしょう!
2017年09月09日 12時46分

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