78rpm Records

最近になってSPレコードのコレクションをはじめました。直接のきっかけは リンクのページでもご紹介している西荻窪「ミントンハウス」というジャズ バーで2ヶ月に一回行われているSPのレコード・コンサートを聴いたことです。とにかく音がリアルでびっくりします。自分で楽器やってて 生音に触れる機会が多いので、普通のオーディオにはちょっと物足りない ところがあったんですがSPの再生音の迫力にはなかなか引き込まれるものが あります。まあ、僕の財布でコレクションできる程度のモノなので、骨董市 とか、普通の中古レコード店でジャンク同然に扱われている中から自分の 気に入ったものを探してくるといった程度のものです(ほとんど国内盤)。このページでリンク させていただいている大西さんや、ミントンハウスのレコード・コンサート の主催者で、僕のSPレコード・コレクションの師匠(と僕が勝手に仰いでいる) 山本俊兵さんのコレクションと比べるとそれほどの物でもないんですが、 ホームページ・リニューアルの新たなネタとしてここでご紹介させて頂き ます。この音楽タレ流しの時代、3分に一回ディスクをひっくり返しながら 音楽を楽しむというのもなかなか贅沢な時間ではないでしょうか。 


再生機器

TEAC NOSTALGIQUE GF-180

とりあえずSPレコードが聴けるようにということで購入した78回転対応の レコード・プレーヤーです。78回転以外にも45、33に対応していますので、 LPやEPも聴くことが出来ます。付属のカートリッジはLP再生用のステレオ ・カートリッジなのですが、コロンビアから出ているSP用のカートリッジ に交換して使っています。取扱説明書によれば純正部品ではないのですが 問題ないようです。デザインはちょっとアンティークな感じに作ってますが いわゆるただの電蓄です。ラジオも聴くことが出来ます。手頃なお値段の 割には外部出力もついているので真空管アンプにつないで聴いています。 蓄音機は音量の調節が出来ないので、こちらの電蓄は夜に聴く時とかに重宝しています。 しかし、高音域の再現性が高すぎるのが災いしてか、スクラッチ・ノイズが ちょっと目立ちます。

コレが正面から見た図です。真中へんの メーターらしきものはラジオの同調インジケーターです。一応、内臓スピーカー もついてますので、これ単体でも聴くには聴けます。 上ブタを開けたところです。ターンテーブルは プラスチックか何かで出来てます。意外とチャチなつくりですが、お値段を 考えると止むを得ないですかねえ。ターンテーブルは12インチですが、端っこ が背板からはみ出している構造になってます。

英グラモフォン HMV Model 102

SPレコードを聴くならやっぱり蓄音機が欲しくなるのが人情というもの??? 中古のラッパが1本買えるぐらいのお値段で買ったのがこれです。蓄音機は 初めてだったので、修理調整の相談に乗ってくれる専門店ということで東銀座 の「シェルマン」さんにお世話になりました。 こちらの予算を伝えてお店で見繕ってもらった数台の中で、試聴した結果 いちばん気に入ったのがこれでした。機械に添付されてきた資料によると 1930年代の製品だそうで、1925年に開始された電気録音で制作されたディスク を再生するために開発されたものだそうです。サウンド・ボックスはNo.5B っていうのが付いてます。このサウンド・ボックス、針の振動をジュラルミン か何かで出来た振動板に伝え、後はラッパで増幅するだけという簡単なもの で、電気を一切使いません。ターンテーブルの駆動もゼンマイなのでこちらも 電気いらず。僕の購入したやつはポータブルで、ラッパは箱の中に内臓されて います(とはいえ結構重い!)。それでも近所迷惑なほどの大きな音で鳴り響いてくれます。

コレが蓄音機の全体です。青の革張りがなんともオシャレ。 右側に差し込んだクランクでゼンマイを巻きます。その手前に見えるのが針入れ。 スライドさせると本体に収納できます。

蓄音機の心臓部、サウンドボックスです。 鉄針を使っていますが、竹針を取り付けることも可能です。電気録音が開始される 前はマイカが使われていたそうですが、電気録音再生用のサウンドボックスは ジュラルミンで作られているそうです。HMVの102に付いてくるサウンドボックスは、 時代によっていろいろ違うそうですが、僕のはNo.5Bという比較的新しい (とはいっても70年ぐらい前)物です。

蓄音機の特徴といえばラッパの部分ですが、新しい 物はほとんど本体の箱の中に内臓されています。コレはその開口部。こっから 音が出てきます。そんなわけでフタも反射板の役割を果たしているんですね。 音量の調節が出来ないので、この部分に布を詰め込んだり、ダンボールの板を 当てたりして消音しています。演奏中はフタが開けっ放しなので、スクラッチ ・ノイズが直接聞こえてくるのが難点といえば難点。


本体のフタの内側に着いているHMVのロゴです。 このページのトップでもパロディーのネタとして使わせてもらっています。 イギリスの画家が"His Master's Voice"(彼の飼い主の声)という題名で 書いた原画をイギリス・グラモフォン社が商標として買い取ったとかで、 蓄音機の世界では「イギリス・グラモフォン」の名前よりも"His Master's Voice"の 頭文字"HMV"の方が有名です。わが国では輸入レコードを扱う小売店として 有名ですね。同じ会社なのかどうかは分かりませんが・・・。

コレクション

場末の中古レコード屋さんのぐちゃぐちゃの箱の中や骨董市のガラクタの 中から探し出してきたものなので、たいしたものはありません。ちゃんとした SPレコードの専門店で購入したものはほんの数枚というところですかね。 そのとき面白そうだと感じたものを手当たり次第に買ってきているので、 何らかの体系性を持ったコレクションをしているわけでもありません。 強いて言えばラッパものが多く、その中でもルイ・アームストロングの レコードが多いっていうのが僕らしいといえば僕らしいかな。ベニー・ グッドマンが意外に多いのは、人気がある=レコードがたくさん出る= お手頃なお値段で手に入りやすい・・・という図式が成り立つためです。 僕自身が好きだってこともあるんですが、アーティー・ショーについても 同じことが言えます。日本ではほとんど知名度がありませんが、アメリカでは グッドマンと人気を二分するほどのスターだったという噂もあながち大袈裟な 話ではないかも知れません。 分類は、奏者のファミリーネームをアルファベット順に並べ、ファミ リーネームの後にカンマで区切ってファーストネームを書いてあります。 面倒なので、国内盤もすべてアルファベットで書いてます。センター・レーベルにレコード番号 が複数併記してある場合(おそらく復刻盤)は両方記載していますが、 どちらがオリジナルかは分かりません。ご存知の方がいらしたら、是非ご教示 ください。ていうかブライアン・ラストのディスコグラフィーでも買えば いいんですかね。誰か持ってたら貸してくれないかなあ・・・。

NEW ARRIVALS

JAZZ
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CLASSICOTHERS

その他のアクセサリー

これらがSPレコードを蓄音機で再生する上でいろいろと役に立つアクセサリー です。一番上の蓄音機と同じ色の物体は、蓄音機についてきた付属品で、これを ターンテーブルにセットすると、その中に10インチのレコードを10枚ぐらい 収納できるというホルダーです。蓄音機を買ったお店の人の話では、このホルダー まで残っている完品のHMV102は少ないそうです。その下の白い円盤は、ストロボ スコープです。これをターンテーブルに乗せて回転させ、白と黒の目盛りが 止まって見えればターンテーブルは正しい回転数で回っているという便利グッズで、 回転数の調整に使います。とはいっても、傷んだレコードをかけると、針と 溝の摩擦で回転数が少し落ちるので、最終的には自分の耳で音程を頼りに 合わせるしかありません。幸か不幸か僕は絶対音感の持ち主ではないので、 少々回転数が違っていても全然気になりません。写真の下のほうに横に並んでいる 物は、一番左側がイボタ蝋です。イボタロウ虫という昆虫の分泌液を精製して 作った蜜蝋の一種ですが、もともとレコードの手入れ用品ではなく、建具屋さんが ふすまや障子のすべりを良くするため、あるいは木工品の表面のつやだしに使うもの だそうです。場合によっては滋養強壮の漢方薬としても使われるとのこと・・・。 僕の買ってくるレコードはほとんど表面がザラザラの古いもの ばかりで、場合によっては針と溝の摩擦にゼンマイの駆動が負けてしまったり するので、結構重宝しています。これをその右側の小刀で削って粉状にして 盤面に振りかけ、そのとなりの黒板消しで溝に擦り込みます。そうすると 溝のすべりが良くなって、かなり傷んだレコードでもほとんどがかかる ようになります。ちなみに黒板消しは100円ショップで買ってきたもので、 サイズ的にぴったりです。一番右側にバラバラに置いてあるのが蓄音機の針です。 摩滅した針でレコードをかけると溝が傷むため、針は一面聴くごとに取り替える ようにお店の人に言われました。僕の使っているのは鉄針ですが、他に竹や サボテンのトゲで作られたものもあります。今でもイギリスのコンパス・メーカーが 新しいものを作っているそうです。この針の太さによって蓄音機で再生した時の 音量を調節します。