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経歴/演奏活動歴
東京生まれ
雙葉学園 四谷小学校 中学校 桐朋学園大学ピアノ科 高等部 大学音楽学部
ピアノ科 ブリュッセル王立音楽院チェンバロ科を最高栄誉賞付ソリストヂィプロム
を得て卒業。ブリュッセル音楽アカデミーで、オルガンの研鑚も積む。 有賀和子、
鍋島元子、R.コーネン、A.ジェームス、E.ファデイーニ、に師事。 1990年より
ブリュッセル市に在住しながら、年間4ヶ月は日本での公演活動を行って来た.19
75年より、日本内外の著名演奏家との共演、室内楽コンサートに出演,芸術祭参加
公演、などを行う。
1980年より日本でチェンバロ・ソロ・リサイタルを開催したのをきっかけに、
ソリストとして活動、3ヶ月に1回程度の割合で、日本各地でリサイタ
ルをおこなう。演奏家としての現在、主要なレパートリーの基礎を築いた。
日本経済新聞で,活動を大きくとりあげられ、当時のベルギー駐日大使の薦めで、
ブリュッセル王立楽器博物館における初の日本人として、チェンバロ、ヴァージナル
、クラヴィキテリウムを用いて、ロベール・コーネンがレクチャー、ソロを綿谷が演
奏した。この時,ブリュッセル王立音楽院チェンバロ科教授だったコーネン氏に、欧
州でも活動してみる事を強く勧められ、同年、9月、入学試験を受ける。
この音楽院は1865年頃開校し、リストも学んだ学校で、クユケン兄弟他、著名な古
楽器演奏が教授を務める、古楽器コースで有名な所。入学試験では、全科を通じて,
開校以来という成績をとり、既にプロの演奏家としてみなされ、室内楽コンサートな
どに出演。欧州各地のチェンバロを試奏して、制作家とも知り合う.特にミラノでは
、オルガニストと4手のオルガン・リサイタルを定期的に行う傍ら、エミリア・ファ
デイーニにも師事して、フレスコバルデイ、スカルラッテイを徹底的に勉強し直した
。
1992年より欧州でも,ソリストとしてソロ・リサイタル活動に入り、ブリュッ
セル ボーザール芸術劇場で正式にデビュー。その後、現在に至るまで、王室礼拝堂
、市庁舎,美術館などで、リサイタルに出演。仏、独、伊、ベルギー、イスラエルに
招聘され、各地日本大使館、外務省国際交流基金の助成などで約250回の、チェン
バロ・のリサイタル及び、日本伝統楽器との共演をおこなう。
主な海外国際音楽祭に、招聘されて出演しており、1992、93,94、伊、コ
モ湖音楽祭、95年、イスラエル・フェステイバル、特に1993年、ブリユッセル
、国際鍵盤楽器音楽祭では、自作の「神楽」を演奏し、絶賛される。自作の発表は、
渋谷ジアンジアンにおいて1987年より、東京、盛岡、金沢、沖縄、で、定期的に
公演され、雲仙普賢岳のVIDEOとの共演、映像とシンセサイザーとの共演、宮沢賢治
の朗読との共演など、の音楽を作曲し、古楽器として、試される新しい組み合わせとレ
パートリーについて、常に模索を続けてきた。
1994年より、ベルギーの楽器製作家、ジヤン・トウルネイ新作楽器のデモンス
トレーターとして、ベルギー各地で 、クラビコードの連続演奏会を、シリーズで約3
0回行う。この試みはブリュッセルでも初のことで、内外から注目を集めた。
1980年より委嘱初演された邦楽器との共演作品は、10作品にのぼり、93年
、98年、パリ、ブリュッセル、ミラノ、ローマ、ベルリン、において、好評を博す
。
綿谷優子の演奏活動についての批評<
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各地新聞批評 ブリュッセル、コモ湖、イスラエル、フランス
綿谷優子のCD
- 美の発見の旅
- 制作統括:デコ企画 大槻秀子 録音:サウンド企画 プロデューサー:木村勝英 発売元;日本コロム
ビア
- 曲目解説文 『ロココ音楽・作曲者からのメッセージ』 綿谷優子 仏語訳あ
り
- 1. ジャン・エンリ・ダングルベール
- パッサカイユ
36歳頃、ルイ14世下宮廷チェンバリストとなる。ロココ期典型的な渦巻き装飾
が、蔓のようにメロデイーにからみつく。精巧なロココ調家具が光彩を放っている様
である.
- 2・ジャン・フィリップ・ラモー
- 皇太子妃
長太鼓
一つ目巨人
アルマンド
意気揚揚
ルイ15世下宮廷付音楽家。39歳で理論書として不朽の名著「和声論」を出版、「
和声が旋律を支配する」との音楽観をしめす。跳躍音程がすきで、滑らかさよりはう
ねりを、沈潜よりは飛翔を選んでおり、同時代のフランソワ・クープランと好対照で
ある。
- 3. アルマン・ルイ・クープラン
- 悲嘆
フランソワ・クープランのいとこの子供。サン・ジェルヴエ教会他のオルガニスト
をつとめる。チェンバロの急速な斜陽と政変の只中に在って、諦念と内省的な憂いに
満ちたこの作品を残した。何と言う方向性を見失った寂寥だろうか。情緒表現におい
て、楽器の表現限界にまで、ロマン的なリリシズムを求めた異色の作品である。
- 4.フランソワ・クープラン
- オルドル27
上品な女
けしの花
中国人
機知
ルイ15世下宮廷と、パリ、サン・ジェルヴエ教会のオルガニストとして働く.宮廷社
会にのみ通用するマニアックなメッセージを多用している。この27オルドルは、チ
ェンバロ・ソロの為に書かれた全240曲の内、最後の4曲である。2曲目の「けし
の花」は、天国的なねむりと同時に、フランソワが老年期、中毒症状に浸って居た事
を匂わしている、とする意見もある。「中国人」は、当世流行のシノワズリー。
- 5.ドメニコ・スカルラッテイ
- ソナタ K.262 K.27 K.264
イタリアに生まれ、34歳からリスボンの王室礼拝堂、44歳でマドリッド宮廷につと
め、スペインでほとんどのチェンバロ・ソナタを作曲した。撥弦楽器のはじけ上げる
音色に、メロデイーよりは野生のリズム、取り澄ました典雅さよりは哄笑にも近い衝
撃音を託し、装飾を多用せず、簡潔にして刺激の強いメッセージを残している。
- 6.アントニオ・ソレル
- ファンダンゴ
カタロニア生まれ、24歳で修道士となり、D.スカルラッテイに師事している。マ
ドリッド近くの王室修道院につとめた。ファンダンゴは、スペインの舞曲で、オステ
イナアート・バスの上に即興的な変奏が展開する.現在の所、(1994)自筆譜は
ない。弟子が師の即興演奏をスケッチしたとされている譜面には、かなりの省略され
た装飾音があったとおもわれる。ここでは補足、若干変更して演奏されている。
綿谷優子
1994 8.31 朝日新聞夕刊 <音・進行形>
1990年頃から、イタリアのローマン・カトリック教会にある12−3世紀のオルガ
ンを訪ね回っています。後代に修復されて音が変わっていない、オリジナルなオルガ
ンで、イタリアにはたくさん残っているのです。
クリスチャンでもない外国人の私がとびこんで来る訳ですから、教会では抵抗もあ
るでしょうが、でも自分達の文化を広げたいという気持ちもあって、演奏させてくれ
ますし、CDに録音する計画も進んでいます。
これまでも、鍵盤楽器の音の美しさを、ジャンル、楽器にとらわれないで、幅広く
発見していきたいと、いろいろな活動をしてきました。約80回のリサイタルでは,チ
ェンバロが最盛期だった16−18世紀の西欧バロックから、現代のジャズ、環境音
楽まで取り上げました。チック・コリアやブライアン・イーノの作品を演奏し、邦楽
器とチェンバロによる新作も、9作品を発表しました。
毎回が発見です。そして、それを記録しておこうと、CDシリーズ「美の発見の旅」
を始めました。
第1回はフランス、イタリア、スペインの、バロック・ロココ期の宮廷音楽を入れ
ましたが、さて日本ではどこで録音するか、場所を探し回りました。チェンバロの美
しい音を、スタジオで残響を加工するのでなく、自然な感じで音が響く空間を、教会
、お寺と求め、ついに栃木県大谷の地下60メートルの採石場にたどり着きました。
4方を大谷石で囲まれた、約16メートルの天上がある洞窟で、湿気など楽器には
過酷な環境です。トロッコで楽器、器材を搬入するのも大変でした。でも実際に演奏
してみると、西欧の大聖堂の音響に似ていました。これもまた1、発見、新しい音との出会いでした。
わたや・ゆうこ
1986年からチェンバロ、オルガンのソロ演奏活動を続ける。93年、ベルギー・ブリ
ュッセルで国際鍵盤楽器フェスティバルに出演、自作「神楽」をチェンバロで披露し
て好評を博した。
1994 8.31 読売新聞夕刊 <地下60メートルの洞窟で録音><
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チェンバロの綿谷優子さん CD発売
ジャズを手掛けたり、邦楽器との共演を試みたり。枠にはまらない活動を続けてい
るチェンバロの綿谷優子さんが、理想的な響きを求めて録音したCD「美の発見の旅」
(デコ企画)を出した。
録音場所に選んだのは、宇都宮市大谷の採石場で貯蔵庫に使われている、地下60
メートルにある大谷石で囲まれた洞窟。「自然の反響だけで録音しました。」と出来
栄えに満足な様子だ。
収録曲は、ラモ-、F.クープラン、D.スカルラッティ、ソレルなどバロックやロコ
コの音楽。
ベルギー・ブリュッセルの王立音楽院で学び、歴史的チェンバロとヨーロッパの由
緒あるオルガンの演奏を主とする<正統派>としての顔をまず打ち出した。
だが<異端>としての展開も考慮中。「バロック時代は終わっても、チェンバロと
いう楽器は終わっていません。250年前の楽器が現代にどう対抗できるか、この楽
器を媒体にいろいろな<美>を追求していきたい」と実験精神旺盛なところを見せる
。
チェンバロが盛んだった17世紀ごろのアラブの楽器や日本の琴、尺八は、チェン
バロと音色や奏法が似た点もあるそうで、こうした同時代の、異文化の楽器の比較も
含めると、様々な可能性を探る「発見の旅」には終わりがなさそうだ。
クラビコード・リサイタル
タイトル:J.S.バッハとC.P.Eバッハ:クラヴイコードのための芸術
演奏者:綿谷優子
使用楽器:5オクターヴ 専有弦型クラヴイコード J.トゥルネイ作 1996
18世紀中頃のスタイル 北ドイツのモデル
製作:ルネ・ガイー社 CD87139 1998
芸術監督:ジョン・フェラール
録音:1997 ベルギー・モンティ礼拝堂
プロデューサー:マヌエル・モイノー
時間:62分
1999 春号 国際クラヴイコード学会 学会誌 Francis Knights
和訳 綿谷優子
日本人のクラヴイコルディスト 綿谷優子は、ブリュッセル王立音楽院を卒業し、
現在東京でも教えている。
演奏曲目は、J.S.バッハ パルティータ第6番、C.P.E.バッハ ソナタH188
ロンドH276 ヴュルテンベルグ・ソナタ第1番。これらのどの曲も、今迄クラヴ
イコードでCD録音されたことはない。綿谷は北ドイツ・モデルの専有弦型クラヴイコ
ード、J.トゥルネイ作の楽器を使っている。この楽器は充分に良く響くが、音の傾向
として厳しい荒削りな音がしている。ヘッド・フォーンで聴くと鍵盤アクションの雑
音が聴き取れるが、スピーカーを通せば聴こえない程度のものである。
彼女の演奏は巧妙で、良く流れ、歌う。このパルティータをクラヴイコードで録音
するという冒険を果たした、最初の演奏家である。しかも偉大な第6番パルティータ
は、クラヴイコードにも推挙されている作品なのである。
彼女の演奏は、完璧に成功をおさめており、更にJ.S.バッハの特殊なバロック・リ
ズムのジーグでは、バロック特有の付点リズムに関する膨大な議論の余地があり、こ
のジーグとガボットがディスク録音の際常に、演奏解釈の大きな問題提起であったのだ
が、それら総てを考慮に入れても、優れた演奏事例である。バッハのパルティータは
、従来クラヴイコードよりチェンバロに向いていると一般的には言われてきたが、綿
谷は、これらの分野もクラヴイコードで弾くほうが、確実に音楽的には豊かであり得
るということを立証した。聴いていて特にそう思えるのは、彼女が作り出す装飾音の
、美というべき影が、クラヴイコードの自在なディナミークによって聴かれることで
ある。
C.P.E.バッハの曲目選択は、周到に為されている。ヴュルテンブルグ・ソナタはグ
レン・グールドによって録音されている他には、ディスク上で見出す事の稀有な作品
であるし、クラヴイコードでは勿論のこと初登場であるにもかかわらず、良くこの作
品を採択したものだと思われる。綿谷の見解は、1987年 輝かしいチェンバロ版
でこの曲を録音したアンドレアス・シュタイナーによってさえも、置き換えられるも
のではない。
他の2曲は、構造的に対照的な曲で、ソナタは明確に二声部の作品、一方ロンドは
声部処理の自由な、多声部を駆使した作品である。ロンドとヴュルテンベルグ・ソナ
タの第2楽章で、トゥルネイの作った鍵盤のシャープ・キーが、わずかながら演奏の
妨げとなっているように聴こえるが、これは明白に楽器の問題である。
録音状態はすこぶる良好であるのだが、惜しむらくはマイクの位置が僅かに楽器に近すぎたので、クラヴイコードの危険調律音域である高音部の調音が、怪し
いものに聴こえてしまう。
Wotquenneが書いている脚注「クラヴイコードはコンサート用の楽器ではない」の
一節は、今や確実に時代遅れの発言と言えよう。しかしこのような指摘が信じられて
来たからこそ、綿谷のリリースが強く推奨される契機となるだろう。綿谷の父バッハ
に対するフィーリングは、感動的である。広汎な理解力に基ずいた、バッハ鍵盤作品
へのクラヴイコードによるアプローチ・・・・それはMiklos Spanyiの秀逸なCPEバ
ッハシリーズに、匹敵するものである。
そして私は彼女の才能が、CD製作会社の注目を集める事となり、シリーズとして発
売されていく事を願う者である。
綿谷優子、ハイドン全54曲CD録音実現に向けてスポンサーの方々へ
1999.4.12
スウェ-デン ゴーテベルグ大学 オルガン製作科客員教授
横田務念孝
綿谷優子、1998年発売 クラヴイコードCDを聴いて
綿谷優子のCDは、演奏における音楽の持ち味や楽器の特性が、相互に芸術的必然と
して融けあい、更にコントロールされた感情のもつ燃える生命を感じさせる演奏だと
思います。
スポンサーの方々へ
1.
ハイドンのピアノ・ソナタのレコーディングは、歴史的楽器で録音されるユニーク
さもさることながら、綿谷氏のもつ端正かつ生命力あふれる演奏スタイルは、ハイド
ンのもつ初期古典派の特性たる、均整のとれた美しさの中に深い情熱を秘めたスタイ
ルには格好のものということができる。
日本人の感性は特にこのあたりの時代に秀でているということは、ピアニストでモ
ーツァルト弾きとしての内田光子、バッハのカンタータの指揮で活躍中の鈴木雅明ら
が世界的に評価されていることでも、証明されるかもしれない。現在、日本の演奏家
の質は、特にその技術の高さにおいて既に海外で認められているが、綿谷優子のよう
な技術とともに表現力をもった日本人演奏家が、ハイドンの録音をベルギーのレーベ
ルで出すという事は、日本の音楽界にとっても誇るべきものであり、彼女自身はもと
より多くの日本人演奏家がその正当な評価を受け得る土台となるものであると、確信
できる。また、それは多くの若い日本人演奏家の励みとなることも必至である。
2.
ベルギーのレーベルの録音であるが、演奏家が日本国籍をもつ日本人であるという
ことは、とりもなおさず日本文化のレベルの高さ、そしてその特性が今や西欧文化の
中でさえ応用され評価され得るということにつながり、ひいてはまた日本の工業製品
その他のとっても、その技術的優秀性を更に超えた、人間性に訴えかける力において
も優れた質の高さをもつものであることの、証明となり得よう。
彼女の録音のスポンサーを部分的にも日本側が受け持つ事は、日本側の文化面にお
ける強い関心と援助への姿勢を示すものであり、単なる営利事業で西欧の経済を圧迫
する存在としかとらええられかねない日本の進出を、緩和するための呼び水になるに
違いない。
実際面において、彼女のレコーディングはベルギーと日本の音楽事業(録音、コン
サート・マネージメント、楽器製作等)の橋渡しと為り得べきもので、双方の文化的
・経済的メリットとその利用法は、ここでのプロジェクトにかかわる総ての人それぞ
れの固有イマジネーションの限界に、尽きるといえよう。
3.
今日、ルネッサンス・バロック期の音楽演奏においては、その音楽が本来持ってい
る言語を用いて表現することが、一般的前提となっている。そして、そのためのほと
んど不可欠な手段としての同時代の楽器(あるいはそのスタイルで作られた新しい楽
器)の使用もほぼ常套手段となっている。しかし、古典派音楽の演奏となると、いま
だにこうした原典主義による、現代の我々にとってはむしろ新しいといえる美の発掘
ということに対しての興味は遅れをとっている。
これら古楽器復興運動の今世紀における担い手であった、ベルギーが育んできた三
種の古楽器が(チェンバロ、クラヴイコード、フォルテ・ピアノ)、それぞれの特性
を熟知した演奏家によって、ハイドンの音楽表現が最大限に広げられるとき、聴衆は
その、今まで知られていなかったユニークな力に、魅了されるに違いない。
クラヴィコードの芸術
RENE GAILLY PRODUCTIONS
(http://users.skynet.be/renegailly) ART & MUSIC CONSULTANTS-BELGIUM
Johann Sebastian BACH
Carl Philipp Emanuel BACH
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Sonata II
Rondo I
Sonata W 949/1
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