おねえさんのためのキーボード講座 第3回

さて、あいかわらず暑い日々が続きますが、みなさんいかがお過ごしでしょうか?
普通、この時期は野外ライブなんぞに出演される方が多いんでしょうが、わがT-WAVEは8月中に1回スタジオ練習をやっただけという実に情けない状況です。
で、今回のテーマは、夏と言うことで来るべきライブステージに備えて、アマチュアバンドにおけるライブ対策マニュアルを書いてみたいと思います。ではさっそくいきませう。


その1 ライブにおけるキーボーディスト必須アイテム

私の場合、「最小の機材で最大の効果を!」がモットーです。とはいえ、キーボーディストにとってアマチュアバンドのステージ環境はあまりにも劣悪であります。時としてどうしようもない場合もありますが、あせらずくさらず、準備だけは万全の状態にして臨みましょう。

キーボード
まあ、これは説明するまでもなし。

キーボードスタンド
おねえさんの中には、「会場で他バンドのKey.の人に借りれば・・・」なんて人がよくいますが、言語道断!イスとの兼ね合いも含めて、自分に合った高さというモノがあるので、よい演奏をしたいのなら、極力、自力で用意しなければいけないでしょう。

ラック機材(音源、エフェクター)
これも人それぞれでしょう。中には使ったことのない人もいるでしょう。よくわからない人は使わないほうがいいです。

接続ケーブル(シールドと呼ばれる)
私の場合、セッティング時間があまりとれないライブでは、マルチケーブル(写真1)なるものを使います。本数はいろいろありますが、4本一組のを持っています。その他、ただのシールドでもできるだけ色物(?)を使ったほうが配線ミスが少なくてすみます。私の場合、よくオレンジというJR東海仕様(笑)でつないでます。

写真1
なかなか便利なマルチケーブル。左は2本組のMIDIケーブル、
右が4本組のシールド(フォン-フォン)。

MIDI ケーブル
単純にキーボードのみの人は不要。私の場合、これもマルチケーブルにするときもあります。(写真1)

ガムテープ
アマチュアにおいてこれほど必要なものはないでしょう!ペダル類の固定やステージ床にのびたシールドを踏んで転ばないように固定したりと、いろいろ使えます。必需品です。紙製のものでなく、縦横に繊維の走った布製のものがベスト。これは粘着力が強く、はさみがなくても手でちぎれるのでよいです。ちなみにスネアドラムのミュートにも使えます。


写真2 暗闇にたたずむ布製ガムテープとKORG MS2000
ガムテープは「なかよしクラブ」という渋いブランド。

タオル
私など汗をかく量が半端じゃないので、これは必須です。

曲名、曲順表(いわゆるセットリスト)
MC担当からも頼りにされるこの逸品(写真3)は、私のアイデアでもう10年近く続けています。上段のキーボードに貼り付けてますが、だんだん回を追うごとに貼り替えが面倒になったので、カードケースをシンセに貼り付けて、それに入れるようにしてます。これは我ながらグッドです。


写真3 けっこう凝り性なのでカラープリンターで制作する。

電源タップ
6個口がいいでしょう。長さは3mぐらいが一般的です。それ以上、長さが必要な場合は、会場のPA屋さんに頼んで中継してもらいます。他に3個口のアダプターなども予備的に持っていたほうがいいです。

ノイズフィルターつき安定化電源
実際にどの程度効果があるかわかりませんが、あるに越したことはないでしょう。ラックタイプのものがほとんどなので、ラックはこれで集中的に電源を確保します。

演奏用イス
たかがイスですが、甘くみるなかれ「会場で調達すれば」なんて考えていると、高さの合わない折り畳みイスやとんでもなく低い角形イス(一流ホテルなどに多い)で演奏するハメになります。できれば、自分の高さにあったものを買って常時、持っていくのがいいでしょう。私はいつもそうしております。

ゴムボール
えー、これはですね、重たいモノを運ぶと一時的に指が硬直してキーボードがうまく弾けなくなります。そこで、出番を待っているうちにこれで指の筋肉や関節をほぐします。まあ、出番待ち用(楽屋用)キーボードを別途、持ってくる手もありますが・・・

キーボードアンプ
マイアンプはたとえ使わなくても持っていったほうが無難です。寄せ集めライブではどんなひどい環境で演奏するハメになるかわかりませんので。

譜面台、楽譜、あんちょこ
正直なところ、私はめったに使いません。

サスティーンペダル
ピアノのペダルっぽい形状のものと、フットスイッチ的なものとがあります。特にこだわりませんが、複数使う場合は、区別がつきやすいよう違う形のものがよいでしょう。演奏中にペダルの踏み違いなんて、かなり悲惨です。

ボリュームペダル
ピンからキリまであって100g程度のものから、1kgを超えそうな重量級まであります。重ければそれだけ安定しますが、運搬がたいへんです。あと、可変範囲が0-10(音量0かフルか)固定のタイプと、最低音量を調整できるタイプとがあります。Key. はギターと違ってハウリングしませんので、私は後者のタイプでバッキング-ソロの音量に合わせるようにしています。7-10ぐらいの設定です。

台車
必須ではありませんが、機材運搬における体力消費を抑えるためには、あったほうがいい。

ミキサー
キーボード含めて音源を2台以上使う場合は、マイミキサーは必需品でしょう。運よく、会場で用意してくれることもありますが、あてにしないほうが身のためです。

録音用MDウォークマン
キーボーディストはただでさえ機材が多いので、録音関係は他人にまかせたいところ。しかし、そうもいかない場合はこれを用意し、Recボタン押しをだれかに頼みましょう。演奏はできるだけ録音しあとで反省、フィードバックしたほうが今後の糧になります。DATが衰退した今は、やはりMDが手頃でいいです。本体は安モノでいいですが、マイクロホンは高いのを買えばそれだけの効果はありますよ。

ベビーパウダー
私の場合、すごく手が汗ばむので、こんなものを使ったことがありますが、あんまり大したことありません。鍵盤の裏側に粉がはいって、接触不良にならないか心配です。(笑)

かつら、ぬいぐるみ
うちのバンドの方針(?)なので、たまにかぶります。夏場はかつらをかぶると頭が暑い。できればピンポイントにしたいです。

その2 ライブ前の対処法

・寄せ集めライブではセッティングをみんなでやりますが、極力、さぼること。
重たいものは持たないことが大事です。終了後のかたづけはそれなりに手伝いましょう。

酒は飲まないほうがいい。

・できればローディをやとう。時給300円ぐらい。

・何らかの形で指の準備運動をしたほうが経験上、いい結果を生むようです。

その3 これぞ最悪、究極のトラブル

・PA あるいはミキサー担当がろくでもなく、キーボードがほとんど聞こえない。

自分のアンプがあれば勝手に追加します。あるいはMCのすきにPA担当に「聞こえんぞ」と文句を言いに行く。

・モニター環境が最悪。

これもありがちな情景。ドラムだけは神経を集中させて聞きましょう。上記同様、自分のアンプを追加するか、MCのすきにPA担当に「聞こえんぞ」と文句を言いに行く。

・一生懸命、ステレオ仕様で音を作ってきたのに、PA屋がモノでしか拾ってくれない。

これは不運と思ってあきらめるしかないでしょう。ただ音色によってはモノで拾ったほうが太く聞こえる場合もあるので、一概に悪いとも言えません。でも逆は実現可能なので、やっぱり悪いか。(笑)

・とにかくステージがせまくて演奏しづらい。

早めにセッティングして自分の領域だけは確保しましょう。弦楽器の人は動けるので、どこでもいいのです。

・昼間の野外ライブで、シンセの液晶ディスプレイが見えない。

段ボールの切れ端やお菓子の空き箱で特製カバーを作ってた人がいました。とはいえ、リアルタイムでの切り替え時はつらいかも。

・風が強くて、楽譜やあんちょこを見ていられない。

洗濯ばさみを持参していきましょう。あるいはガムテープで固定でも可。まあ暗譜するのが一番ですが。

・バンドの入れ替わりが早く、セッティング時間を十分とれない。

あらかじめ友人か他のメンバーにキーボード運搬を手伝ってもらうよう根回ししておく。バンドで最も手があいているのは、1.(いれば)ヴォーカルさん、2.生楽器の人たち、3.自分のセットを使わないドラマー、4.自分のアンプを持ち込まないG,Bの順です。

・鍵盤を運びたいが誰も手伝ってくれない。

同上です。予め、時給300円以下でローディをやとうのがベストでしょう。

・MIDIで音源側のプログラムチェンジがうまくいってない。

いくら事前にセッティングしておいても、この手のトラブルはけっこうあります。時間があれば、その場で修正、だめならその曲だけ音源の使用をやめましょう。しかし、終わるまで、知らずに違った音色を重ねて弾いていた(笑)なんてこともありました。

・シンセが突然、壊れた。

まさに不運ですね。たいていは電源を切り、再起動すれば直ることが多いです。もしだめなら、AC100Vは極性があるので、コンセントを左右入れ替えてさしてみます。それでもだめな場合はあきらめるしかないでしょう。私は何度か遭遇したことがありますが、ライブの場では大量に電力を使うので、電圧降下によるものではないかと勝手に考えています。


以上、今日の授業はこれでおしまい。
これからライブをする人、少しは参考になりましたでしょうか。

<次回以降の予定>

・MIDIの応用方法・詳細
・DTM講座・初級編
・音色エディットのツボ〜イージーなEG
・音色エディットのツボ〜フィルターとは?
・電子楽器特有の奏法とその適用例

などに鋭くメスを入れてみたいと思います。

この講座は読者の方の反響により続きます。不評だとすぐ廃止されます。


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