白柳淳 演奏活動追跡レポ〜ト

〜2004年4月11日(日)奈良県桜井市〜

それは、いにしえの昔からご神体としてあがめられてきた三輪山のある 格式高い都市でした。 大阪から、奈良、天理を抜けさらに南下したところにあるのが、桜井市です。 おりしも、桜の舞う季節・・・。道中は桜を見ながらの旅となりました。 そう、ついに白柳殿が活動を続ける関西に乗り込むことになったのです!!

ちょうど、白柳殿は関西での長期活動に入っていました。今まで何度か長野〜大阪を行き来して、 活動をしてきた白柳殿。はじまりは、一年と少し前のお正月でした。そのときの大阪での活動が、 実を結んでのコンサート実現なのです。 今回、わたしたちが奈良に行ったのにはわけがありました。できたての琴風ギター曲 「花の調(しらべ)」に物語をつけて、ギターと合わせて群読しようという作戦があったのです。 桜の咲く季節ということで、時期もぴったり。

近くの公園で練習する白柳殿。

「赤ずきん以来やな〜」と感無量の白柳殿。そう、今回群読をするメンバーは、まだ白柳殿が 音楽活動を始める前、演劇「赤ずきん」を共にやったメンバーだったのです! (白柳殿はこのとき、ギターで幕間の演奏や、歌の伴奏をしました)。 一つの物を何人かで作る、そういう、作曲とは違ったおもしろさが演劇や群読にはあるのでしょう。 コンサート会場である「マジック・マレット」に到着すると、白柳殿はすでに大阪から来ていて、 お店の方と何やら打ち合わせをしています。今回、白柳殿のコンサートで群読をするというのは、 はじめての試みでした。もちろんこれは、6月に行われるホールこだまコンサートに向けての 試みでもあります。

マジック・マレット。落ち着いた空間です。

白柳殿の登場を待つお客様たちは、ケーキや好きな飲み物を頼んでそのひとときを 楽しんでいるようでした。マジック・マレットは、とても雰囲気がよくて、雑貨も 置いてあったりと、素敵な空間なのです。その空間に合うように、白柳殿は颯爽と 登場しました。そして、お客様の期待に応えるべく、演奏を始めます。トークも、 関西圏とわかってのことか、おかしなことも言います。長野ではなかなか反応がないせいか トークもイマイチなのですが、「関西では、白柳殿もこんなにノリノリでやってるんだー」 と妙に関心してしまいました。

マイクを持ってトークする白柳殿。もちろん、ギターは生音です。

ところが、第一部の後半で、ハプニング発生!突然、席を立つと「ツメが割れてしもうた!」と 叫ぶ白柳殿。なんと、もう演奏不可能なくらい、親指のツメが割れてしまったというのです。 しかも、接着剤の入ったカバンは、控え室となっている2階。取りにいくこともできず、 群読メンバーに「アロンアルファ持ってへん?」と求めます。「ひゃ〜!!!」という状態の 白柳殿はとてもテンションが高く、目の前のお客様にツメを見せて、「こうやってなおすねん」と 説明までする始末。

お店の方の機転で、客席の電気もつけられ、雰囲気が「休憩」の雰囲気に変わり、アットホームな 感じになりました。「困った」という状況も、「おもしろい」と思わせてしまう白柳殿・・・ これは、天性のものかもしれません。

さて、「花の調」は、琴の曲のような仕上がりになっていますが、元はといえば、平安時代が 大好きな友人(わたし)が、「平安時代っぽいのつくって」と言ったところから始まっています。 「そんなこと言われても、イメージ湧かへんな」という白柳殿でしたが、静かに咲いて、 散る桜の花に、人の一生を重ねた曲として完成しました。

まさか、そんな曲ができるとは思ってもいないわたしは、狂喜乱舞。実際、わたしの中で具体的な イメージがなかったのです。はじめて完成した「花の調」を聴いたとき、わたしの頭の中には、 平安の宮廷の様子、十二単姿の女性、桜の散る様子が浮かんでいました。フレーズを聞くたび 「そう、そう、それそれ、そんな感じ〜!」。白柳殿は、わたしがイメージさえできなかったものを、 音にして、わたしに伝え返してくれたのです。群読の物語は、そのときのイメージから生まれました。 どうぞ、6月のコンサートを楽しみにしてください。

第2部では、オリジナル曲から、「朝陽のように」「足跡は風に消えて」などの曲を演奏、 さらに、「朝陽のように」のオルガニートでの演奏もしました。オルガニートとは、 カード式オルゴールのことで、自分でそれ用に作曲ができるシステムになっているのです。 オルガニートでは、いわゆる黒鍵盤の音は存在しませんから、ハ長調に編曲しなおしたり、 音の高さに制限があるので、作り直しが必要なのですが、白柳殿は、原曲に負けないような編曲を、 見事にやってのけました。

アンコールでは、最近編曲したというシャンソンの曲を演奏。白柳殿は満足げに舞台を 去っていきました。どの瞬間も、自分のできる精一杯の演奏をする、それができたときの なんとすがすがしいこと・・・。

わたしたちが長野へ向かう頃・・・白柳殿は、まだお客様と何やらお話をしていました。 何年か前・・・会場に行くのも、帰るのも一緒に行動していたのが嘘のようです。 はらはらと散る夜桜を眺めながら、そんな過去をふと思い出しました。頭の中には 「花の調」のメロディが流れて、白柳殿は・・・わたしたちは、これからどんな道を 歩んで行くのだろうと、感慨にふけったひとときでした。

レポート ファン2号

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