白柳淳 演奏活動追跡レポ〜ト

〜2007年1月28日(日) 千葉・梦心坊にて〜

千葉にあるギャラリー梦心坊(ゆめしんぼう)は、オーナーがこだわりの方で、 自分が気に入ったものを、年に数回だけやる、というギャラリーです。 北海道の斜里に在住の写真家山崎猛さんの写真展の開催に合わせ、白柳殿の ギターコンサートも行われることになりました。

出会いは、2006年8月。北海道でお世話になっている方に 連れて行ってもらった美術館が、山崎さんが館長をつとめる「北のアルプ美術館」 でした。 「アルプ」という山岳冊子があって、今はもう発刊されていませんが、そこには たくさんの著名人が寄稿しています。そのときの原稿や、「アルプ」のバックナンバー、 寄稿してくださった方々の人となりや作品が展示されている美術館です。
8月、白柳殿はそこを訪れ、ギターをちょびっと演奏したそうです。 そして、そこにいらした館長の山崎さんは、おそらく白柳殿のギターを 気に入ってくださったのでしょう、自身の写真集を渡されました。 その場で開けるのも失礼と思った白柳殿は、宿へ帰ってからその写真集を見て、 大変驚いたということです。
それは、「氷海」というタイトルの、オホーツクの流氷や自然の景色をまとめた 厚い写真集でした。
そこには、山崎さんの生き様、願い、すべてが注ぎ込まれていて、 それに感動した白柳殿は、すぐに、曲を作りました。 その曲のタイトルに、「氷海」と名づけてもいいかどうか、 曲を録音したものと手紙を送ると、すぐに返事が来て、「名曲「氷海」に感謝を こめて」と、もう一冊写真集が送られてきたそうです。

短い瞬間の出会いでありましたが、そのとき美術館に梦心坊のオーナーも いらしていたのです。それで、今回の企画となりました。 梦心坊のオーナーも大変白柳殿の音楽を気に入ってくださったのでした。

小湊鉄道、というローカル線があるのですが、今回の旅は、その電車に 揺られての旅になりました。 一両編成の車両、若い女の子が車掌をしていて、「女性車掌募集」の看板も 社内に貼ってあります。 切符も昔ながらの切符、もちろん無人駅がほとんどです。その駅も、 ヘンに近代化することなく、どこか懐かしい風景をそのまま残したレトロな 感じで、本当に時代が戻ったような感覚になります。このマッタリ感は ほんとうにオススメ!

ギャラリーに到着すると、すでにお客様は100名以上集まっていて、 ぎゅうぎゅう詰めでした。この地域の人たちの好奇心の高さにびっくりです。


山崎さんの写真が使用されたポスターたち

オーナーの話が終わると、まず白柳殿のギター演奏です。
定番曲
禁じられた遊び
アデリータ
ラグリマ
アルハンブラの思い出
オリジナル曲
朝陽のように
追想
花の調(筝風)
ハレの日(沖縄風)
蛍の星空
鏡池
天の贈りもの
最後にピアノ曲 ガラスの向こう側
を演奏して、前半終了です。


後ろの大きな写真が山崎さんの写真です!見ごたえがありました。


流氷の写真をバックにピアノを弾く白柳殿。

トイレ休憩中には、飲み物のサービスもありました。(こちらのコーヒーは絶品 です!)
仕事として演奏している感じがなく、心がグッと伝わってくる演奏が とてもいい、ピアノ曲がよかった、などお客様からの感想をGET!

後半は、山崎猛館長さんのお話です。 白柳殿と会ったのはほんの数十分だけれど、 そんな風には思えない、お互い話す時間は必要なく わかりあえる気がするのだと、山崎さんはおっしゃっていました。 きっと、山崎さんの写真を撮る姿勢と、白柳殿が作曲し演奏する姿勢に 同じものを感じたのでしょう。そして白柳殿もまた同じです。 お互いに、お互いの表現したものを見、そこに、何か、共通するものを 見出しているに違いありません。


講演する山崎さん(左)と白柳殿。

山崎さんが住むオホーツクの辺りのことや流氷、写真についてのお話が続きます。 山崎さんが写真を撮るときに大切にされている心とは、「予感」と「余韻」なのだそうです。 「予感」とは、季節、時刻、状態を予測できるかどうか、ということです。 夜明けの直前を「予感」する・・・変化する直前の「予感」を捉えて、 写真を撮るのだそうです。 「余韻」とは、過ぎ去った時刻、季節を残したいと思う願望だそうです。 瞬間の直前、直後を感覚で捉えることで、大きな自然や時間の流れをしっかり写真で 切り取ることができるのでしょう。 そして、自分の撮りたいものに対してどれだけ余分なものを省くか、も大切な ポイントだそうです。 この辺りは、白柳殿の作曲のポイントと同じだな〜と聞いていて思いました。 自分の頭の中で鳴っている音楽に対して、実際に作る音が過不足ないかどうかで 作品の完成度を決めるわけです。

自然が過酷だから美しいと山崎さんは語ります。そして、毎年やってくる流氷が 減ってきている事実をとらえ、便利な世の中であればそれでいいのか、 何か自然からのメッセージがあるのではないか、と考えるそうです。 100年後も流氷が来ていてほしいと願っているそうです。(実際、学者さんの間 では、もう100年後には来ないと予測されているとのこと) 山崎さんを写真に駆り立てるオホーツクの自然、流氷・・・。 がぜん、見てみたくなりました!

山崎さんのお話のあと、最後は白柳殿の演奏でしめくくられました。 ベラルーシの村の様子を描いた「ナージャの村」という映画を見て 作った「地球(ふるさと)への祈り」。これは、自然と、人間が生きるという ことについて問いかけている点で、山崎さんの写真と共通するものがありました。 そして、山崎さんの写真集「氷海」を見て作ったギター曲「氷海」と、 その中のある一枚の写真を見て作ったギター曲(無題)を演奏。

わたしも、人生のお伴にと、「氷海」を購入しました。 いつも、作品作り、生き方に対して自分をまっすぐにしていたいと 思うのです。 人は弱いので、すぐに楽な方に行こうとしてしまいます。でも、この写真集を 見ると、「あ、ちゃんとしなきゃ」と思えるのです。そして自分もまた 頑張ろうと思えるのです。

写真集「氷海」は15000円。「北のアルプ美術館」ホームページでも 紹介していますので、そこから入手することができるでしょう。

頼まれてCDにサインする白柳殿。増刷したピアノ譜もまずまずの売れ行きでした。

いつものことながら、梦心坊のオーナーはじめ、裏で動いてくださったたくさんの スタッフの方々、貴重な時間を費やして来て下さったお客様に感謝です。 そして、山崎さん、その出会いに!

レポート ファン2号

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