Pの作曲家


ガブリエル・ピエルネ Gabriel Pierné (1863-1937)

フランスの指揮者・作曲家。本名アンリ・コンスタン・ガブリエル・ピエルネ。1863年8月16日ロレーヌ地方のメッツに生まれた。メッツ音楽院の声楽科で教鞭を執る父,ピアノ教師をしていた母という恵まれた環境で育つ。17才のとき家族とともにパリへと出て,パリ音楽院へ進学。アルベール・ラヴィニャックとA.F.マルモンテルにピアノを,ジュール・マスネーに作曲と対位法を,セザール・フランクにオルガンを師事。1882年までに4部門で一等賞を得た。1882年に,カンタータ『エディト』でローマ大賞を獲得。1890年にフランクが世を去ると,彼の後を継いで聖クロチルド教会のオルガニストとなり,さらに1903年にはコロンヌ管弦楽団で(エドゥアール・コロンヌの)助演指揮者に就任。次いで1910年から1934年までコロンヌ管弦楽団の常任指揮者を務め,年間48回に渡る精力的な演奏活動で,ドビュッシーを始めラヴェル,ストラヴィンスキー,ルーセル,ミヨーの作品を数多く初演した。作風は師マスネーを思わせるロマン派的な甘美さと平明さ,ドビュッシーを思わせる和声感覚とを併せ持つ。レジオン・ドヌール5等勲章受章。1937年7月17日プルージャン(Ploujean)の自宅にて死去。


主要作品

歌劇/バレエ/オラトリオ ・エディト Édith (1882)
・幻想的バレエ『金鳳花』 fantaisie-ballet 'bouton-d'or' (1885)
・ le collier de saphir (1891)
・少年十字軍 la croisade des enfants (1902) <choir, child-choir, orch>
・ベツレヘムの子どもたち les enfants à Bethléem (1907) <vo, child-choir, orch>
・戯れに恋はすまじ on ne badine pas avec l'amour (1910) <vo, orch>
・シダリーズと牧羊神 Cydalise et le chèvre-pied (1923) <orch>
・ミュージック・ホールの印象 impressions de Music-Hall (1927) <orch>
・旋回 giration (1934) <orch>
・映像 images (1935) <orch>
付帯音楽 ・ラムンチョ ramuncho (1907) <orch>
管弦楽曲 ・ marche des petits soldats de plomb (1887)
・祝典序曲 marche solennello (1889) <orch>
・宮廷舞踏会 ballet de cour (1901) <small orch>
・フランセスコ会の情景 paysage franciscains (1920) <orch>
・牧歌風の主題によるディベルティスメント divertissements sur un thème pastoral (1931) <orch>
協奏曲 ・ピアノ協奏曲 concerto pour piano et orchestre (1887) <p, orch>
・ハープと管弦楽のための小協奏曲 concertstück pour harpe et orchestre (1901) <hrp, orch>
・寺院 les cathédrales (1915) <org, orch>
器楽/室内楽 ・即興的幻想曲 fantasie-impromptu (1883) <vln, p>
・セレナード sérénade (1884) <vln, p>
・子守歌 berceuse (1884) <vln, p>
・奇想的即興曲 impromptu-caprice (1885) <hrp>
・カンツォネッタ canzonetta (1888) <cl, p>
・3つの小品 trois pièces (1893) <org>
・演奏会用独奏曲 solo de concert (1898) <bssn, p>
・ヴァイオリン・ソナタ sonate pour violon et piano (1900) <vln, p>
・ピアノ五重奏曲 quintette pour cordes et piano (1919) <p, 2vln, vla, vc>
・チェロ・ソナタ sonate pour violoncelle et piano (1919) <vc, p>
・室内ソナタ sonata da camera (1920)
・序奏と通俗的ロンドによる変奏曲 introduction et variations sur une ronde populaire (1930) <4sax>
・自由な変奏と終曲 variations libre et finale (1932) <fl, vln, vla, vc, hrp>
・弦楽三重奏のための3つの小品 trois pièces en trio pour cordes (1932) <vln, vla, vc>
・愛する国への旅 voyage ay pays du tendre (1937) <fl, vln, vla, vc, hrp>
ピアノ曲 ・セレナード sérénade (1875)
・間奏曲 intermezzo (1880)
・15の小品 15 pièces (1883)
・演奏会用エチュード étude de concert (1887)
・我が子らのためのアルバム album pour mes petit amis (1887)
・演奏会用組曲の3小品 trois pièces formant suite de concert (1903)
・変奏曲 variations (1918)
・パッサカリア passacaille (1932)
・6つの小品 six pièces (1935)
歌曲 ・3つの付曲 trois adaptations musicales (-) <vo, p>


ピエルネを聴く


★★★★
"Images / Viennoise / Paysages Franciscains / Les Cathédrales" (EMI : CDM 7 63950 2)
Pierre Delvaux (cond) Orchestre Philharmonique des Pays de Loire
ピエルネは作曲者であるというよりは,どちらかというとコロンヌ管弦楽団を率いた指揮者として有名な人で,ドビュッシーを始めとする近代の新進作家に理解を示し,その多くを初演した人物です。このため,その作品は玉石混淆。良いときはドビュッシーやラヴェルに迫る緊密な印象主義的書法を駆使して優れた作品を書きますが,一方では通俗的なサロン音楽も量産しています。そんな彼の作曲家としての良い面が最も出たCDをとなれば,現時点ではこれを挙げます。中でも『フランシスコ会の情景』は白眉とも言える出来で,ドビュッシーを思わせるつらつらと匂い立つような色彩美を堪能できます。ただ,この盤には決定的な難点が。演奏するデルヴォー/ロワール管弦楽団の出来がとにかくヒドイ。曲が素晴らしいだけに,マルコ・ポーロの堕盤に匹敵する弦の響きの粗さ,不安定さには正直,頭を抱えるばかりです。

★★★★
"Ramuncho Suite 1 et 2 / Piano Concerto in C Minor" (BIS : BIS-CD-381)
Jacques Houtmann (cond) Dag Achatz (p) Philharmonie de Lorraine
ジャケットだけ見ると,購買意欲も萎えてしまう酷いデザインですが,上にご紹介したデルヴォー盤が演奏でミソをつけたのに比して,こちらは意外にも演奏秀逸盤。同じ地方オケのはずですが,このロレーヌ管の弦は素晴らしいです。曲の方は代表作『シダリーズと牧羊神』に次いで有名な『ラムンチョ』は,デルヴォー盤の『フランシスコ会』に比べると緊密さにおいては落ちるものの,平易な旋律と程良い後期ロマン派的美意識がピエルネらしい穏健な魅力を放つ佳作です。カップリングのピアノ協奏曲は典型的なロマン派の書法。印象主義の耳にはかなり退屈。ピアノのアチャズはこのレーベルにドビュッシーの『子どもの領分』の録音があります(ちなみに堕演です)。ここでは,細かいテクニックにはやや難があるものの,歯切れのいい好演ではないでしょうか。全体の安定度で一枚をというなら,最右翼作はこれでしょう。

★★★★★
"Sonate pour Violoncelle et Piano (Pierné) Sonate pour Violoncelle et Piano / Chansons Bretonnes (Koechlin)" (Hyperion : CDA 66979)
Mats Lindström (vc) Bengt Forsberg (p)
もし,貴兄がピエルネの作品だけ入った作品集に拘らないのであれば,演奏と曲が揃ったこのCD辺りが,目下最もお薦め度が高いです。演奏はスウェーデン人ですが,チェロはロイヤル・フィルハーモニックの首席だった人物。力量確か。しかし,共演のベンクト・フォルスベルイの磨き抜かれたタッチにも心奪われます。ゾフィー・ムターの伴奏者だったそうで,やっぱりなあ,という感じ。ジャズでもクラシックでも,伴奏が本業の人は歌心があって端正。下手に大物づくしのを聴くより良いと思います。ピエルネは印象主義的な書法と,通俗的な書法を使い分けるカメレオン。しかし,この作品に関してはシリアスで外連味がない。印象主義的感覚の溢れる名品と言って良いでしょう。器楽物の中では出色の出来ではないでしょうか。ケックランは時に無調寄りの晦渋な作品を書く人ですが,ここでは,アルカイックで禁欲的,叙情的な表情のケックラン。ただ,溜息が出るほどの美しさです。

★★★★☆
"Variations en Ut mineur" (Pianovox : PIA 505-2)
Jean-Paul Sévilla (piano)
ピエルネのピアノ曲は,既にEMIとマルコ・ポーロに似たような趣向の初期ピアノ作品集がありますが,彼が後年,次第に印象主義的傾向を増し,その内省性も深まっていくことを知っているファンとしては,いかにもピアノ曲CDのバラエティが物足りない。本CDは,自らフォーレの名演を残してもいるオタワ音楽院教授ジャン・ポール・セヴィラの洞察力溢れる演奏で,ピエルネ後期の作品を聴けるまさに得難い一枚と言うべきものです。本CDについてまず以て語られるべきは,そのセヴィラの得も言われぬピアノの筆致でしょう。余計な虚飾を全てぬぐい去ったのち,心の中にふわりと浮かぶ音風景をそのまま鍵盤に乗り移らせていくかのような,虚心坦懐然とした演奏に感嘆しました。作曲者の筆致は『変奏曲』という題材もあり,ドビュッシーとまでは行かないまでも,やはり初期作品とは内省の深まりがまるで違う。デュポンのピアノ曲などに聴ける,印象派前夜の半音階転調ロマン派ピアノ曲にも理解を示す方なら,間違いなくその慎ましやかな美意識に酔いしれることでしょう。ただなあ,収録曲が僅かに『変奏曲』ただ1つなうえに,その収録時間が,たったの27分。セヴィラさん・・せめてあと1曲くらい入れましょうよ。いいか悪いかも分からぬまま同じ値段でCDを買うあっしらの身にもなってくだされゥ (ミA)

★★★
"Concerto en Ut mineur pour Piano / Fantaisie-Ballet / Bouton D'or / Ramuntcho No.1" (Solstice : SOCD 52)
Henri Vachey (cond) Alain Raës (p) Jeune Orchestre Symphonique de Douai
コロンヌ管弦楽団を率いて近代作家を応援した理解ある指揮者,ピエルネの管弦楽作品集にまたひとつ,嬉しい選択肢登場。ピエルネの作品は,初期のものほどロマン派傾向が顕著となり,プレ・モダンの香りが強くなりますが,ここに収まった作品はそのロマン派時代のものが中心で,正直言ってやや魅力薄です。また,聞いたことのないオケのドゥエ交響楽団も,粗い響きで誉められたものとはいえません。『ピアノ協奏曲』と『ラムンチョ第1番』はBISからロレーヌ弦楽オーケストラのCDが出ており,実のところ内容もこちらの盤のほうが上。しかし,他に選択肢のない『きんぽうげ』と『幻想的な舞曲』が含まれているため,ピエルネ・ファンにはそれなりに魅力的な内容と言えるのではないでしょうか。

★★★☆
"Cydalise et le chèvre-pied / divertissements sur un thème pastoral / concertstück pour harpe et orchestre" (Erato: WPCS-4280)
Jean Martinon (cond) Lily Laskine (hrp) Orchestre National de l'O.R.T.F.
近代物の録音が殊の外多く,現在ではメジャーオケが滅多に録音してくれない印象主義マイナー作家を,天下の仏国立放送管の演奏でガンガン採りあげてくれたマルティノンは,今にして思えば本当に有り難い指揮者です。最近こういう見識ある仕事をしてくれているのは,僅かにリヨン管のクリヴィヌくらいでしょうか。そんなマルティノンの残したこの盤は,ピエルネの代表作『シダリーズと牧羊神』を収めたもの。このCDは実家に島流し中なので,記憶を頼りに書きますが,確かこれは『シダリーズ』の全曲ではなく,第一組曲だけだったはずです。第2組曲を加えた全集は最近EMIから,マリ指揮による盤が出ました。実際,印象主義的傾向はこの第2組曲のほうがちょっと上ですが,演奏の出来はこちらが上であるうえ,曲そのものが有名な割に大して名品にも思われないので,カップリングの魅力的な本盤のほうをご紹介。とりあえず有名どころから聴く方が安心という方,この曲が好きという方,他のは聴いたという方にのみお薦め。

★★★☆
"Les Enfants à Bethléem / Piano Quintet / Violin Sonata" (Erato: 3984-24239-2)
Michel Lasserre de Rozel (cond) Maîtrise de Radio France : Orchestre Philharmonique de Radio France : Jean Hubeau (p) Olivier Charlier (vln) Quatuor Viotti
ピエルネの最も有名なオラトリオ『ベツレヘムの子供たち』に,彼の『ピアノ五重奏曲』と『ヴァイオリン・ソナタ』をカップリング,2枚組でお値段は一枚分というエラートの企画CDです。ピエルネの室内楽の多くは初期の作品が多いので,大半は印象主義的な色彩感を期待できませんが,ここに収められた『ピアノ五重奏曲』は中でも比較的印象主義的な色彩感のある作品。何しろ室内楽作品集はマルコ・ポーロから誉められない演奏の盤があるきりなので,ユボーとシャルリエという優れた演奏陣の演奏でピエルネの室内楽が聴けるのは一つの美点といえましょう。『ベツレヘム』のほうは『シダリーズ』などと同様,やや大味な内容。演奏する仏放送管は,シュミットの『サロメ』なども録音していますが,あまり誉められた出来ではなく,こちらも出来はそこそこです。

★★★☆
"Oeuvres pour Piano : Sérénade / Intermezzo / 15 Pièces" (EMI : TOCE-11408)
Diane Andersen (piano)
ピエルネは作曲家と言うよりは,コロンヌ管弦楽団の指揮者としての方が有名で,ドビュッシーを始め,同時代の進歩的な作曲家の作品を積極的に採り上げて演奏し,擁護した慧眼の持ち主でした。この功績は評価しすぎてもし過ぎることはないでしょう。ただ,作曲家としては,少しばかりそうした視野の広さが災いしているように感じられます。グノー,マスネーなどの保守的傾向の作曲家に通じるサロン音楽風の軽い作品を書いたと思えば,印象主義の書法を用いた緊密な作品も書く。それぞれにクオリティが高いのですが,今ひとつイメージが定まらない,器用貧乏なところがあるのは残念です。このピアノ曲集は,前者の保守的傾向を顕著に示したもので,初期のピアノ曲を集めたCD。演奏も好くまとまっており,サロン音楽のような,軽くて洒落たフランス音楽を好む方なら,相当に愉しんでいただけるのではないかと思いますが,印象主義的な音楽を愛でる方はちょっと・・。

★★★☆
"Sonate pour Flûte et Piano / Trio pour Violon, Violoncelle et Piano" (Marco Polo: 8. 223189)
István Matuz (fl) Norbert Szelecsényi (p) Béla Bánfalvi (vln) Katalin Vass (vc)
この盤はアヤシイです。フランス音楽をやるのに,なぜ全員ハンガリー人である必要があるのかは永遠の謎としか言いようが御座いません。それでもピアノ,ヴァイオリン,チェロはまあ良いとして,問題はフルート奏者のイシュトゥヴァン・マトゥッツという人物。デブレセンで教職に就き,ブリュッセル,ロッテルダム,バルセロナのコンクールで入賞しているというのですが,フルートの音色が薄暗く曇りがあり,まるで番長皿屋敷でお化けが出てくるシーンのBGMのように不気味です。曲の方は隠れた佳曲『三重奏曲』が聴きものでしょうか。より印象主義的なソナタの方は,上にご紹介したヴァイオリン・ソナタのフルート編曲版です。

★★★★
"Le Saxophone Français" (EMI : 7243 5 72360 2 7)
Sonate bucolique (Sauget) / Sonate (Absil) / Sonate (Creston) / Fantaisie-impromptu (Jolivet) / Gavambodi 2 (Charpentier) / Epitaphe de Jean Harlow (Koechlin) / Printemps (Tomasi) / Le Chant du Veilleur (Nin) / Sextuor (Villa-Lobos) Introduction et Variations sur une Ronde (Pierné) / Quatuor (Désenclos) / Grave et Presto (Rivier) / Quatuor (Schmitt) / Quatuor (Dubois) / Petit Quatuor (Françaix) / Valse Chromatique (Vellones) / Sonate (Hindemith) / Nocturne (Beck) / Sonate (Denisov) / Improvisation I (Noda) / Rhapsodie (Debussy) / Concertino da Camera (Ibert) / Canzonetta (Pierné) / Pâtres (Forêt) / La Précieuse (Kreisler) / La Cinquantaine (Gabriel-Marie) / Chanson Hindoue (Rimsky-Korsakov) / Humoreske (Dvorák) / Variations sur Malborough (Combelle)
Quatuor de Saxophones Deffayet : Henriette Puig-Roget, Pierre Pontier, Marcel Gaveau (p) Daniel Millet (msp) Lily Laskine (hrp) Ramon de Herrera (g) Membres du Quintette à Vent de Paris : Jean Martinon, Philippe Gaubert (cond) Orchestre National de l'O.R.T.F.
クラシック界の大御所的レーベルEMIが,持ち前の豊富な音源を駆使した3枚組のサックス作品集。ピエルネの作品は2曲だけですが,いずれも吹奏楽ファンにはなじみが深く,演奏機会の多い作品。ここに収められたデサンクロやデュボワ,クレストンやアブジル,ヴェローヌらは,いずれも一般ファンには殆ど馴染みがなく,それでいて吹奏楽ファンにはお馴染みの作曲家ばかりです。楽器が現在と同じような形になったのは実のところ案外と最近のことなので,吹奏楽の分野では,古い古典ものより,近代の作曲家の作品の方が演奏機会が多いというわけです。精妙な和声,複雑な旋法性など,器楽の世界は,フランス近代の音楽家によって格段に豊かなものになったことを改めて教えてくれます。

★★★☆
"La Marseillaise" (EMI : POCL-2197)
Jean-Pierre Jacquillat (cond) Orchestre de Paris : Les Petits Chanteurs a la Croix de Bois : Choeurs du Theatre National de l'opera de Paris
現在では,フランス音楽好きの,それも多少なりともマニアな方以外には全く名前を知られなくなってしまったジャキャは,プレートル同様,歌伴をさせると滅法巧い指揮者でした。このCDは『牧神』が入っていると言うことで購入しましたが,他にもあの仏国歌『ラ・マルセイエーズ』(ベルリオーズ作曲)を始め,ピエルネ,アーン(滅多に聴けない),デュカ,サン=サーンス,シャブリエの軽快な作品を収録しています。印象派開花宣言の『牧神』に関しては若干細かい表現に不満が残るいっぽう,旋律・調性・輪郭の明瞭な作品(ベルリオーズやピエルネら)では,意外なほど優れた演奏になっており,茫洋とした形式の崩れたより近代的な作品になると細部の読み込みに甘さが出る反面,より伝統的な明瞭な作品におけるバランス感覚の良さが彼の魅力なのだろうと聴きました。パリ管の響音は,このオケでもかなり出来が良い部類に入るものだと思います。