
#94 Buddy Holly - WEEZER
■CREDITSSongs Written byRivers Cuomo Produced by Rick Ocasek ■DATARadio & Records "CHR/POP" - #21 (95)Billboard "Hot 100 (Airplay)" - #18 (95) Billboard "Modern Rock Tracks" - #2 (94) ■NOTE92年にLAで結成された4人組ロック・バンド。94年、リック・オケイセック(元カーズ)・プロデュースによる本作でデビュウ。力強く、かつ知的というユニークなサウンドと、リバース・クオモの書く繊細なパワーポップ・ソングがシリアスなグランジに飽き始めていたキッズに受け、モダンロック系ラジオでヘヴィー・ローテション。またスパイク・ジョーンズ監督によるPVも当時のレトロ+ローファイ・ブームにピタリとハマり、MTVも彼らを大プッシュ。ラジオとMTVという強力なサポートを受け、デビュウ・アルバムからの2ndカットであるこの曲は、モダンロック・チャート最高位2位まで上がるヒットとなった。■REVIEWまずこのアルバム・ジャケットが笑える。当時の感覚からいえば、これはどう考えてもロック・バンドのジャケットではない。貧弱なメンバーの中でも一際背の低いリバース。レディオヘッドのジョニー・グリーンウッド似といえば聞こえはいいが、芸術家風貌のジョニーに対し、典型的オタク風貌のギタリスト、ブライアン・ベル。それに残りのメンバー二人の額の広さといったら…。とにかくめちゃくちゃカッコ悪いのである。でもそんな彼らが94年、時代の空気にピタリとハマってしまった。ニルヴァーナによって生み出された90年代ロックの新たな概念は当初こそ、カートやエディ・ベダー、クリス・コーネルといったカリスマ性のあるフロントを擁したロック・バンドをスターダムに送り込んだが、意外にもその流れは長く続かなかった。なぜなら90年代のロックリスナーが求めるものはデイヴ・リー・ロスやエディ・ヴァン・ヘイレンといった圧倒的な肉体美や超人的なテクニックを持つロックスターなどではなく自分達と同じ感覚を持つ等身大のスターだったからである。 そもそもロックに夢中になるキッズは学校ではルーザーだったはずである。もしスポーツが出来て学校で人気者なのだったら、ロックスターに自分達の夢を重ねたりはしないだろう。イギリスでは既に80年代、こうした来るべき新時代のロックスターともいえるスミスのモリッシーがカリスマ的人気を集めていたが、彼などはまさにロックリスナーが弱者、敗者であるからこそ誕生したスターなのである。 90年代のオルタナ・ロックはレコード会社や業界が作り上げるロック神話やイメージを嫌った。完璧なロックスターなんているはずがないじゃないか。こうしてウィーザーやベックといった華のない貧弱なロックスターがこの時代人気を集めていくわけである。彼らは自分達と同じモテない君だったり、苛められっ子だったりする。そしてその惨めな10代をロックによって逃避してきたわけだ。だから彼らとロック・オタクとの感覚は恐ろしいほど近い。学校での人気者や体育会系の人間にはこうしたロックは作れないのである。 ウィーザー、特にリバースは7-80年代のヘヴィ・メタルが大好きだったようだ。それはアルバムのインナー・スリーヴや彼らのその後の音楽性からも垣間見れたりする。だけど彼らがそのままビッグヘアに全身タトゥーを入れてみたところで、ヘヴィメタル・バンドになれるはずもない。そこで彼らはヘヴィメタル以外にも好きだった80年代のニュウ・ウェイヴやパワーポップをベースにヘヴィ・メタル、体育会系ロックへの嫌悪と憧れが入り混じった屈折したサウンドを作ったところ、そこに批評性が生まれたのである。プロデュースは彼らと同じく、デヴィッド・ボウイやイギー・ポップといった超人的なロックスターに憧れながら、自分の肉体を省みてよじれたパワーポップ・ロックをやっていたカーズのリック・オケイセック。 またウィーザーはレトロ、ローファイといった当時のビデオ界でのムーヴメントにもハマった。ビースティー・ボーイズの「Sure Shot」や「Sabotage」のPVで注目を集めていたスパイク・ジョーンズによる70年代のシット・コムをパロディにしたこの曲のビデオは、CGを駆使した最先端の映像にウンザリしていたキッズ達の目には新鮮に映った。 これは音楽に関しても同じだろう。グランジは80年代のヘヴィ・メタルを否定するムーヴメントとして起こった。しかし90年代も半ばに入ってくると初めて聴いた音楽がグランジという、ヘヴィ・メタルや80年代の音楽を知らない世代も現れてきた。彼らの耳にはオルタナ感覚で消化した80年代のサウンドも新鮮に聴こえたのである。こうしてハードロック、ヘヴィメタル史上もっとも貧弱なバンドが誕生した。 彼らが確立した方法論はその後も受け継がれ、現在のパワーポップ・バンドの多くはウィーザーの影響下にあるといってもいいだろう。デビュウ当時こそ「面白いけど、絶対一発屋!」と笑われていた彼らも今ではオリジネイターであり、多くのリスペクトを集める最重要バンドである。 ■BEST PARTヴァースのメロディそのままを弾く間奏のキーボード・ソロ。お前らは高校の文化祭バンドか。 ■OTHER RECOMMENDEDCut Your Hair - PAVEMENT■LYRIC[Verse] ▲Continue →@
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