楽器やコラム 4

シドニーの某店にて

1998年の春に会社の出張でシドニーに行ったとき、空き時間を利用して友人と二人で シドニー大学の近くの「xxレアギターズ」というお店に行ってみました。(下の画像で左側の小さなお店です。右側はベース専門店でした。)
店の入り口はカギが閉まっており、ガラス越しに「電話でアポをとっていたモノだ。」 と言うとカギを開けてくれ、中に入れてもらえました。



店主が「何を探してるのかい?」(もちろん英語で)と聞くので、別に探しては なかったのですが、「ストラト」と言うと、もう一人の店員さんが早速何個かの ギターケースを持ってきて、次々にカスタムカラーのストラトを見せてくれましたが、 その際に参照するのがなんと「THE GALAXY OF STRATS」(リットーミュージック刊) でした。しかも日本語版のままですよ!
色々と説明を受けましたが、こちらが欲しそうなそぶりを見せないからか、どんどん 高額商品になっていきます。こちらが要求してもないのに弦を緩め、ピックガード を外して「どうだ!!」とばかりにキャビティの中を見せてくれます。
(どうだ!!って言われてもねぇ。ただ見に来ただけなんですが・・・。)

とうとう、「これは極めつけだ!これよりレアなギターはないぞ!」と前置きを してから見せてくれたのは'64年製レッドスパークルのしかもレフティーでした。 (ケースには JAN 64 Metal Flake RED と書いてありますね。)


その時はその希少性を全く認知していなかった私は、「Oh〜!!」と相づちを うつのが精一杯であまり驚いたようには見えなかったようです。
一体こいつは 何が欲しいのだろうと思ったのか、彼は「どんな種類のストラトが欲しいのか?」と 聞いてきたので、その当時、別に何も欲しいとは思っていなかった私はとりあえず 「’50s」と言いました。
すると、彼は「なんや〜、そんなんやったらはよ言いなはれ〜!!」という感じで ツイードのケースを持ってきて、見せてくれました。何本かのメイプルネックの サンバーストを見せたあと、「これは極めつけやで〜!!ようみなはれ〜!!」 (たぶんそんな感じだったと思います。)といって持ってきた のはフォームフィットタイプのケースに入った'54年製ストラトでした。さすがに とても綺麗でしたが、確か1998年当時で250万円くらいだと言っていたと思います。
今なら軽く300万円オーバーでしょうね?

店じゅうのストラトを見せて疲れ果てた彼は「で、どれが欲しい?」と聞いてきた ので、「見せてくれてありがとう。おかげで十分楽しめたよ!」と答えて店をあとに したのでした。

日本人だから絶対に何か買うに違いないと思ったんでしょうかね?
バブル期の 日本人の買い付けのスゴサを垣間見たような気がする旅でした。
(終わり)