Biography

1995年にリリースされたザ・コアーズのデビュー・アルバム『Forgiven, Not Forgotten』は、アルバム全体でもグループの持つクォリティの高さを証明しているが、個々の楽曲でも洗練さと同時に楽曲そのもののクォリティの高さを証明している。実際、シンプルなラヴ・バラードから爽快なポップ・チューン、印象的なインスト・ナンバーまで実にバラエティに富んでいる。 このデビュー・アルバムは全世界で200万枚以上売れたそうだが、その売上のほとんどは、アメリカや英国以外のマーケットであったと言われています。実際、カナダ、オーストラリア、そしてここ日本でゴールド・ディスク、デンマーク、アイルランドではプラチナ・ディスクを獲得してることからもそれは明らかですし、その後のワールド・ツアーではオーストラリアから日本まで、世界中のどこの会場も大盛況であったことからも明らかです。
 
リード・ヴォーカルのアンドレア・コアーは、英国でなかなかブレイクしなかった理由については、当時次のように語っている。「ファースト・アルバムを出した頃はまだブリット・ポップやテクノが全盛で、私達はそのどのジャンルにも当てはまらなかったからだと思う。けど、誰のせいにもするつもりはないわ。ただひたすら更に強力な曲を書いて、その壁を打ち破っていくだけよ。」
 
コアーズの4兄弟は、アイルランドの首都ダブリンから50マイルほど北上したところにある街、ダンダルクで生まれ、その街にあるパブから土曜の夜になると聞こえてくるピアノ・レッスンやトラディショナルなアイルランド・ミュージックやメランコリックなポップス等の音楽を自然に耳にしながら共に育ってきた。又、両親がミュージシャンで、家でも音楽が溢れる、音楽一家でもあった。そして15歳になるまでに、ジム.コアー(ギター・キーボード)は自然と両親の楽器を演奏するようになり、Crowded House、Prefab Sprout、Scritti Politti等を聴くようになったとのこと。こうして、両親のレパートリーであったアバやカーペンターズのヒット曲以外にも関心を抱いたジムは、3姉妹のアンドレア(リード・ヴォーカル)、シャロン(ヴァイオリン)、キャロライン(ドラムス)と共に1990年にザ・コアーズを結成した。
 
バンドを始めてまもなく、アラン・パーカーの映画『The Commitments』の為のミュージシャンを集めているところだった、後にザ・コアーズのマネージャーとなる、ジョン・ヒューズの目に彼等が止まった。友達となった彼等は、ジョンに招かれて、ダブリンで開かれたThe Commitmentsのスペシャル・ライヴ・コンサートに出演。それからほどなくして、ザ・コアーズは幸運にもダブリンの小さなクラブで演奏しているときに、駐アイルランドのアメリカ大使、ジーン・ケネディ・スミスにも気に入られ、ボストンで行われたサッカー:ワールド・カップの記念式典にも招かれ演奏する機会を得た。それを目にしたアトランティック・レコードのSenior Vice President、ジェイソン・フロムも大変興味を抱き、あのスーパー・プロデューサーのデヴィット・フォスターに会うよう薦めたとのこと。ただ、その時は、フォスターは厳重な警備体制の中でマイケル・ジャクソンのレコーディング中で、例え話し合いに応じてくれても会えそうになかった。でも彼等は契約を取り付けるべく諦めずに自ら行動に出た。
 
7月半ばのある日、彼等はいきなりマンハッタンにあるアトランティック・レコードを訪問。待合室でフォスターに会うチャンスを伺った。そして、幸運にも丁度マイケルとの仕事を終えたばかりのフォスターと対面。彼の招きでスタジオに行き、そこで生演奏を披露したザ・コアーズは、フォスターをも魅了し、「10点満点で、10点、否、10点以上だな。」との評価を貰ったとのこと。
 
斯くしてデビューを果たしたザ・コアーズは、1997年10月にセカンド・アルバム『Talk On Corners』をリリース。このアルバムは、1998年には彼等にとって初の全英No.1アルバムとなっただけでなく、ヨーロッパ各国、世界中でプラチナ・ディスクを獲得し、1998年に最も成功したアルバムの一枚となった。実際、『Talk On Corners』は世界中で500万枚、英国内だけでも270万枚もの売上を記録していて、アイルランドに至っては、16プラチナ・ディスクを獲得したとのこと。
 
『Forgiven, Not Forgotten』、『Talk On Corners』、『Talk On Corners European Special Edition』(収録曲の一部をリミックス・ヴァージョンと差し替えて1998年11月に英国で新装発売されたアルバム)で世界的なブレイクを果たしたザ・コアーズにとって、残るはアメリカでブレイクするためのヒットのみ。それを果たすべく、1999年2月16日には『Talk On Corners American Special Edition』をアメリカで発売した。これは、内容的には『Talk On Corners European Special Edition』と3曲収録曲が少ない以外は同じものです。
 
1999年11月には、ザ・コアーズはMTVの名物アコースティック・ライヴ番組『アンプラグド』でのライヴ・パフォーマンスを収録したライヴ・アルバム『Unplugged』をリリース。一方で、彼らはスタジオ録音アルバムとしては3枚目のニュー・アルバムを制作してきていて、待望のニュー・アルバム『In Blue』は日本では2000年7月12日に先行発売されました。そのアルバム『In Blue』からの第一弾シングル「Breathless]では、2000年7月9日付の英国シングル・チャートで初登場一位を達成。これは、ザ・コアーズにとって初の英国シングル・チャート一位という快挙でもあった。そのうえ、アルバム『In Blue』は既にアイルランド、イギリス、オーストラリア、ドイツ、オーストリア、スペイン、ノルウェー、スイス、スウェーデン、シンガポールの10カ国でアルバム・チャート一位を記録しており、更に欧州全体で一番売れているアルバムであり、タイ、台湾、フィリピンの輸入販売店でも一番の売れ行きとのこと。そういった中、『In Blue』は見事、世界各国で数々の認定を受けてきており、例えば、アイルランドでは5プラチナ・ディスク、イギリス、ドイツ、スペイン、デンマーク、オーストラリア、インドネシア、マレーシア、シンガポールではプラチナ・ディスク、フランス、イタリア、スウェーデン、ノルウェー、ポルトガル、オーストリア、スイス、ベルギー、ニュージーランド、台湾ではゴールド・ディスクを既に獲得してるとのことです。又、IFPI Platinum Europe Award も1ヶ月前に前作『Unplugged』が欧州全域で200万枚のセールスに達したということで受賞したばかりなのに、今度の新作『In Blue』でも発売11日目にして早くも欧州全域でのセールスが100万枚に達したということで、先月に引き続いて2000年7月に受賞した。またアトランティック・レコードの発表によると、新作『In Blue』を除く、前作までの総売上枚数は全世界で1,400万枚に達しているとのことです。しかしザ・コアーズはまだアメリカではブレイクするきっかけとなるヒット作を出していないので、それを果たすべく、2000年9月12日には『In Blue』(USヴァージョン)をアメリカで発売。2000年11月には、全8曲入りボーナスCD付きの『イン・ブルー・スペシャル・エディション』を ヨーロッパ、オーストラリア、日本で発売しました。そして2001年にはザ・コアーズは第43回グラミー賞で、Best Pop Performance by A Duo or Group with Vocal部門では「ブレスレス」で、Best Pop Instrumental Performance部門では「レベル・ハート」でと2部門においてそれぞれノミネートされました。そして、2001年10月には、ザ・コアーズは初のベスト・アルバム『ザ・ベスト・オブ・ザ・コアーズ』を全世界で発売。これまた、発売ちょうど一週間目にして早くも欧州全域でのセールスが100万枚以上に達したということで、IFPI Platinum Europe Awardを受賞。また、ベルギー、デンマーク、フランス、ドイツ、オランダ、香港、イタリア、日本、ポルトガル、スイス、タイ、スペインの12カ国ではゴールド・ディスク、イギリス、オーストラリア、ニュージーランドではプラチナ・ディスク、そして、アイルランド、インドネシアではダブル・プラチナ・ディスクを獲得しました。しかしザ・コアーズはまだアメリカではブレイクするきっかけとなるヒット作を出していないので、それを果たすべく、2002年1月25日にはダブリン郊外のArdmore StudiosでVH1 specialを収録。この収録では、なんとU2のBonoやRolling StonesのRonnie Woodといった豪華ゲストが参加しました。この模様は、『VH1 Presents The Corrs Live In Dublin』というタイトルでCD化され、2002年3月12日に全米で発売されました。(因みに、日本盤は未発売。)
 
その後、長いブレイクを取ったザ・コアーズは、その合間もプロデューサーのオレ・モロとダブリンやロサンジェルスでアルバム『Borrowed Heaven』用の楽曲の作曲やレコーディングに18ヶ月程費やし、遂に待望のニュー・アルバム『Borrowed Heaven』の制作を完了、日本では2004年5月28日に発売となりました。そして、アイルランドではアルバム・チャートで初登場一位を、イギリス、ドイツ、スペイン、香港では初登場二位を獲得しました。その前作『Borrowed Heaven』の発売から1年強という短いスパンで日本では2005年9月28日に発売されたのが、ザ・コアーズのニュー・アルバム『Home』。アルバム・タイトルからも想像できるように、今作は、トラディショナルとコンテンポラリーの要素をバランスよく取り入れた、(亡き母、ジーン・コアーのソング・ブックを基に選曲された)アイリッシュ・カヴァー・アルバムとなっています。そして、2006年11月には、ザ・コアーズは二枚目となるベスト・アルバム『ドリームス:アルティメット・コアーズ・コレクション』を発売しました。(因みに、日本盤は2007年1月24日に発売となりました。)
 
その後、アンドレア・コアーは2007年6月に初ソロ・アルバム『テン・フィート・ハイ』をリリースしてソロ活動をスタート。2010年9月には、シャロン・コアーも初のソロ・アルバム『Dream of You 』をリリースした。そして、2011年5月には、アンドレア・コアーがカヴァー・アルバムとなるセカンド・ ソロ・アルバム『Lifelines』をリリース。シャロン・コアーは2013年9月16日にセカンド・ ソロ・アルバム『The Same Sun』をリリースした。
 
2015年6月、アンドレア・コアーが2015年9月13日のBBC Radio 2 Live in Hyde Parkへのザ・コアーズの出演とニュー・アルバムも制作中であると発表。2015年9月、ザ・コアーズはニュー・アルバム『White Light』の11月27日の発売と2016年1月のイギリス/ アイルランド・ツアーの日程を発表しました。
 
とにかく、ザ・コアーズの奏でる極上のハーモニーは、賛美歌をアイルランドの夏の朝のように新鮮で爽快なフォーク・ソングに仕立てたかのように美しいので、是非一度は聴いてみて下さい。
 
「アイルランド人はこれまでの様々な問題にも関わらず、いつも大きな希望を持っているの。そう、笑い方や楽しみ方をずっと知っていたの。伝統的なアイリッシュ・ミュージックやダンスがアップ・テンポなのは、その辺が原因ね。でもそれと同時に、幻想的なサウンドでもあるわけ。それは、アイルランドの環境を反映しているからだと思うんだけどね。つまり、朝一番に起きると、本当に何もかもが霧にすっぽりと覆われてるようなアイルランド特有の環境ね。そう、私達の音楽はそういう環境に影響されてるし、私達はただ感じるまま演奏するだけね。」-シャロン・コアー-

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