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WARGASM, WARFARE, WARPATH, WATCHTOWER, WHIPLASH, WEDGE, WEHRMACHT, WITCHERY, WITCHHAMMER, WOUNDS, WRATH, WRATHCHILD AMERICA

WARGASM / Why Play Around ? (1990)

しっとりとしたオーソドックスなThrash Metalでありながら,Power Metalっぽさがある.音はかなりカッチリしており男臭いそのサウンドは一部ではかなり人気があった.特に印象的なリフなどはないのだが,曲全体としてはタイトで非常に仕上がりが素晴らしい.Voはこの当時のThrash系ではあんまりいないタイプの中音の伸びる声である(クラウス・マイネを渋くしたような声).跳ねるようでいながらぐんぐん押し迫ってくる単調なリフは圧巻であり,これこそがWARGASM節といえよう.これも「必聴」である.

Ugly (1993)

これが2ndアルバム.全体的にスピードダウンして独特のうねりを持つサウンドに仕上がっている.前作の延長であるが,曲によってはより複雑な展開を持ち,その独特の世界をより広げた感じである.切れ味鋭くも湿り気のあるリフは彼らの特権である.これほどの湿り気を持ちながら無骨な男らしいサウンドを生み出すのは彼らとU.P.くらいだろう.実際,収録曲の"Blood Flood"はU.P.のアルバムに収録されていてもおかしくないような雰囲気の作品である.これも隠れた名盤であり,「必聴」である.

Fireball (1994)

6曲入りのミニアルバムであり,そのうち4曲はLive音源とファンにとっては有り難い作品.しかも,1stの収録の「Wasteland」,「Revenge」といった名曲が聴けるのが嬉しい.Liveでの安定感は一部では有名であったが,噂通り3人で出している音とは思えぬ程パワーがある.なお,タイトル曲はもちろん,パープルのカヴァー.

Suicide Notes (1995)

ちょっぴりうねり気味の音になってしまったがやはり独特の空気は相変わらずである.個人的にはどうしてもスピード感のある曲の方が好きなのでアルバム全体としてはちょっぴり不満は残るが,数曲入っているスピーディーな曲は絶品である.この発表年でこの音というのはかなり頑固であり,良きThrash Metalの雰囲気を残した数少ないバンドであったがこのアルバムが出てまもなく解散してしまった.実際,解散が決まっての作品だったようで,その何とも言えない爽やかな寂しさが伝わってくるような作品である.

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WARFARE / Mayhem, Fuckin` Mayhem (1987?)

恥ずかしながら,記憶が定かでないため年代等に自信がない.VENOMの弟分のような扱いを受けていた.B級のthrash metalバンドとして外してはならない.とにかく勢いが素晴らしい.スピーディーで勢いのある演奏にこれまた活きのいいVoがのりぐんぐん押していく.でも,なんかこのバンドってイメージが悪いんだよな.まっ,これも「必聴」ですかね.

A Conflict Of Hatred (1988?)

最初,このアルバムを聴いたとき,いきなりSaxophoneで始まるのにはびびったが,基本は全作と一緒.ただし,全体に美しくなった感じである.といっても,もともと美しい系の音ではないのでこれでも十分にいけるのだが.とはいっても,やはりSaxophoneのソロとか入れられてもなあ.そのまんまの方が格好いいと思うけどな.ギターでMantasが参加している.

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WARPATH / Massive (1993)

ドイツ産の超硬派バンド.脳みそが足りない,どれも同じメロディのドイツ産パワーメタルとはまるで正反対.起伏の少ないメロディからなるリフが中心でとにかく重々しい.ギター,ベース,ヴォーカルが重く重なってくる.Voの声質はMESHUGGAH的で格好良い.非常に硬質な音でHEAVY METAL HEAVY METALした音であるが,よく聞くとリフの音進行はどちらかというとHC的である.そう,ドイツ版のPRONGといったところか?解散してしまったEROSION(同じくドイツ)にも通じる音.これは必聴.なお,「Race War」はNYHCのCARNIVOREのカヴァーで,2ndアルバム「Retaliation」に収録されている.

Against Everyone (1994)

基本路線は前のままで相変わらず力でねじ伏せるような音である.曲調はストレートであり,リフもシンプルでありながらこのバンドでしか出せない独特の重々しい雰囲気がある.最近のバンドはミドルテンポで重々しいと言えばダメになって以降のSEPULTURAかMACHINEHEADのようなリフしか持ち合わせていないバンドが多いがそんな中にあってこのバンドは貴重な存在である.

Kill Your Enemy (1996)

はっきり言ってマンネリです.これまでと同様に重々しい雰囲気と重々しい演奏で重戦車の如くぐいぐい引っ張っていきます.誰にも止められません.別にこのアルバムを聴かなくても他のアルバムで代用になるが,逆に彼らの代用ってのはもはや存在しないかも.異常に張りつめた重々しさは完璧に個性としてWARPATHの世界を確立してしまいました.もはや,あとは好き嫌いの世界で私には何も言えません.っていうか,悪口でも言おうもんなら「うりゃー」と押しつぶされそうな圧迫感がひしひしと感じられます.緊張感のある男のサウンド.参りました.なお,"Sign Of Hard Times"はNYHCのCRO-MAGSのデビューアルバム「The Age Of Quarrel」に収録されている"Hard Times"と"Signs Of The Times"のメドレー.

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WATCHTOWER / Control And Resistance (1989)

言わずと知れたWATCHTOWERの2ndアルバム.聴いたことのない人は即買い.VoのAlan Tecchioは元HADES.彼はHADESのような割と普通のHMをやっている分には普通のVoなのだが,WATCHTOWERでは気の毒なほど浮きまくってへたくそに聴こえる.要するに,バンドの中心であるBassのDoug Keyser,GのRonJarzombek,DrのRick Colalucaがあまりにも異常なテクニックを持っているためである.彼らは間違いなく喰いっぱぐれが無い.どんなジャンルでも軽くこなせるであろう.曲もそのテクニックを十分に活かした複雑な構成となっている.好き嫌いとは関係なくとにかく凄いバンド(好きだけど).Gなんて練習にもならないほどついていけない.

・・・・・脱線・・・・・

冷静に考えたら,こんな曲に合うVoなんてATHEISTのKelly Shaefer か,MESHUGGAHのJens Kidman くらいか.Alanには気の毒だ.

・・・・・更に脱線・・・・・

ちなみに,ATHEISTはBassのRoger Pattersonが例の事故で亡くなった後に,後任としてDoug Keyser に声をかけたらしいが,結局CYNICのTony Choyになった.Roger Patterson,Doug Keyser, Tony Choy・・・これ以上のBassistはそんなにいるもんではない.ATHEISTも贅沢な奴等だ.

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WEDGE / Save From The Gutter Demo (1997)

<from JAPAN>日本のPower寄りThrash Metalバンドの3曲入り3rdデモ.正直言って私は日本人Voの息苦しさが苦手なことが多いが(多分,骨格の違いからくるんでしょう),このバンドのVoは発声はかなりできていてパワフル.ちょっと曲の完成度にばらつきが感じられるが,トップを飾るタイトルチューン"Save From The Gutter"は疾走感もばっちりで構成もかなり練られたあとがみられる.だが,他の曲は私にはちょっとポップである.テクニックはかなり安定しており細かなノリが個人的嗜好として気になる程度.高音の伸びやかなギターソロとかは在りし頃のFORBIDDENを彷彿させる.そう言えばVoもRuss系の声である.まあ,注文を付けるとしたらVoがせっかくちゃんとした声が出せる人なだけに,最初から最後まで一本調子なのが気になる.ブレスの間隔とか微妙にテンポを変えるなどの工夫があれば格段に良いのに・・・とちょっと勿体ない.

なお,本作はバンドの方からいただいたものである,感謝!ちなみにデモは配布中とのこと.彼らのオフィシャルサイトはこちら

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WEHRMACHT / Shark Attack (1987)

一部では有名な当時としてはダントツのスピードを誇るThrash Metal バンド.若干,HC色が感じられる.某B!誌では何と9点を頂いた・・・当然,100点満点であるが(笑).演奏は実は凄くそりゃあもう変態である.とにかくこの当時としては速い.しかし,さほど重くないところが凄い.VoはB級Thrashにありがちな中途半端な吐き捨てではあるが,完全なへたくそでもないし,聴いてて好感は持てる.ただし,絶対に本物のはずのゲロ音が1分ほど入っているので要注意!

Biermacht (1988)

1stよりもHardcore色が強く,曲も短い.明るく楽しい雰囲気の音であり,はまる音ではないにせよ,面白い音であり十分に評価に値する出来である.このアルバム発表後にメンバーの一部はSPAZZTIC BLURRとしてEARCHEからアルバムを出しており,そちらの方がお奨め.

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WHIPLASH / Power And Pain (1985)

Tony Portaro(G,Vo)とTony Bono(B),Tony Scaglione(Dr)の3人編成.これほど格好良いアルバムが存在して良いのだろうか!!!もう完璧である.とにかく勢いが凄すぎる.バンド名の通り,あの若かりし頃のMETALLICAの名曲「WHIPLASH」の勢いをそのまんま凝縮したような体育会系BAND.本作でDrを叩いていたT. ScaglioneはSLAYERに一時期加入・・・かと騒がれたことで有名になった.流石にそれだけのテクはある.とにかくこれ聴いて首振れない奴はメタルは一切聴くな!まさに「必聴」

Ticket To Mayhem (1987)

これまた名作.全作同様3人編成であるが,DrがSLAYERのごたごたのため,Joe Cangelosiに交替.基本的には1stの路線である.音質はずいぶん良くなっており,若干の美しさが出てきた.でも,勢いは相変わらずであり,これもthrash metalの名作であろう.この作品まではWHIPLASHとして認めてあげよう.時折見せるメロディは当時のMETALLICAチックで微笑ましい.もう一度,このころのVoのままで聴きたいものである.

Insult To Injury (1990)

悲しみのWHIPLASHの3rdアルバム.先の二枚は完璧.この作品も悪くはないんだが,WHIPLASHがこんな音だすんじゃねえよっ,って感じである.全作まではGのTony Portaroが荒々しいVoをとっていたが,本作ではGに専念.歌えるVo, Glenn Hansenを新たに迎えてしまった.うーん,ほんと悪くはないんだけどね.WHIPLASHに何の思い入れもない人にとっては恐らく満足度の高いアルバムであると思うが,あの荒々しいWHIPLASHが・・・と思うとちょっと納得できない.Gは重いし疾走感はあるし完成度は高いんだが.でもな〜.前はこの1000倍は疾走してたよな〜.

なお,98年にDispleasedから再発されたCDには86年の無茶苦茶熱いcoolなLive音源が6曲も入っており,断然お得.噂通り,すっげーうまい演奏です.

Cult Of One (1996)

長期間活動をしていなかったが,久々の復活となった4thアルバム.しかも,Drの座にはTony Scaglioneが復活した.もちろん,Tony Portaroは健在であるが,本作もGrに専念,そのほか Warren Conditi (Gr), Rob Gonzo (Vo), Jimmy Preziosa (Ba), Tony Scaglione (Dr)という5人編成となった.肝心の音であるが,少なくとも初期WHIPLASHファンが期待しているものとは異なり,前作の路線である.ただし,本作のVoの方がちょっとだけ強めなのでなかなか良いのだがちょっと曲が遅いよな〜,全体に.完成度が凄く高いってことははっきり言えるけど.インストパートの雰囲気は特に素晴らしいだけに・・・.

Thrashback (1998)

別に見捨てた訳じゃないんだがVoが交代して以降,あまり聴くことのなかったWHIPLASHであるが,1stアルバム時のメンバーに戻ったということで久々に聴いた.これが6thに当たる.Voスタイルはかなりソフトであり,期待していたものとは違ったが,Tony Portaroの声は独特の味があって理屈抜きに良い.初期WHIPLASHらしい曲が戻って来つつある.初期の音と全く一緒とは言えないが,少なくとも曲は格好良いし演奏は巧いしセンスあるので十分に満足できる音である.また,Tony Scaglioneのドラミングが久々に聴けるのも嬉しい.やっぱり,優れたThrash Metal Bandである.このアルバムも必聴でしょう.

Message In Blood -the early years (1999) 1984,1985, 1985live

Great !!!1984年に制作された「Thunderstruk」と1985年に制作された「Looking Death In The Face」の2つのデモと85年8/16にNJのShowplace,85年11/27にNYのCBGBで行われたライブ音源を寄せ集めたもの.デモヴァージョンはNRRのコンピレーションアルバムで発表されたものも含むが,オフィシャルに出回ったのははじめて.更に演奏レベルの高さには昔から定評のあった彼らのデビュー当時のライブが10曲分も納められているのでファンとしてはマストアイテム.最初のデモなんてDrのTony Scaglioneはまだ16才,にもかかわらずデモ当初から無茶苦茶安定感のあるドラミング・・・というか十分にオカズやら変則バスドラとかをこなしている.Tony BonoのBassも流石に素晴らしい.Tony PortaroのGrは言うまでもなく完璧.唯一,Voだけが後のスタイルと異なってきこえる.まあ,Portaroも19才だったからその分声が若い感じ.もちろん,この当時は録音技術もへったくれもなかったから,音はチープ.恐らく,現在のラジカセよりも機材悪いくらいだしそれは仕方ない.そんなことよりも,デモからここまで恐ろしくハイレベルな演奏をしていたことが凄すぎる.「Looking・・・」になると音質もかなりクリアなのでオールドファン以外でも楽しめると思う.さて,Liveであるが,これがまた素晴らしい.数々のLiveVideoを見ている方から聞いた話でも「彼らは無茶苦茶安定していつでも完璧な演奏,別格」ということはよく耳にするが,正にその言葉通り.トリオで表現できる最大限・・・いや,それ以上の演奏をやっている.彼らの一糸乱れぬ演奏を聴けば,当時のバンドにはいかにごまかしが無かったかが判るはず.マジで凄いです.

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WITCHERY/ Restless & Dead (1999)

THE HAUNTEDのギタリストJensenがやっている別バンドの2ndアルバム.帯にはしっかり“激烈スラッシュ”と書いてあります.・・・アホか?なんでThrashやねん.最初の30秒くらいは「ん?」と思った.しかし,曲の進行と共に化けの皮がはがされるようなアルバム.いつの時代からこんなロックスピリッツの欠片もないような音をスラッシュというようになったんでしょうね.演奏・・・はあ,確かにちゃんとやれてますよ.しかしね〜,完全にいろんなものの継ぎ接ぎだらけでこいつらじゃなきゃという個性がない.昔のThrashってバカ雑誌では「個性がない」とかってよく書かれてたけど,少なくともWild RagsやNew Renaissanceに所属していたアホバンドどもの方が遙かに個性的でGREATだった.素直にThrashじゃありませんという顔をしていればここまで書かれないのだろうが(笑),そりゃスラッシュって言われたら黙っちゃいられんでしょ.

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WITCHHAMMER / Mirror My Mirror (1990)

Brazilのthrash metalバンドの2nd.ブラジルのthrashにしては,ちょっとソフト路線であり,ゴリゴリの80's death metalではない.どちらかというと,曲展開重視のドラマチックスラッシュをやろうとしている.そう,やろうとしている.やってはいない,というかやれてはいない.ドラマチックなものをやるにはなんというか,垢抜けていない.そのかわり,疾走させれば,ここぞとばかりにグイグイと力を出してくる.しかも,それがかなり格好良い.格好良すぎる.正直言って,ここまで疾走パートで格好良いんなら,全面的にそういったパートにして欲しい.そういう意味で実にもったいない.疾走パートだけなら,SACRIFICEとかRECIPIENTS OF DEATHとかに匹敵する格好良さなんだが.まあ,アルバム全体としてはまあまあ.もちろん,brazil thrash freakならばマスト.

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WOUNDS / Nuclear Devastation (2001) promo-2001

Official website : http://listen.to/wounds

フィンランドのデスメタルバンド.本作はプロモーション用に送られてきた4曲入りCD-Rであるが,正規盤はこれにライブ音源が一曲付いているようである.Vocalこそ完全にDeath Metalだが,楽曲は完全にthrashの枠の中のものであり,例えるならばKREATORの"Flag of Hate"のような殺傷力を持った速い曲がガンガン襲いかかってくる(リフも結構似てるが).ドラムはちょっと不安定になるくらいの極限までスネアを遅れて入れたり(多分,感覚的に染みついている感じ),あぶなっかしさもあるが,それは初期thrash好きの人なら間違いなくツボなドラミングだと思う.こんなドラミング久々に聴いた.それでブラストもたまに入れるからもうかなり楽しめる.そしてvocalはツインといえるくらい絡み合っており,初期のCARCASSのようないい味も出ている.まだ荒削りだが,かえってこの荒削りなところが脳を十分に刺激してくれて楽しめる.real thrashの血がしっかりと流れており,これはかなり期待できるバンドである.ちなみに,音質は良いので音質悪いのが苦手な人でもOK(だが,そんなの気にする人にはあんまり聴いて欲しくない素敵な内容である).上記オフィシャルサイトで入手可能.

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WRATH / Insane Society (1990)

シカゴ出身のThrash寄りのPower Metalバンドの3rdアルバム.はっきり覚えていないが前作まではThrash色はほとんど見あたらなかったが本作ではThrash的な部分を良くも悪くも取り入れている.本作からVoをとっているKurt GraysonはもろTESTAMENTのChuckのシャウトをまねている.をいをい,そこまで魂売るなよ!で,作品の出来は大したことないが酷くもない.はっきり言ってしまえばどうでもいい.

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WRATHCHILD AMERICA / 3-D (1991)

アメリカンパワーメタル寄りのThrash Metalバンドの3rdアルバム.確か以前はもっとストレートに初期METTALICAに影響を受けたって感じのThrashにPower Metalを足したような割と格好良い音を出していたはずだが,本作は妙に曲をいじりすぎており格好良さを感じない.うーん,前の作品が恋しい.しかし,行方不明・・・(って真剣に捜してまで聴こうとは思わんが.

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