KANSAS

カンサス
アメリカン・プログレ・ハード・ロックの代名詞的存在!25年以上のキャリアを持ち、その完璧なまでの演奏とハードな曲展開でファンの心をガッチリつかんで離さない。そんなカンサスの素晴らしいワークスを、ロック兄さんが独自の見解でご紹介いたします。
ロック兄さん特別編集
KANSASのベストワークス8選!november、1999

アルバムタイトル/発表年代

曲の内容等(ロック兄さんの感想も入ってる!!)
1.Leftoverture (永遠の序曲) / (1976)

Kerry Livgren - Guitar, Keyboards、 Steve Walsh - Keyboards, Vocals、 Phil Ehart - Drums 、 Dave Hope - Bass 、 Robbie Steinhardt - Violin, Vocals、 Rich Williams - Guitar 、Jeff Glixman - Producer
ジェフ・グリックスマンをプロデューサーに迎えそれまでの力を凝縮した壮大なる音絵巻を表現した傑作アルバムである。それまでのローカルな人気が一気にワールド・ワイドに拡大された記念碑的作品であるし、ここから始まる黄金期の幕開け的アルバムでもある。アメリカでもトップ5入りしていちやくトップ・グループの仲間入りをしている。日本でもこのアルバムからKANSAS神話がはじまるのである。シングルヒットも生まれCarry on Wayward Son は現在でもライブの定番の曲である。それまでのプログレ嗜好も大幅にアップし、ハードさもさらに磨きがかかり、正に本領発揮と行った感じである。兄さんにとってのカンサスもこの曲からスタートしたのである・・「キャリーオナァーウェイワーサァーン・・」このコーラスがラジオから鳴り響いた瞬間「おっ!」となり続いてハードなギターのリフとキーボードでグイグイ攻め込む展開が、脳天直撃のパイル・ドライバーよろしく「ガーン!?」と来たのである。アメリカでシングル・カットされた曲はエディットされたものだったが、アルバム収録のオリジナルは中間部分のギターとキーボードがもっとハードにせめぎ合うものであった。「ウームすごいっ」この一言であった。一緒に聴いていた兄と顔を見合わせた事はいまでも記憶に残っている・・。精力的なアルバム・プロモーションとライブ活動によってこのアルバムはプラチナ・アルバムとなり、カンサスのそれまでの記録全てを塗り替えるものと成ったのは言うまでもない。兄さんが考える所によるカンサスの最高傑作であるし、アメリカでの評価も一番であり、日本のハード・プログレの批評家の間でも一番高い得点である事はこのアルバムを聴いていただければ明白である。このトータルアルバム「永遠の序曲」なくしてカンサスは語れないのである。心して聴くべし!!
2.Point of Know Return (暗黒への曳航) / (1977)

Kerry Livgren - Guitar, Keyboards、 Steve Walsh - Keyboards, Vocals、 Phil Ehart - Drums 、 Dave Hope - Bass 、 Robbie Steinhardt - Violin, Vocals、 Rich Williams - Guitar 、Jeff Glixman - Producer
「永遠の序曲」の大成功を受けて、ファン待望の中発表されたアルバムがこの作品である。前作の大作プログレ嗜好は影を潜め、3分から4分程度の曲が大半を締め、6分半の曲と7分の曲のみがドラマチックな大作となっている。しかし、アルバムタイトル曲の”Point of Know Return ”や”Paradox”、”Portrait”などはカンサスらしさをコンバクトにまとめた素晴らしい曲であり、いまでもライブの定番の曲である。プロデュースは前作に引き続いてジェフ・グリックスマンが担当しカンサスの魅力を余す所なく引き出している。カンサスの特徴は2つのキーボードと時に見せるツイン・リード・ギター、そしてカンサスの一番のプログレらしさはロビー・スタインハートのヴァイオリン・プレイにある。三つのメロディ楽器が複雑に絡み合い組曲形式の曲や起伏に富んだ曲をみごとに表現しきっている。それは。他のアメリカン・プログレ・ハードのグループにはなかった要素である。なにはともあれリリカルなヴァイオリンが炸裂する楽曲を聴いてもらえれば、そのすばらしさは理解していただける事でありましょう。このアルバム発表時はメンバー全員が絶頂期にあり、スティーブ・ウォルッシュの声も冴えまくっております。見事なコーラス・ハーモニーとキーボード・オーケストレーション、そしてハードなギターとトータル的に完成の域にあったこの作品は「永遠の序曲」と並びカンサスの代表作である。ちなみにこのアルバムもプラチナ・ディスクを獲得し「永遠の序曲」と合わせると700万枚という驚異的なセールスを記録するのである。(すごいっ!すごすぎるぜっ)そのセールスに貢献したのは、シングル・カットされたアコースティックなバラッド曲”Dust In The Wind”の大ヒットが有ったからであり、一般のポップス・ファンにもアピール出来た事がこの後のカンサスの運命を左右していく事になろうとは・・メンバーもファンも気づくのはライブ盤以降の作品登場の後に分かるのであった・・。
3.Two for the Show (偉大なる聴衆へ カンサス・ライブ) /  (1978)

Kerry Livgren - Guitar, Keyboards、 Steve Walsh - Keyboards, Vocals、 Phil Ehart - Drums 、 Dave Hope - Bass 、 Robbie Steinhardt - Violin, Vocals、 Rich Williams - Guitar 、
76年と77年のツアーの模様を収録したカンサス初のライブ・アルバムである。その研ぎ澄まされたすばらしいライブ・パフォーマンスは、このアルバムによってみごとに写し出されている。当時来日ライブなど見に行けなかった地方の少年だった兄さんは、このライブ・アルバムをしゃぶりつくさんばかりに涙しながら聴いたものでした。なぜか絶頂期のライブビデオが存在しないカンサスなのだが、アメリカのテレビ番組では放送されたらしいのだが・・(もし、そのライブ・ビデオを見た事があるお方ぜひ感想をお聞かせ下され・・)セルフ・プロデュースされたこのアルバムの収録されている曲はそれまでの集大成的な選曲であり、スタートの” Song for America”はセカンド・アルバムのアルバム・タイトル曲であるし、3作目の「仮面劇」からの”銀翼のイカルス”もハードに迫ってきます。何といっても前述の2作品からの曲が素晴らしい出来映えで聴衆を魅了いたします。アメリカン・プログレ・ハードとはこれだっと言うラストの大作曲”超大作”までの間カンサスのミラクル・ワールドをどうぞご堪能下さいっ!!といった感じでございましょう・・。それにしても「当時は平気でとんでもない邦題を付けていたもんだなぁ」といまさらながらあきれてしまう兄さんなのであります。”Magnum Opus”がどの様に訳すと”超大作”となるのであろうか??必ず副題か邦題が付いてましたからねぇ・・。このライブでカンサスの絶頂期でもある第一期は終了する事ととなるのだが・・来る80年代はカンサスにとって最大の苦難の道が待っていようとは・・誰も予想出来なかったのは、時代背景が音楽の嗜好そのものを変化させて行ったからに、他ならないのであります。このアルバムまでの76年の”Leftoverture”、77年の”Point of Know Return”とカンサスの絶対外せない作品群でありまして、この3作品を聴いてあまりピンとこない方は他のアルバムを聴いても楽しむことは出来ないでありましょう・・。
4.Vinyl Confessions  (ビニール・コンフィッションズ)  /  (1982)

Kerry Livgren - Guitar, Keyboards、 Ken Scott - Producer, Engineer 、 Phil Ehart - Drums、 John Elefante - Keyboards, Vocals、 Dave Hope - Bass 、 David Pack - Vocals (bckgr)、 Robbie Steinhardt - Violin, Vocals 、 Rich Williams - Guitar
不動のメンバーでそれまで走り続けてきたカンサスにもメンバー交代の時がきた!フロントマンとしてメイン・ヴォーカルとキーボードを担当してきたスティーブ・ウォルッシュが脱退してしまったのだっ。リード・シンガーとしてカンサスから離れて独立しようとしたためである。その大きな穴を埋めたのが、ジョン・エレファンテであった・・。その、ウォルッシュをもっとフレッシュにして、若々しく張りのある声でカンサスを復活させたことは、シングル曲”Play the Game Tonight”をチャートの17位までに押し上げた事で証明される。その前の2作「Monolith」と「Audio-Visions」からシングル・ヒットが生まれなかった事実を考えると、当時としては最高のヴォーカリストを得たといってもいいだろう。実際兄さんは、この曲を聴いた瞬間「来た、きたーっ」と久々に声に出して喜んだのでありました。落ち着いた雰囲気のイントロ部分から少しづつ盛り上げを見せる展開は70年代の名作群に収録されていた曲に近い印象を受けた。(しかし、長大な曲は1曲もなくすべてシングル・カット向けの収録時間であった・・)しかし、それまですばらしい曲を書き続けてきたケリー・リブグレンが、信じられない様な曲を作曲している事である。プログレ・ハード指向が薄れ、それまでの曲を否定する様な曲ばかりを作曲しているのだっ・・。むしろ、ディーノ&ジョンのエレファンテ兄弟の作曲した” Chasing Shadows”のほうがヴァイオリンをフューチャーしてそれまでのカンサスの持ち味わいを生かした曲作りと成っている。ほとんどの曲が”Play the Game Tonight”の様な曲調であればこのアルバムの評価は違っていたかもしれない?!次作の「 Drastic Measures」も同傾向の曲が大半をしめカンサスらしさを失っていき、グループ最大の危機として解散状態へと追い込まれる事となるのである。
5.At Tower Theater in Philadelphia (キング・ビスケット・フラワー・アワー) / (1998) 1989

Steve Morse - Guitar、 Steve Walsh - Keyboards, Vocals 、 Phil Ehart - Drums 、 Billy Greer - Bass 、 Rich Williams - Guitar
ラジオ音源のCD化である。しかし、その内容は伝説に包まれていたスティーブ・モーズ在籍時のものであった。ロビー・スタインハート、ケリー・リブグレンの続けてのグループ脱退でグループが解散状態の後、元ドレッグスのスティーブ・モーズを迎えいれての再出発のアルバム「Power」を86年に発表し、続けて「In the Spirit of Things」を88年に発表後のツアーの模様を収録したものである。カンサスの特徴としてのヴァイオリン・プレイが無いぶんツイン・リード・ギターとキーボードで補っているが、思ったより上手く行っているのであるコレでも・・。選曲はやはり大ヒットした2作品(「永遠の序曲」と「暗黒への曳航」)を中心に「In the Spirit of Things」からも演奏されている。モーズとウィリアムスの2本のギターはとてつもなく強力であり、ギターをフルに生かした曲では他のハード・ロック・グループが霞むほどすばらしい働きをみせている。オリジナル・メンバーのウォルッシュは生き返った様に歌いまくっているのがうれしい。このライブが10年経過して98年に発表されたのはやはり、新作を発表したことに関係してくるのであろうか?80年代はカンサスにとってたび重なる再編劇の繰り返しだったので、次にくる90年代の大復活劇の序章として80年代の最後に素晴らしいライブを残していた事が明かになった。(といっても、この音源自体は有名なブートレッグとして数種類出回っていたものであり、兄さんもそれはすでに聴いていたものであった!)と
6.Live at the Whiskey (ライブ・アット・ザ・ウィスキー)    / (1992)

Steve Walsh - Vocals、 Phil Ehart - Drums, Producer 、 Billy Greer - Bass 、 Greg Robert - Keyboards、 David Ragsdale - Guitar, Violin 、 Rich Williams - Guitar 、Jeff Glixman - Producer,
この作品で見事にカンサスは復活する事となる。2作目のライブ盤であり、新勢力として二人の強力なメンバーを補充している。キーボードの”グレッグ・ロバート”とヴァイオリン、ギターの”デビッド・ラグスデール”である。つまり、ロビー・スタインハートとケリー・リブグレンの抜けた所を埋めているのである。(しかし、リブグレンはゲストで参加したりしている!)往年の名曲群をサラリと演奏してのける所はこの二人かなりのテクニシャンと見受けられる。同時に収録されたライブ・ビデオも存在するが邦盤は発売されなかった。残念な所はウォルッシュの声が枯れている所と、80年代の曲が少ししか演奏されていない事である。第一弾ライブ盤の「偉大なる聴衆へ」はそれまでの作品のベスト・セレクションだったの対してこのライブ盤も前述のライブの様に、2大傑作からの曲が中心である事だっ。しかし、メンバーが変わっても名曲の内容のすばらしさは変わらない!!泣けてくるぜっ!このメンツでの生が見たかったぜーっ。はっきりいって、ヴァイオリン・プレイはスタインハートより、ラグスデールの方が上である事はこのライブ盤の数々の名曲を聴いていただければ納得してもらえるであろう。(本当に上手いですこの人・・後に発表されるソロ・アルバムではマルティ・ミュージシャンぶりを十二分に発揮しておりやす。)
7.Freaks of Nature  (フリークス・オブ・ネイチャー)   /  (1995)

Steve Walsh - Vocals、 Phil Ehart - Drums, Producer 、 Billy Greer - Bass 、 Greg Robert - Keyboards、 David Ragsdale - Guitar, Violin 、 Rich Williams - Guitar 、Jeff Glixman - Producer,
実に7年ぶりのオリジナルアルバムであり、メンバーも前作「Live at the Whiskey」と同じメンバー構成である。80年代の煮え切らないサウンドに対して、このアルバムはカンサスらしさを十二分に発揮した快作である。70年代の作品群に引けを取らないものであり、新メンバーのロバートとラグスデールも力を出し尽くしている。特にラグスデールは曲作りにも積極的に参加しており新しいカンサスの原動力ともなっている。(なぜかリブグレンの作曲が1曲だけ収録されている・・)ライブ盤でもその演奏力の高さを証明した新メンバーのもとで新生カンサスはそれまでのモヤモヤを吹き飛ばすがごとく、ハツラツとして次から次へと素晴らしい曲を披露してくれている。フィル・イハートのドラムスもいつになく強力に叩き込まれているし、リッチー・ウィリアムスのギターもラグスデールとのツイン・リードで爆発寸前である。特にアルバム・タイトルの” Freaks of Nature”などは2本のギターとキーボードがハードにグイグイと曲をリードしていく様は、ライブでいっそう映える曲であろう。リード・ヴォーカルのウォルッシュは枯れた男の魅力で全体を引っ張っている。(ウォルッシュの関連した曲も9曲中8曲とほとんどに携わっている・・)まず1曲目の”I Can Fly”から”Desperate Times”、まで切れ目無く展開する所は往年の名作群に肉薄している。ギターのリフにとってウォルッシュが歌いだして一気に怒濤の攻めで突進していく様な所等は、兄さんは「うーっ、コレだよなぁー」と唸ってしまうのでした。”Hope Once Again”ではバック・コーラスに女性ヴォーカルを起用してアクセントと成っているし、ラグスデールのヴァイオリンが曲のポイントごとにメロディアスな味わい深い短めのソロ・パートで曲を引き締めている。このラグスデールをメンバーに加えた事でカンサスは90年代のプログレ・ハードの頂点 に再び帰り咲いたと言っても過言ではないだろう。それにしてもこの男は本当に素晴らしい逸材である・・。(しかし、それは長くは続かなかったのである・・)トータル的なアルバム作りに定評があるカンサスだが、このアルバムもラストまでトータライズされたサウンド・メイキングがなされている。それは、曲間が曲単に短く切れ目が無いことと、6分以上の長めの曲がないのにも関わらず1曲ごとに緻密さがあり、アルバムを通して聴くことによりそれが鮮明に浮き彫りに成っていく。リブグレン作曲の”Cold Grey Morning”の「ハッ」とする様なイントロからの展開は往年の名曲を想い起こさせるし、ラストの”Peaceful and Warm”はアコースティック・ギターとヴァイオリンが奏でる美しい旋律の中でウォルッシュがいい味で締め括くっている。ここ10年間ではカンサスのアルバム中一番のオススメ作品である。聴くベシッ!アメリカン・プログレ・ハードを愛する諸君よ!
8. Always Never the Same  (オールウェイズ・ネバー・ザ・セイム)  / (1998)

Steve Walsh - Vocals、 Phil Ehart - Drums, Producer 、 Billy Greer - Bass 、 Rich Williams - Guitar 、Robbie Steinhardt - Violin, Vocals、
こちらは、現時点での最新アルバムであるが、70年代からの名曲群をオーケストラと再演した企画物と成っており、オリジナルな形のnewアルバムではない。しかし、オリジナル・メンバーであるロビー・スタインハート復帰している。実に16年年ぶりのことである。(残念な事に90年代の復活劇に貢献した二人の新勢力はカンサスを脱退している・・実に惜しい・・ダブル・ヴァイオリンというのも聴いて見たかったのだが・・)これで、ケリー・リブグレンが復帰すれば黄金のラインナップに一番近づけるのだが・・曲作りも、これぞっプログレ・ハードと言うものを作曲してもらっててて・・。1曲だけビートルズのエリナー・レグビーが収録されているのは、ロンドン・シンフォニックとの共演に華を添えるためなのか?それにしても、70年代の名曲がオーケストラとの共演でこの様に素晴らしい輝きで私たちの前に戻って来ようとは・・、是非ライブ・ヴァージョンで聴いて見たいものだっ。次作は、フル・オリジナルの新曲でカンサス・ファンの前にすばらしいnewアルバムと供に登場してほしいと願うのは兄さんだけではあるまい・・。99年の来日公演も成功に終わった様なので、次に日本に来日の際は何としてでもそのすばらしいライブ・パフォーマンスを体験したいと想う今日この頃なのであります。

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