ここでは、400種と言われるサメのうち、代表的な種をを紹介しています。
種の数は、順次追加される予定です。

注:写真が掲載されていないサメでも、名前の下に、
写真をみる/スケッチで特徴を確認する
/別の写真をみる/別の写真及び記述(英語)を見る
/絵画をみる/ スケッチをみる
などが表示されているものは、そこをクリックすることで画像が表示され、
サメの全体像を見ることができます。


目次;


ネズミザメ目
ホホジロザメ/アオザメ/バケアオザメ/ネズミザメ
/マオナガ/シロワニ/オオワニザメ/ウバザメ/メガマウスザメ
/ミツクリザメ

テンジクザメ目
ジンベエザメ/コモリザメ/オオテンジクザメ/トラフザメ
クラカケザメ/アラフラオオセ

メジロザメ目
メジロザメ/オオメジロザメ/イタチザメ/ヨシキリザメ
/ニシレモンザメ/レモンザメ/ヨゴレ/クロトガリザメ
/クロヘリメジロザメ/オグロメジロザメ/ツマグロ
/ネムリブカ /カリフォルニアドチザメ
/アカシュモクザメ/ヒラシュモクザメ

カスザメ目
ホンカスザメ

ノコギリザメ目
ノコギリザメ/シックスギル・ソウシャーク

ツノザメ目
アブラツノザメ/ダルマザメ/オオメコビトザメ/ニシオンデンザメ
/オンデンザメ

ネコザメ目
ネコザメ/ポートジャクソンネコザメ

カグラザメ目
カグラザメ/ラブカ



ネズミザメ目

この部類には、ホホジロザメをはじめとした、サメの代表的な種が含まれており、また非常に高度に発達したものもある。ただし、あまりに多様な種が含まれ、本当に同じ目に属するのかどうか疑問な種もあり、再編が考えられている。ネズミザメ目のなかでもネズミザメ科の種は、どれも非常に活発である。

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ホホジロザメCarcharodon carcharias

ネズミザメ科



別の写真をみる(Phillip Colla Photography)
別の写真及び記述(英語)を見る(Australian Museum Fish Site)
絵画をみる(霞一樹氏提供)
スケッチをみる(Shark Ocean)

英名: Great White Shark (グレイト・ホワイト・シャーク)

体長: 4〜6メートル。

体型: どっしりとした、ひきしまった体をしており、他のサメと見まちがえようはない。尾ビレはほぼ三日月型をしていて、これで非常に早いスピードで泳ぐことができる。また尾ビレの付け根にはみごとな尾ビレ隆起線が走っている。歯は特徴的で、やや縦長の正三角形をしており、その縁は肉を噛み切りやすいようにギザギザが入っている。

体色: 背中は青灰色か灰褐色をしており、腹の白とのコントラストがとくに目立つ。そのため英語では「グレイト・ホワイト」、偉大なる白いサメとよばれている。また胸ビレの付け根と、胸ビレの先端にはたいてい黒い点が見られる。エラの部分の配色は個体によってことなり、ここで個体の識別ができるという。

分布: ホホジロザメは世界の海に広く分布し、水深1300メートル付近まで潜ることもある。

生態: ホホジロザメは、その外見のよさから、人気度、知名度ともにトップクラスの生き物である。

ホホジロザメの生態はほとんど分かっていない。ホホジロザメは奇網とよばれるシステムによって、体温は水温よりも5度から10度ほど高く、これによって冷たい海でもつねに狩が可能になっている。ホホジロザメやアオザメといったサメは水族館での飼育が不可能で、いつでもすぐ死んでしまう。したがって野生でしかその姿を見ることはできない。また個体によってその性格も様々であるといわれる。

ホホジロザメは卵胎生で、幼児は腹のなかでかえり、メスの体から一人前の大きさになって出てくる。幼体は体内にいるとき他の卵で栄養をとる。メスは11〜12歳にまで成長しないと子供を産むことができない上に、一度に多くても5〜6尾しか子供を産まず、その個体数はもともと多くはないとされる。ホホジロザメは海の食物連鎖の頂点に立つ生き物であり、生態系のバランスを保つのに重要な役割を果たしている。

『ジョーズ』の公開以後ホホジロザメは、まるで海の悪者のような扱いをうけ、アメリカなどでは、しばらくのあいだ虐待の対象となっていた。今では保護される機会もずっと多くなったものの、ホホジロザメの絶滅を心配する声は高い。

しかし、現在彼らがどれほどの危機にあるのか、はっきりしたことは分かっていない。それほど減っていないのではという意見もあるが、絶滅が心配されている最大の理由は、海で見かける機会が減っているためらしい。また、ホホジロザメの高価なアゴを求めておこなわれる密漁も、問題化している。

現在オーストラリア、南アフリカ、カリフォルニア州、マルタによって保護種に指定されている。また、IUCN(国際自然保護連合)(1948年に設立された、国、政府機関、NGOからなる国際的な自然保護機関)は、このサメをレッドリスト(http://www.redlist.org/)のなかで絶滅危惧U類に指定している。

2002年9月24日に、ホホジロザメはボン条約(CMS)『付属書1』に登録された。このためホホジロザメは、80近い加盟国によって厳重に保護されることになる。そしてさらに、2004年10月12日、ホホジロザメはワシントン条約の『付属書2』にも登録された。これからもこの種を国際的に保護しようという運動は、続いていくと思われる。

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アオザメIsurus oxyrinchus

ネズミザメ科



幼体の写真をみる(一番上)(Australian Museum Fish Site)
スケッチをみる(Shark Ocean)
リチャード・エリスの絵画を見る

英名: Shortfin Mako (ショートフィン・マコ)

体長: 体長1〜4メートル。

体型: サメのなかでも、とくに速く泳ぐために進化した種であり、ジェット戦闘機のような機能美をそなえている。がっしりして引きしまった体で、胸ビレは比較的短い。第2背ビレはかなり小さく、尾ビレはほぼ三日月型をしている。尾ビレの付け根にはみごとな尾ビレ隆起線が走っている。大きく無気味な目が特徴的。歯は魚類を捕らえやすいように細く鋭い。

体色: 金属的な輝きを放つが、これは水中の色に溶け込んでエサに気づかれないためのカムフラージュである。背中はあざやかな青、腹は白い。

分布: 世界中の外洋に分布しているが、亜熱帯もしくは温帯の海域をこのみ、16度以下の水温のところではめったに現れない。外洋に生息するため、船乗りをのぞいて人間と接触する機会は多くない。

生態: アオザメは最も速く泳ぐ魚のひとつであり、一説によれば最高時速70キロで泳ぐこともできるという。しかし、時速40キロという慎重な意見もある(水中におけるスピードなので、それがどれくらいの速さなのか想像しにくい)。かなりのスピードで海面から飛び出すこともでき、最大で6メートルの高さにジャンプできる。また奇網が発達しているため、冷たい海域でも速く泳げる。卵胎生で、70センチくらいの幼魚を一度に2〜16尾産む。

英語名のマコシャーク(Makoshark)の、マコの語源は、ニュージーランドの先住民族・マオリ族の言葉に由来するといわれる。マコとは「人食い」の意味があるらしく、正式には「マコ・マコ」だそうである。

マグロ・ハエナワ漁ではよくかかるサメである。現在個体数の減少が心配されているものの、くわしいことは分かっていない。

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バケアオザメIsurus paucus

ネズミザメ科



写真をみる(Voici un site dedie aux requins)

英名: Longfin Mako (ロングフィン・マコ)

体長: 体長は4メートルになる。

体型: 外見はアオザメに似ているが、アオザメよりもずっと大きな胸ビレを持っているのが特徴。

体色: アオザメに比べて、背中の色は黒に近いという。

分布: ほとんど調査されていないサメであり、生息圏はほんの一部分しか知られていない。

生態: 卵胎生で、幼体は90センチになるまで母親の体で育ち、他のネズミザメ科のサメと同様、同じ腹の中の卵を食べて成長する。おそらく人間にとって危険であるが、日本人が出会う機会は少ないと思われる。

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ネズミザメLamna ditropis

ネズミザメ科



写真をみる(HALIBUT AND GROUNDFISH FISHERIES)

英名: Salmon shark (サーモン・シャーク)

体長: 最大で体長3メートルになるが、平均的には2.5〜2.8メートル程度。

体型: ホオジロザメ、アオザメなどのネズミザメ科のサメの特徴を全て備えている。がっしりして引き締まった体、尖った吻を持ち、第1背ビレが大きい。尾ビレはほぼ三日月型をしており、尾ビレの付け根にはみごとな尾ビレ隆起線が走っている。

体色: 背中は暗い灰色をしており、腹は白く、暗い点が散らばっている。背ビレの先端は暗く色づけされている。ニシネズミザメに似ているが、ニシネズミザメは背ビレの先端がはっきりと白く色づけされている。

分布: 北および南太平洋、ベーリング海峡と南カリフォルニア沖まで分布し、メキシコにまで進出する可能性もある。

生態: サケを常食としており、そのため英名ではサーモン・シャークと呼ばれる。奇網が発達し、寒冷な海域でも活発に活動できる。

サケを食べてサケ漁に被害を与えるとされ、日本では駆除がおこなわれていたが、最近の報告では、サケ漁に影響を与えるほどサケを食べてはいないことが明らかになっている。

ネズミザメは幼体が胎内で他の卵を食べて育つ卵食性で、産む幼魚の数は4尾までと極めて少なく、1.8〜2.4メートルの体長で産まれてくる。人間に対しては潜在的に危険である。近縁種のニシネズミザメは、保護をめぐって論争が交わされている。

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マオナガAlopias vulpinus

オナガザメ科



写真をみる(The Pelagic Shark Reseach Foundation)

英名: Thresher Shark (スレッシャー・シャーク)

体長: 体長は約3.6メートル、最大では6メートルのものが報告されている。

体型: 独特の美しさを持つこの小型のサメは、何よりその長い尻尾が特徴である。

体色: 体色はほとんど黒く、金属的に輝くが、腹は白い。

分布: 世界中に分布し、主に温帯圏に生息するが、まれに熱帯圏にも現れる。夏には北大西洋、北海にも現れる。海の表層面近くから、360メートルの深海にまで広く生息する。

生態: 非常に活動的で、泳ぎが速い。奇網も発達し、冷たい海域でも速く泳げる。オスとメスは交尾期以外、別の海域に分かれて生息するらしい。幼体は1.5メートルくらいまでメスの胎内で育ち、産まれた後の成長速度は速い。

捕食行動は独特で、その長い尾で小魚の群れを叩きのめし、気を失ったところを、捕食する。人間にも危険であるとされているが、臆病ともいわれる。その詳しい生態はわかっていない。

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シロワニCarcharias(Eugomphodus) taurus

オオワニザメ科

別の写真を見る(イーフォトグラフィー)
別の写真及び記述(英語)を見る(Australian Museum Fish Site)
リチャード・エリスの絵画を見る

英名: Sandtiger、Grey Nurse Shark (サンドタイガー、グレイ・ナース・シャーク)

体長: 2〜3メートル。

体型: がっしりした体つきで、第1、第2背ビレは同じ大きさで、尾ビレの上葉が長い。吻の形は平らで長い。
体色: 明るい茶色。腹は白く、褐色の点がある。

分布: 西大西洋はバミューダからアルゼンチン、地中海、東大西洋はカナリア諸島からカメルーン、南アフリカ、紅海、オーストラリア、タスマニアそして恐らく西太平洋。

生態: 水族館で好んで飼育されるサメで、人気がある。その強暴な顔つきからは想像できないが、性格はおとなしい。世界中に広く分布するが、オーストラリアでは、顔つきだけで危険と判断した人間達が駆除しようとやっきになった時代があり、結果として急速な個体数の減少、絶滅の危機にさらされることになった。現在オーストラリア政府はシロワニを厳重に保護し、個体数を増やす試みをおこなっているものの、個体数が回復したという情報はまだない。

また、IUCN(国際自然保護連合)(1948年に設立された、国、政府機関、NGOからなる国際的な自然保護機関)は、このサメをレッドリスト(http://www.redlist.org/)のなかで絶滅危惧U類に指定している。

シロワニはダイバーたちのお気に入りで、よく一緒に泳いでいる姿が見られる。とはいえその鋭い歯は危険なため、まちがってもちょっかいをかけてはならない。

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オオワニザメOdontaspis ferox

オオワニザメ科

写真及び別の記述(英語)を見る(Australian Museum Fish Site)

英名: Smalltooth Sandtiger (スモールトゥース・サンドタイガー)

体長: 2〜4メートル。

体型: 外見はシロワニに大変よく似ているが、目の瞳孔がシロワニの線状と違って丸いのと、第一背ビレが第二背ビレよりも、ずっと大きいので見分けがつく。

体色: 背中が灰褐色、腹に行くにしたがって明るくなる。ところどころ体中に赤い斑点が散らばっている。

分布: 東大西洋ではガスコニー湾からモロッコ、地中海、日本、オーストラリアなどの西太平洋、ハワイなどの中央太平洋、東太平洋では南カリフォルニア、カリフォルニア湾。

生態: シロワニの親戚にあたるサメで、深いところに生息しているため生態は不明。また若い個体の背ビレの先端には黒い斑点が見とめられる。個体数は少ない。

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ウバザメCetorhinus maximus

ウバザメ科

写真及び記述(英語)をみる(Australian Museum Fish Site)



英名: Basking Shark (バスキング・シャーク)

体長: 巨大で、12メートルにも成長する。もっとも大きい魚のひとつ。

体型: シリンダー状の体つきで、鼻先は尖る。あんぐりと開く口とエラはともに非常に大きい。尾ビレの付け根にはみごとな尾ビレ隆起線が走っている。

体色: ほとんど黒に近い。

分布: 世界中の温帯もしくは亜寒帯の寒冷な海域。西大西洋ではニューファンドランドからアルゼンチン。東大西洋ではアイスランドから南アフリカ、地中海、西太平洋では日本、韓国、中国、オーストラリアの南側、タスマニア、ニュージーランド、東太平洋はアラスカ湾からチリ。インド洋にはいない。沿岸性なのか外洋性なのかは議論の余地がある。表層面近くにいることがよく目撃されるが、750メートルまでの水深にも現れる。

生態: このサメは、たいへんおとなしくて、プランクトンを食べる。外見がホオジロザメに似ているため、ときどき海岸に現れるとパニックを引きおこす。体をくねくねとさせて泳いでいる姿は、まるで蛇を思わせる。死ぬと形が崩れてぐにゃぐにゃになり、それが漁師に釣り上げられて海の怪物を勘違いされたりもする。一度腐った死体が日本の漁船に釣り上げられてネッシーと勘違いされて大騒ぎになった。よく気持ちよさそうに水面で泳いでいることから、英名でBasking Shark、日向ぼっこをするサメと呼ばれている。もちろん本当は熱心にプランクトンをとっているのである。

いつも冬になると、沿岸から姿を消してしまうことから、深海で冬眠しているのではないかという説が立てられていたが、2002年の最新の調査結果で、エサのプランクトンを求めて回遊していることが確認された。同時に、750メートルの深海にも潜ることも判明している。

人間による利用価値の高いサメとされ、漁の対象となるが、最近見かけることが少なくなっているといい、現在絶滅が心配されている種のひとつである。 IUCN(国際自然保護連合)(1948年に設立された、国、政府機関、NGOからなる国際的な自然保護機関)は、このサメをレッドリスト(http://www.redlist.org/)のなかで絶滅危惧U類に指定している。

保護活動は、イギリスがもっとも真剣にとりくんでいる。2002年11月のワシントン条約(CITES、絶滅の恐れがある野生動植物の国際取引に関する条約)の会議で、『付属書2』に登録して国際的な保護の対象とするするかどうかが議論されたが、結果としてジンベエザメとともに『付属書2』に登録され、保護を受けることになった。

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メガマウスザメMegachasma pelagios

メガマウスザメ科




**メガマウスザメの写真は東海大学海洋学部の
許可を得て使用しています(2003.11.2撮影)。


写真をみる(Shark Database)
別の写真及び記述(英語)をみる(Australian Museum Fish Site)

英名: Megamouth Shark (メガマウス・シャーク)

体長: 5メートル程度。

体型: 非常に短い、丸い吻を持っている。頭部の長さ(エラまでの長さ)は、尾ビレを除いた全長に匹敵する。口は頭部の先端から目の後方まで伸びている。また目の後ろに小さな噴出口がある。第1背ビレは胸ビレの終わるところから始まり、第2背ビレのおよそ2倍ある。体は柔らかい。

体色: 灰色か黒に近い灰色。上唇は白く光る。

分布: 世界の広い地域で発見されているが、詳しいことはわかっていない。

生態: かなり大型になるにもかかわらず、つい30年前に発見された珍しい種である(1976年)。ホホジロザメの仲間とは思えない、まん丸な顔を持つこのサメは、深海に住むため生態がほとんど知られていない。ネズミザメ目の中で、メガマウスザメとウバザメが単一の起源から進化したものとする説と、両種が異なった祖先から独立して進化したものとする説があった。しかし、DNAの塩基配列から推定したメガマウスザメの系統学的位置づけから、本種は現世のネズミザメ目のなかでもっとも原始的であり、メガマウスとウバザメが単一起源でないことが示唆された。

発信器を用いた追跡調査から、本種の遊泳水深は昼間には水深120から170メートル付近の中層域にとどまっているが、夜間には水深10から20メートルの表層付近まで浮上してくることが分かり、このような垂直移動は餌生物の移動に関連していることが示唆されている。体は大きいもののプランクトンを捕食するため歯は非常に小さく、決して食物を食べるために使用されているものではない。三重県で採集されたメスには、オスが生殖のために噛みついて付けられた交尾傷が多数発見された。小さな歯は交尾行動のために主に利用するのだと思われている。
http://www.umi-net.toba.mie.jp/kikanshi/aquarium/tsa23au/son24.htmの矢野和成氏の報告より)。

これまで発見されたのは24尾のみ(2004年9月現在)。そのうちほとんどは太平洋とインド洋で発見されている。プランクトンを食べているらしい。5、6メートルにもなる非常に大型のサメにもかかわらず、その存在を1976年まで知られていなかった。したがってこのサメの発見は、シーラカンスが発見された時のような衝撃を研究者に与えた。この素晴らしい出来事は、海がまだまだ謎に満ちていることを教えてくれている。

2003年8月7日に捕獲された、19尾目のメガマウスザメの公開解剖の時は、管理者も立ち会っている。もし解剖当時の様子を知りたい方がいれば、【メガマウスザメ解剖レポート】をどうぞ。

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ミツクリザメMitsukurina owstoni
ミツクリザメ科



リチャード・エリスの絵画を見る
写真及び記述(英語)を見る(Australian Museum Fish Site)

英名: Goblin Shark (ゴブリン・シャーク)

体長: 2〜3メートル強。

体型: 頭からロレンチーニ瓶の異様に発達した角が生えている。またその顎は特殊なもので、ふだんは奥に引っこんでいるが、捕食する時にのみクチバシのように前に突き出される。歯は鋭く尖っていて、魚のようなぬめぬめしたものを捕えやすくなっている。体は柔らかい。尾ビレの上葉は長いが、下葉はほとんどない。

体色: ピンクがかった白で、ヒレはやや青いという。

分布: 西大西洋ではフランス領ギアナ。東大西洋ではビスカヤ湾から南アフリカ、南アフリカのインド洋側、西太平洋では日本、オーストラリア。

生態: 深海に生息するサメで、生きている姿を観察されたことはきわめてまれ。特徴的なのは何といってもその顔つきである。水深1200メートルのところに生息し、海底付近にいる。その飛び出した吻は、おそらく獲物を探すのに非常に役だっていると思われる。その生態はまったく謎につつまれている。英名Goblin Shark(悪鬼ザメ)は、じつにユニークな名前だ。

鮫ザメと鳴く (http://www.geocities.co.jp/AnimalPark-Pochi/9184/)というホームページは、このミツクリザメをはじめとする深海ザメの研究をおこなっており、これらのサメの写真も豊富である。

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テンジクザメ目


このなかには、世界最大の魚ジンベイザメが含まれていて、主に熱帯地域に生息している。小さな目を持っているのと口ひげが生えているのが特徴で、色とりどりの模様があるのもこの仲間の特徴である。また口が目よりも前方に位置する。危険な種はほとんど含まれていないが、おどかすと危険なものもある。

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ジンベエザメRhincodon typus

ジンベエザメ科



別の写真を見る(イーフォトグラフィー)
別の写真をみる(Phillip Colla Photography)

英名: Whale Shark (ホエール・シャーク)

体長: 最大で14メートルになるといわれるが、平均では10メートル程度。

体型: 切り落としたような頭が特徴。他の種と見まちがえることはない。尾ビレの付け根にはみごとな尾ビレ隆起線が走っている。

体色: 背中の灰、青、茶の色に、縦に白い線が入り、、全身に白い点がちりばめられている。

分布: 21〜25度の温かい海を好み、回遊することで知られる。

生態: この大きくて雄大なサメは、ホホジロザメとならんで知名度がトップである事は疑いない。そのおおらかさと独特の美しさは、つねに人間の尊敬を集めてきた。なかでも日本の漁師たちは、ジンベエザメがよくマグロの群れを率いていることから、先導役として重宝がって、「エビス様、ジンベエ様」などという愛称でよび親しんでいる。ジンベエザメは小さな群を作ることもしばしばあるといわれる。

プランクトンを食べるとされているが、小魚の群れも捕食することは知られていない。カツオやマグロさえも捕食するという報告があるが、確認されていない。広く回遊することで知られ、最高で太平洋を1万3000キロも回遊したことが分かっている。

人間にとっては無害であり、好奇心を示してダイバーに近寄ってくる事もあるが、わりと神経質であるという。しかしこのサメはまた台湾や発展途上国では漁の対象であり、やはり個体数が減少しつつあるといわれているが、詳しいことは分かっていない。

現在、ボン条約(CMS)『付属書2』に登録され、80以上の加盟国から保護を受けている。さらに2002年11月のワシントン条約(CITES、絶滅の恐れがある野生動植物の国際取引に関する条約)の会議で、『付属書2』に登録して国際的な保護の対象とするするかどうかが議論されたが、結果として、ウバザメとともに『付属書2』に登録され、保護を受けることになった。

IUCN(国際自然保護連合)(1948年に設立された、国、政府機関、NGOからなる国際的な自然保護機関)は、ジンベエザメをレッドリスト(http://www.redlist.org/)のなかで絶滅危惧U類に指定している。

また、2003年7月17日、中米に位置するベリーズ付近の海域(ベリーズ南東沖のリトル・ウオーター・キーとその周辺海域の1360ヘクタール)が、ジンベエザメの保護区に指定されている。この海域は毎年、ジンベエザメが群れをつくって集まってくることで有名。

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コモリザメGinglymostoma cirratum

コモリザメ科

別の写真を見る(イーフォトグラフィー)
別の写真をみる(Voici un site dedie aux requins)

英名: Nurse Shark(ナース・シャーク)

体長: 2〜3メートル。

体型: 大きく平らな頭をしており、口にはヒゲがある。吻は短く、目は小さい。2つの大きな背ビレは尾ビレのほうにかたよっている。

体色: 黄色っぽい茶。

分布: 西大西洋沿岸、東大西洋沿岸、東太平洋沿岸。

生態: 海底にじっとして動かずにいることが多く、頭を岩陰か穴に突っこんでいる。何匹か一緒にいることが多く、重なって休んでいることもある。水族館での飼育にも適していて、最高で25年も生きたことがある。おとなしい種であるが、鋭い歯を持っており、休んでいるところを尻尾を引っぱったりしてからかうと、猛烈に反撃してくるので注意。

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オオテンジクザメNebrius ferrugineus

コモリザメ科

英名: Tawny Nurse Shark (トウニィ・ナース・シャーク)

体長: 2〜3.5メートルほどになる。

体型: コモリザメににているが、胸ビレが鎌型なのが違う。

体色: 海底と見分けがつきにくいよう茶色をしているが、灰色であってもおかしくない。

分布: 紅海、インド洋の西側、西大西洋に生息する。海岸寄りに住み、水深70メートルくらいのところにいる。

生態: テンジクザメの仲間の代表種。日中は洞窟や岩棚で休んでいて、おもに夜間に行動するものと思われている。釣り上げたときに、口から水を吐きだすところから、「スピッティング・シャーク」と呼ばれている。強力なアゴで、魚類、頭足類、甲殻類、ウニなどの餌を吸いこんで食べる。人間には無害だが、からかうと猛烈に反撃してくるという。

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クラカケザメCirrhoscyllium japonicum

クラカケザメ科

英名: Saddle carpetshark(サドル・カーペットシャーク)

体長: 最大で50センチと小型。

体型: 比較的長くて、細く尖った吻(鼻先)を持ち、細長い体つきをしている。頭は平たく、幅が広い。目は横長の楕円形をしている。ヒゲは口の周囲ではなく、のどのあたりに生えている。噴水口を持たず、二つある背ビレはどちらもほとんど同じ大きさをしている。第1背ビレは腹ビレの終わる部分から、第二背ビレは臀(しり)ビレの終わる少し前からはじまる。

体色: クラカケザメの名のとおり、胴のまわりにまるで馬の鞍を置いたような暗い模様が9つはしっている。

分布: 北西太平洋(日本)

生態: ほとんど研究されておらず、詳しいことはわかっていない。何を捕食しているかも知られていないが、軟体動物を食べると推測されている。おそらく卵生で、人間に対して危険性はない。

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トラフザメStegostoma fasciatum

トラフザメ科

別の写真及び記述(英語)を見る(Australian Museum Fish Site)

英名: Zebra Shark (ゼブラ・シャーク)

体長: 2〜3メートル。

体型: 口の部分には他のテンジクザメの仲間のように、ひげが一対はえている。ずんぐりした丸い体格で、尾ビレの下葉はほとんど退化してなくなっている。目の後ろには大きな噴水口が見られる。

体色: 英名はゼブラシャークであるが、シマウマというよりもヒョウのような美しい斑点模様が入っている。真っ白なアルビノ種が捕らえられたこともある。

分布: 紅海、インド洋、太平洋の沿岸に生息する。

生態: 動きはのろく、日中はじっと岩陰で休んでいるが、夜は活発に狩をし、小さな魚や甲殻類を捕える。特定の住処をさだめて住む種で、いったん離れても絶対といってもよいほど同じ所に戻ってくる。「人魚の財布」と呼ばれる、20センチほどの殻におおわれた卵を産む。35センチほどに育つと幼魚が卵から出てくる。オスは1.5〜1.8メートルで成熟し、メスは1.7メートルで成熟する。性格はおとなしい。

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アラフラオオセEucrossorhinus dasypogon

オオセ科

英名: Tasselled Wobbegong (タッセルド・ウォビゴン)

体長: 4メートル以下。

体型: 平べったく、保護色によって海底と見分けがつかない。目の後ろに呼吸用の噴出口がある。

体色: 背中の地は明るい茶で、不規則なうすい色の模様に覆われている。

分布: 北オーストラリア、インドネシア、ニューギニアに生息している。

生態: この仲間は、サメの多様性を示す例のひとつで、ほとんど研究されていない種である。この仲間は、ふだんじっと獲物を待ちかまえて、獲物が近づくと突然襲いかかって食べる。保護色のため発見しにくく、ダイバーにとって多少危険で、うっかり踏んづけたりすると攻撃にあう。

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メジロザメ目


もっとも繁栄しているサメの仲間のひとつで、197種もある。そして全く無害のものから、大変危険な種までかなり幅広い。その一部は、淡水にも生息している。

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メジロザメCarcharhinus plumbeus

メジロザメ科



写真を見る(イーフォトグラフィー)

英名: Sandbar Shark (サンドバー・シャーク)

体長: 3メートル弱。

体型: 第一背ビレが極めて大きく、背中から直立している。

体色: 背中は灰褐色、腹は白い。

分布: 西大西洋、地中海、アフリカ沿岸、紅海、インド洋、東南アジアから東アジア、オーストラリア周辺そしてハワイに生息し、水深280メートルまでの海底近くに生息する。

生態: もっとも成功したサメの仲間と考えられている。魚類、頭足類、小型のサメなどを捕食し、人間に対しては危険性はない。また水温の変化や海流の影響を受けて渡りをすることが知られている。

オスの場合は150〜180センチで成熟するのにたいし、メスは140センチですでに成熟に達する。

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オオメジロザメCarcharhinus leucas

メジロザメ科



写真をみる(Shark Info)
別の写真及び記述(英語)をみる(Australian Museum Fish Site)

英名: Bull Shark (ブル・シャーク)

体長: 約3メートル。

体型: がっしりした体つきをしている。鼻面は英名のブル・シャークのとおり、ずんぐりして丸く、非常に短い。目は小さい。歯は三角形で、ギザギザが入っている。

体色: 暗い灰色をし、腹は白い。若い個体の場合はヒレの先が白い。

分布: 紅海、モルディブ、地中海をのぞいたあらゆる熱帯、温帯の海。ミシシッピー川、ザンベジ川、アマゾン川を3500キロもさかのぼったところ、ニカラグアやグアテマラなどの淡水の湖にもいる。

生態: 口に入るものならなんでも食べる。その雑食性のため世界でもっとも成功したサメのひとつといわれ、全世界に分布している。非常に危険なサメのひとつで、人を襲うことが多いが、とくに濁った海ではエサとまちがえて人を襲う可能性が高い。

このサメのもっとも突出した能力は、淡水に適応できることで、そのためよく川をさかのぼってくることがある。漁業やスポーツフィッシングの対象になっているが、現在ニカラグア湖にいたオオメジロザメは、フカヒレのため乱獲にあい、ほぼ絶滅している。他の地域では個体数が減ったという情報はないものの、乱獲に対して弱いと思われる。

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イタチザメGaleocerdo cuvier

メジロザメ科



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英名: Tiger Shark (タイガー・シャーク)

体長: 3〜6メートル。

体型: ずんぐりした、角張った顔をしていて、頑丈な体つきをしている。その歯は独特で、曲がったハート型をしていて、これで亀の甲羅すら噛み砕くことができる。

体色: 暗い灰色の上に、英語名のタイガーシャークの通り、黒いしまが入っているが、成長と共に消えていく。

分布: あらゆる温帯と熱帯の海に生息し、外洋よりも大陸棚付近に多い。地中海にはいない。

生態: 熱帯地方に分布している。その高い雑食性ゆえに、非常にサバイバル能力の高いサメのひとつである。何でも食べるためかなり大型に成長することもあるらしく、非公式の記録では最大体長9メートルというのもあるが、本当かどうかは分からない。ゆっくりと泳いでいるが、獲物を襲う時いきなり速くなるという。たいていは一匹で泳ぎ、夜は特に活動的。

1回に50〜70センチの子供を10〜80尾も幼魚を生むという、高い出産率を誇る。幼魚はすらりとしてあまり成体に似ていなく、成長は遅い。よく遊泳中やサーフィン中に人間が襲われ、危険な種だということになっている。

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ヨシキリザメPrionace glauca

メジロザメ科

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英名: Blue Shark (ブルー・シャーク)

体長: 2〜3メートル。

体型: ほっそりとした体型と、大きくて丸い目をもつ。

体色: 背中は鮮やかな青、腹は白。

分布: 世界中に熱帯、亜熱帯、温帯の海。7〜16度の冷たい海にも適応する、21度以上の温かい海にも適応できる。

生態: 外洋で生きていくためにとりわけ高度に発達したサメで、肉食であるにもかかわらず、エラには鰓耙(さいは)と呼ばれるプランクトンをこしとる機能があって、最大限海の資源を利用することができる。

漁師には漁の邪魔になるという理由で嫌われるが、その優雅な姿形のために自然愛好家や写真家の間ではなかなか人気の高いサメである。とくに背中のインディゴ・ブルーはとても美しい。人間に対して潜在的に危険であるが、ダイバーのなかには、このサメとあえて一緒に泳ぐ人もいる。おそらくもっとも世界中に広く分布するサメである。

最新の報告では、ヨシキリザメは、太平洋や大西洋を股にかけた大規模な回遊をおこなうという。胎生で、一度に25〜50尾もの子ザメを生むため、個体数はかなり多い。ハエナワ漁では、他のサメに比べ最もひんぱんに混獲されるサメであるが、現在までの漁獲量調査の結果では、まだ減少のきざしはないと判断できる。

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ニシレモンザメNegaprion brevirostris

メジロザメ科



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英名: Lemon Shark (レモン・シャーク)

体長: 3メートル。

体型: ずんぐりがっしりしたサメで、第2背ビレは第1背ビレとほぼ同じ大きさをしている。幅よりも短い長さの吻と、大きな目を持つ。

体色: 背中は黄色っぽい茶、腹は白い。

分布: 西大西洋はニュージャージー州から南ブラジル、メキシコ湾、カリブ海、東大西洋はセネガル地方、東太平洋では南バハ・カリフォルニアからエクアドル、もっとも頻繁に見かけるのはカリブ海である。

生態: 夜行性で、沿岸近くを好む。動かずじっと海底にいることも可能。大人になるまではマングローブに入って外敵から身を隠す。性別や大きさによって回遊することも知られている。

食性は80%が硬骨魚類だが、大きければエイや小型のサメも食べる。12ヶ月の妊娠期間があり、50〜70センチの幼魚を8〜12尾出産する。メスは2年ごとにしか幼魚を産めない。非常に成長が遅く、1年にたったの10〜15センチしか大きくならない。12〜15年で成熟する。

“頭のいいサメ“として研究者の間で有名なこのサメは、飼育が容易なため、サメの知能テストに多く使われている。この結果、このサメがふだん考えられていたよりも賢いことが実証された。知能だけでなく、成長速度、妊娠期間、寿命など、はば広く研究されている。

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レモンザメNegaprion acutidens

メジロザメ科



英名: Sicklefin Lemmon Shark (シックルフィン・レモン・シャーク)

体長: 2〜3メートル。

体型: ほとんどニシレモンザメと変らない。ずんぐりがっしりしたサメで、第2背ビレは第1背ビレとほぼ同じ大きさをしている。幅よりも短い長さの吻を持ち、長くて尖った歯を持っている。

体色: 背中は黄色っぽい茶、腹は白い。

分布: インド洋、大西洋の熱帯海域。オーストラリアでは普通に見られる。

生態: ニシレモンザメに似ているが、ニシレモンザメは主にアメリカ大陸付近、アフリカのセネガル地方のみに生息するのに対し、レモンザメは太平洋からインド洋にかけて広く生息する。また日本名ではレモンザメだが、英名のレモン・シャークはニシレモンザメを意味するので注意。

成体は夜行性だが、若いうちは昼間に見かけることも多い。表層面付近にいることを好み、しばしばラグーン内の砂状の海底にいることがある。研究によれば、彼らは狭い海域にとどまり、回遊はしない。活動的で、挑発されずに襲ってきたことがあるためわりと危険なサメでもある。

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ヨゴレCarcharhinus longimanus

メジロザメ科



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英名: Oceanic Whitetip Shark (オーシャニック・ホワイトティップ・シャーク)

体長: 最大で3.9メートルになるが、たいてうは3メートル以下。

体型: 巨大で丸い背ビレと、同じく大きくて長い胸ビレのため、識別は容易。鼻面は長くて幅広い。

体色: 灰色もしくはブロンズ色の背中に、白い腹を持つ。背ビレと胸ビレの先端にはっきりとした白い点がある。

分布: 世界中の熱帯や温帯に生息する。地中海にはいない。20度以上の水温を好む。たいていは表層面付近に生息する。

生態: 外洋という砂漠のように不毛な海域に生息するため、好奇心が強く貪欲であり、なんでも捕食する本能が備わっている。そのため人間にもかなり危険な種である。しかし海岸近くに接近してくることはめったにないので、外洋で船が沈没した時以外、心配する必要はない。

性別に分かれて行動することで知られるが、基本的に群は組まない。個体数は、ドキュメンタリーなどでは、乱獲のためかつての1割程度しかいないと報道されたりもするが、研究者の調査データでは、そこまで減っていないように見える。

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クロトガリザメCarcharhinus falciformis

メジロザメ科



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英名: Silky Shark (シルキー・シャーク)

体長: 2〜3メートル。

体型: すらりとした体型に、長くて丸い鼻面が特徴。他のメジロザメとよく似ているが、第1背ビレは胸ビレの終わりの位置からはじまり、見わけるための貴重な目印となる。

体色: 灰褐色。

分布: 熱帯から亜熱帯にかけて世界中に広く分布しているが、地中海には現れない。特に23〜24度の水温をこのむらしい。主に500メートルまでの水深に生息する。

生態: 外洋でよく見かけるサメでもある。漁獲圧にさらされているものの、はっきりと数を減らしたという情報はない。潜在的に危険とされる。

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クロヘリメジロザメCarcharhinus brachyurus

メジロザメ科

英名: Copper Shark (コパー・シャーク)、New Zealand Whaler (ニュージーランド・ホエーラー)

体長: 2.2〜2.5メートル、最大では2.9メートルになる。

体型: 大型で、ほっそりした体つきをしており、鼻面はやや尖っている。第1背ビレの後端はほぼ三日月型に反り返っていて、胸ビレのほぼ終わりの部分から始まる。胸ビレの後端も三日月型をしている。

体色: 体色は腹は白く、背中はブロンズ色(オリーブがかった灰)をしている。ヒレの先には黒い点が見られるという。

分布: 西大西洋ではメキシコからアルゼンチン、東大西洋では地中海、カナリア諸島から南アフリカ、西太平洋では日本からニュージーランド、東太平洋では南カリフォルニアからペルーまで生息する。海岸付近から100メートルの水深までの外洋に生息する。

生態: 頻繁に見られる種だが、他の種と見まちがえられやすいこともあって、ほとんど研究されていない。食性から推測すると、どうやら回遊をおこなう習性があるようである。さまざまな種類の魚類、小型のサメ、エイ、イカ類などを捕食する。

胎生で、13〜20尾の幼魚を産む。オスは2〜2.3メートルで成熟し、メスはよくわかっていないが2.4メートル以前で成熟するのはまちがいない。成熟するまで5年かかり、今まで分かっている最高寿命は12歳。危険なサメとされている。

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オグロメジロザメCarcharhinus amblyrhyncos

メジロザメ科



英名: Grey Reef Shark (グレイ・リーフ・シャーク)

体長: 最大で2.5メートル。

体型: 大きく幅の広い鼻面をし、背ビレは胸ビレの終わる位置、もしくはそのやや前方から始まる。目は大きくて丸く、歯は三角形でギザギザが入っているて、上アゴの歯は斜めに傾いていて、下アゴの歯は細くて鋭い。

体色: 灰色の背中を持ち、尾ビレの先は黒い、背ビレの先端には白い点がある。

分布: 紅海、インド洋から北オーストラリア、ハワイ、タヒチまでの海域で普通に見られる種で、大西洋や地中海にはいない。沿岸近く、280メートルの水深までに生息する。

生態: 活動的で速く泳ぎ、社会性を持つ。また海底にじっと横たわっていることも可能という。オグロメジロザメは1日中群を組んでおり、特に幼体や亜成体の群は印象的。狭い水路やラグーンの入口に集まるが、夜になると群を解消するらしい。魚類やイカ、カニなどを食べる。12ヶ月の妊娠期間のあと、45〜60センチの幼魚を1〜6尾出産する。8年ほどで成熟し、今までに分かっている最高齢は25歳。ダイバーにとっては大変なじみの深いサメである。

このサメは、何といっても縄張りへの侵入者に対する威嚇行動をとることで知られている。ダイバーがこの威嚇行動を無視すると、激しい攻撃に転じて襲いかかってくる。

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ツマグロCarcharhinus melanopterus

メジロザメ科

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英名: Blacktip Reef Shark (ブラックティップ・リーフ・シャーク)

体長: たいていは1.5メートル。

体型: 小型で幅広い、鈍い吻を持つ。

体色: 背は明るい茶色で腹は白く、名前の通りヒレの先、特に背ビレには真下が白い大きな黒い斑点があり、容易に見分けられる。

分布: 主にインド洋、紅海、太平洋、東地中海。

生態: 体の大きさにかかわらず以外と活発で、危険な面もある。現在は大型の水族館で普通に見ることができる。

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ネムリブカTriaenodon obesus

メジロザメ科

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別の写真及び記述(英語)を見る(Australian Museum Fish Site)

英名: Whitetip Reef Shark (ホワイトティップ・リーフ・シャーク)

体長: 大きくても2メートルである。

体型: 長くて平たい体つき。口ヒゲがはえている。

体色: 灰褐色の下地に、第1背ビレと尾ビレの上葉の先端にはっきりと白い点が見られる。

分布: インド洋に広く分布し、中央太平洋ではオーストラリア、フィリピン、ハワイ諸島、ガラパゴス諸島では孤立して住んでいるようである、地中海や大西洋にはいない。浅い海をこのむが、水深330メートルのところでも発見された。

生態: ネムリブカは、その名の通り日中は岩陰にじっとしていてうごかないが、夜間は眠り込んだほかの魚を活発に捕食している。群で貪欲に獲物にくらいつく姿は圧巻である。縄張りは持たないようだが、長い期間同じ所に住みつく。ダイバーの人気者だが、からかうと怪我を負わせられることがあるらしい。

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カリフォルニアドチザメTriakis semifasciata
ドチザメ科

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英名: Leopard Shark (レオパード・シャーク)

体長: 2メートル以下。

体型: 典型的なドチザメの体つき。眼は水平方向に長い。胸ビレは成熟した個体の場合ほぼ2等辺三角形。

体色: ブロンズがかった灰色に、体全体にかけて「鞍状に」黒い鮮やかな模様が入る。

分布: 主に北東太平洋。アメリカのオレゴン州からメキシコのカリフォルニア湾にかけて。温帯海域の4〜90メートルの水深に生息する。

生態: 海底付近でよく見かける。砂底か泥状の海底を持つ入り江を好み、時間によってそこから出たり入ったりする。回遊している可能性がある。蛇のように体をくねらせて泳ぎ、活動的。他のドチザメの仲間と一緒に漁獲されることがある。海底に住む軟体動物を捕食するが、幅広い食性を持ち、魚類やエイ、小型のサメまで胃の中から見つかっている。胎生で、一度に4〜29尾の幼魚を産む。成長は遅く、成熟するまでに10年かかる。オスは70〜120センチ、メスは110〜130センチで成熟する。

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アカシュモクザメSphyrna lewini

シュモクザメ科

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英名: Scalloped Hammerhead (スカロープト・ハンマーヘッド)

体長: 3〜4メートル。

体型: 頭部の「ハンマー」は、中央にくぼみがあり、はしの両目は前方に突き出す。第2背ビレの終わりはほとんど尾ビレにくっついている。

体色: オリーブ、ブロンズもしくは明るい茶色。腹のあたりは白っぽい。胸ビレの先は黒い。尾ビレの上葉はよく発達している。

分布: 世界中の熱帯、亜熱帯、温帯の沿岸付近に現れる。表層面から275メートルの水深に生息する。

生態: いわずと知れた特徴的な頭を持つシュモクザメの代表である。目が異常に横に突き出たその変わった頭の形状は、常に一定の深さにとどまるため、胸ビレのように発達したものと思われる。性格は臆病といわれるが、人間にも危険性があるともいわれているので、あくまでも注意が必要。食性は魚類、軟体動物、小型のサメ。

群で泳ぐその美しい姿は圧巻である。群を形成する理由は、おそらく自然で起る磁派に惹きつけられるためと考えられている。群のなかでは社会的秩序があることが知られている。

個体数の減少が指摘されるが、詳しいことは分かっていない。ただ、北西大西洋に生息するシュモクザメの仲間は、乱獲の結果89%も減少したと報告されている。

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ヒラシュモクザメSphyrna mokarran

シュモクザメ科

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英名: Great hammerhead (グレイト・ハンマーヘッド)

体長: 最大で6.1メートルにもなるが、たいていは4メートル以下。

体型: なによりも目立つのはまっすぐに直立した第1背ビレで、ここを見れば他種と見間違えることはない。胸ビレも大きい三角形で、腹ビレはアカシュモクザメと違って大きく湾曲する。尾ビレの上葉はよく発達している。シュモクザメ特有の頭部にはほとんどくぼみがなく、平らな輪郭を持つ。角張った口には三角形で、ノコギリ状のギザギザの入った歯を持つ。

体色: ブロンズか灰褐色の背中を持つ。若い個体の場合は第2背ビレの端に黒い点が認められるが、大人にはない。

分布: ほぼ世界中の熱帯の大陸棚付近で見られる。

生態: 彼らは流浪生活を送り、大きな回遊をおこなう。オスは2.4〜2.7メートルで成熟し、メスは2.5〜3メートルで成熟する。非常に大型になるシュモクザメで、主にエイや小型のサメ、魚類を捕食するが、たまにかなり大型に成長するこのサメは、人間にとって危険であるともいわれている。

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カスザメ目


11種〜15種存在するといわれるこの仲間は、どれもエイを連想させるように平べったいが、それでもれっきとしたサメである。胸ビレは非常に大きく、また尾ビレは上葉よりも下葉の方が長い。臀(しり)ビレは持たない。体を海底に隠して目だけを突き出して獲物を狙う。歯は鋭く、いきなり飛び出して獲物に噛みつく様は迫力がある。うっかりふんずけたりすると人間も被害を被るが、普通は危険性はない。この仲間は主に温帯の沿岸部に生息するといわれる。

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ホンカスザメSquatina squatina

カスザメ科



英名: Angelshark(エンジェルシャーク)

体長: 最大で1.8メートルといわれるが、おそらく2.4メートルくらいになる。平均体長は1.4から1.6メートル。

体型: 平べったくて幅が広く、まるでエイのような体型をしている。吻(鼻先)は非常に短く、小さな目は頭の「上」に存在する。噴水口はその後ろにあるが、目と噴水口の距離は目の直径の約1.5倍の長さである。。小さな棘がからだの中心にそってはえているが、目の上にも小さな棘がある。二つの背ビレは尾ビレ付近にまで押しやられており、第1背ビレは腹ビレの終わる地点から始まる。臀(しり)ビレは存在しない。

体色: カムフラージュするために、海底と同じ色をしている。緑がかった茶色。

分布: ノルウェーの南からスウェーデン、シェトラント諸島からモロッコ、西サハラまでの北東大西洋の大陸棚と、カナリア諸島、地中海に生息し、海岸から水深150メートルまでの海底に住む。

生態: このサメは泥状や砂状の海底を好み、砂のなかに隠れて住んでいるが、目だけは水中に出ている。エサを待ち伏せするのをこととし、夜行性である。主に魚類を捕食するが、カニや軟体動物も食べる。卵胎生で、一度に9〜20尾の幼魚を産む。産まれたばかりの幼魚は体長24〜30センチくらいである。メスは体長約1.26メートルで成熟する。人間に危険性はないものの、いたずらをしたり踏んだりすると噛みつかれる可能性はある。

IUCN(国際自然保護連合)(1948年に設立された、国、政府機関、NGOからなる国際的な自然保護機関)は、ホンカスザメをレッドリスト(http://www.redlist.org/)のなかで絶滅危惧U類に指定している。

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ノコギリザメ目


このサメの中でも非常に独特のグループの特徴はなんといってもその吻部(鼻先)である。小さな突起が縁に並んだ吻部は、ちょうどノコギリを連想させる。しかしこの薄くて鋭利な突起は、実は歯が横に突き出したものである。またこの吻部からはヒゲが二本生えている。ヒゲは味覚器官として働き、海底に隠れた獲物を探すのを助ける。ノコギリ状の吻は獲物を掘り出したり、エサを殴りつけて殺すのに用いると思われる。

体型は平べったく、主に海底に生息している。またこのサメの仲間は通常50〜900メートルまでの水深にいる。一見ノコギリエイに似ているが、ノコギリエイの場合、エラは腹側にあり、またノコギリザメのようなヒゲは生えていない。またノコギリエイは非常に大型である。

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ノコギリザメ
Pristiophorus japonicus
ノコギリザメ科



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英名: Japanese sawshark (ジャパニーズ・ソウシャーク)

体長: 最大で1.36メートル。

体型: 細長くてやや平べったい体型をしている。臀(しり)ビレは存在しない。平たくて長い吻をしていて、その縁から歯から進化した突起が規則正しくはえている。ノコギリ上の吻部から2本の長いヒゲがはえており、口は小さい。

体色: やや茶色っぽい体色は腹にかけて明るくなっていく。

分布: 日本、韓国、中国北部付近に生息し、200メートルの海底付近で発見される。大陸棚や傾斜面、海底にかけて生息し、また沿岸の砂状や泥状の底に住んでいる。

生態: 腹のなかで卵をかえす卵胎生のサメ。味を知ることのできるその長いヒゲを使って砂底や泥底に隠れている獲物を探知すると、ノコギリ状の鼻先を使って掘り出すと推測されているが、詳しい生態はほとんど分かっていない。小魚、軟体動物などを捕食する。人間にとって危険はないが、からかうとノコギリ状の吻で怪我をさせられる恐れがある。

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シックスギル・ソウシャーク(和名なし)Pliotrema warreni

ノコギリザメ科

英名: Sixgill sawshark

体長: 平均1メートル。最大で1.35メートルになる。

体型: サメとしては珍しいことに、エラ穴が6対存在する(他の4種のノコギリザメのエラはすべて5対)。二本のヒゲのはえた、長いノコギリ状の吻を持つ。

体色: 背中は茶色く、腹にかけて白くなっていく。

分布: 西インド洋(モルジブから南アフリカの海域)の水深60メートルから450メートルの、大陸棚から傾斜面の海底付近に生息する。

生態: 詳しい生態は分かっていない。成体は幼体と分かれて生息するらしい。小魚やカニの仲間、イカなどを捕食する。卵胎生で、5から7尾の幼魚(体長約35センチ)を産む。オスは85センチ、メスは110センチで成熟する。

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ツノザメ目


90種にものぼる、非常に多種多様なサメの仲間で、おもに深海に生息するサメを代表する。ツノザメの名のとおり、背ビレの前方に棘が見られるものが多い。

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アブラツノザメSqualus acanthias

ツノザメ科

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英名: Spiny Dogfish (スパイニー・ドッグフィッシュ)

体長: たいていは100センチに満たないが、北太平洋では160センチのものが報告されている。

体型: 第1、第2背ビレの全部に棘が生えている。臀ビレはない。

体色: 背中は灰褐色で腹は白い。側面に沿って白い点が並ぶ。胸ビレ、腹ビレ、尾ビレの先端には白い線が走る。

分布: 世界中の温帯か寒冷海域の大陸棚付近の900メートルまでの水深に生息する。

生態: ツノザメ目を代表するサメで、主に南北の冷たい海に生息している。氷河期の水温がずっと低かった時代に世界中に分布していたのが、水温の上昇によって南北に分断されてしまったらしい。海底付近によくおり、場合によっては何千尾という群を組んで行動するが、その際年齢や性別で分離して行動するようである。また、2年間という脊椎動物では最長の妊娠期間を持つのもこのサメで、産む幼魚の数は1〜14と極めて少ない。日本の沿岸沿いの季節ごとの回遊が報告されている。

もともとは非常に個体数が多く、漁業とはきっても切れないサメで、フィッシュアンドチップスといった料理に加工されている。自然保護団体によって個体数の減少が指摘され、水産関係者との議論が耐えない。

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ダルマザメIsistius brasiliensis
ツノザメ科



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英名: Cookiecutter Shark (クッキーカッター・シャーク)

体長: 最大でも50センチ。

体型: ひょろ長い体つきで、第1、第2背ビレともに後方に片寄る。臀(しり)ビレはない。

体色: 背中は黒っぽい茶色で、腹に行くにつれて明るくなる。よく目立つ暗い色の帯がエラの辺りで体を一周している。体に沿って緑色の光を発光する器官が並んでいる。ヒレの先端は透明に近い。

分布: 恐らく世界中の熱帯の海に生息する。80から3500メートルの深海に生息する。

生態: この全く独特なサメは、大型のサメのみならず、クジラ、イルカなどの大型海洋哺乳類をも襲う。さらに潜水艦でさえ攻撃を受けた。にもかかわらず、被害者は軽傷ですむか、或いは攻撃されたことに気づかない。なぜなら、このサメは30〜50センチになるのがやっとの大きさで、スプーン1杯分の大きさの肉しかかじり取ることができないからである。このサメの獲物に残した噛み跡はまるでクッキーカッターで切り取ったように見えるので、クッキーカッター・シャークとよばれている。

このサメの口はより大きな体に吸いつけるように吸盤形をしており、顎は、大きな体から口一杯に肉をかじりとるために、特殊に発達している。洋上ではおそらく人間にも危険だが、出くわす可能性はまずないと考えていい。ふだんは深海に生息しているが、夜間には水面に出てきて活動する。胎生で、6〜7尾の幼魚を産み、オスは38センチで、メスは40センチで成熟する。

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オオメコビトザメSqualiolus laticaudus

ツノザメ科

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英名: Spined Pygmy Shark (スピンド・ピグミー・シャーク)

体長: 最大でも25センチ。

体型: 第1背ビレには棘があるが、第2背ビレにはない。流線型の体で、尖った吻を持ち、臀ビレがない。非常に優れた蛍光体は腹に多く、背中にも少し分布する。

体色: 全身黒でヒレには白い縁取りがある。

分布: ほぼ世界中の熱帯。西大西洋ではバミューダからアルゼンチン、東大西洋ではフランスとマディラ。インド洋の西ではソマリア、西太平洋では日本、台湾、フィリピン。200〜500メートルの水深に住み、海面には上がってこない。

生態: サメという種の多様性の見本のようなもので、恐らく現存するサメの中で最小の25センチしかない。オスは15センチ、メスは17〜20センチで成熟に達する。また第1背ビレにしかない棘を持つサメはこの種のみ。恐らく腹の蛍光体は、明るい海面に体を溶けこませるために役立っている。また海の中を垂直に移動することも知られている。おそらくイカや魚類を捕食する。

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ニシオンデンザメSomuniosus microcephalus

ツノザメ科



写真を見る(Arctic Kingdom Marine Expeditions Inc.)
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英名: Greenland Shark (グリーンランド・シャーク)

体長: 非常に大型になる種で、6メートルくらいにまでなり、推測される最大体長は7.3メートルである。

体型: シリンダー状の体つきで、短く、丸い吻を持ち、背ビレ、尾ビレともに小さい。

体色: 全身が黒っぽい体色で統一されている。

分布: 北極海域に生息する唯一のサメと思われる。しかも1200メートルまでの深海に生息しているため、その遊泳姿はほとんど記録されてはいない。もし海水が冷たければ、海面付近にも現れる。北極海のほかに、北大西洋にもいる。

生態: ジンベエザメウバザメホホジロザメに次ぐ大きさを誇るサメ。1900年代には、ニシオンデンザメは商業目的で捕獲されていた。深海にすむニシオンデンザメが自然界でビデオに撮影されたり、潜水艇乗組員によって目撃されることはめったにない。これまでに撮影された、人とニシオンデンザメの遭遇はすべて、サメがエサに引き寄せられてくるか、海面まで浮上してきたときのみだった。

ニシオンデンザメについては、やる気のなさそうに泳ぎ回ったり、ユニークな狩をしたりすること以外はほとんど知られていない。カイアシ類として知られる小さな甲殻類が、ニシオンデンザメの目の部分に付着しており、これによっておそらくサメは目が見えないが、この甲殻類の発する光で、サメの獲物をおびき寄せていると考えられる。

こののろまなサメがいったいどうやって、早く泳ぐことのできる魚やイカを食べることができるのかはよくわかっていない。数人の大胆な研究者は、このサメが突然の猛スピードでダッシュすることができるのではないかという仮説を立てている。またこのサメは、魚を吸い込んでしまうこともできるという。

ニシオンデンザメはまた、アザラシやクジラの死骸も食べることが知られており、トナカイの全身が胃のなかから見つかったこともある。ふつう北極海の水深540メートルのところに生息するが、南カリフォルニアの水深2100メートルという、非常に離れた海域でも発見されたことがあるという。

人間にも危険だと思われているが、北極海域にしかいないので、ふつう出会うことはない。

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オンデンザメSomniosus pacificus

ツノザメ科

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クジラの死体を食べるオンデンザメの想像図

英名: Pacific Sleeper Shark (パシフィック・スリーパー・シャーク)

体長: これまでに計測されたものでは最大4メートル、しかし7メートルのものが潜水艇から撮影されている。

体型: 姿形は西オンデンザメとほとんど変わらなく、シリンダー状の体つきに、鈍い鼻先、小さな胸ビレとほとんど同じ大きさの第1、第2背ビレを持っている。

体色: 背中はピンクがかった灰色、ヒレは暗い青色をしている。このサメはたいてい暗い茶色の泥におおわれている。

分布: 日本、シベリアからカリフォルニア、バハ・カリフォルニアに沿った北太平洋の海域に生息する。水温が冷たければ、海面近くまで上がってくるが、表層面に姿をあらわすことはない。200メートルの深海にまで生息する。

生態: 硬骨魚類や甲殻類、死骸を捕食する。アザラシも体内から発見されたが、生きたものを捕らえたのかは不明。オンデンザメは体内に毒素を有するといわれ、食べた時は酔っぱらったような感覚に襲われるという。メスは3.7メートルで成熟するという。人間にとっての危険性は不明だが、普通は出くわすことはない。

いちどフランスの深海潜水艇ノチール号に、7メートルと思われるかなり大型のオンデンザメが近づいてきたことがあって、「深海に巨大ザメ現る」と大げさな報道がされたため、7メートルが20メートルということになってしまった。

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ネコザメ目


生きた化石とでもいうべき種族で、古代のサメの特徴をよく残している。それが特に強く出ているのは歯である。ネコザメ目の学名のHeterodontiformesheterodonとは“異なった歯“の意味で、固い殻をもった貝やウニを噛みつぶすために丸く発達していて、いく列にも並んでいる。この仲間はすべて2つある背ビレの前端にとげを持っていて、これで捕食者から身を守る。またネコザメの仲間は水族館での飼育も容易である。

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ネコザメHeterodontus japonicus

ネコザメ科



別の写真を見る(イーフォトグラフィー)

英名: Japanese Bullhead Shark (ジャパニーズ・ブルヘッド・シャーク)

体長: 1.2メートル。

体型: シリンダー状の体型。目の下と後ろに排水口がある。両の背ビレには棘がある。風変わりな頭はずんぐりしていて、平べったい口と目の上の突起が特徴的である。

体色: 明るい茶色で、約10個の黒い点が背中に散らばる。

分布: 北西太平洋に住む。“Japanese”と名前につけられているとおり、日本近海でもっともよく観察されるという。

生態: 大陸棚ではひんぱんに見かける種で、6〜37メートルの水深に生息する。特に岩底やケルプの生えた海底を好む。さらに彼らは、胸ビレを使って海底を「歩く」こともできる。水族館の定番。丈夫で、水族館で10年以上生きることも多い。主に貝類や軟体動物などを捕食するが、ウニも食べる。

卵生で、3周ほどのらせんにおおわれた殻の卵を産みつける。短い角状の糸が卵の頂点から伸びている。メスはたいてい2個ぐらいの卵を1箇所に産みつける。幼魚は1年で18センチくらいになると卵から出る。オスは70センチで成熟する。性格はおとなしい。

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ポートジャクソンネコザメHeterodontus portusjacksoni

ネコザメ科



英名: Port Jackson Shark、Oystercrusher (ポートジャクソン・シャーク、オイスタークラッシャー)

体長: 最高で1.6メートル。平均は1〜1.2メートル。

体型: シリンダー状の体型。目の下と後ろに排水口がある。目の上の突起は低く、目の後ろで突然終わらない。

体色: 時には白くさえ見えるほどの灰色か明るい茶色。頭から頬にかけて垂直に縞(しま)が入っている。胴体の縞は第1背ビレの開始部分と腹ビレと胸ビレからはじまり、体側と背中で合わさる。水平な黒い線が尾ビレから第1背ビレの付け根にまでのびる。

分布: 南西太平洋、特にオーストラリア(クイーンランドの南、ニューサウスウェールズ、ヴィクトリア、タスマニアなどの南および西オーストラリア)、ニュージーランド。

生態: 大陸棚の170メートルまでの海底で生活し、夜行性。ウニを好むが、貝類、甲殻類、魚類も捕食する。アゴは頑丈で、「カキ割り(オイスタークラッシャー)」の異名をとる。休息場所として岩穴や砂底、もしくは平たいリーフの開けた水路を好む。1ヶ所に集まってくることもあり、16尾で固まっているところも発見されている。

卵生で、卵を産む。卵は4〜5周のらせん状の殻に覆われ、短い角状の糸が卵の頂点からのびている。季節ごとに産卵し、メスは10〜12個の卵を、平らなリーフの隠れ場所に産みつける。幼魚は産卵後9〜12ヶ月で23センチ程度の大きさにって殻から出てくる。オスは50〜80センチ、メスは70〜80センチで成熟する。本種は水族館での飼育にも適しており、人気者である。

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カグラザメ目


エラがふつうのサメの5対と違って6、7対あるために、古代にサメからほとんど変わっていないといわれている種族である。この仲間にはラブカと呼ばれる有名なサメが属する。おもに深海性で、口は頭の先端によっている。

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カグラザメHexanchus griseus

カグラザメ科



写真をみる(Shark Database)

英名: Bluntnose Sixgill Shark (ブルントノーズ・シックスギル・シャーク」)

体長: 4メートル程度。

体型: 幅の広い頭、6対のエラを持つ大型のサメ。口はずんぐりしている。目は小さく、緑の蛍光を放つ(死ぬとすぐに白くなる)。背ビレは1つしかなく、位置は尾ビレのほうに後退する。尾ビレは長い。上あごの歯は牙状だが、下あごの歯は幅が広く、斜めに傾いたくし状。

体色: 背中は暗い灰色かチョコレート色。たいていは側線に沿って明るい線が入っている。腹のほうはくすんだ白。ヒレには薄い白い線の縁取りがある。

分布: 世界中の熱帯、亜熱帯、温帯の大陸棚付近の深海に生息する。

生態: ゆっくりと泳ぎ、昼間はたいてい海底で休んでいるが、夜になると狩をおこないに深海から上昇してくる。65〜70センチの子供を22〜108尾も出産する。若い個体は海岸寄りに生息する傾向があり、4メートルで成熟する。魚類、サメ、エイを捕食し、人間に対する事故は報告されていない。個体数が少なく、絶滅が心配されているという。

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ラブカChlamydoselachus anguineus

ラブカ科

別の写真及び記述(英語)を見る(Australian Museum Fish Site)

英名: Frilled Shark (フリルド・シャーク)

体長: 2メートル程度。

体型: 細長いウナギ状の体で、エラが6対ある。エラはとても大きくて、胴体をほとんど一周しているため、丸で首にフリルを巻いているように見える。だから英名ではフリルド・シャークと呼ばれる。背ビレはひとつしかない。口は前面に張り出している。

体色: この写真は標本であるため、色が抜けて白くなってしまっているが、体色は生きているときは黒茶色である。

分布: 世界の広い地域で発見されている。たいていは120〜1300メートルの深海に住むが、ごくたまに海面に上がってくる。

生態: このサメについては詳しいことがほとんど何もわかっていない。イカやタコを捕食している。胎生で、40センチの幼魚を8〜12尾産む。オスは95センチ、メスは135センチで成熟する。深海に生息するため人間に危険性はないが、釣り上げたラブカを持とうとすると、蛇のように体をくねらせて噛みついてくるので注意。個体数は少ない。

この長い体のせいで、昔から伝わる大海蛇の伝説に深くかかわっているとされている、なかなか魅力的なサメである。

鮫ザメと鳴く (http://www.geocities.co.jp/AnimalPark-Pochi/9184/)というホームページには、ラブカやミツクリザメのサメの写真が豊富にある。

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