ここからはメタン発酵を中心としたバイオエネルギー利用を考えたいと思います。メタン発酵は実用化段階にある技術で日本でも実証実験が進んでいます。→バイオプラント分布図

有名なのは京都府の八木町です。その他にも全国各地で実証プラントが建設されています。メタン発酵は嫌気性発酵(酸素のないところで活動出来るメタン菌が活躍します)で自然界に普通に存在し、例えば水田からメタンガスが出ていたりします。

メタンは可燃性ガスで燃料として利用できます。天然ガスの主成分もメタンです。メタンは分子式で書くとCH4で水素原子4個に対して炭素原子が1個なので二酸化炭素CO2の排出が少なくなり地球温暖化に有効です。一方、メタンガスは地球温暖化効果ガスでもあり温暖化係数はCO2の21倍とされています。

天然ガスなどの化石燃料は太古の大気に存在した二酸化炭素(CO2)を植物が有機物 Cm(H2O)n として固定したものですから燃料として使用すれば太古の大気にあったCO2を現代の大気に放出することにつながり、大気中のCO2濃度はどんどん高くなり地球温暖化が進みます。それに対してバイオガスなどバイオエネルギーは現在の大気にあるCO2を植物が光合成により有機物 Cm(H2O)n にしているので燃焼(酸化)しても大気中のCO2濃度は上がりもしなければ下がりもしません(炭素循環の成立)。つまり、化石燃料を使用する限りは大気中のCO2濃度は上がり続けることになります。対策としては煙突からCO2を回収し、その後、海底に沈めたりして人工的に隔離しなければなりません。

メタン発酵は特に欧州でプラント技術開発が進められ、現在は実用化段階にあります。日本のメーカーは海外のメーカーと技術提携することにより日本でのメタン発酵を普及を目指しています。しかし、現在の日本は食料や飼料を海外に頼っているためメタン発酵の残渣処理に苦慮しています。本来ならばメタン発酵残渣は液肥として利用出来るのですが日本では輸入が多すぎて農耕地の面積が足りないのです。そこでメタン発酵によるバイオエネルギーを推進するためには残渣の処理や利用法などを開発しなければならなくなってきています。→残渣処理の解決案

また、メタン発酵残渣については色々と基礎的な研究も不足しているように感じています。


バイオエネに関するリンク

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2002.8.1 水輸送ビジネスに関係する情報(2002.7.30)