甲賀忍法帳/パチスロバジリスクをもっと楽しむ演出を深読みするとおもしろい 慶長十九年春、不戦の約定が解かれた。甲賀と伊賀、四百年の宿怨とは?

原作「バジリスク 甲賀忍法帳」のあらすじ

第一話 相思相殺(そうしそうさつ)

甲賀弾正殿とお幻さま 時は慶長十九年春。桜舞う駿府城で、甲賀忍者・風待将監と伊賀忍者・夜叉丸による凄まじい御前試合が繰り広げられていました。
 その頃徳川家康は、三代目の跡継ぎを暗愚の兄の竹千代か、聡明な弟である国千代のどちらにするかで悩んでいました。混乱を極める世継ぎ問題に決着をつけるべく、甲賀卍谷衆は国千代派、伊賀鍔隠れ衆は竹千代派として戦い、精鋭十人対十人の忍法殺戮合戦の結果、どちらか生き残ったほうにそれを賭けるという厳命を下しました。甲賀の頭領弾正と伊賀の頭領お幻は、それぞれ十人ずつの忍びの名を記した巻物を手に、複雑な思いでした。
 弾正とお幻はかつて未来を誓い合った仲でした。しかし、織田軍の伊賀攻めに乗じて天膳が仕組んだ罠により二人の仲は裂かれました。

第二話 胎動弐場(たいどうにば)

 駿府城では、甲賀と伊賀の「不戦の約定」が解かれ、弾正とお幻が相打ちとなりました。その頃、甲賀と伊賀の国境にある土岐峠で落ち合う二人の若き男女。 弾正の孫・甲賀弦之介と、お幻の孫・朧です。かつてそれぞれの祖父と祖母がそうであったように愛し合い、祝言を間近に控えていた二人は、「長き宿怨を断ち切り、両家に和睦を」と誓い合っていました。
 しかし家康からの忍法闘争の命が記された人別帖が、伊賀組十人衆の雨夜陣五郎、蓑念鬼、小豆蝋斉、蛍火、朱絹たちの手に渡り、命を懸けての争忍が始まりました。

第三話 凶蟲無惨(きょうちゅうむざん)

 土岐峠にいた弦之介は、罠を感じさせる伊賀方の誘いで伊賀鍔隠れの里に向かいます。朧は幸福な未来を夢見て、ささいな喜びに幸せをかみしめています。ですがその裏では、すでに伊賀十人衆が彼らを率いる薬師寺天膳の指揮のもと、いち早く甲賀殲滅のために動き出していました。
 星占いによって異変を予知し、いまだ戻らない弾正と将監の行方を案じて駿府へと急ぎの駕籠を飛ばしていた甲賀組十人衆のひとり、地虫十兵衛と巻物を携え駿府から戻る風待将監を相手に凄惨な忍法闘争が・・・。

第四話 妖郭夜行(ようかくやこう)

 甲賀の地虫十兵衛と風待将監が伊賀の天膳たちによって討たれ、甲賀組に渡るはずの巻物は燃やされてしまいました。 その晩、伊賀お幻屋敷では、弦之介達を迎えての宴が催されていた。ですが朧以外に彼らを歓迎する者はありません。殺意渦巻く周囲の空気に気づき、警戒しながらも無邪気にはしゃぐ朧に心和む弦之介。その場を和ませるため、二人で祝言の日のためにと密かに練習していた『和睦の舞』を披露します。夜更け、その秘術を使って雨夜陣五郎は弦之介を、朱絹は丈助を討つべく動き出しました。

第五話 忍者六儀(しのびのりくぎ)

 伊賀屋敷で、供の丈助の姿が突然見えなくなったことを不審に思いながらも、朧を不安にさせまいと明るく振舞う弦之介。 甲賀卍谷では頭領不在の留守を預かる十人衆の室賀豹馬、如月左衛門、霞刑部、陽炎たちが戻らない仲間たちの身を案じ集まっていました。特に弦之介を密かに想う陽炎は、朧への嫉妬に身を焦がします。そこへ天膳率いる伊賀十人衆たちが卍谷に奇襲をかけようと迫っていました。 気づいた豹馬の指揮のもと、甲賀忍者達がそれを迎えうちますが、 圧倒的な伊賀方の力の前に、多くの犠牲者がでました。

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第六話 降涙恋慕(こうるいれんぼ)

 兄左衛門に命じられ伊賀へ偵察に向かっていた甲賀十人衆のひとり、お胡夷。しかし卍谷襲撃から戻る天膳たちと遭遇し、奮闘しましたが囚われの身となってしまいました。 伊賀の突然の襲撃に困惑する甲賀十人衆の面々。 真実と弦之介の無事を確かめるべく左衛門、刑部の二人が様子を伺いに伊賀へ向かうことになりました。途中、弾正に奪われた巻物を探していて遅れをとった夜叉丸と出会います。天膳の声色を使って罠にかけようとする左衛門でしたが、夜叉丸から「不戦の約定」が解かれたという驚くべき事実を聞きます。そしてその頃伊賀鍔隠れの里では、いまだ戻らない愛しい夜叉丸を思い胸騒ぎに震える蛍火。

第七話 人肌地獄(ひとはだじごく)

 伊賀屋敷の塩倉では、蝋斉が囚われた甲賀十人衆のひとり、お胡夷に人別帖に名のある他の甲賀忍者たちの秘密を聞くため、尋問を始めていました。蝋斉の恐ろしい尋問に恐怖するお胡夷ですが、彼女の吸血能力により逆に蝋斉は倒されました。そこへ陣五郎がやって来て、お胡夷の豊満な肉体の罠に欲情、またもその吸血能力に捕らえられます。
 その頃夜叉丸に変化した左衛門は伊賀屋敷へ潜り込み、婚約者の蛍火でさえも欺来ます。弦之介の無事とお胡夷の居所を聞き出し、お胡夷救出に塩倉へ向かいました。

第八話 血煙無情(ちけむりむじょう)

 ついに天膳から「不戦の約定」が解かれたことを告げられ、驚く朧。塩倉では、囚われのお胡夷が吸血能力で陣五郎を倒そうとしていましたが、塩に溶けた陣五郎に逃げられてしまいました。脱出を試みるお胡夷。しかしそこに今度は念鬼が現れます。 今度は罠をかける間もなくお胡夷は、手近にあった小刀で念鬼に斬りつけましたが、かなわず羽交い絞めにされてしまいます。 それでも吸血能力でなんとか立ち向かいます。妹の身を案じ、塩倉へと急ぐ左衛門が駆けつけたときには。

第九話 哀絶霖雨(あいぜつりんう)

 左衛門、刑部により「不戦の約定」が解かれていたこと、祖父・弾正、十兵衛、将監、丈助、お胡夷の仲間たちが次々と討たれていたことを知った弦之介。そんな弦之介たちを帰すまいと、殺気立ち彼らを取り囲む伊賀忍者たち。だが底知れぬ弦之介の迫力に警戒する天膳は攻撃の指示を躊躇っていました。そこへ朧も駆けつけ、闘いをやめるよう懇願しますが、しびれを切らした念鬼の命によって下忍たちが突撃しました。ついに弦之介の恐るべき必殺術、瞳術が!

第十話 神祖御諚(しんそごじょう)

駿府城 弦之介は伊賀を去りました。悲しみにくれる朧を残し。 天膳たちはお幻亡きいま我らを率いて闘うは朧の役目と言い、迷った朧はかつてお幻に渡された「闇七夜の秘薬」を使い両目を塞いでしまいました。
 駿府城では、徳川家康、柳生宗矩、服部半蔵を前に、これまでの闘いを追い続けていた半蔵の息子響八郎がその過程を報告しています。

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第十一話 石礫無告(せきれきむこく)

 朧は自らその破幻の瞳を塞ぎ、小四郎も命はとりとめたものの弦之介に目をつぶされました。これからの闘いを懸念する天膳たちのもとへ、甲賀へ戻った弦之介から、奪われた人別帖が届けられました。 弦之介からの「果たし状」とともに。ここには「自分は戦いを好まない。大御所と服部半蔵のいる駿府へ赴いて、この度の開戦の真の理由を問いただしたい。人別帖に名のある甲賀組の残りの者は全て同行させる。追撃したくばそれもよし、いつでも攻めてこい」という内容です。それを追って、盲目となった朧を引き連れて伊賀十人衆一同も出立します。
 そして東海道関宿にて、ついに秘めてきた弦之介への熱い想いを爆発させる陽炎がいました。

第十二話 追想幻燈(ついそうげんとう)

 陽炎の毒を浴び、動揺した隙をつかれて蛍火、念鬼の「闇七夜の秘薬」で奇襲を受けた弦之介。朧と同じく両目を塞がれてしまいました。 しかしながら同じ瞳術の使い手でありその師匠でもある豹馬によって、念鬼を返り討ちにします。逃げた蛍火を追う左衛門は、蛍火の虫たちを使った術に攪乱され見失います。しかし蛍火も、左衛門に傷を負わされ、痛む足をひきずりながら仲間のもとへ向いました。弦之介の瞳術によって目をつぶされた小四郎は、恐怖に囚われ闇の中で怯えていました。

第十三話 胡蝶乱舞(こちょうらんぶ)

 大雨により橋が流れてしまった渓流を前に、傷ついた足で立ち往生の蛍火。そこへやってきた念鬼が、なんと弦之介、豹馬、陽炎の三人を討ちとったと言いました。しかし「夜叉丸の仇である左衛門はとり逃した」ことに蛍火は激昂し、念鬼を激しく責めたてます。 実は念鬼の正体は、その左衛門自身です!不意をつかれた上に負傷した体ながら、必死に戦う蛍火。
 天膳率いる伊賀衆は、甲賀組が陸路をとったと想定し、その先回りをしようと海路をとりました。

第十四話 散花海峡(さんげかいきょう)

 蛍火が非業な最後を迎え、甲賀、伊賀ともに残りは五人。天膳はいまだに闘う意志を見せない朧の決意を固めさせようと説得をするために朧を胴の間へ呼び出しました。朱絹、陣五郎を遠ざけ、小四郎のみを見張りに、二人きりに。そして身も心も我がものにするべく無理やりに手篭めにしようとします。朧の悲鳴に引き裂かれる思いで苦悩する小四郎。そこへ突然、天膳は何者かに背後から首を締め上げられ絶命。それは弦之介一行から離れ、一人別行動に出ていた刑部でした。異変に気づいた陣五郎、朱絹も駆けつけましたが、そこには天膳の死体と、呆然とする朧と小四郎の姿のみ。刑部の仕業だと確信しながらも、海に対する恐怖とともに興奮した陣五郎は冷静さを失い、隙をつかれて刑部に捕らえられ、海に投げ込まれます。助けに朱絹は海に飛び込もうとしますが、その背後に刑部が迫っています。

第十五話 波涛獄門(はとうごくもん)

 殺したはずの天膳が現れ驚愕の刑部。 船上の闘いが始まり、それは乗り合わせた無関係の者たちまで巻き込んでしまいました。 天膳の馬鹿にしたような挑発にのり冷静さを失う刑部。 伊賀と甲賀お互いをなじり合う中、刑部の脳裏に浮かぶのは、幼い頃に味わった地獄の苦しみの記憶でした。 「そんなものは本当の地獄ではない」とせせら笑う天膳。猛り狂う刑部ですが、自分が切り殺してしまった旅芸人の息子の姿に自分の過去の姿を重ねて動揺し、隙をついた朱絹の攻撃を受けてしまいました。

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第十六話 懐抱淡画(かいほうたんが)

服部半蔵殿の屋敷にて 刑部は天膳に討たれました。 陣五郎、刑部の名が消され、残るは四対四。駿府を目指し命を削る非情の旅は続きます。
 半年前。平和だった日々を穏やかに過ごす甲賀卍谷の面々。弦之介様と朧ちゃんはそれぞれ祖父と祖母に連れられて服部半蔵殿の屋敷へやってきました(表敬訪問だと思われます)。この時初めて二人が出会い、見入ったようにお互いの瞳にくぎ付けになりました。月日は流れ、朧との見合いのため、弦之介と弾正が伊賀鍔隠れの里へやって来ました。お幻さまは「お前のことがたいそう気に入ったそうじゃ」。

第十七話 昏冥流亡(こんめいるぼう)

 東海道池鯉鮒の東、駒場近傍の原野をゆく弦之介一行。なぜか目の開いている弦之介と、陽炎、そして頭巾を被った男が二人。 その頭上を巻物を抱えた朧の鷹が飛び去り、弦之介と陽炎はそれを追います。残る頭巾の男達の前に、待ち伏せた天膳が立ちはだかります。
 鷹を操り、追ってきた陽炎達から逃れた小四郎は、天膳と合流すべく彼を探していましたが、その胸中は船上で朧を手篭めにしようとした天膳に対し、不信・疑念にさいなまれていました。

第十八話 無明払暁(むみょうふつぎょう)

弦之介様、初めての瞳術 弦之介達の前に立ち塞がる小四郎。弦之介の中にまだ迷いが捨て切れていないことを察していた豹馬は、陽炎に弦之介を連れて逃げるよう命じます。対峙する豹馬さんと小四郎、二人の盲目の忍者。瞳術を仕掛ける豹馬ですが、盲目の小四郎には効果がありません。その隙に、小四郎の「吸息旋風かまいたち」が豹馬を襲ます。死の間際、豹馬の頭をよぎったのは、まだ幼い弦之介と出会った頃の記憶でした。弦之介は目隠しをして甲賀の野山を歩き、忍術修行に励んでいました。ある日弦之介は山中で狼と遭遇し、瞳術でその狼を逃走させました。豹馬さんの最後は美しい。

第十九話 猛女姦謀(もうじょかんぼう)

 小四郎の術によって倒された豹馬ですが、立ち往生だったことからそれがわからず、消えた敵の気配を探して混乱する小四郎。 そこへ小四郎を呼ぶ朱絹の声。聞けば朧は左衛門の手にかかりなぶり殺しにされ、自分はそのことを天膳と小四郎に告げるべく逃げおおせてきたと言います。 怒りと哀しみに震え嘆く小四郎に、朱絹の声は「一緒に死のう」と囁きます。そして柔らかな女の感触が小四郎を包みました。 その頃、豹馬の瞳術により自らを斬って死んだ天膳の遺体に異変が起きていました。

第二十話 仁慈流々(じんじりゅうりゅう)

 左衛門と陽炎の手により討たれた小四郎の遺体を見つけ嘆き悲しむ朧と朱絹。天膳の行方もわからず、途方にくれていたところへ、偶然にも争忍の決着を焦り抜け参りしてきた阿福一行と出会います。朧と朱絹が竹千代方の命運をかけて選び出された伊賀忍者と知り、なんとしても死なせてなるものかと思った阿福は、自分たちと同行せよと命じました。迷いながらも考えることがあり合流することに決めた朧と朱絹。
 その様子をひそかにうかがっていた左衛門と陽炎は示しを合わせ、まず左衛門が天膳に化けてその一行に合流し、朱絹をおびき出して討ち取り、また朧のもとへ戻って、天膳に手篭めにされ寝返ったという陽炎が後からそこへやって来て朧を討つ、という筋書きで潜入しようとしました。その筋書きどおりに、朱絹をおびき出すことに成功した左衛門だでしたが。

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第二十一話 魅殺陽炎(みさつのかげろう)

 計画どおりに朱絹をおびき出し、討ち取った左衛門。しかしそこへ阿福の家来衆がやって来て、左衛門を取り囲みます。その中には復活した不死の忍者、天膳も潜んでおり、罠にかけられた左衛門は絶命しました。そうとは知らない陽炎は天膳達の待つ旅籠へやって来ます。その美しさに魅了される男たち。そして欲望をかきたてられた天膳は、家来衆の疑いをはらうためにと陽炎を犯そうとしました。陽炎の能力を知る左衛門ならこんなことはするはずがない、この男は本物の天膳だということに気づいた陽炎は、自分を強引に組み伏せるこの男を必ず討つと決意します。

第二十二話 鬼哭啾々(きこくしゅうしゅう)

 操を奪われてまで討ち倒したはずの天膳が生き返り、阿福の家来衆により受けた負傷で身動きとれずに捕らえられた陽炎。
 陽炎を捕らえたということと、挑発する内容の立て札を使い弦之介をおびき出そうとする天膳。そして荒寺に半裸の陽炎を柱にくくりつけ、「伊賀責め」なる非情な拷問を続けます。陽炎の壮絶な悲鳴に耐えかね、「もうやめておくれ」と嘆願する朧ですが、聞き入れるどころかまたも陽炎に見せ付けるように、朧を手篭めにしようとする天膳。そこへ弦之介が現れました。いよいよ対峙する弦之介と天膳。

第二十三話 夢幻泡影(むげんほうよう)

弦之介様が天膳殿に・・・ 荒れ寺の境内で、天膳を討ち倒し、朧と向き合う弦之介。甲賀の頭領として、死んでいった仲間たちのため、「わしはそなたを討たねばならぬ。そなたも剣をとれ」と言う弦之介に対し、自らの目を塞いだこと、「あなたとは闘えない、わたしを斬ってほしい」と告白する朧。そんな朧の想いを知り、やはり斬ることはできないと苦悩する弦之介。そこへ、意識を取り戻した陽炎が涙ながらに恨みをこめた言葉をぶつけます。甲賀のために、わたしのために朧を討ってくれと。しかし朧を討てないと確信した弦之介は陽炎を抱き上げ、朧に別れを告げてその場を去ろうとしました。

第二十四話 来世邂逅(らいせかいこう)

来世邂逅 陽炎が哀しい最後を遂げ、天膳は朧の破幻の瞳の力により遂にその長くも壮絶な人生の幕を閉じました。 お互いを強く想い合いながらも、ついに対峙する弦之介と朧。見守るのは服部半蔵、響八郎、阿福とその配下の者たち。 朧はすでにその目を開き、天膳に受けた傷が痛々しい弦之介を、哀しくも決意を秘めた瞳で見つめます。来世で・・・。

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