
諫早湾干拓事業に再び猛反対します
20020707更新
再び 諫早湾干拓事業についてです。生態系を破壊し、塩害まみれで利用価値ゼロの干拓地を作るのに成功したかの可動堰ですが、今度は堰を引き上げることで堰内の泥水を海に流出させ、一層ひどい諫早湾を作り出すことに成功した模様です。お役所のやることにはヌカリがありません。今回もきっちり、狙いどおりの環境破壊を実現させました。 そもそも、広大な干潟を堰き止め干拓することで、そこに棲まわる生態系が破壊されるのは当然です。山林の開発に伴う生態系の破壊とは、植生を丸刈りにしそこに棲息する動物を追いやり、生物の種類・個体量を激減させ、また人為的に選別した種類の生物相に入れ替えることです。まして干潟の干拓となれば、山林の開発と違い逃げることすら許されなかった干潟の生物群が死滅するのは、始める前からシロートでも容易に想像出来ていたことです。この干拓に関しては以前の回に憤っていますので今回は軽く触れるだけにとどめますが、それにしても、環境破壊の強行なんて行為、常人にはとても真似の出来ない凶行であり、感嘆のあまり「凶行を強行・・・」なんて寒いギャグまでカマしたくなります(無関係?)。 さて、その今回の凶行です。生態系が破壊され、夥しい死により更に劣悪な環境となった干拓地の泥水を、今度は堰を上げることで湾内に流し込み、マリンブルーの海を泥色に染めてしまったのがそれです。「堰を上げることで、諫早湾の環境悪化が堰によるものかどうかを調査する」というのが目的だそうですが、そのために健康が残っていた部分の海で栽培していた海苔まで泥水漬けにしてしまい、生産者が受ける被害を一層拡大してしまいました。さすが堰封鎖という大失政の実績を持つお役所の皆さん、今回の堰開放というのも、これまた相当ダイナミックな失政でしたねぇ。 堰の内側の干拓地は、堰によって大量虐殺された生き物たちの、広大な死体置き場のようなものです。殺したあと死体を放置しておいて、良い感じで腐乱した頃合いにまた掘り起こしてやったようなものです。腐った悪しき泥がどれほど流出したことでしょう。 ったくもう、干拓のために堰を下ろしたのでしょうに、その当事者のお役人がどうして今度は堰を上げたりしたわけ?折角の干拓地(利用価値ゼロではありますが)が台無しになってしまうやんか(ーー; ひとつには、堰建設を推進して来たお役人が「堰と環境悪化の間に因果関係はございません」と主張したいがためです。このお役人にとって「堰のせいで環境悪化が起きた」という事実を認めるわけにはいかないのです。「シロートでも容易に想像がつく」ことが想像できなかったというのは自らの無能を認めることですし、施策の強行が環境を破壊したことを認めることは、自らこれが失政であったと認定することであり、重大な責任問題になります。 もうひとつ、諫早湾での一次産業に従事する人たちや、環境や生態系についてお役人よりも真面目に考える人たちから「なんてことしたんだ、堰を下ろすべきじゃなかったのに」と叱られたので、「仰せのとおり堰を上げて差し上げましたぜ」としたり顔で言い返す目的もあったやも知れませんね。 いずれにせよ、守るべきは環境でなく、土木工事の手配師たる自分の立場、という人の考えそうなことであります。 しかも、驚くべきことに、この堰開放は期間限定商品なのです。 2〜3ヶ月の期間開放し、環境に対する影響を調査したのち、再び封鎖するらしいのです。 堰を作って堰内側を殺して、今度は堰を開けて死の泥水を海苔養殖場に流し込んで、再び堰を封鎖してもう一度堰内側を殺し直すって寸法です。 もはや堪忍袋の緒が切れました、失礼して憤らせていただきます。 オノレらはホンマのアホか? 前回無事だったところまで環境破壊を拡大させるに過ぎない愚行をどーして敢えて犯すんか?それが愚行だってことも分からんほどアタマ悪いんかオノレらは。そもそも生態系がどれほど自律的な回復をするかオノレらどこまで知っとんねん。干潟の生態系は、干潟が出来てからオノレらが破壊するまでの永遠とも思える年月の中で生まれ熟成し完成され営み続けられて来たものやねんで?それが2〜3ヶ月でなんとか出来るとでも思ってるんか?2〜3ヶ月で生態系を作り上げられるつもりかっちゅーねん。オノレら自分のことを天地創造の神様とでも思ってるんとちゃうか?自分の立場を守ることでアタマが一杯のコッパ役人のクセに、おこがましい勘違いもエエ加減にせーよっ! 以上、失礼しました。 願わくば、自らの過ちを素直に認める誠実さと自らを創造主に重ねない謙虚な良識がお役所におとずれんことを。 そして、生態系の自律的回復のために、ウソも小細工も何もかも「今後一切のことをしない」という英断が下されることを願ってやみません。 |