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                  「一石六鳥」の誰もが喜ぶ選択を!!


 石川知事は、県職員に対する2002年年頭のあいさつの中で『いつまでも縄張り争いを続けていると県民は浮かばれない』旨のことを述べられました。 市民社会においては、納税者たる市民が主役でなくてはなりません。しかるに、一部の気まぐれ政策や利害関係者の縄張り争いに、多くの市民は翻弄されています。

 太田川問題においても、石川知事の言われるように県・下水道課と河川課(太田川ダム建設事務所)の縦割り行政が是正され、県民益を最優先にした施策がとられるようになれば、一石六鳥の成果がもたらされることは間違いありません。

それは一点に尽きます。

 馬込川掃流用水の用途転用を知事が決断することです。


 今のままでは、「馬込川」の流量をめぐる意見対立が温存されることになり、矛盾を抱えたままで(県行政の)思考停止状態が続くことになります。その為に、県民益が大きく損なわれることになります。・・・・・ 静岡県は地震対策の為に万全な体制づくりが求められています。工夫することで不要になる事業はバッサリと切り捨てることで、貴重な財源は必要不可欠の事業に充当していくべきではないでしょうか?


■馬込川掃流用水とは・・・・・ 
 「馬込川掃流用水」とは、馬込川の河口が漂砂によって閉塞するのを防ぐために、「船明ダム」から日量94万トンの放流が確保されているものです。(この用水は「馬込川」の水質改善等の役割を負ったものではありません)あくまでも河口閉塞防止が目的です。・・・・この用水は、平均すると日量46万トン前後が使用されています。(平成12年度) 平均しても48万トン余が余っていることになります。

 左側の水門から馬込川に放流されているのが掃流用水です。


 
  


「太田川ダム」建設事務所の意見・・・・
この用水について、太田川ダム事務所では、『馬込川の河口が漂砂で閉塞することを目的としており、一滴も水は減らせない』・・・・・・つまり、馬込川への放流量確保が必要で水は減らせないと言うのです。
それに対して、下水道課の見解は下記のように正反対です。



■静岡県下水道課の意見・・・・
 @馬込川には、静岡県運営の「西遠流域下水道」と「浜松市運営」の中央処理区の下水道処理水がそれぞれ放流されています。

とりわけ、前者の県・西遠流域下水道については、カバーする範囲が広いことから処理水の放流量が問題になります。



A今まで「佐鳴湖」や「浜名湖」に注ぐ「伊佐地川」・「花川」・「神田川」等に流されていた下水が、瓜内町の(浜松市運営の)下水処理施設に集水され、「馬込川」に放流されますので、ここからの水量も増加してくることになります。







 







(写真) 上部の
天竜川の河口に西遠流域下水道施設があります。処理水は矢印のように下の馬込川に放流されています。

B静岡県下水課によりますと、西遠流域下水道の処理水放流量は、現在日量
11万トンになっています。
それが、下水道整備事業完成年度の平成27年度には、40万トンにもなり洪水の懸念がでてくる為に、(
26万トンは同じ馬込川に放流し)14万トンを遠州灘に放流する計画をたてています。
 

写真は、馬込川の河口及び直上付近になります。朱色矢印の箇所に西遠流域下水道の処理水の下水道放流口があります。

C処理水を遠州灘に放流すると言っても、漁場への影響や(処理水)送水管の維持管理等の困難さが横たわっています。
むろん、経費も多額なります。

D河川の許容流量は、観念的なものではありません。具体的であり実際的なものです。
しかし、その量について(
上記のように)静岡県の二つの行政機関が正反対の見解を持っているのはいかがなものでしょうか?


E私達は、下水道課の主張している見解が妥当性があるものと考えています。
ダム建設事務所は、なにがなんでもダム建設に伴う取水計画を進めたいが為に、(水の用途転用を容認すると「太田川取水計画」が不要になることを恐れて)このような事実を認めようとしないのではないかと考えます。



 「馬込川掃流用水」の用途転用を選択するとどのようなメリットがあるでしょうか?



       誰もが納得し、誰もが喜ぶ 「
一石六鳥」の選択を!!


 私達が提案する案は、「西遠流域下水道処理水」の遠州灘への放流量(日量14万トン分)を減らすように工夫することです。馬込川の流量・14万トンを減らせば、遠州灘に下水処理水を放流する必要性はなくなります。・・・・・これは、簡単明瞭で誰でもが分かる選択です。
・・・・その、「馬込川」放流量を人為的に調整できるものは、「馬込川掃流用水」の他にありません。しかも、それを選択することになれば、下記のように実に多くのメリットのあることが理解できます。
私達は、
この選択は一石六鳥の県民益になると考えています。


1.「太田川」取水分(日量6万7千トン)を代替させ大幅に上水用の事業費を節減することができます。
太田川からの取水計画がなくなれば、利水分のダムは不要(治水用のダムが必要としても、その高さを30m程下げることになると言われています)となり、取水施設や新たな事業費(400億円弱)とともに大幅な財政の節減ができます。
これは、2兆円にものぼる静岡財政の建て直しにも大きく貢献できることになります。


2.「太田川」からの危険な水を水道水として使用する必要がなくなります。
 水質問題については、取水点の問題のコーナーを参照してください。


3.水道料金の高騰の恐れがなくなります
「太田川」からの水は高価になることは間違いないことから、用途転用によって遠州地域の水道料金の家庭負担の増加をくい止めることができます。
ちなみに、西部地域の水道料金は、中部地域と比較しても年間2万円も負担増と言われています。
  また、1トン当たりの受水単価として・・・・
    天竜川  47円
    都田川 73円
    太田川 100円〜133円


4.「都田川ダム」からの取水分(日量2万トン前後)を代替すれば、浜名湖の漁場改善を図ることができます。
「都田川ダム」ができてから、放流量の人為的調整や取水によって、「浜名湖」への淡水供給が減少し、浜名湖の塩分濃度が高くなり、漁業環境が悪化してしまいました。漁獲高の激減により漁民の生活が圧迫されています。

「都田川ダム」は治水面の役割もありますが、下流域の河川改修もほぼ終局に近づいており、ダムを全面解放して自然に近い状況で放流しても水害の恐れはなくなっています。

また、都田川からの取水(農水、上水)がなくても、「馬込川掃流用水」から転用を図れば充分やっていける状態になっています。
(もともと都田川から取水する必要性はなかったのではないかと思います)

「都田川ダム」も、もともとは防災ダムであったところに、無理矢理に上水・農水の多目的ダムとしていったのではないかと推測されます。・・・・そうだとすれば、「太田川ダム」計画の悪しき前例ということになってしまいます。


いずれにしても、「都田川ダム」ができてから、流量が減少した結果、下流域では(浄化能力が低下し)水質悪化が進んでいます。
ダム湖の直下では、水質悪化の為に水泳客が全く見られなくなってしまいました。・・・・都田川の水質改善の為にもダムの解放が求められています。








   2001年11月4日 静岡新聞より



5.中小河川へ
環境用水として転用し、潤いのある河川としてよみがえらせることができます。

浜松市内を中心として下水道整備が進み、中小河川が(水量の減少によって)潤いのない川になってしまいました。
浄化能力の低下も見逃せません。・・・・・・当然のことながら、子供達も含めて人々が川から遠ざかってしまいました。

「馬込川掃流用水」の一部を、このような河川に環境用水として用途転用していけば、多くの市民から歓迎されることは間違いありません。


6.「西遠流域下水道」処理水の遠州灘放流が不要になり、大幅な経費節減になります
上記(1・4・5)のように、「馬込川掃流用水」のうちの14万トンを用途転用していけば、「西遠流域下水道」の処理水を遠州灘へ放流することが不要になります。・・・・
「遠州灘」に下水処理水を放流することは、台風時の維持管理やポンプアップの際の経費が莫大になります。


■以上のような選択を決断することで、得られるメリットは単に遠州地域の
水道水を守るということだけではありません。
都田川浜名湖をよみがえらせるとともに、市街地の中小河川の再生にもつながる可能性もでてきます。
また、
財政節減にも大きく寄与できることになります。


尚、このような貴重な水資源のやりくりについては、一部の人達だけで決められるものではないと思います。地域住民の総意のなかで、検討されるべきと考えます。



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