核燃料物質の発見について(尾去沢鉱山株式会社(三菱マテリアル株式会社の関連会社))

平成17年6月30日
文部科学省
科学技術・学術政策局
原子力安全課

 本日、午前9時40分頃、三菱マテリアル株式会社より文部科学省に対し、核燃料物質を発見したとの連絡があった。同社より、発見した経緯及び現在の保管状況について聴取した結果は、1.及び2.のとおりである。また、本件に係る当省の対応は3.のとおりである。



1. 発見場所及び現在の保管場所

 
(1) 発見場所
  尾去沢(おさりざわ)鉱山株式会社 (秋田県鹿角市尾去沢(かずのしおさりざわ))

(2) 発見された核燃料物質
 
1 硝酸ウラニル注釈1 ガラスビン注釈2 1本注釈3 ウラン重量237グラム注釈5
2 硝酸ウラニル注釈1 ガラスビン注釈2 1本注釈4 ウラン重量143グラム注釈6

 
注釈1: ガラスビンにユーオーツーエヌオースリーツー・6エイチツーオーのラベル表示あり。
注釈2: ウラン化合物が500グラム入るビン。
注釈3: ほぼビン一杯。(目測による。)
注釈4: 内容物が著しく潮解(固体が大気中の水を吸収して溶ける現象)したものが、ウラン化合物がビンの半分程度(目測による)
注釈5: 容量と組成比から算出した値。
注釈6: 質量分析によりウラン238を定量した値。

(3) 経緯
 
1  平成17年6月3日(金曜日)、三菱マテリアル株式会社は、本年2月24日付けの文部科学省からの通知「放射線管理状況に際しての放射性同位元素等に関する点検及び報告依頼について」を受け、同社の子会社である尾去沢鉱山株式会社に対し、調査を依頼した。なお、三菱マテリアル株式会社は、放射性同位元素等を使用していない同社の関連会社に対しても、当該通知に基づく点検等を行うよう依頼していた。
2  6月17日(金曜日)、尾去沢鉱山株式会社敷地内の建屋を使用している三菱マテリアル資源開発株式会社の社員が、放射線測定器を用いて、建屋内の部屋にある金庫の中を調査したところ、ユーオーツーエヌオースリーツー・6エイチツーオー(硝酸ウラニル)のラベル表示があるガラスビン2本を発見した。
3  このガラスビン2本を、鉛シートで巻き、部屋内の金庫に保管するとともに、当該金庫及び部屋を施錠管理した。この保管状態での線量は、当該金庫外表面で0.2マイクロシーベルトまい時であり、部屋の外壁表面で0.05マイクロシーベルトまい時であった。なお、当該金庫は、2年前より使用されておらず、当該金庫及び部屋は施錠管理しており、関係者以外の出入りは制限されていた。
4  6月23日(木曜日)三菱マテリアル株式会社は、文部科学省に対し、当該ガラスビン2本の発見について連絡した。
5  当省の指示を受け、同社は、6月26日(日曜日)に、当該ガラスビンのうち、内容物が著しく潮解しているガラスビン1本に含まれる核燃料物質の量を特定するため、同社で放射線取扱主任者免状を有する者の指導の下、核燃料物質の使用の許可を受けている同社エネルギー事業センター那珂エネルギー開発研究所(茨城県那珂市)に運搬し、分析を行った。
6  本日、同社は、当省に対し、ウラン238について定量した結果を報告した。



2. 現在の保管状況

 
(1)  内容物が一杯に入っているガラスビン1本は鉛シートで巻かれ、三菱マテリアル株式会社の放射線取扱主任者免状を有する者の指導の下、尾去沢鉱山株式会社敷地内の施錠管理された部屋内の金庫に保管されている。この保管状態での線量は、当該金庫外表面で0.2マイクロシーベルトまい時、また、部屋の外壁表面で0.05マイクロシーベルトまい時であり、安全上問題のないレベルである。

(2)  内容物が潮解していたガラスビン1本は、核燃料物質の使用の許可を受けている三菱マテリアル株式会社エネルギー事業センター那珂エネルギー研究所において内容物を特定するための分析を行った後、同研究所の管理区域内の保管庫に保管されている。この保管状態における線量は、保管庫表面で7マイクロシーベルトまい時、管理区域境界で0.5マイクロシーベルトまい時であり、安全上問題のないレベルである。



3. 文部科学省の対応

 
(1)  6月23日(金曜日)、発見されたガラスビン2本の保管管理状況について、三菱マテリアル資源開発株式会社による線量測定の記録及び保管場所の写真により安全確認するとともに、三菱マテリアル株式会社に対し、当該ガラスビンを安全に保管管理するよう指導した。また、同社に対し、内容物が潮解しているガラスビン1本については、当該ガラスビンに含まれる核燃料物質の量を分析し、報告するよう指導した。

(2)  本日、内容物の分析を行ったガラスビン1本の保管管理状況について、三菱マテリアル株式会社による線量測定の記録及び写真により安全確認を行った。また、発見された部屋に保管されているガラスビン1本の保管管理状況について、三菱マテリアル資源開発株式会社による線量測定の記録及び写真により安全確認を行った。  また、三菱マテリアル株式会社に対し、以下について指導した。
1  発見された2本のガラスビンを、同社の核燃料物質の使用の許可を受けている事業所において、安全に保管すること。
2  それまでの間、ガラスビンは、現状どおり安全に保管管理すること。



本件に関する連絡先
 
  文部科学省科学技術・学術政策局
   原子力安全課原子力規制室長
  青木 照美
   03−6734−4033




(科学技術・学術政策局原子力安全課原子力規制室)

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