タイトル 三菱マテリアル株式会社総合研究所における不明な放射性物質の存在の有無に対する調査結果について
登録日付 2005/12/02


三菱マテリアル株式会社総合研究所における不明な放射性物質
の存在の有無に対する調査結果について



平成17年12月2日
文部科学省
科学技術・学術政策局
原子力安全課



 本年11月21日、当省は、三菱マテリアル株式会社より、当省が平成16年8月18日付けをもって同社に対して指導した同社総合研究所における不明な放射性物質の存在の有無に対する調査結果について報告を受けた。同日、当省は、現場確認を含めて、その内容を聴取した。また、同社に対し、周辺環境への影響について調査を行い、その結果を報告するよう求めた。
 本年11月30日、当省は、同社から当該調査の結果について報告を受け、本日までにその内容を聴取した。同社からの報告の内容を1.に、当省の対応を2.に示す。


1.同社からの報告内容

(1) 調査の範囲
 研究所本館等の建物及び施設N(平成14年7月に使用の許可を受けて、平成15年3月に設置)を建設した際の建設残土を仮置きしてある場所及び今後解体撤去する予定の建物のある場所を除く研究所内全域を対象とした。

(2) 調査の内容

@  放射線量の測定
 研究所内全域において測定地点(5,234地点)を定め地表面及び地表面から1メートル高さの放射線量を測定した。
 その結果、大半の地表面において、0.03〜0.07マイクロシーベルト/時にあり、平均的なバックグラウンドレベルであった。
 また、地表面で0.10マイクロシーベルト/時以上の地点は44地点あった。これら地点のうち、ボーリング調査等の結果をも踏まえ自然界レベルを超えるウラン、トリウムを含む土壌が存在する場所は、鉄板等で地表面を覆うなどしており、その鉄板等表面で、研究所北西地区で最大は0.14マイクロシーベルト/時、同地区以外で最大は0.29マイクロシーベルト/時であった。これら地点の周囲には、立入禁止区域等を設定しており、その区域境界外側での最大は0.07マイクロシーベルト/時であった。

A  ボーリング調査
 研究所内全域の放射線量の測定結果等を踏まえて、ボーリング(全804地点)により試料を採取し、当該試料の全長にわたって放射線量の測定を行い、自然界レベルを超える値が検出されたものについて、質量分析(ICP−MS)を行った。
 その結果、研究所北西地区において、ウラン238のみでは最大1,000マイクログラム/グラム(放射能濃度で13ベクレル/グラム)、トリウムのみでは最大1,400マイクログラム/グラム(放射能濃度で5.5ベクレル/グラム)などの地点があった。
 同地区以外では、ウラン238のみでは最大69マイクログラム/グラム(放射能濃度で0.85ベクレル/グラム)、トリウムのみでは最大5,800マイクログラム/グラム(放射能濃度で23ベクレル/グラム)などの地点があった。
 これら地点の土壌については、今後回収し、施設Nなどに保管する。
  * 質量分析により得られたウラン又はトリウムの量とそれぞれの比放射能から算出された値。

B  周辺環境への影響に関する調査
 研究所内より採取した地下水(全10地点)に含まれるウラン及びトリウムの量について、質量分析(ICP−MS)により分析を行った。その結果は、いずれも検出限界以下であった。
 なお、今後、地下水等は定期的に測定することとした。

C  今後解体を予定している施設等に対する措置
 今後解体を予定している施設等のうち、立入禁止区域や法令に定める管理区域を設定していない施設については立入制限とした。


2.当省の対応
 当省は、11月21日から本日まで、同社から報告について、現地確認(11月21日実施)を含め、その内容の確認及び指導を行った。

(1) 現状確認の結果
 当省が、線量を測定した結果は、研究所北西地区の地点では地表面で最大0.19マイクロシーベルト/時、研究所北西地区以外の地点では地表面で最大0.4マイクロシーベルト/時であった。
 また、これらの地点の周囲は柵等で囲われており、その外側で地表から1メートルの高さにおける線量は、最大0.07マイクロシーベルト/時で、バックグラウンドレベルであり、安全上問題ないレベルである。

(2) 同社に対する指導
@  当省は、研究所内において、自然界レベルを超える放射性物質が含まれる土壌が確認されたことから、周辺環境への影響の観点から、地下水中に含まれる放射性物質の濃度について継続的に調査を行うよう指導した。
A  現在、施設により地表面が覆われている場所については、当該施設を解体撤去後速やかに調査を行い、その結果が得られ次第直ちに報告するよう指導した。




○本件に関する連絡先:
文部科学省科学技術・学術政策局
原子力安全課原子力規制室長
青木 照美
03−6734−4033