私は言いたい


住宅地の真ん中に
大量の放射性廃棄物




「安全と環境を守る会」代表委員
大宮市北袋一丁目東自治会副会長

小林 貞治さん(65)



 「三菱マテリアル総合研究
所」に隣接する北袋に家を建
て、三十年前に引っ越してき
ました。当時おこなわれてい
た「三菱原子炉撤去闘争」の
裁判には、千五百人の原告の
ひとりとしてかかわりました。
普通の市民が大企業を相手
にたたかって勝てるものだ
ろうかと半信半疑でしたか
ら、勝ててうれしかったです
ね。

まさかまた
三菱を相手に


 1969年「原子炉撤去」
を求める訴訟かはじまり74年
には、原子炉を撤去し、住
民の立ち入り検査権を認める
という和解が確定しました。
これで解決したとほっとし
て、この問題は忘れていました。

 
住宅地の真中の三菱マテリアル
の土壌や建物が放射能に汚染され
、敷地内にドラム缶
8000本分という、大量の
放射性物質が保管されている
ことが明らかになりました。
まさか自分がまた三菱を相手
にした住民運動にかかわると
は思ってもいませんでした。
 昨年五月から、約百五十世
帯が加人している自治会の副
会長に就いています。その二
カ月前の三月に、新聞報道で
三菱マテリアルの放射性廃棄
物問題が明らかにされてか
ら、この問題は避けて通れな
いと思いました。

継続していた
ウラン燃料の研究


 私が非常に間題だと感じて
いるのは、三菱が、裁判前も
後も、地元住民になんの説明
もなく大量のウランと放射性
廃棄物を住宅地にある施設内
で保管し、研究を続けている
ことです。

 三菱側は昨年四月の説明会
で「情報公開、住民の方々
との対話を基本に作業をすす
める」といいましたが、その
対応には誠意がありません。
口頭での回答や説明も、形式
的で、きちんと住民に理解し
てもらおうという姿勢が見ら
れない。

文書での回答を求めて

  「守る会」の質間に
文書での回答を求めているの
に、これまで簡単な説明書を
一枚だしただけです。そして
何よりも問題なのは、三十年
前の裁判中も和解後も、原子
力研究が争点になっていなが
ら、ウラン燃料の研究を継続
していたことです。
 放射線の安全基準の法施行
の遅さも大きな間題です。
国旗・国歌法」はあんなにさっ
さと成立したのに、どうして
放射線の安全基準の厳格化は
先送りされてきたのでしょ
う。 








 遅れてる安全基準



 国際基準並みの厳格化は
十年も遅れています。そして
三菱は、国際基準と比べ、二
・五倍も甘い日本の安全基準
を根拠に、放射性廃棄物を入
れた「ドラム缶にー年間抱き
ついていても大丈夫」などと
説明しているのです。三菱マ
テリアルに隣接する北袋一、
二丁目は、約千五百世帯が住
む任宅密集地で、「さいたま
新都心」の真向かいです。そ
こにこんな危険な原料と廃棄
物を保管しておくのは異常で
す。国と三菱の責任が関われ
ます。のままではとても安
心して暮らせません。

 
この問題に、金子満広議員
や富樫練三議員、地元の市議
さんをはじめ、日本共産党の
人たちは真剣にとりくんでい
ますね

法的規制の強化
お願いしたい

 この運動を通じても、
清潔で、金では動かないまじ
めさを感じます。世の中が悪
い方向へ押し流されようとす
るようなとき、だれかがもの
をいわなきゃいけないとき、
はっきりものをいう、キラリ
と光る存在だと感じます。法
的規制の強化をお願いしたい
と思っています。
 これからも、もっと多くの
住民に関心をもってもらうよ
う努力しながら、国や自治体
への要請行動などをおこなっ
ていくつもりです。








(赤旗日刊、2000年4月)