【1】核燃サイクル:
総費用19兆円に 試算正式発表
 

2003.11.11
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 電気事業連合会(電力10社で組織)は11日、国内の原子力発電所で排出される使用済み核燃料の再処理・燃料への加工・最終的な廃止措置など、核燃料サイクルにかかる総費用が、06年の再処理工場の操業開始から廃止までの72年間で約18兆9100億円になるとの試算を正式に発表した。当初、総費用は約21兆円とみられたが、「核のゴミ」である高レベル放射性廃棄物の処分費用の積立金の試算方法を変更したことなどから、約19兆円になった。

 同日開かれた「総合資源エネルギー調査会」(経済産業相の諮問機関)で公表された。

 高レベル放射性廃棄物の処分費用は、将来に備えて電気料金に上乗せされ、積み立てが始まっている。2046年までに発生する同廃棄物(合計約6.6万トン)の処分費用は、将来の支払いに備えて現時点でいくら積み立てるべきかを計算する際の利回り(割引率)を2%にした場合、2兆5600億円となり、割引率を用いない当初試算から半減した。

 電事連の発表では、約19兆円の最終処理費用が原発の発電コストに与える影響額は、「1キロワット時当たり0.99〜1.53円」となった。今後、天然ガス火力発電や石炭火力発電と発電コストを詳細に比較する方針。電力自由化の進展で、電力会社は長期にわたり経営の重荷となる原発の発電コストの負担について、政府が関与することを求めており、今回の試算をたたき台に今後、議論が本格化する。【川口雅浩】

[毎日新聞11月11日] ( 2003-11-11-23:12 )