参考資料とホームページ

公的機関 三菱マテリアル(株)総合研究所における土壌の汚染について 科学技術庁 原子力安全局

原子力安全委員会

文部科学省
基準 ICRP1990年勧告の国内法への取り入れ
原子力安全局
マスコミ 毎日新聞 原子力関連データベース
政党 原子力安全規制委員会設置法案要綱 民主党

臨界事故・原子力問題(索引) 日本共産党原子力関連2法案反対討論
運動体 脱原発とうかい塾・かんそいも通信

原子力資料情報室 脱原発
リンク集 Yahoo 原子力

科学技術庁をはじめとし、さまざまな原子力関連機関から発表された原子力に関する資料
技術 原子力研究所

放射線Q&A 「放医研」

原発のごみ

地層処分技術リンク
企業 東京電力 臨界事故

ニュークリア デベロップメント株式会社

Nuclear Development Corporation 施設の概要 所在地 東海地区
那珂郡東海村舟石川622-12 ( 319-1111) 電話 029-282-9111(代表)
大宮地区 埼玉県大宮市北袋町1-297 ( 330-0835)
電話 048-642-4411(代表)
...

三菱マテリアル関連 株式会社 セルナック
    施設,機器全般の除染業務、放射線防護サービス、防災チェックサービス、環境モニタリングサービス、放射性廃棄物管理サービス、原子力施設及びR I 使用施設の総合管理、他



三菱マテリアル(株)総合研究所における土壌の汚染について

平成11年3月26日
科学技術庁
原子力安全局
1.経緯

(1)三菱マテリアル(株)総合研究所(埼玉県大宮市)は、ウラン及びトリウムの各種化合物の製造や物性測定、分析等を行うことを目的として、昭和58年10月27日に法令に基づく核燃料物質の使用の許可を受けた。

(2)同研究所では、平成10年10月から、研究所の施設の整備に関連した敷地内の土壌の放射性物質による汚染の状況に係る調査と調査において有意な汚染が確認された土壌の撤去等の作業を行っていた。

(3)科学技術庁は、本年3月16日に土壌の汚染に係る事実関係を確認するために現地調査を実施するとともに、三菱マテリアル(株)に対して現状における安全確保に万全を期すこと及び土壌の汚染を確認するに至った経緯や放射性廃棄物の管理状況などについて報告することを指示した。これに対し、本日、同社から報告書の提出があった。

(4)また、科学技術庁は、3月18日及び19日に、事業所敷地の内外で、空間放射線量率、空気中の放射性物質の濃度測定とともにドラム缶やナイロン袋に入れられた土壌、内外周辺の土壌、水、葉の試料採取などの環境調査を行った。採取した試料についてはその後、直ちに分析作業に入った。

2.当庁による環境調査の結果

(1)事業所外における測定・分析結果

 事業所外における空間放射線量率の測定結果はバックグラウンドレベルであった。また、事業所外で採取された土壌中の放射性物質の濃度及び大気浮遊じんの分析結果は、いずれも全国的な放射能水準の調査結果の値の分布の範囲内であった。

(2)事業所内における測定・分析結果

1)空間線量率
i)次の場所については、空間線量率はバックグラウンド以上ではあるものの、管理区域を設定する必要のある値より低いことが確認された。
 
廃棄物貯蔵庫(施設南側:核燃料物質及び廃棄物を保管)周辺  三菱マテリアル(株)が汚染された土壌等を回収した場所周辺 汚染された土壌を封入したドラム缶及びナイロン袋の保管を行っている場所
 
ii)上記以外の場所については、空間線量率はバックグラウンドであることが確認された。

2)大気浮遊じん
 大気浮游じんの分析結果は、全国的な放射能水準の調査結果の値の分布の範囲内であった。

3)土壌中の放射性物質の濃度
i)次の事業所内で採取された土壌からは、有意な値の放射性 物質が検出された。
 
E施設の管理区域内 
既に三菱マテリアル(株)が土壌の回収を行っている場所あるいは今後回収を予定している場所の周辺
 
汚染された土壌を封入したドラム缶及びナイロン袋
 
ii)上記以外の土壌中の放射性物質の濃度の分析結果は、全国的な放射能水準の調査結果の値の分布の範囲内であった。

4)敷地内の井戸から採取された水に含まれる放射性物質の濃度
 井戸から採取された水に含まれるウラン及びトリウム量は、いずれも検出限界以下であった。

5)杉の葉の中の放射性物質の濃度
 杉の葉(生)に含まれるウランの濃度は、岡山県の放射能水準の調査結果の値の分布の範囲内であった。

(3)環境調査結果のまとめ
 以上の環境調査の結果をまとめると次の通りである。

1)事業所内で土壌中に放射性物質に汚染されたものが埋設されたところからは、有意な濃度の放射性物質が見いだされた。

2)土壌中に埋設された放射性物質に汚染されたものからの事業 所外への影響は、認められなかった。

3.手続き関係の状況

(1)昭和33年1月に、三菱マテリアル(株)の前身である三菱金属鉱業(株)から出された核燃料物質の使用許可申請では、「可燃性廃棄物は焼却後、不燃性廃棄物はそのままドラム缶に収納し、一杯になれば密閉して地中に埋設する予定である。」となっていた。当該申請時においては、核燃料物質の使用等に関する規則(以下「使用規則」という。)では、一定の条件下において放射性廃棄物をドラム缶などの容器に封入して埋設することは認められていたため、当庁は昭和33年3月に三菱金属鉱業(株)に対し使用許可を与えた。
 その後、昭和33年5月に使用規則の改正が行われ、放射性廃棄物を容器に収納して埋設する部分が削除された。

(2)三菱マテリアル(株)総合研究所が昭和58年10月に取得した使用許可(三菱金属(株)による許可の取得であるが、平成2年12月3日に社名が三菱マテリアル(株)に変更された。)では、「固体廃棄施設は、施設Pの廃棄物保管施設(6室)及び施設Eの廃棄物保管室(19室)である。」とされており、放射性廃棄物は保管施設で保管されることとなっている。

(3)このような経緯を踏まえ、当庁としては、三菱マテリアル(株)に対して、放射性廃棄物を土中に埋設していた期間はいつからいつまでか、放射性廃棄物の土中埋設は、ドラム缶などの容器に封入して行われていたのかなどの点についての調査を行った。三菱マテリアル(株)は昭和32年の炉規法施行前の昭和29年以降放射性廃棄物の土中埋設を行っていたと思われるとしているものの、いつまで継続していたか、ドラム缶に封入していたかどうかという点を含め、これらに関する資料が十分に残っていなかったことなどから、確認できなかった。

4.本件に係る当庁の今後の対応

(1)当庁としては、三菱マテリアル(株)の今後の土壌中の放射性廃棄物の撤去と管理の作業については、同社に対して安全確保に万全を期すとともに、適切な情報公開に努めるよう指導していくこととする。当庁においても必要に応じ、適宜、確認していくこととする。
 また、今後、同社からこれらの放射性廃棄物の保管庫の新設等についての変更許可申請が予定されているが、これについては適切に対応していくこととする。

(2)また、全国の核燃料物質の使用者等に対して、放射性廃棄物の管理を含めて、核燃料物質の使用、貯蔵、廃棄等についての状況の調査を行うことにより適切に指導していくこととしている。

(3)これらの調査結果によるデータも含め、規制関係情報の電子化をさらに充実強化することにより、関連する情報を広く蓄積し、本件のような問題に対して、より適切に対応できるようにする。



別 紙

三菱マテリアル(株)総合研究所における現地調査実施結果について

平成11年3月26日
原子力安全局



1.主な調査項目

 平成11年3月18日、19日、当庁職員2名を派遣し、日本原子力研究所及び (財)日本分析センターの協力
を得て、事業所敷地内外で以下の調査を実施した。

(1)事業所敷地外
1)線量当量率の測定(4地点)
2)土壌の採取(4地点)
3)空気中の放射性物質の濃度の測定(1地点)


(2)事業所敷地内
(汚染が確認された土壌を掘り出した穴及びその近傍を含む。)
1)線量当量率の測定(52地点)
2)土壌の採取(31地点)
3)空気中の放射性物質の濃度の測定(1地点)
4)植物(杉)の葉の採取
5)ドラム缶に回収した埋設物のウラン、トリウムの濃度の調査
6)井戸水の調査(2ヶ所)


(3)回収された土壌等の埋設物
1)ドラム缶(表面汚染密度、線量率、内容物の採取)(9試料)
2)ナイロン袋(線量率、内容物の採取)(11試料)


2.測定結果について

(1)事業所外について

1)線量当量率について
事業所外の線量当量率は、1時間当たり0.03〜0.06マイクロシーベルトとバックグランドのレベルであった。  

2)事業所外の土壌(ウラン及びトリウム濃度)について
事業所外の土壌中のウラン及びトリウム濃度は、それぞれ、乾土1キログラム当たり、6.2〜11ベクレル、7.6〜13ベクレルであり、全国的な放射能水準の調査結果の値の分布(ウランで乾土1キログラム当たり、1.48〜1,720ベクレル、トリウムで0.037〜133ベクレル)の範囲内であることが確認さ
れた。

3)大気浮遊じんについて(ウラン及びトリウム濃度)
大気浮遊じんについては、1立方メートルあたり、ウランで0.0019ミリベクレル、トリウムで0.0010ミベクレルであり、全国的な放射能水準の調査結果の値の分布(ウランで1立方メートル当たり、0.00011〜0.10ミリベクレル)の範囲内であることが確認された。



(2)事業所内について

1)線量当量率について
セ) 次の、)に示す場所を除いて、線量当量率はバックグランドレベルであることが確認された。

、) 廃棄物貯蔵庫(核燃料物質及び廃棄物を保管)及びその周辺の一部の場所については、線量当量率はバックグランドを超えるものの、管理区域を設定する必要のある線量率(1週間当たり300マイクロシーベルト)より低いことが確認された。廃棄物貯蔵庫(核燃料物質及び廃棄物を保管)周辺(1時間あたり最高0.28マイクロシーベルト) 三菱マテリアル(株)が汚染された土壌等を回収した場所周辺 (1時間あたり最高0.14マイクロシーベルト)汚染された土壌を封入したドラム缶及びナイロン袋の保管を行っている場所 (1時間あたり最高1.34マイクロシーベルト) なお、バックグランドレベルは、1時間当たり0.03〜0.07マイクロシーベルト。

2)土壌中のウラン及びトリウムの濃度測定について
E施設の管理区域内及び既に三菱マテリアル(株)調査を行った場所或いは今後調査を行う予定場所並びにP施設周辺等について、ウラン及びトリウムが検出されたが、ウランで乾土1キログラムあたり最高1,200ベクレル、トリウムで乾土1キログラムあたり最高16ベクレルであった。

3)大気浮遊じんについて(ウラン及びトリウム濃度)
大気浮遊じんについては、ウランで1立方メートル当たり、0.061ミリベクレル、トリウムで0.0035ミリベクレルであり、全国的な放射能水準の調査結果の値の分布(ウランで、1立方メートル当たり、0.00011〜0.10ミリベクレル)の範囲内であった。

4)杉の葉について(ウラン及びトリウム濃度)
杉の葉のについては、生1キログラムあたり、ウランで0.35ベクレル、トリウムで0.039ベクレルであり、岡山県の放射能水準の調査結果の値の分布(ウランで、生1キログラム当たり0.009〜0.40ベクレル)の範囲内であった。

5)井戸水について(ウラン及びトリウム濃度)
井戸水2ヶ所の測定結果は、ウラン及びトリウムとも検出限界(ウランで 0.02ミリベクレル、トリウムで0.01ミリベクレル)以下であった。

6)ドラム缶及びナイロン袋に収納されたものについて
ドラム缶及びナイロン袋に収納されたE施設及びP施設周辺から掘り起こされた土壌等のウラン及びトリウムの濃度については、乾土1キログラム当たりウランで最高61,000ベクレル、トリウムで最高1,400ベクレルであった。