森の大百科事典

里 山

戻る  2004.3

 ここは、海に近い里山である。三十ヶ谷(みそがや)と呼ばれているように、いくつかの沢が入り組んだ地形をしている。その内の一つの沢では、休耕田を復活したり、蛍が舞う環境を復元しようとしている。
 その沢への降り口に、「農村の里」と書かれた中学生の手づくりの標識がある。小道のチップ舗装を楽しみながら沢に下りていくと、池や田んぼがある。集水区域はほとんどないが、冬でも水は染み出ている。
 沢の周りはうっそうとしげった常緑樹の森林であったが、市民の手で樹木は間引かれ、林地に日差しが届くようになった。明るくなった林床には、近くの木で採ったドングリが撒いてある。効率は悪いが、遺伝子を撹乱しないように、時間をかけて再生する計画である。
 こうして人の手が入ると、人が集まり始める。中学校の環境教育、幼稚園の外遊びなどのフィールドとして輪が広がり始めている。