森の大百科事典

木材の人工乾燥

戻る  2005.3

 山間の小さな製材工場にある細長いブラックボックスです。

 伐採した時の木材には、たくさんの水分を含んでいます。こうした木材で家を建てると、時間とともに木材が縮まったり(収縮)、ねじれたり(狂い)します。収縮や狂いは、木材が乾燥するときに起こる変化で、クロス割れなどの原因となっています。
 国産のスギ材は人工乾燥が難しかったので、対応が遅れました。そこでハウスメーカーはクレームを無くすため、同じ木材でも外国産の木材を張り合わせた集成材を使っています。その結果、ますますスギ材のシェアは低下しました。
 ブラックボックスの中を覗いて見ました。
 人工乾燥が終わったスギの柱が入っていました。100℃を超える高温蒸気による乾燥法が開発され、スギ材も人工乾燥を行えるようになりました。
 柱の上に乗っているのは、金属の重石です。木材が暴れないように押さえています。人工乾燥を行う場合は、出荷寸法より1cm程度厚く製材します。人工乾燥による収縮や狂いが出た後に、出荷寸法に修正挽きをします。この修正挽きにより、材積の約20%程度がなくります。また上手く乾燥できないため、より小さな寸法に再製材をする場合もあります。
 人工乾燥はこのようなロスを伴いますが、山間の小さな製材工場では品質の確かな木材を供給するため人工乾燥に取り組んでいます。
 なお、人工乾燥材の普及率は10〜20%だと言われています。道のりは長いです。

 株式会社山長商店のサイトでは、育林、伐採、製材、乾燥、プレカット、木の家までの流れが紹介されています。

 以下は、人工乾燥設備の主なメーカーです。
 株式会社新柴設備 エノ産業株式会社 山本ビニター株式会社
 日本木材乾燥施設協会