【Datura・Brugmansia】について

 この花の名前は知っている方も多いかもしれません。それぞれについて少し解説します。

  


Brugmansia(エンジェルス・トランペット)


 ダチュラ(Datura L.)・ブルグマンシア(Brugmansia L.)は南米(チリ・ペルー)やインドを中心に分布するナス科(Solanaceae)の植物で,標高2000〜3000mのやや高所に自生しています。

 分類は草本で一年草、花が上向きに咲く種類をDatura、木本で多年草、花が下向きに咲くものをBrugmansia、としています。Brugmansiaの方は「エンジェルス・トランペット」という名前で流通しています。どちらもDaturaとされて流通していますが、本来の分類は上記のようになっています。
 これらの花は夕方より開花しはじめ、強いジャコウのような芳香を放ちます。

 また、全草(根・茎・葉・花などすべての部位)にアルカロイドを含む有毒植物であり、扱いには注意が必要です。ハーブなどと間違えて口にした人が病院に運ばれた・・・などのニュースは毎年聞かれるものです。

 日本へは江戸時代にチョウセンアサガオとしてDatura metel L.が渡来したといわれ、医者の華岡青洲が日本で初めて乳ガンの手術で麻酔薬に使った植物として有名です。

 Datura、Brugmansiaともに品種はさほどなく、あったとしても札なしが多いのが現状です。(白・橙などの色名で流通している)

 非常に魅力的な花ですが、Brugmansiaには赤花系の品種がありません。原種にはB.sanguinea Ruiz et Pavon.(アカバナチョウセンアサガオ)・・・ペルー,エクアドルのアンデス山脈原産、という、朱赤を咲かせるものが1種ありますが花形は雄大なものではなく、観賞用としてはあまりパッとしないものです。


Brugmansia及びDaturaの原種・品種の特徴(栽培分)

和名 自生地 花色・がくのタイプ 備考
B.arborea (L.) Lagerh. コダチチョウセンアサガオ ペルー 白・仏炎苞
Bcandida ‘Pink’ Saff. 中央アメリカ ピンク・仏炎苞 葉に軟毛が密生
B.sanguinea (Ruiz et Pavon.) D.Don アカバナチョウセンアサガオ コロンビア〜チリ 赤・仏炎苞 唯一の赤花、栽培が困難難
葉面に軟毛が密生
B.suaveolens Humb. et. Bonpl. ex Willd. キダチチョウセンアサガオ ブラジル中部 白・5裂 花の長さ30cm
葉の切れ込みがない
B.versicolor Lagerh. シャーベットオレンジ
仏炎苞
咲き始めは白っぽい黄
葉面に軟毛が密生
Brugmansia ‘Variegata’ バタークリーム
仏炎苞
斑入り、他種と香りが異なる
がくにも斑が入る
Brugmansia sp シャーベットピンク
仏炎苞
札落ち
Brugmansia sp ピンク・仏炎苞 札落ち
Brugmansia sp やまぶき・仏炎苞 札落ち
D.stramonium L. シロバナヨウシュチョウセンアサガオ 南アメリカ 現地では「悪魔の草」と呼ばれる
Dcandida ‘Double White Lady’ 中央アメリカ 花冠外側は紫
D.‘Purple Queen’
D.‘Yellow Queen’
D.innoxia. Miller. ケチョウセンアサガオ 南北アメリカ 葉面に軟毛を密集させる

その他5裂タイプには‘ジャマイカンイエロー’‘フロリダピーチ’‘レモンライム’などがある。



Datura
innoxia. Miller.

D.
×candida‘Double White Lady’

D.
×candida‘Double White Lady’


Datura ‘Yellow Queen’

B.arborea
(L.) Lagerh.

挿し木繁殖の状態
Brugmansia   2000.1.17挿し木   3.8鉢上げ(3.5号ポリポット)