タンポポ調査・近畿2005

平成20年度は「タンポポ調査2010」に向けて―雑種タンポポの現状を探る―として三重連絡会主体で実施の予定だそうです。

実施要領・説明会が2008年1月19日13:00〜17:00 大阪市立総合文化センター 電話06−6345−5000

「ふわふわ〜む」も「タンポポ調査・近畿2008」実行委員会が主催する調査に協力参加をします。

主催団体である(社)大阪自然環境保全協会 三重県実行委員会
http://www.nature.or.jp/shoko/Tampopo/Kinki_2005/Mie/MieIndex.htm
この説明会に皆さんも参加しましょう。
そして
さあ、今からタンポポ調査(ちょうさ)をはじめよう。

質問(しつもん)です。タンポポ調査は何のためにやるんですか?

地球を守るためさ。

そんなのじゃわかんないよ。

そうだよな。じゃあ、とりあえず、タンポポの花をつんで自分で楽しむこと・・・。
幸せな気持ちになれるってことにしておこう。

ぼくは、タンポポの見分け方なんかよ〜く知ってるよ。
セイヨウタンポポは総苞片(そうほうへん)が外側にそり返っているんだってさ。
図鑑に書いてあったわさ。日本のタンポポは反り返りがないからすぐに分かるんだ。


君はよく勉強してるんだねえ。ところがどっこい、実際にタンポポの花を摘んで色々とみていくと、ニホンタンポポの中にも総苞片が反り返っているのや、ちょっとだけ反り返っているのもあったりして、けっこうややこしくなってきているのさ。

ふ〜ん、そんなモノなのかな?じゃあ、タンポポの見分け方をもっと詳しく教えてよ。

それじゃあ、野外に出てタンポポの花を探しに一緒に出かけよう。
まず、よく間違えやすいのがこのようなものだからね。
軸が途中で枝分かれしていたりするよ



そしてこれがタンポポなんだ。
みんなもよ〜く知ってるよな。

この絵を見るとさっきの総方片の形だけど、外に反り返っていないようだな。
だから日本タンポポかもしれないね。軸は根元からまっすぐに1本ずつ立って、上に花が咲いているねえ。
途中で枝分かれはしていない。
ところでタンポポの花はどれだと思う?

花はどれって? 黄色のところが一つの花なんでしょ?

ところがどっこい、正確に言うと花弁がたくさん集まって一つの花みたいに見えているだけなんだよ。
タネを調べてみると、そのことがよく理解できるのだけど、絵の左上部分で断面の絵の説明をよ〜く見てほしいんだな。一つの花に一つの種子ができて、それが白い綿毛(わたげ)を持つようになると風にのって遠くまで運ばれるのさ。

ふ〜ん、タンポポっておもしろい花なんですね。

つまり、花弁は5枚の花びらからできていて、5つのおしべの内側にやくがあり、それが下から伸びてくると受粉ができるようになる。これらはがくが変形したものなんだ。
そしてそれらの花弁が50〜100ほど集まったものが頭花になっている。
私たちには一つの花に見えていたけど実は100ほどの花の集合体だったんだな。
そしてその花弁を周りから緑色の総苞(そうほう)で取り囲んでいる。
内側から総苞内片(ないへん)が、次に総苞外片(がいへん)と呼ばれるものが覆っている。
これから観察する最も注目する部分は小角突起(しょうかくとっき)と呼ばれている部分なんだけど、この形が反り返っていたりするんだな。

もっと具体的に見分け方を教えてくださ〜い。

それじゃあ、いよいよタンポポの見分け方だけど、まず、一番分かりやすいのが白い花のタンポポだね。

白花タンポポってあるのかしら?

先ほどの小角突起の部分が大きいのが特徴で、この形の変化に個体差が少ないのがシロバナタンポポなのさ。
シロバナタンポポは受粉しなくてもタネがつくれるんだから「クローン」だよな。
シロバナタンポポは上が平らな形に近い。

次はキイロタンポポ! 日本のタンポポは反り返っていない。

実は中間型もあるんだ。西洋と日本との交雑で、複雑な形のものも見られるからややこしい。
花の色、花びらは黄色だよ。花を真横から見てみると中央部分が少し丸みを帯びている。
キイロタンポポは上が丸みを持っている。
総苞外片が完全に反り返ったり、少しだけ反り返っているのもあったりするから慣れないとこんがらがってしまうよな。種子ができてると、もっと詳しく調べられるよ。
それと花粉を顕微鏡で拡大して観察するとさらに詳しく分類が可能になるんだよ。
     
日本のタンポポは関東タンポポ、東海タンポポ、セイタカタンポポなど色々とある(
図鑑では13種、15種など)んだけど、どれも特徴は種の大きさが大きいってことだな。
種の形は大型で種の色はうすい黄土色!これが特徴さ。
そしてこれらニホンキイロタンポポは受粉しないと種子ができないんだね。
ここで少しだけ整理をしておこう。

    在  来  種     外  来  種
・種子をつくるには他の株の花粉を必要 とする
・花粉を受粉させるには昆虫が必要
・花が咲くのは春の季節だけ
・夏には他の雑草と共存するため休眠す る(畦で生き抜いてきた)
・種子は大きくて重いので飛びにくい
・種子をつくるのに花粉を必要としない
・夏場の休眠性を持たない
・開発された場所で長期間、花を咲かせる ので繁殖力が強い。
・種子は小さくて軽いので遠くまで分散し  やすい
・やせている土地でも生育できる

花粉調べから総苞外片が反り返っていても在来のものであったりする。
このように在来種と外来種との交雑種も見られるようになってきた
意味することとは?


日本にはもともと20種余りのタンポポが地域的に分布していたんだけど、明治になってセイヨウタンポポが入ってきて、大規模な開発が進むにつれて急速に分布を拡大していったのさ。
だからセイヨウタンポポは都市化との関わりが深いと言えるよね。
これに比べて在来の黄色タンポポは農村的環境とともに人里で育ってきたものだから開発化とともにその姿が急激に減少しているんだな。

へえ〜っ、少しだけ分かってきたぞ。次は外来種・・・

次の絵を見てごらん。これらは外国から日本に入ってきたものだよ。
食用とか観賞用に持ち込まれたとか、あるいは鉄道や道路沿いに全国に広がっていったのさ。
花粉がなくても種子をつくれるし、花を咲かせる時期もずいぶんと長期間で、冬でも咲いているのを見たことがあるだろ。
花は晴れていれば3日間も咲くんだよ。夕方に閉じて・・。また明日・・。
横から見ると最初に咲いた日の形はとがって見えるけど2日目は丸くなってるんだぞ。
花を真上から見ると・・・。
           
スケッチ絵を見て分かるように外来種の特徴は小角突起がないということ、それと総苞の色が少し黒味を帯びたような緑色をしていて、しかもつやがあるってことかな。
これも種子の色により見分けがしやすくなるよ。茶色に近ければセイヨウタンポポだ。タネの表面の色に赤みがあればアカミタンポポと言えそうだね。
日本の在来のタンポポに比べると、種子の大きさは小さいので、それだけ風に乗って遠くまで飛んでいけるんだよな。

そのほかにもあるのですか?

岡山県吉備(きび)地方に局部的に見られるキビシロタンポポというのも見られるかもしれないね。
花の色はクリーム色というか、うすい黄色をしている。背丈が低くて花はロート形に咲くよ。

このキビシロタンポポも受粉せずにひとりで種を作ることができるんだ。
特徴は小角突起が小さいということと、種子の大きさが大形で黒味を帯びているということさ。

よお〜っし、タンポポの不思議が分かったからいよいよ出発するぞ〜っ!

そうだな。調査をすることで身近な自然に関心を持って、そして実際に自分で質的な違いとか変化に気づいてもらうってことはとっても大切なことなのさ。
実際に調査に出かけると、地域ごとに違った種類が見られたり、西洋タンポポばかりだったりするよなあ。
そこでおじさんの「ふわふわ〜む農園」では4種類のタンポポが見られるように管理をしてるんだ。