ヒロヘリアオイラガ(広縁青棘蛾)
Since 2000/07/29
Last updated on 2011/06/28


 我が家のモミジにイラガ(ヒロヘリアオイラガ)の幼虫が大発生しました。知る人ぞ知る毒虫で、刺された経験のある人は、その痛みを一生忘れないといいます。私は10年ほど前に柿の木でヤラれたことがありますが、久しぶりに姿を見て、そのときの激痛をマザマザと思い出しました。

 この幼虫はたくさんの枝分かれした刺毛で武装しています、刺毛は注射針のように中空になっていていて、触れると毒液が出ます。刃物で切られたような激痛があり、小さな赤い発疹が出来ます。見かけはあざやかな緑色で綺麗ですが、素手では絶対に触れてはいけません。

 ふつうは殺虫剤(スミチオン乳剤やオルトラン水和剤)で退治するようですが、今回はとりあえずピンセットで200匹ほど取り除きました。その作業をしていて、同じ木(モミジ)にカマキリが多いことに気づきました。カマキリがイラガを狙って集まってきたようです。試しにカマキリの前にイラガの幼虫を置いたところ、カマキリは飛びついて2本の鎌でイラガの幼虫の腹を破り、暗緑色の体液を食べはじめました。その様子を写したのが次の写真B〜Dです。(撮影日:2000/07/29)

 モミジの幹を調べると、スズメノショウベンタゴと呼ばれるイラガの繭の抜け殻も4〜5個見つかりました(写真E)。ということは、筆者が気が付かなかっただけで、昨年もイラガの幼虫が発生していたことになります。

  (写真はクリックすると大きくなります。)






【追記 2007/08/03】

 今年(2007年)はイラガの当たり年のようです。畑に植えている柿の木や自宅生け垣のアケビ、庭木のモミジなど、あちこちで幼虫が発生しました。初齢段階で発見したものは、写真Fのように葉裏に群棲しています。それで葉っぱごと切り取って処分しました。成長して広範囲に分散したものは1匹ずつ火ばさみやピンセットでつまんで、水を張った空き瓶に落とし、水葬にしました。

 イラガの幼虫は成長に伴って棘などの外観がかなり変化するようです。写真Gの2匹はどちらもヒロヘリアオイラガ(広縁青刺蛾)ですが、外観はかなり異なります。左側の細かい棘がたくさん生えているのが終齢幼虫で、右側の大きな棘があるのが若齢幼虫です。

 ヒロヘリアオイラガは外来種です。在来のアオイラガとは、@幼虫の背中の帯状模様の中央に一本線がある、A幼虫の頭側に先端が朱色の棘が1対ある(アオイラガは黒)、などの違いがあるようです。私がこれまでに見たアオイラガはすべてヒロヘリ〜だったような気がします。

 棘だけになった幼虫の残骸を柿の木で時々見かけました。鳥が食べるんだろうと思っていたら先日、アシナガバチ(あるいはキイロスズメバチ?)が幼虫を襲って食べているところを目撃しました。イラガの天敵はカマキリだけではないようです。できれば、ハチがイラガの幼虫を襲うところを写真に撮りたいものだ、と考えています。



【追記 2008/07/22】 イラガの繭(まゆ)

 プラム(品種:サンタローザ)に発生したヒロヘリアオイラガの幼虫を退治していて、すでに木のあちこちに繭(まゆ)が作られていることに気付きました。幹の分枝部や瘤の近くに多いようです。巧みに樹皮に擬装しており、そのつもりで探さなければ、なかなか見つけられません。ペーパーナイフで剥がして、その前後の状態を写真に記録しました。撮影は2008年7月19日。


【追記 2011/06/28】 成虫

 自宅の網戸にとまっていたアオイラガの成虫です。

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