Vの作曲家


リカルド・ヴィーニェス Ricardo Viñes (1875-1943)

スペインのピアノ奏者,作曲家。1875年2月7日(5日の記述もあり)レリダ(Lérida)生まれ。7才で生地の教会オルガン奏者,ホアキン・テラザ(Joaquín Terraza)に師事。1885年にバルセロナへ出て,バルセロナ市民音楽大学へ進学。ジョアン・バプティスタ・プジョールにピアノを,フェリペ・ペドレルに和声法を師事。1887年にピアノ科で一等。次いでペドレルの勧めを受けて1889年にパリ音楽院へ留学し,シャルル・ド・ベリオに師事。1894年に一等を得て,翌年から演奏活動に入る。パリの新進芸術家のグループ【アパッシュ(Les Apaches)】の一員になるなど,進歩的な芸術に共鳴。当代随一のコンサート・ピアニストとして,ドビュッシーやラヴェルのピアノ作品を数多く初演したほか,後進の育成にも熱心で,マルセル・メイエ(Marcelle Meyer)やフランシス・プーランクらが弟子に名を連ねている。生涯の大半をパリで過ごした彼も,1940年代に入ると,程なくマドリード音楽院ピアノ科の教授となってフランスを離れ,1943年2月19日のカタロニア音楽会(Palau de la Música Catalana)を最後に演奏活動から引退。1943年4月29日,バルセロナにて死去した。ドビュッシー『金色の魚』や,ラヴェルの『古風なメヌエット』,『哀しい鳥』はヴィニェスに献呈されている。(関連サイト:リカルド・ヴィーニェス国際ピアノコンクール


主要作品
 ※確認できたものは,以下二点と詳細不明の歌曲三点だけです。

ピアノ曲 ・4つの頌歌 cuatro homenajes (1924) <p>
・2つの頌歌 dos homenajes (-)...サティ,セヴラックに献呈されたもののようです。


ヴィニエスを聴く


★★★★
"Fantasia Bética (de Falla) Cantos Màgicos / Suburbis / El Carrer, el Guitarrista, el vell Cavall / Gitanes / La Cegueta / L'home de l'Aristo (Mompou) Cuatro Homenajes (Viñes)" (Telos : CD tis 005)
Joaquin Soriano (piano)
既に作者自身の演奏によるピアノ曲集も登場し,選択肢は多くなってきたモンポウ。敢えてこのCDを採りあげる意義は余り多くないのかも知れません。モンポウ・ファン以外にとってこのCDの魅力の大半は,恐らく世界初録音であろうリカルド・ヴィーニェスのピアノ作品全集(と言っても,僅かに4曲)が併録されていることでしょう。ヴィーニェスはスペイン系でありながら,ドビュッシーやラヴェルの殆どのピアノ作品を初演した往時の大ピアニスト。同じくスペイン出身でありながらパリ暮らしが長かったモンポウとは似たところがあると言えるのかも知れません。サティ,ファルグ,フォレ,ラヴェルの4曲中でも,お仲間だったラヴェルに捧げた一曲はかなり本家の語法を上手く模倣しており,やはり好きものは伊達じゃなかったと感心しました。器用な人だったのでしょう。ピアノはパリ音楽院でペルルミュテルに学び,ウィーンではブレンデルにも師事。3つの国際コンクールに優勝した経験を持つ御仁だそうで,現在はニューヨークのマンハッタン音楽院で客員教授職にある人物。技量は大変達者です。

(2004. 6. 30 upload)