ガンコ山ツリーハウストップ   風ボタル カリフォルニア風車群 No1 No2 No3 No4  No5 

                           風ボタル カリフォルニア大風車群へ  No6  
                                 風ボタルは眠らずに語る   

                ー カリフォルニアに風力発電が多いのは、風力発電など分散型再生可能エネルギーを電力会社
                が買電を義務付けられ、且つ州がアボイデッド価格を新発電業者に有利に設定したことによるの
                ですね。
                風ボタル
                「そう、電力が投資の対象になったことが、大きい、当時の風力発電の建設費用は分りませんが
                初期は数十キロワットのものだから、小金持ちが株式投資と同じように、投資したわけでしょうね.
                米国のエネルギー政策ではよくインセンティブといいますが、再生可能エネルギーを普及させる
                ために州がこのときは投資家にインセンティブを与えたのですね.しかし、それは当然消費者にも
                跳ね返ります.
                カリフォルニアでは再生可能エネルギーの比率が高いので、電気代が高いといわれる所以です.」
                −えっ!グリーンエネルギーを導入すると電力料金が高くなる?
                「一理、あります。現にカリフヲルニアでは、もっとも市場支配力のある電力会社と契約している
                カスタマーは、再生可能エネルギー普及の為の料金を上積みされて徴収されています.
                実際に消費者が再生可能エネルギーを選択した場合は、リベートを出すとか、この場合は、
                カスタマークレジットと言い、カスタマーに対するインセティブ政策ですね.
                カリフォルニア州の電力料金は、他の州の平均より1.5倍高いといわれていました。
                それでも日本の電力料金の半分ですが。 
                しかし根本的になぜカリフォルニアの電力料金が高いかといえば、再生可能エネルギーの
                普及だけとは、いえません.
                州は、カリフヲルニアの75パーセントの市場支配力を持つ、3つの民有の電力事業体(Utility)の
                独占に問題があると考えたのです.又これらの電力会社は、原発を所有していました。
                米国では、原発の安全コストを考えた稼動コストは高いというのは常識です.」
                
                ー話を元に戻して、〈1978年〉のパーパ法ー再生可能エネルギーの買電を義務つけたーと
                 カリフォルニア州の右肩上がりのアボイデッド価格の長期契約(SO4)の設定により、
                風力発電に投資が集まった
                そして、
                このとき、電力が投資の対象になったこと、そして卸売り市場が形成がされたことは
              同時に後のカリフォルニア大停電を誘引化する病の初期段階を生みだしてしまったと.

                これは、一体どういうことです?風ボタルさん
                風ボタル
                 『うーん、これは難しい問題だが、米国の目指すエネルギー政策の構造的副産物と言って
                よいかもしれません。電力危機は単純な需給のバランスの問題ではありません.
                1978年以来米国の政策は一貫しています.
                国家としても州としても≪エネルギーの安全保障≫です.
                一方≪公益≫ということがあります.≪公益≫対≪独占≫の闘いがあります.
                エネルギーの安全保障政策なんて国家としてあたりまえのようですが、米国が目指している
                のは外部資源に頼らないエネルギー自立なのです.米国のエネルギー源は原子力が20%弱
                石油は2.4%でしかなく、80パーセント近くを自国資源で賄っています.
                自国石炭が50%強、天然ガス、水力とつづきます.                 
                日本は全く逆で、8割以上を原子力はじめLNG、石炭、石油という順で外部資源に頼っていて、
                まるで安全保障など議論にもならないような状態なのです.
                ま、それは、ともかく≪エネルギーの安全保障≫の面から見れば、自国資源の最大効率利用化
                エネルギーの多元化が必要になってきます.この面では、新しい投資、新しい事業者が必要と
                なってくる。
                一方≪公益≫とは自治権の具現化といってもよいもので、各州の公益事業委員会は電気、通信
                 水道など、あらゆる公益事業に対して、安全なサービス、適正な価格供給で公益が実現するよう
                規制権法案立案権を持っています. カリフォルニアでは、伝統的に大民有会社の独占と対決して
                きました.≪安全保障≫の面から見たエネルギーの多元化、≪公益≫対≪独占≫からみた多元化
                いずれの面から見ても、新しい投資、新しい電力事業者を集める「電力自由化」に帰結します.
                1992年連邦政府はエネルギー政策法を施行、卸売り発電の自由化を認めました、また同時に
                再生可能エネルギー商業化のための減税、生産インセンティブなどの支援措置などが盛り込まれ
                ました.以後州内外間の卸売り取引が活発になりました.電力の卸売りマーケットが拡大します.
                1998年カリフォルニア州公益事業規制委員会は懸案の3大Utility(市場シェアの75パーセントをもつ)
                の独占に対して、発電部門の売却を迫り、3大Utilityも過大な設備投資負担から逃れる為、
                受託しました.カリフォルニアの3大Utility圏内は、大半が競争的卸売り市場の時代に突入しま
                した.
                今まで、≪安全保障≫と≪公益≫のため「競争」と「投資インセンティブ」という薬で、肉体変革してきた
                米国の電力政策には、供給のモチベーションより投資に対して無秩序な利潤追求が始まるー即ち
                「電力への投機活動」という病のの芽があったわけです.』
                
                ーそして、あの2000年その芽が一挙に噴出して。。。。。
                風ボタル
                『売却で多くの発電部門が、州外に移っていたカリフォルニアが狙い撃ちされたのでしょう。
                 見えない投機の手が時期を狙っていたのでしょう。』                               
                注)
                2000年カリフォルニアの卸売り電力市場Power Exchangeは天文学的と言われる卸売り電力の
                高騰を起こし、3大電力Utilityは債務超過に陥り電力を買い入れることができず、このうち
                PG&E社が倒産。
                卸発電業者が需要期に意図的に供給を調整し、市場価格を吊り上げた疑いがもたれている.
                なお、 州にまたがる取引の管轄は連邦規制委員会にある
                現在は州が代行して買い入れている状況で州の財政を圧迫している.
                危機はまだ続いている。
                カリフォルニア電力危機の概要については 
                http://www.us-lighthouse.com/special/business/2001/0716_1/index.html のレポートが
                解かりやすい。
               
               ー風ボタルさん、この美しい風車の景色の中に、アメリカの色々な顔が詰まっているのですね.
                 あっ、夜が明けてきましたよ。もう。−
              
               再び、黄金色に変わる大地を見て、風ボタルは思った。
               わが日本では、真の意味での≪安全保障≫や≪公益≫を獲得する為に、どれだけの議論と
               闘いをしてきたのだろう。 エネルギーの8割を外部資源に頼る日本で、あたかも電力は
               あるのがあたりまえのように、経済が成り立ち、それでいてエネルギーの質の是非だけを
               論じている.
               
               今後、カリフォルニアでは国や州のレベルだけでなく、市民みずからがエネルギーの安全保障の
               獲得のために動き出すであろう。    
               実は、それを探り出すのが風ボタルの任務であった。  
                                       
                                           No7 風ボタルカリフォルニアの州都へ つづく 
               
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