コイのなかま



コイの仲間は日本に生息する純淡水魚のほとんどを占める大きなグループですが、
海域ではほとんど見る事ができません。
唯一ウグイの仲間には、海と川との間を行き来するものがいます。
とはいっても、汽水域までであれば、下流域に棲む淡水魚たちが進出することは稀ではありません。






モツゴ
下の場所にいたモツゴ
海岸
小河川河口部。すぐ後ろはもう海である。(太平洋側河川、3月)

モツゴ

海域汽下汽上淡水陸上

河川下流域や湖沼などで見られる、最も一般的な淡水魚の1つ。
本来は、汽水域にまで降る習性はないのではないかと考えます。
この個体は、おそらく上流の溜池などから流下してきたものが、戻れなくなったのでしょう。
数個体を同所で確認しました。




フナ
いわゆる”ギンブナ”。西村氏が採ってくれました。感謝。(伊勢湾流入河川、10月)

フナ類

海域汽下汽上淡水陸上

フナの仲間は全国各地で見られるごく普通の淡水魚ですが、 もともと河川下流域に多い魚で、時として河口付近にまで現れることがあります。
上の個体は河口付近の船溜りの中にいたものです。
河口付近で見られるフナの傾向として、ほとんど”ギンブナ”であるように感じますが、 もしかすると、他のフナ類よりも塩分には特に強いのかもしれません。
”ヘラブナ”なども下流域には多い魚ですので、いるかもしれませんが。




ウグイ
ウグイ(紀伊半島河川産、8月)

ウグイ

海域汽下汽上淡水陸上

濃尾平野をはじめ、各地の汽水域で見られました。
この魚は上流から下流までみられる淡水魚ですが、 中部地方太平洋側の河川下流域では、比較的水質がよい、大きめの河川、 及びその支流で多く見られるようです。
また、同じ仲間のマルタが降海することはよく知られていますが、 ウグイも時として内湾でも見られる事があるようです。
中部地方では、春先から幼魚が汽水域でよく見られ、 ある程度の大きさまで汽水域で過ごす個体群があるようです。


河口で釣れた。
(四国東岸河川産、9月)




ニゴイ
コウライニゴイ(四国太平洋側河川産、9月)

ニゴイ類

海域汽下汽上淡水陸上

濃尾平野他、各地の汽水域にて確認しました。
河川中流〜下流域にかけて多く見られる淡水魚ですが、汽水域で見られる機会も多い魚です。
長良川河口堰の魚道の中でも、大きなニゴイが棲みついている?のを見かけました。
基本的には底棲動物食だと思いますが、魚も食べるようで、 夕方、大きな個体が小魚の群れに突っ込んで、捕食しているのを見たことがあります。
何でもよく食べるわりには飼育下では痩せやすいので、長期飼育は意外と難しい魚なのですが、 養殖魚用の餌などを与えると良いようです。
ニゴイとコウライニゴイがいますが、種間で汽水域への降下に差があるのかどうかはわかりません。


汽水域にも多い。恐らくこれもコウライニゴイ。
(四国太平洋側河川産、9月)


上面のようす。
(四国太平洋側河川産、9月)




コウライモロコ
コウライモロコ(伊勢湾流入河川産、8月)

コウライモロコ

海域汽下汽上淡水陸上

この魚もニゴイと同じように河川中流〜下流域でよく見られる淡水魚です。
濃尾平野から西では割と普通に見られますが、 汽水域においても幼魚を中心に少なからず見られます。
この魚は琵琶湖産のものがスゴモロコ、それ以外のものがコウライモロコと呼ばれていますが、 移植もあり、外見のみで100%正確に判断する事は絶対に不可能だと思われます。
そもそも別種とする程違うのか、何故琵琶湖産のみを分けたのかについても甚だ疑問が残りますが、 ここでは便宜上コウライモロコとしておきます。




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