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「維持水量」に係わる諸問題
静岡県は、天竜川の維持水量を下回る時があるので、日量で160万トンも余剰水があるのに、その用途転用は
できない・・・・と主張しています。
簡単に、天竜川の状況をみたいと思います。
遠州地域の水瓶は天竜川の佐久間ダムになっています。(都田川ダムからも僅かですが取水しています)
佐久間ダムの下流に、秋葉ダム、船明(ふなぎら)ダムが建設されてきました。
尚、豊川水系には、宇蓮ダムがありますが、佐久間ダム下流で天竜川に注ぐ支流(大千瀬川)から導水トンネルが設けられ、水を融通しています。
さらに、佐久間ダムから、豊川上流に導水トンネルが設けられ灌漑期に5000万トンが放流されています。
■佐久間ダム 昭和31年完成
■秋葉ダム 昭和33年完成 詳細
水利権
農水 12.401 m3/s
工水 3.158
上水 1.221
計 16.78
■船明ダム 昭和52年完成 詳細
水利権
天竜川右岸
農水 23.572(m3/s)
工水 − (日量55000)
上水 1.623
計 25.195
天竜川左岸
農水 45.009(m3/s)
工水 0.932
上水 2.503
計 48.444
左岸・右岸の総計 73.639(m3/s)
■秋葉ダム・船明ダムからの最大取水量(水利権水量)・・・90.419(m3/s)
■実取水量(平成12年度)・・・・・・・・・43.843(m3/s)
維持水量について
船明ダム下流の鹿島橋地点において、維持水量 85m3/sが決められています。
■その根拠について、国土交通省浜松工事事務所の見解は・・・・
| 『維持水量は、当初100トン/秒あったが、「秋葉ダム」を造った時に水利権として、15トン/秒を取水することになったので、引き算で85トンが決定された。絶対的なものではない。』 『天竜川はとても恵まれた水量である。大井川(安倍川?)は5トン/秒しかない。・・・この維持水量も地域の総意で決まるものである。』 『静岡県から申請があれば許可する方針である』 ・・・・・静岡県の判断次第であることを強調されました。 |
■国土交通省・河川局水政課にも聞いてみました。
ここも明快です。
維持水量を下回った時があっても、余剰水の転用は問題ない。
水利権者が合意すれば問題ない。
■静岡県の決断次第ですが・・・・
(1)[秋葉ダムが造られた時に、維持水量が決定されたとしても、その後に船明ダムが建設され、最大時には37.6m3/sも取水
されています。・・・・・当然のことながら、鹿島橋においては、その分の流量は減少していることになります。
(秋葉ダムからの取水量のみでなく)船明ダムの取水量も勘案し、維持水量の見直しがされなければならないものと考えます。
(2)維持水量のガイドラインというものがないのでしょうか?
維持水量そのものをむやみに高めにしておいて、新たな水源確保の口実にされていく恐れがないものでしょうか?
静岡県の西部・遠州地域においては、この85m3/s(維持水量)を下回る時があるので、余剰水(水利権水量に対して、実使用量を比較しますと、日量160万トン余(平均)の余剰水があります)の転用ができないとして、新たに太田川にダムを建設して、上水の確保を図ろうとする計画が進んでいます。 静岡県の見解1 見解2
B静岡県は、維持水量を下回わる事例をことさら強調しますが、下記の調査のように鹿島橋では、平均して122.60トン/Sの流量があります。
■参考資料(国土交通省データによる)
鹿島橋地点における・・・
@流量 (m3/s)
最大 4187.12 豊水 127.10
平水 96.50 低水 80.07
渇水 40.63 最小 29.23
平均 122.60(m3/s)
年総量 38億6624万(m3/s)
A流域面積 4880km2
