W.不定期刊行 学び続ける教師だより
 
45.北海道師範塾車座講座in旭川に参加しました! 【H29.6.24】
 
旭川文化会館の第3会議室で行われた車座講座。
北海道教育庁上川教育局の中島局長はじめ24名という大盛況だった。
 
1.全ては子ども達のために(塾頭講話)吉田洋一塾頭
今回は、いきなりプリントの問題を解くことから始まった塾頭講話。
「一定の条件化では個人情報を明かしても良いか」や「虐待児童対応は、その子の意思を最優先にすべきか」など難問ばかり。
私は6問中3問しか正答できず…タラーン。 (-_-;)
でも教育局の方も難しいと仰っていたので、この結果は仕方ないかもしれない。
吉田塾頭は「自分の考えた枠に囚われてはいけない。状況によって変えていく必要がある」と最後の方で語っておられたので、これを良い機会として考えたい。
 
 
 
2.教育の今日的課題について(特別講演)中島康則局長
北海道教育庁上川教育局長による特別講演。
私がメモした中から何点か紹介する。
 ◆上川地区は落ち着いているが、恐ろしい勢いで少子化が進んでいる。
  そんな中で子供の増加している東川町は、スーパー食育などもあり給食が美味しい。
  また医療費は15歳まで無料など子供中心の施策が行われている。
  町によっては学校の有無が町の存続と関わってくるとも言える。
 ◆教育再生総合会議の第10次提言の見た目は、これまでと大きくは違わない。
  しかし表現が大きく変わり、以前は「子どもが?」という書き方の多かったのが、「教員は?」とか「教職員は?」という書き方が増えている。
  これは教員の長時間勤務解消を目指していると考えられる。
  実際に、教員採用試験を受ける人は全道で今年度300人くらい減っている。
 ◆「チーム学校」と言われて久しい。
  その中で地域との連携が重視されている。
  先の第10次提言では、その連携内容として生徒指導、部活指導、校務分掌など子供と接する以外の全てが入っている。
  文科省も教員の負担軽減を本気で考えているのだろう。
この他にも興味深い話が盛り沢山だった。
 
3.特別支援学級+持ち上がりの学級開き(実践発表)S先生
教師養成講座修了生の実践報告第1弾。
4期生のS先生は車座講座in北見で実践報告した子を持ち上がったそうで、新年度の取り組みについて報告した。
少々たどたどしい雰囲気もあったが、頑張ってる感じが伝わってきて好印象の報告だった。
内容的には、学級開きに関わる指導に絞り込まれていたので分かりやすかった。
また校長先生からいただいたアドバイスの活かし方など、職場からどの様に支えてもらったかも分かりやすく、若い方には参考になる内容だったと思う。
 
4.新規場面への不安を減らすための指導(実践発表)K先生
同じく第2弾。
新しく担任することになった子に行なった指導について報告した。
話し方が堂々としている上、話が明瞭でハキハキしており実に格好良い。
内容的には、こちらも新学期に入って直ぐの指導な上、特定の子への指導に絞り込まれていて分かりやすかった。
手立てが詳細に説明されており非常に参考となる報告だったと思う。
 
5.「学校力向上」の取組と教頭の役割(実践報告)池田潤先生
こちらは北海道師範塾理事による実践報告。
「当たり前のことが当たり前にできる学校にしていく」を目標に取り組んでいるという報告だった。
時間の関係で学校マネジメントと人材育成の部分しか話されなかったが、正に「当たり前のことを?」で取り組んでいると分かる内容だった。
ただ時間が足りないので言い尽くせていない印象だったので、もう少し事前に内容の絞り込みをしておくべきだったように思う。
 
6.「どこから、何をはじめるか」(実践報告)伊藤新吾先生
同じく理事の実践報告。
いきなり特別支援学級の担任にさせられ「何から手をつけようか」と迷った…からスタート。
「教室の準備」「授業の準備」「教材の選定」の3つに絞って実践したらしい。
こう書くと大雑把な実践報告のように感ずるだろうが、実際は非常に緻密な実践がなされていた。
あれが「雑な実践」なら私の実践は「論外な実践」だろう。
「共感・共観・共汗で支える」という締めの言葉も良かった。
是非、若い方たちに聞かせたい素晴らしい実践報告だったので…残念!
 
 
 
 
 
 
7.指導助言 長谷弘之先生/北海道旭川高等支援学校長
       佐藤潤一先生/北海道教育庁上川教育局教育支援課長
お二人の先生のご助言から幾つか紹介する。
 ◆S先生の実践では、みんなで力を合わせるという視点が素晴らしく、今後も大切にしていってほしい。
  子供たちを集中させるためには学習が魅力的であることが重要なので、その様な授業を目指してほしい。
  また、これらの実践を記録し、整理することが今後実践力を高めることになる。
  それら2点は一層の努力をしてほしい。
 ◆K先生の子供と共に喜び合う姿勢は、ぜひ今後も続けてほしい。
  自分から行動する子に育てることは意欲を引き出すのが難しく、それだけに大事に取り組んでいってほしい。
  また、コミュニケーション力をどうやって育てるか…も大きな課題なので考えていってほしい。
 ◆校長先生と教職員の間に池田教頭が挟まることで、学校が組織化しているのだと感じた。
  できれば、それぞれの内容についてジックリ聞きたいと思った。
  汗を流しながら動き回っていると眼に浮かぶレポートだった。
 ◆伊藤先生の実践は大変素晴らしい。
  まず情報収集して準備したのが良い上に選んだ教材も良い。
  子供が学校に来たくなる授業ができているのも良い。
  この様な実践を通常学級にも広めてほしい。
手前味噌で恐縮なのだが、私がメモしていた自分の意見と結構重なっていた。これは嬉しい。
 
8.普通学級のグレーゾーン児童への対応(理事講座)齊藤
理事講座の第1弾。
まあ前座と考えていい。
普通学級にグレーゾーン児童への基本的な対応の仕方をクイズを交えて紹介し、どんな恐ろしいことが現状では起こっているかを紹介した。
喋っていて、自分で自分の話し方が今イチたどたどしく、言葉の練り込み不足を感じた。
また、もう少し話す内容を明確にし、事例紹介を多くした方が良かったように思う。
理事の池田潤先生からは、
 ◆中身は分かるが平板すぎたので、もっとアクセントがほしかった。
  若手に、どこまで内容が伝わったかは何とも言えない。
…との意見をいただいた(と言うか無理矢理に語っていただいた)。
 どうも、ありがとうございます。
 
 
 
 
 
 
 
9.発達障害のある心理的支援が必要な子供たちへの対応(理事講座)藤根収先生
理事講座の第2弾。
ここからが本番という感じ。
「社会的養護」をキーワードに熱く語られた。
特に感じ入ったのは次の部分。
 ◆大人への不信が強い子の多い施設の子には安心や安全を感じさせたい。
  だから今回の実践報告や講座で出てきた対応への手立てが必要となる。
  そして褒めてあげ、褒め続ける。
  それらを様々な人が連動していかなくちゃならない。
正に「チーム学校」。
 
10.次期学習指導要領 特別支援学校 「社会に開かれた教育課程」の原則(理事講座)鈴木重男先生
理事講座第3弾。
いつもながら熱すぎる鈴木先生の語りと実践に圧倒される。
理事の伊藤先生と「凄いよねぇ」と、ただただ感心して聞いていた。
 
11.上川高校での教育実践を振り返って(理事講座)太田眞先生
理事講座の最後を締めくくるに相応しい内容。
上川高校の実践を紹介しつつ日本の教育全体を考えさせる内容だった。
メモから幾つか紹介する。
 ◆今後の日本は何を目指すのか…が大切になってくる。
  北欧の様に税金は高いが平等…を目指すのか。
  努力したら儲かる…が良いのか。
 ◆OECDは国家を無くす方向で考えている。
  日本は、それに乗ってしまって良いのか? 
  日本には日本…というものがあると私は思う。
 ◆学校は、学校長が替わると何もかも変わってしまいかねない。
  そこで地域との連携が生きてくる。
  地域から毎年依頼が来ると、学校長が替わっても大切な部分は変わらずに続いていく。
特に、最後に紹介したメモは戦略的な学校運営を感じさせられた。
 
12.新学習指導要領とこれからの学力育成(特別講義)佐藤潤一教育支援課長
実践報告の助言者をしていただいた佐藤先生の講義。
紙幅の関係で2点のみ紹介する。
 ◆どんな子供をこの地域で育てたいか…を地域の方々と相談し、思いを共有して一緒に子供を育てていく。
  それが「社会に開かれた教育課程」となる。
 ◆カリキュラム・マネジメントは単に教育課程だけではない。
  学校全体だけでなく、単元を通しても、1コマの授業の中でも、子供の実態に合わせて変えていけば、それがカリキュラム・マネジメントとなる。
朧気ながらカリキュラム・マネジメントについて理解できたような気がする。
 
この後は懇親会。
和やかな雰囲気の中で楽しく過ごせた一時だった。
 
 
 
 
 
                 文責:齊藤振一郎(札幌市立明園小学校)