児童及び教職員、保護者が校長に詰め寄ったときのやりとり


■校庭で、卒業生見送り後

児童 何で旗を揚げたのですか

校長 卒業式では国旗を揚げて、お祝いすると定められているから国旗を揚げたんだよ

児童 昨日、十二時まで話し合って、先生がみんな反対しているのに何で揚げたんですか

校長 十一時半までだよ。勝手に揚げたのではなく、決められているから揚げたんだよ。また、揚げてほしくないという人だけでなく、揚げてほしいという人もいるんだよ。反対している人のことを考え、式場に国旗を揚げたり、国歌を歌うことをやめ、屋上に揚げることにした

児童 二小は四十九年間もしなかったのに、急にやるときは前もって私たちに知らせてほしい

児童 僕たちの卒業式なんだから、僕たちに聞かないでいきなりやるのはおかしい。旗を降ろしてほしい

児童 卒業式は私たち中心のものだ。降ろしてほしい

児童 降ろせ

児童 わたしも降ろしてほしい

■児童、興奮状態になる

校長 よし、分かった。みんなの言うとおりにしよう

■校長、児童ら屋上に向かう

児童 旗を降ろせ

教頭 先生が降ろすから君たちは手を出してはだめだ

■教頭が旗を降ろす

児童 夜遅くまで話し合っても全員の先生が反対しているのになぜ揚げたのか。校長が一人で勝手に決めてやるのはおかしい

校長 勝手にやったのではないんだよ。卒業式や入学式では国旗を揚げて、国歌を歌うことになっているんだよ

児童 自分たちの卒業式なんだから、僕たちに相談しないでやるのはおかしい

A教師 子供に相談しないで国旗を揚げたのは民主主義に反する

児童 基本的人権に違反する

児童 憲法1条に違反する

児童 多数決で多い方に決めるのが民主主義じゃないか

児童 児童会とかでやるかやらないか決めるべきだ

校長 学級会で何にするか決めるのとは違う。卒業式では、国旗を揚げて、国歌を歌うとされているんだよ

児童 何度も同じことを聞いている

校長 卒業式で国旗を揚げて、国歌を歌ってほしいという人たちもいるんだよ

児童 戦争で多くの人が死んだりしている。だからやってほしくない

校長 B先生、子供にどんなことを教えているのか

B教師 歴史の事実を教えている。偏向教育をしているというのですか

校長 そうではなく、小学生としてここまでよく自分の考えがもてると思って聞いた

A教師 校長先生、子供たちは国旗を揚げたことを怒っているんではなく、自分たちで作り上げてきた卒業式を勝手に変更したことを怒っているんです。そのことを分かってあげてください

■子供たちが興奮状態になり、泣き出す子も

児童 謝れ

児童 土下座しろ

保護者 子供たちに謝ってほしい

校長 先生方やお母さん方、向こうへ行ってくれませんか

C教師 子供たちにきちんと釈明すると言っただろう。それができないのならきちんと謝るべきだ。自分たちがいたらできないのか。何も言わないで聞いただけにする

児童 先生方がいなくなってごまかそうとしているんじゃないか

校長 君たちにつらい思いをさせて、悪かった

B教師 もう、いいんじゃないか。校長先生も謝ってくれたし、三時まで国旗を揚げていることになっていたのを君たちの意見を聞いて、今、降ろしてくれたんだから。お母さん方も心配してきている。校長先生も次のときはみんなに相談してくれると言っている

児童 入学式は

B教師 入学式のときも同じですね

校長 そうします

児童 入学式には絶対やらないでください

校長 一年生は六歳なので判断できないので、先生方と相談して決めます

児童 教頭はどうなんだ

児童 教頭先生も謝ってほしい

保護者 子供たちは傷ついたんです

教頭 国旗、国歌のことは君たちに相談することでないと思って進めてきた。しかし、結果として、君たちを傷つけることになってしまって申し訳なかった

児童 教頭は次はどうするんだ

B教師 教頭先生も相談すべきことではなかったと思っていたけど、次のときは相談するということだからいいだろう

■校長と教頭が屋上から階段で下りる途中

児童 国旗国歌法案は一部の人が勝手に決めたことだ

校長 勝手に決めたんじゃなくて、投票で選ばれた人が国会で話し合って決めたんだよ

■児童が担任に聞きに行く。校長室のドアを開け、「校長やめろ」と言い放つ児童がいた


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