
| 弱視児の指導に関するQ&A |
クラスの中に弱視児がいたらきっと同じような疑問や悩みをもつでしょう。
小学校で学ぶ弱視児に共通した問題をあげますので
一緒に考えてみませんか。
ご意見をどしどし掲示板のほうへ書き込んでください。
![]()
| Q1.弱視児には火や刃物の扱いで危険が予想されるので 免除するか、お世話係をつけるよう配慮したほうがよい? 目が見えにくいのは本人の責任ではなく、やりたい気持ちは同じであることをまず理解してください。見えにくいから危険なのではなく、経験不足なだけなのです。また、先生の説明がよく見えなくて分からなかっただけだったりします。. Ms.Teeは経験不足を補い、「できそうだな」という自信をもたせるため、事前指導を行うようにしています。例えば電動糸鋸を使用するときは、糸鋸に触らなければ大丈夫であること、線はマジックで太く書くこと、両手でしっかり押さえないとうまく切れないこと、防塵メガネを使用すること、友だちが作業してるのを覗き込まないこと、不安なときは遠慮せず先生についてもらうことなどを指導して、何回か切る練習をさせておくようにしています。でも、個別指導ができないケースもあるでしょう。その時はどうしましょうか? お世話係については、いろいろな意見があると思います。学校生活を送る上で、友だちの手助けは不可欠です。どんなに頑張ってもできないことも残念ですがあります。そんな時は、手助けを求めるように指導しています。しかし、お世話する人と、お世話してもらう人という関係は、いかがなものでしょうか。 必要な時に必要なだけフォローしあえるクラスが望ましいと思います。 |
||
| Q2.弱視児よっては、ヘディング、飛び込み等は危険が 予想されるのでさせない方がよい? 頭部への刺激がもとで網膜剥離を起こし、視力を失う危険があります。もちろんやらせてはいけないと思います。そして本人に自分の眼について理解をさせておくべきだと思います。 Ms.Teeの経験で、頭からの飛び込みはやってはいけないと、話しておいたのに、自分の番が来ると飛び込んでしまったケースがあります。理由は先生が笛を吹いたからです。担任だけでなく学年の先生にも弱視児の視覚管理について理解しておいていただくべきでした。大事に至らなくてよかったですが・・・ 次からは、笛を吹く前に、「プールに入って。」と、声をかけてくださるようになりました。 Q3.球技が苦手な弱視児が、「やりたくない」と言ってきた。 見学させる? 子どもたちからの相談で一番多いのがボールゲームに関する悩みです。「こわい」 「楽しくない」 「きらい」・・・ 勢いよく飛んできたボールが顔や頭に当たってとても痛い思いをしたという経験をほとんどの子がもっています。そして、恐怖心が心に深く残っています。 ゲームでは勝敗がからむので悩みは深刻です。 Ms.Teeは、「今までにも同じような相談を受けたけれど、いい解決策がないんだ。見学させてくださいって頼んであげることはできるよ、そりゃ。先生や友だちに話してみたら?」と、言葉を濁すのがやっと。 その後、同学年の目の教室の友だちと、体育の授業についてお互いの考えや対策法など意見交換をさせました。こんな時は、担任の立場からアドバイスするより友だちと話すのが一番です。仲間がいること、それが目の教室の魅力です。 参考: 袋町小学校の清水先生 の実践紹介みんなが楽しめるボールゲーム Q4.意欲は認めるけれど、作業にとにかく時間がかかり 授業が進まない。 なぜ、時間がかかってしまうのか、よく観察します。ひとくちに作業が遅いといってもいろいろなタイプがあるようです。目の教室にいたのではその理由がわからないので交流学級での学習の様子を参観させてもらうようにしています。 @取り掛かりが遅い子。「教科書を読みましょう」と言われてから教科書をごそごそ机の中から探し始めたり、あわててページをめくって探し始めたりするタイプです。 A補助具の使い方に課題がある子。見えるからと、なかなか補助具を出さないでいると、つい我慢して出すタイミングを逸してしまうタイプ。「さあ、ノートに写しなさい」と言われてから、とろとろ補助具を準備していると、他の子は半分ぐらい終ってたりします。 B困っていても手助けが求められない子。説明がよく分からなかったのに尋ねることができなかったり、できないことがあるのに先生にも友だちにも頼めないで周りが気づいてくれるのをひたすら待ったり、忘れ物をしているのに言い出せないで作業が始められなかったり、プライドが邪魔してるかなと思ってしまうタイプ。 Cまだ、慣れていないだけの子。見えにくさがあっても、練習すれば上手になります。コツを習得するのにもう少し練習が必要という発達途中の子。多くの場合があてはまります。「できる」と自信さえもてばどんどん前向きに取り組めるようになります。 D自分のペースで取り組んでいる子。周囲は、見ていていらいらしたとしても、本人はマイペースで楽しんでいるタイプ。遅いからと手伝ったり、切り上げさせたりすると、当然おこります。 Eどうせできないと諦めている子。もっとも教師の配慮を待っている子です。面白さや楽しさを教えたり、できるところを頑張らせて成就感や達成感を味わわせれば、必ずやる気をみせるようになります。 以上6つのタイプを紹介しました。読み返すと、交流学級で教え子を見つめるMs.Teeの冷たい眼差しを感じてしまいますね。自分で怖いです。 回答になっているでしょうか? Q5 地図帳が見えにくいのか、授業についてこれず困っています。 地図帳は、確かに悩みの種です。視野欠損があったりすると、しんどさは倍増します。それまで教科書は読めていた軽度の弱視の児童も、地図帳の勉強が始まると、「やっぱりルーペを処方しましょう」ということになります。地図帳の表記は 中 国 山 脈 というように一文字ずつぱらぱら離して書いてあったり、川や線路を分断して地名が書き込まれていたり、紛らわしい色の上に書かれていたり、とにかく弱視児泣かせです。ですから、拡大コピーする、ルーペをもたせる、拡大読書器を使用させるというような拡大システムを整えてもそれだけでは問題は解決しません。地図を知り地図に慣れること、それしかありません。 ただここで、確認しておきたいのですが、帝国書院の地図帳が使えることと、地理の学習とは別物であるということです。地理の学習を進める上で、ねらいを達成するのに最も効果の上がる教材を使用すればよいのであって、帝国書院の地図帳が読めることにこだわったり、必要条件にするのはおかしな考えです。弱視児の中には、中学年でも日本の形を知らない子や、広島の位置も東京がどっちにあるのか関のない子がいたりします。それくらい視覚情報が少ない(足りていない)ということです。ですから、その子に見えやすい地図(教材)で、耳から入ってきている情報を結び付けて興味をもたせながら指導すれば、地理の楽しさが伝えられると思います。
情報:元弱視学級の担任M先生より 地図…については弱視学級担任をやっていたころからの悩みの種で、(ということは、今は盲学校教員に戻っています)これがなかなか指導が大変でした。 基本的にはいわゆる「地図帳」をいかに正しく読みとらせるかと言うことにつきます。 割と早い時期から(4年生になる前くらい)、地図帳を10センチ四方くらいのカードに切り刻んで 台紙に貼ってカードを作り、大都市探しとか山脈探しとか、そういった問題をいくつも用意して 地図探しゲームをやったりしたこともあります。ただ見やすさという点でのカバーはカラーの拡大読書機を使うくらい(というか、拡大読書機の使い方実習みたいになってしまいましたが) 特に拡大とかの措置はしませんでした。ただでさえ情報量が多くて入り組んだ地図は、 拡大してもあまり意味がないように思われたからです。ただし文字情報は拡大しないと読みとれませんが。 情報:普通小学校で学んでいる全盲の女の子(6年生)より 私は盲人用の地図を使っています。 これらの地図は川や山脈などを たこいとなどのいろいろな素材を使って 触って分かるようになっている地図です。 触るのでしたらこのような地図がいいと思います。 弱視者のみなさんはどうしているのかよく分かりません。 一応ご参考までにメール送らせていただきました。 HP紹介してます。 情報:地理が大好きで、フリーハンドで日本地図が書ける弱視のAさんより 小学校で私に対してどれだけ配慮された教育がされていたかは覚えていない。いわゆる”特殊教育”なるものが全くなかったことだけは明らかである。私は近くの文房具屋でおもちゃのような多くの種類のルーペを買って使った。使い方は自分で慣れてしまった。漢字や地図は母が拡大してくれた。とくに夏休みの夜、大きな模造紙に二人で書いて自家製の”超拡大地図”をつくった。(1980.11 自己主張への道 弱視者問題研究会発行 より引用) 補足:模造紙を張り合わせた大きな紙にお母さんが手書きで地図を書いてくれ、一緒に要素を書き込んでいった。今夜は北海道、次の日は東北地方と、順番に日本全国つくっていった。よく分かり、楽しくて地理は得意になった。 情報:普通中学校で勉強していたIくんのこと 学区の同和研究会で、弱視学級のIくんが交流学級で社会科の学習をしている時のビデオを見せてもらいました。Iくんは一生懸命先生の話を聞いているようですが、なぜかしょっちゅう後ろの席を覗き込んでいます。体も半分以上後ろ向きになっているのです。先生に聞いたところ、後の席の友だちがやさしい子で、地図の上にそっと指を伸ばしてIくんに教えているというのです。地図帳は最初からIくん向きに置かれているらしく、Iくんが自分で探していたのではとても説明を聞く余裕がなくなっってしまうから、二人学習の方法をどちらからともなく考え出したそうです。もちろん教師が指示したわけではありません。Ms.Teeは、感動してしまいました。ルーペを使う技術はもちろん習得させたいけれど、それ以上に友だちから必要な援助を受けれる生き方をして欲しいと思いました。 今後、このページの予定。 *、補助具を使えば黒板の文字が読めるのに使わない。 *一人だけ違う教材や課題を与えると特別扱いなの? *見えているかどうか、何度か尋ねて確認しているが、 いつも見えると答える。 *テストではよい点がとれないが、評価はどうしたらよいか。 難問がどんどん出てきます。書ける自信がないなぁ。 弱視Q&A 1ページ目に戻る 弱視児の見え方に関すること |