毒蛇と無毒蛇  
 
毒蛇と無毒蛇 1.毒蛇の種類
世界には約700種類の毒蛇が生息し、中でも特に危険なのは約300種類と言われています。毒の成分は種毎に違い、複雑ですが最近
では分析技術の発展が成分の解明を急速に進めています。多くの毒の主成分は蛋白質で他に無機物や単糖類などが含まれています。
そして、その毒作用から神経毒作用、血液凝固阻作用、出血作用に大別されています。
 コブラ科(神経毒)
全世界の熱帯地方に分布し、インドのキングコブラのように5.5mもあるものや世界一攻撃的と言われるタイパンの3.5mとかなり大型の
種から地中で生活する数十センチ程度しかないものもおり様々である。クサリヘビ科に比べ体は細く、頭は三角形ではない。
コブラを始めアマガサヘビやウミヘビにみられる神経毒は神経系に作用し運動麻痺や知覚麻痺を起こし心肺機能を失わせ死に至らしめま
す。コブラ毒は浸透性が強く皮膚に付着しただけでも体内に浸透します。また、上顎の正面に生えている毒牙から注射しますがこの毒牙
は短くひと噛みで獲物を殺す事ができませんので相手を捕まえながら何度も噛みつき毒を注入します。 
 ヤマカガシ(血液凝固阻害毒) 
頚腺のウロコの間から黄色い液体を出し、目に入ると失明すると言われている。また顎部後部の2本の長い牙状歯の根元にあるドウベルノ
イ腺からの分泌物が咬傷部から体内に入るとマムシ(出血毒)と似た中毒症状を起こします。症状として毒が体内に入ってから20分〜数
時間後に全身の血液が凝固能力を失い血尿、血便、皮下出血、腎臓の機能障害をおこします。
浅く噛まれた場合はそれほど心配無いが深く噛まれた時は要注意です。
 クサリヘビ科 (出血毒)
オーストラリアを除く全大陸に生息し、温帯地域に住む毒蛇はクサリヘビ科と思えば良いでしょう。奄美大島のハブはクサリヘビ科のマムシ
亜科に属す。クサリヘビ亜科はユーラシアからアフリカ大陸まで広く分布するが新大陸には分布せず日本にも分布していない。
ハブを含むマムシ亜科は南北アメリカやアジアに分布する。マムシ亜科のヘビは普通体が太く、頭は三角形で毒蛇の代表的な形をしてお
り日本内地のマムシも同様です。眼と鼻孔の間にピットと呼ばれる1対のくぼみがありこれで温血動物の存在と距離を正確に計り、一番前
についている長い毒牙により一撃で毒を注入し獲物をしとめる事が出来ます。クサリヘビ科の持つ出血毒は末梢血管系に異常を起こさせ
赤血球を血管外に遊出させる作用で組織の破壊を起こさせます。
例えばアメリカのガラガラヘビは90kgの人間を1時間以内に致死させると言われます。日本のマムシも当然同じ毒性を持っていますがマ
ムシ毒は血管内に入って始めて作用するので皮膚に付いただけで恐れる事はありませんし毒の量も少なく血清もあるのでそれほど危険
はありません。
毒蛇と無毒蛇 2.その違い
ヘビに噛まれると全て毒蛇に噛まれたように心配し慌てる人が多いですが毒蛇と無毒のヘビとを識別し対応する事が必要です。
一般的には無毒のヘビが自ら人に噛みつく事はありませんし人間の気配を感じればそれだけで逃げていきます。人に捕まえられたり踏ま
れたりしたときだけ逃げようとして抵抗、防御のために噛むのです。無毒のヘビに噛まれたとしてもさほど心配することはなく傷口を「軽い
外傷」のときと同じように洗浄、消毒し、後は清潔に保つだけで充分です。

毒蛇に噛まれた時の判別基礎は先ず傷口の歯型で見分けます。無毒蛇の歯は短く同大で鋸歯状に多数並んでいるだけなので傷跡に出

血はあるが表皮に傷がつく程度で痛みも 出血も比較的軽く数分から数十分で治ります。
それに対し毒蛇(マムシ・ハブ)の場合は全体に噛まれた跡以外に前方に2つの毒牙の傷跡が深く大きく残り出血も激しく、激痛が伴いま 
す。また、ヤマカガシの場合は歯型は無毒蛇とほぼ同じなのですが前歯で浅く噛まれたか奥歯まで深く噛まれたかで状況が変わります
浅い場合は無毒蛇と同じく大した問題はありませんが深く噛まれれば奥歯の2対のその歯根部より毒液が分泌され傷口から侵入し出血
毒症状がおきるのです。
 
もくじ 
 
 
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