ヘビに噛まれた時の処置法  
 
ヘビに噛まれたときの処置法
毒蛇にかまれたら
a.マムシの場合 
1.噛まれた局部に焼き火ばしを当てられたような激痛がある。 
2.局部が腫れ上がりだんだんとひろがる。 
3.毒は毛細血管壁を侵すので局部に内出血が起こり、そのために局部が打撲傷を負った時のように紫色を帯びてくる。
4.白血球、赤血球が毒により破壊され筋肉組織に十分な酸素が与えられないので局部的にネフローゼ(筋肉組織が死ぬ事)がおこる。
  また、血液の殺菌能力も落ちるので二次的化膿の危険も非常に大きくなる。 
5.頭痛を起こす事があり、一時的に視覚障害をおこすこともある。
6.ときどき内臓が出血して尿あるいは大便と一緒に血液が出る。
7.唇、歯茎、爪の下、局部に出血することがある。
 
以上のような症状が起きますがマムシは小型種のヘビであり注入される毒量も少ないのでハブ毒より毒性は高いものの死に至ることは
稀です。有効な治療法は抗マムシ治療血清の注射ですが、このときに致命的ショックを起こす危険もあり専門的治療を必要とします。
日本では毎年数千人が噛まれその内の10〜20人程度が死亡していると推定されています。

 

b.ハブの場合
1.局部の出血、腫れ、痛みの症状はマムシよりも大きく毒量も多いので症状は激しい。
2.ネフローゼの作用が強く、その後遺症がひどく残る。
3.治療処置が遅れると致死率が高くなる。
4.マムシのような皮下出血斑、視覚障害、腎機能障害等はほとんど起こさない。
 
以上のような症状がおきます。ハブの場合も噛まれたら血清治療を行う事が最も有効です。血清はそれぞれヘビにより種類が違うので
ヘビの種類を間違わないようにすることが大切です。どんなにひどい咬傷でも敏速に的確に血清を使用すれば9割以上は完全に治癒
します。 
 
応急手当 
1.患者を休ませる。
2.患者を安心させる。(数時間経っても血清は有効です) 
3.噛まれた傷口を動かさないようにする。 
4.全身症状に気をつける(ショック症状や呼吸困難などの症状) 
5.できるだけ早く患者を医療機関に運ぶ。
このような事を守り、実践すればヘビ毒で命を落とす事はほとんどありません。下に具体的な応急処置方法を紹介します。 
 
**応急処置法について**
 
1.傷口の上部(5〜6cm)をタオルなどであまり強くない程度で縛る。止血・緊縛は体の中心部に毒の侵入拡散を防ぎ遅らせる事ができ
  る。しかし、あまり強い止血はかえって悪い結果を招く事もあるので少なくとも10分おきに1分程度ゆるめる必要はある。

2.すみやかに傷口から毒を吸い出す。吸引器があればそれを使うのが一番であるが、口で直接吸出し、出血する血液と共に毒液を吸い

  取り吐き捨てることを何回も繰り返す。仮に失敗し飲み込んでしまっても胃の中の強い酸性の胃液によって毒蛋白を凝固分解するので
  心配はない。ただし、口内炎など口の中に傷がある場合は避けた方がよい。速やかに吸引処置を行えば後々の治療効果が大きい。
  手足など自分で処置できる部位は自分で処置するのが良い。また、2〜5%のタンニン酸で洗浄するとヘビ毒を不活性化する効果があ 
  る。口で毒を吸い取った後は水か渋茶などで口をすすぐのが良い。
3.血が出なくなったら塩水で熱い湿布をする。そしてさめたら、また吸い出す。 
4.毒や血液を吸い出した後は他の菌による混合感染を防ぐため消毒剤による処置は 必ず行う。 
5.氷などで患部を冷やさない。患者は酒を飲まない。 
6.患者は可能な限り安静に保つ事。救急車の応援を求める事。 
7.水分を摂取する。血液中の毒素濃度を薄め、毒素排出にもつながることとして水分を多くとらせ利尿促進を計る。 
8.タンニン酸溶液の活用をする。蛋白凝固剤のタンニン酸とヘビ毒(出血毒)が直接触れあうとヘビ毒は中和分解される。
  タンニン酸は薬局にも売っているが含有する物として渋茶や渋柿がある。いずれにしても医師に処置報告をし一刻も早く医師の診断・
  治療を受ける事が一番大切である。
 
もくじ 
 
 
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