サツキマス(アマゴ)の生態

サツキマスと短期降海型サクラマスはそっくりだ

以前、NHKの番組の一部で、長良川のサツキマス漁が紹介されました。漁師さんの獲ったサツキマスは短期降海型サクラマスとそっくりなので、私は本当に驚きました。テレビの画面だと、サツキマスに特徴的な朱点が見えないので、なおさらでした。サツキマスと短期降海型サクラマスは釣れる時期やサイズがほとんど同じです。そこで、サツキマスの生態を復習すると、短期降海型サクラマスを理解するのに役立ちます。

参考図書です。

サツキマス(アマゴ)の生態

サツキマスはアマゴの降海型です。

■分布
静岡県以西の太平洋や瀬戸内海に注ぐ河川に生息。最近は、人工放流のため、日本海側の河川でも釣れる。

■産卵、幼魚の発育
秋(10月中旬〜11月下旬)に、渓流で産卵する。ふ化した稚魚は春になると泳ぎだし、盛んにエサを摂って成長する。

■銀毛化
生後1年目(当歳魚)の秋に銀毛が始まり、降海する。長良川では、この銀毛をシラメと呼ぶ。雑誌で、フライフィッシングによるシラメ釣りの記事を見たことがあるが、ウロコのはげやすいシラメは、とても痛々しかった。(キャッチアンドリリースしても生き残るのだろうか。)

■サツキマスの遡上
5〜7月頃川に遡上する。したがって、海洋生活は3〜6ヶ月。遡上時の体長は30〜40cm、体重は300g〜1Kg。産卵期の秋まで川で過ごし、産卵後ほとんどが死ぬ。

■戻りシラメ、のぼり
銀毛化したシラメが川を下ったが、春まで下流域で生活して成長、降海せずに再び遡上するものを戻りシラメとかのぼりという。パーマークが再出現する。上流域で銀毛化せずにいた、本来のアマゴより大型化する。また、ヒレの先端は黒く、偽銀毛とは異なる。

■サツキマスと通常のサクラマスの違い
サツキマスと通常のサクラマスの違いは、

  1. サツキマスは当歳魚で銀毛化するが、通常のサクラマスは2歳魚で銀毛化する。
  2. サツキマスは海洋生活が3〜6ヶ月と短いが、通常のサクラマスは約1年。
  3. これらの結果、サツキマスのサイズは30〜40cmしかないが、通常のサクラマスは50〜60cmになる。

サツキマスを釣ったことはありませんので、写真をお見せできません。でも、図鑑で見る限り、サツキマスと短期降海型サクラマスはよく似ています。サツキマス系もサクラマス系も、元はひとつの種類だったものが進化の過程で分化したので当然かもしれません。サクラマス系の中にもサツキマスのような短期降海型のものがいるのは興味深いです。



ホーム